安住紳一郎さんが2024年7月7日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中でリスナーから届いた「パック入りのエリンギの家族構成を妄想してしまう」というメールを紹介。そこから様々なリスナーがエリンギに関するメールを送ってきて、それを紹介しながらトークを繰り広げていました。
(安住紳一郎)さて、今日のメッセージテーマはこちらです。「私の妄想」です。船橋市の25歳女性の方、ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。
(安住紳一郎)「私の妄想はエリンギ家族物語です。具体的にはエリンギのパックを家族に見立てています。たとえば、大きめのエリンギと小さめのエリンギの2本がひとつのパックに入っている場合は、二つのエリンギの体格差から『ああ、このパックは30歳のシングルマザーと5歳の男の子だな』とか、大大小が入っていると『これは3人家族』など、それぞれの家族写真を想像するのです」。エリンギはたしかにあれ、グラム数で決まってるんですか? 大きいの1本入ってると、残りはちょっと小さめとかね。中ぶりだと2本とか。
(中澤有美子)上手に入れてありますよね。バランスが。
(安住紳一郎)私、見学させてもらった時になんかそのライン、見た気がしたな。なんかね、すごく熟練のパートのおばさんがやってるようなイメージがあるかもしれませんけど。なんかものすごく1台1台、グラムが出て、オートマチックでどんどんマッチングされてるんだ。たしか。100gだったら100gになるように、次々と。
(中澤有美子)本当に絶妙な組み合わせなので、ちょっとでも多そうなのを買おうと思っても、かなわないです。
(安住紳一郎)そうですね。ムダなあがきでしょうね。たしかに。「エリンギのビジュアルにもそれぞれ個性があり、傘の部分が欠けていると『ああ、ちょっと反抗している』など妄想の幅が広がるのです。ただ、なぜかエリンギは1パックに2、3本が多いので4人家族以上は妄想ができないのが残念です。この妄想は小学生の頃に始まり、当時は母と一緒に買い物に行くことが多かったので母に力説しながら買い物をしていました。
ですが、社会人になって一人暮らしになった今、それを共有しながら買い物する人がおらず、スーパーのキノコ売り場で立ち止まり、エリンギを吟味する風を装いながら家族物語を妄想するのが密かな楽しみでもあります」。そうか。もう、あれなのね。ちょっとした場当たり的なお遊びじゃなくて、必ずやってるってことなんだね。
(中澤有美子)そうなんですね。いや、楽しい!
(安住紳一郎)そう? でも、なんか選ぶ時にね、たしかに。その大きさ。エリンギね、美味しいよね。
(中略)
(安住紳一郎)さて、番組冒頭でエリンギの話をしましたが。やはり似たようなことを考えてる方が多いようで。あれはやっぱり、そうなんだね。やっぱり、いろいろ感じちゃう人がいるんだね。なんでだろうね? まずきれいに陳列されてるからだろうね。
(中澤有美子)そうですよね。
(安住紳一郎)大阪府の方。「冒頭で『エリンギを家族に見立てている』との投稿が紹介されているのを聞き、『私と同じだ』と思いメールしています。私の場合は投稿者の方ほど詳細な妄想ではないのですが、3本入りの場合は大抵、『お父さんとちょっとちいさめのお母さんと幼い子』の組み合わせで入っていると見えてしまい、生活が立ち行かなくなり、やむなく売られていく親子の図に見えてしまい、料理して食べる気分になれないのです。
エリンギの白さとパックの色(真っ黒なパックが多いですね)のコントラストから受ける絶望的な印象。そして、特にお父さんはパックの縦の長さより少し背が高いのか、傘の部分が曲がり気味でうなだれているように見えることもそれに輪をかけています。今年50になりますが、未だにエリンギを購入して調理したことがありません」。
(中澤有美子)買えないほど!
感情移入しすぎてエリンギが食べられない
(安住紳一郎)買えないほど感情移入。よくほら、アサリとかハマグリを砂抜きしている時に感情移入して食べられなくなっちゃうっていう人、いますけど。
(中澤有美子)そうでしたね(笑)。
(安住紳一郎)まあ、私もそうだったんですけど。ちょっとね、砂抜きに時間かけると、すごく愛情がわいてきて、食べられなくなっちゃってっていうね。それで結局、腐らせるっていうね。
(中澤有美子)余計にかわいそうだっていうね。
(安住紳一郎)誰のためにもなってないっていうね。大阪府の方。この方もそうですね。「来年30になるにも関わらず、異性との交流が極端に少ない私はスーパーに並ぶエリンギの仲睦まじさを見て『エリンギですらパートナーがいるのに』と落ち込んでいます。もっと前向きに見られるよう精進したいのです」。あらー! そうね。
(中澤有美子)そうですか……(笑)。
(安住紳一郎)この方も、名前はありませんが。ありがとうございます。「私もエリンギを買う際なんですが『一方が大きくて、相手に負担をかけなさそう』など、一番仲の良さそうなコンビを選んでいます」という。なるほど。ちょっとその、なんというか、あんまり……なんかワンマン体制を敷いてるみたいな、そういうエリンギパックが嫌いなんじゃない?
(中澤有美子)そうか。いろいろ想像しちゃうのかな?
(安住紳一郎)投影しちゃうのか。
(中澤有美子)そうかそうか。面白いなー。
(安住紳一郎)また、後ろが黒のパックの時に余計に感じるんだろうね。なんかこう……スライドショーっていうか。バッて見せているみたいな感じなのかな? なんかちょっと、うーん。ものすごくなんか、小テントの劇場を見てるみたいな感じ。ものすごい人物描写が激しいみたいな。「明転、暗転! ダーン! 眩しい!」みたいな。そんな感じなのかな?
(中澤有美子)表情がそれぞれ、ありますよね。
(安住紳一郎)それぞれにね。たしかに、わかります。なんか家族とか人間に見えてしまうっていうのは人間の良さでもありますけれども。ええと、皆さんに出すお薬はですね、どれがいいかな?
(中澤有美子)ちょっとお待ちくださいね(笑)。
(安住紳一郎)先生、今、ちょっと重宝しますから(笑)。ええと、どこだっけな? 長野県の上田……須坂だったかな? 上田はそうだ。この間の別所温泉だもんね。須坂の方ですね。須坂は皆さん、知っていますか? ありますよね。
(中澤有美子)長野市の上の方にありますよ。
(安住紳一郎)そうです、そうです。須坂の駅……それこそ前に中澤さんが勘違いされた赤色のね、長野電鉄が走ってますよね。ちょうど渋温泉とかに行く方に電車が走ってますけれども。その長野駅の長野電鉄駅。ちょっとね、地下にありますもんね。そこに長野電鉄が多角経営をしていて。駅のホームがね、切符の売り場よりエリンギ売り場の方が大きいんだよね。そこにね、ビニール袋に入ったエリンギが20本詰め合わせみたいなのが350円ぐらいで売られていて。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)私、ちょうどその時、仕事の途中だったんで当然エリンギは買えないけど。しばしね、その場を離れられなかった。すごいと思った。エリンギ大家族がいたから!
(中澤有美子)本当だわ! 親戚一同が。
(安住紳一郎)なんかちょっとゲシュタルト崩壊みたいな感じで。「これ、なんだ? ああ、エリンギか! エリンギって、こうやって入れていいんだっけ?」みたいなね。すごい。「ええっ?」って思った。なんかヨギボーみたいな感じで置いてあったからすげえと思って。「エリンギクッションだ!」みたいな感じで。もうよりかかれそうな。だからスーパーでね、いろいろと家族を投影しちゃうっていう人には、どうでしょうか? この処方箋はね。
(中澤有美子)こちらを処方したい(笑)。
(安住紳一郎)そうですよね。はい。すいません(笑)。
(中略)
(安住紳一郎)さて、エリンギの話が続いて恐縮なんですが。こちらの方。「エリンギなんですが、アルフィーファンあるあるで、スーパーマーケットでエリンギを選ぶ際、桜井さん、坂崎さん、高見沢さんをイメージした同じエリンギを探して購入する謎行動があります。50周年おめでとうございます!」という。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。ああ、そうですね。へー!
(安住紳一郎)アルフィーはね、50周年ですからね。
(中澤有美子)へー、面白い。似ているのを探してしまう?
(安住紳一郎)3本セット、アルフィーっぽい感じのエリンギパックを選んじゃうってことじゃない? やっぱり。なんかこう、高見沢さんみたいな。ひとつ、ひょろひょろっとした感じの、スタイルがスッとした感じのとかさ。桜井さんのこの傘のイメージみたいな。ちょっとね、「おお、こっちの傘はしっかりしてんな」みたいなのとか。いいんじゃない? ここに来て、エリンギに関してこんなに賑わってるとは思わなかった。ねえ。私、ほら。以前エリンギと桑田佳祐さんの功績について話しましたよね。あの時もみんな、驚いてましたもんね。意外にエリンギの話が手付かずなのかもしれない。
(中澤有美子)鉱脈かな?(笑)。
エリンギ話という鉱脈
(安住紳一郎)鉱脈。いけるのかもしれないよ。うん。ここに来て(笑)。ちょっと長野電鉄のエリンギ栽培の話もよかったですよ。まあ、長野電鉄が栽培してるんじゃないと思うんだけど。たぶん。場所を提供してるんだろうけども。
(中澤有美子)素敵。ヨギボー並の。
(安住紳一郎)そう。見てみたくなってしまいましたね。
(中略)
(安住紳一郎)この方は中野区の方です。「エリンギの話、びっくりですが優しい人が多いですね。私には、やはり家族に見えますが、食べちゃってます」。
(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!
(安住紳一郎)ほとんどそうですよ(笑)。みんな、そうですよ(笑)。大丈夫ですよ。圧倒的に大多数ですから。食べてる人の方が。
(中澤有美子)そうです。そうですよ(笑)。
(安住紳一郎)そうね。紹介の仕方が良くなかった。「ほとんどの人が食べられない」的な感じの論調に聞こえちゃったよね? ごめんなさい。ほとんどの人が食べています。ほとんどの人が何も感じずに食べてます。いいですね。「アサリの話なんですが、中学生の頃、砂抜きしている間にかわいそうになり食べられず、とうとう私は江ノ島まで海に返しに行ったことがあります」。これはこれで逆にね、たぶんなんか違う……今だと怒られるタイプだね。優しい。世の中にこんなに優しい人がたくさんいる。
(中澤有美子)本当ですね! 行動派。
(安住紳一郎)ねえ。あと、この方。「きのこのメーカーがエリンギをキャラクターにしているコマーシャルの影響があるのではないでしょうか?」ということですね。ああ、たしかにね。キノコってね、擬人化してますもんね。
(中澤有美子)ねえ。本当そうだわ。たしかに。
(安住紳一郎)こちらは31歳男性の方。ありがとうございます。横浜の方ですが。「安住氏が話していた長野電鉄のエリンギの話を聞き、『それ、買ったことある』と思い、メールします。長野電鉄の改札の前、それはまるで道の駅の直売所のようにたくさんの農産物や加工食品が陳列されていますね。私が訪れた時期にはリンゴ、長芋が並んでいましたが、やはり一番存在感を放っていたのは、エリンギでした。普段、目にするサイズの2倍ほどの大きいエリンギが袋にパンパン入っていて、近所のスーパーで売っているエリンギのパックが日本の核家族なら、長野電鉄のエリンギは北欧の大家族といったところでしょうか」。
(中澤有美子)北欧?
(安住紳一郎)北ヨーロッパってことなんだ。「味はもちろん美味しかったので、かなりおすすめです。代金は改札横の駅員さんに支払います。切符の精算をする場所でエリンギを買うのは不思議な気持ちです」。
(中澤有美子)そうなんだ!
(安住紳一郎)よかったら、長野に行った際にはぜひ。JR新幹線の駅の横ですけどね。地下に長野電鉄っていう私鉄が走ってます。そこの駅の券売機のところに行ってみてください。
長野電鉄のエリンギ売り場
長野電鉄長野駅!!
ここすごいでしょ!一部の主婦の方の中で、結構有名なのよね。理由は『巨大エリンギ🍄』
めちゃくちゃ大きいでしょ!すごいの!
一個で80円とかなのに、こんなに大きいのが2個で90円なの!?
めっちゃお得じゃない?驚くし主婦にも嬉しい🍄
地元の物が売ってていいね👍— きゃさりん。(グルメ/旅行/美容/心理学/アナウンス/朗読) (@Pulins27) February 24, 2024
(安住紳一郎)こちら、長野からいただきました。32歳男性の方。ありがとうございます。「先ほどのお話からちょっと離れた場所に住んでいます。駅のホームにエリンギや地元特産品が並ぶ光景は私にとってはあまりにも当たり前の光景なので、その特異性を言われ始めて気づきました。そんなに珍しいことなんですね。ちなみにお話のあった須坂市の二つ隣町の中野市はエノキの栽培が盛んな市です。スーパーでJA中野市産のエノキを見つけましたら、どうかよろしくお願いします」。この方はきっと、じゃあそうかな? 農家だからもしかしたら栽培してるのかもしれませんね。そうですか。キノコ、美味しいですもんね。
(中澤有美子)美味しいですよね。
(安住紳一郎)最近はね、ちょっと秋が短くなったんでキノコの売れ行きが……っていう話も聞きますもんね。
<書き起こしおわり>