星野源さんが2024年7月2日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で自身の会員制サイトYELLOW MAGAZINE+に掲載されたARuFaさん、ダ・ヴィンチ・恐山さんとの鼎談について振り返っていました。
(星野源)今日、たくさんメールが来てるんですけども。なぜかと言いますと先日、僕がやっている会員制サイト、YELLOW MAGAZINE+っていうのがありまして。基本的には僕の情報とかをファンの皆さんに向けて発信するような会員制サイトなんですけど。それでも、いろんな人に読んでほしいし、僕自身が本を作るのが好きだったっていうのもあって。元々、年イチでYELLOW MAGAZINEというイヤーブックを出していて。そこでいろんな人と対談とか、いろんな企画とか、そういうのをやる雑誌みたいなのを出してたんですけど。
それをWeb版として出そうということで毎月2回更新で、いろんな人のインタビューとか、僕の対談とか。あとはライブレポートとかね、あとは生配信とか。動画コンテンツはこれからですね。生配信とかは年4回ぐらいやってるんですけど。で、そのサイトの中でですね、「いろんな人に見てもらいたいよね」っていうことで会員じゃない人でも見れるようなコンテンツを一定期間、見せましょうみたいなのがあって。「よかったら皆さん、自由に見てくださいね」みたいな企画がありまして。それの企画でWebライターのARuFaくんとですね、エッセイスト兼小説家のダ・ヴィンチ・恐山くんとの鼎談がYELLOW MAGAZINE+に掲載されました!
僕、何度かラジオでオモコロという言葉を出したりとか……Webメディアのオモコロっていうサイトとか、YouTubeチャンネルのオモコロチャンネルとか。そこを中心にいろんな活動をしているARuFaくんと恐山くん。2人はですね、匿名ラジオっていうラジオをもう何年もやられていて。僕はそれをずっと聞いていたという、そういうのもあってちょっと呼ばせていただきました。あと、なんで呼ばせてもらったかというと、2人のコンテンツ……2人がたとえば作品を発表したりとか。ARuFaくんが動画を出したりとか、オモコロに記事出したりとか。で、恐山くんも……「恐山くん」って言ってる人、あんまりいないかもしれないけど(笑)。わかんない。「ざんち」とかね、チャンネルの中では呼ばれていますけども。
僕はなんとなく、対談の中で2人のことを「くん」づけに、年齢的にもね、なったので。自然とこんな感じになってるんですけど。で、2人のコンテンツに触れて、「面白いな」なんて思っていて。で、なんとなくARuFaくんが今はオモコロを中心に、そこの編集者として。あとWebライターとしてもやってますけど。なんか、前にブログをずっとやっていて。そのブログ、過去ブログみたいなのもあるんですけど。それをもう全部、見ようと思って。いちいち面白いから、すごい昔までさかのぼって見たりしてたら、僕のオールナイトニッポンの前にやってたラジオにメールが採用されて嬉しかったみたいなことが書いてあって。「えっ、マジ? リスナーだったんだ!」って思って。「じゃあ、呼んでもいいかも? 呼んでも『ええっ?』ってならないかな」と思って。いつか、対談できないかなって思って。
あと、恐山くんは本の中で僕にちょっと言及してくれてて。僕のことを書いてくれてて。で、それがすごい嬉しかったんで。しかも僕も匿名ラジオも聞いていて。かつ去年、僕が『光の跡』という曲の歌詞を書くっていう名目のもと、ただ旅行もしたかったんですけど、金沢に行って。金沢、すごい楽しませてもらったんですけど。その金沢に行く新幹線に乗って。それで「なんかラジオでも聞きながら行こう」と思って、匿名ラジオがアップされていたから聞きだしたら、それが「金沢旅行に行きました」っていう内容のラジオで。「えっ、すごい偶然!」と思って。で、その中で紹介してるところとか、いちいち行ってみようと思って行って。
匿名ラジオ・金沢回を金沢に行く新幹線の中で聞く
(星野源)かつ、でもなんか嬉しかったからその話をしたいんだけど。たとえば、僕が話すことによってそのコメント欄に「星野源から来ました」みたいになったりして。そういうのがあんまり好きじゃない人もいるかなと思って。だから「キーワードだけ、言ってみよう」と思って。その「ラジオ聞いていて同じ内容の金沢の内容で嬉しかった」っていうのと、その金沢にある場所の特徴的なオブジェのタイトルの名前だけを言って。そしたら、その数週間後の匿名ラジオでARuFaくんかな? が、『地獄でなぜ悪い』っていう僕の曲のタイトルを特に脈絡なく出したんですよ。まあ、脈略はあるんだけども、特にそれを言わなくてもいいのにっていうタイミングで言ってて。「ああ、これはもしかしたら届いているかも。じゃあ、呼ばせてもらおう」と思って、呼ばせていただいて。鼎談で3人で話して、すごい面白かったです。
この1週間、8日まで、誰でも読めますので、ぜひ見てください。それで興味がわいた方はぜひ、入っていただけるとすごい面白い人たちのインタビューとかも載ってますし。佐久間さんとかもそうだし、『ゾゾゾ』の皆口さんとかね。たぶん一番詳しいんじゃないかっていうようなインタビュー、パーソナルな話とかも聞けてるので。ぜひ皆さん、ちょっとチェックしてみていただきたいんですが。それの感想が届いておりますので読もう。
愛知県の方。「初メールです。イエマガ+のARuFaさんと恐山さん、匿名ラジオコンビとの鼎談、読みました。毎週の楽しみが星野源のオールナイトニッポンと匿名ラジオの私は『これは夢か』と飛び上がり、居ても立ってもいられず、メールを送ろうと決心しました。以前の金沢旅行の話で『おやっ?』と思ってはいましたが、それの答え合わせもあり、とても面白かったです。また匿名ラジオコンビと源さんの写真の不思議なくらいのフィット感」。ああ、そうね。それはなんかちょっとわかるね。「そして太巻きのトンファー。全て謎ですが、なぜかしっくりくる感じがして素敵でした。まだ後編が残っていますが、鼎談の感想をぜひ聞かせてください。いつか音声で3人のお話が聞けることも楽しみにしています」。ああ、嬉しいですね。ありがとうございます。
もう一通。愛知県21歳の方。「源さんが前々から告知されていたイエマガ+でのとあるお二人との鼎談。どなただろう? と予想したりもしていたんですが、まさかのARuFaさんと恐山さんということで本当に驚きました。星野源ファンかつオモコロ読者で匿名ラジオリスナーの私にとって大好きな方々同士の鼎談は俺得としか言いようがありません。
お二人はラジオパーソナリティであることに加えて、ARuFaさんは音楽もやられており、また恐山さんは文筆はもちろんのこと、過去に演劇部でお芝居をされていたということもあって、源さんとの少なくない共通点に前々から小さな繋がりのようなものを勝手に感じていました。源さんが直接ARuFaさん、恐山さんとお話をされて感じたご自身と繋がる点や、会う前と後で印象の変化などありましたらお聞きしたいです」。ありがとうございます。
そうですね。そうなんですよ。まず、写真を撮って。そこから対談っていう感じだったんですけど。会うのは初めてなんですけど。2人が「よろしくお願いします」ってわざわざ挨拶をしに来てくれて。「どうも、お願いします」っつったらまず、ARuFaくんが「すいません。ちょっと、よかったらなんですけど……」ってゴソッと取り出して。「太巻きのトンファーです」って言われて。「ええっ?」って思って。そしたら手作りの……もちろん、生ではないんですけど。生の太巻き、お寿司ではないですけど、その模型といいますか。太巻き寿司……これ言葉で、音声で説明するの、めちゃくちゃ難しいね。トンファーっていう武器があるんですよ。たぶん沖縄の武器だと思うんですけど。そのトンファーの手で持つところがあって。Tの字みたいなってて……ええと、音声で説明するの、めっちゃ難しいな(笑)。
太巻きトンファープレゼント
星野源さんと会って話すことになり、せっかくなら手作りの物をプレゼントしたいと思ったので『太巻きのトンファー』をあげました。喜んでもらえてよかったです
自分の居場所をつくるには──鼎談|星野源×ARuFa×ダ・ヴィンチ・恐山〈前編〉https://t.co/PQJccDS75w pic.twitter.com/4bkLVEgl03
— ARuFa (@ARuFa_FARu) July 1, 2024
(星野源)太い太巻きの端っこに細巻きがあって……もういいや、これ(笑)。細巻きがあって、それで攻撃と防御がしなやかにできるというすごい武器があるんですけど。それがですね、太巻きで。太い部分はたぶん恵方巻的な、いろんな具材が入って太巻きで。細い部分はまぐろ鉄火の細巻きでできているという、ものすごい手作りのやつをくれて。まず、それで爆笑をして。これ、作る労力が絶対すごいはずなんですけど。「全然、時間かかんなくてできましたよ」みたいなこと言っていて。相変わらずやばい人だなと思ったんだけど。それをまず、いただいて。そこから鼎談をさせていただいて。めちゃくちゃ面白かったですね。
本当に……写真を撮っていてまず思ったのは、なんか背丈が似ていて。僕もそのお二人が、ARuFaくんはそのブログに載った時はずっと目を黒線で隠していて。恐山くんは仮面舞踏会みたいな仮面をいつもつけていると。なので僕も何となく目を隠そうと思ってサングラスをして写真を撮ったんですけど。で、なんかその「背丈が似てるな」みたいな。なんかフィット感がすごいあって、非常に心地良くて楽しかったんですけど。その話の内容はぜひ、めっちゃ面白いんで読んでいただければと思います。
神奈川県の方。「ARuFaさんとダ・ヴィンチ・恐山さんとの三者鼎談記事、読みました。インターネットの面白いと好きとアホの部分だけを煮詰めたようなARuFaさんと恐山さんという大好きな2人との鼎談。最初は『まさか、この3人が』と驚きでしたが、太巻きトンファー・鉄火巻の持ち手に始まり、心の宝物の話や、3人の創作に向き合うスタイルの話までワイワイと話している様子が目に浮かぶような記事で、読んでいてとても楽しかったです。特にARuFaさんが恐山のキャラクターを表現した『インターネットのアメンボだもんね』が意味不明なようで何かわかってしまうのはおかしくて好きでした。後編も待ち遠しいです」。ありがとうございます。
本当に2人の出すワードも面白いし。なんだろうな? オモコロチャンネルを見てる人は「あのままだな」って感じだと思うんですけど。なんか2人と改めて話して「いいな」って思ったのは、その対談の中でも言ってますけども。自分の好きだったり、自分がやることをあんまり周りを気にせずやってるに見えるっていう。まあ、「1人遊び」っていうとちょっと言い方は違うかもしれないけど。自分の「面白い」みたいな……その「おもしろ」には笑いもあるし、シリアスみたいな、哲学みたいなこととかも恐山くんの方にはあると思うし。
なんか、そこらへんをずっと突き詰めてるっていう感じが、こういう活動をしているとなのか、日々生きていてそういう人も多いかもしれないけど。なんか世の中の流行とか、「みんなそうだから」みたいなのに引っ張られるし。わかんなくなってくる時があるんですよね。でも、その自分の中だけの面白いって、ちっちゃい時ってあるじゃん? とにかくなんか、これだけやってるみたいな。メンコを綺麗に貼り合わせるのがとにかく好きなんだ、みたいな。あとは砂利道でよい石を見つけるのが好きだとか。あとはね、自分だけのバスの道順を作るとか(笑)。そういうことを僕は好きだし。そういうのが今、仕事に繋がっちゃっているのもあって。「そういうのがわかんなくなりそう。危ない、危ない」っていう時があって。
そういう時に、もちろんお二人が仕事に繋がってはいるんだけど。なんかそれをずっとやっている姿みたいなのを見た時に、すごい勝手に励まされる、勝手に安心するみたいなところがあって、すごく嬉しくなっちゃうって感じですね。ARuFaくんを知らない人、たぶんいないと思うんだけど。皆さん、たぶん知ってる人多いと思うので。シチューのコスプレとか……シチューのコスプレ、いいよね(笑)。「シチューのコスプレ? はあ?」って思う人、いると思うんですけども。見たらそのシチューのコスプレが見事に成立してるとしか言いようがないこととか。あとね、万が一知らない人がいたら「シチューのコスプレ」ってYouTubeにもありますから。Xにもあると思いますので、見てください。
ARuFa&ダ・ヴィンチ・恐山の作品
(星野源)あとは恐山くんを知らない人は最近、上がった「ダ・ヴィンチ・恐山が教える 人生の“勝ち組”になるたった一つの方法」っていうのが本当に面白いんで。YouTubeにありますけども。「えっ、ビジネスパーソンに向けた、YouTubeにいっぱいある動画ですか?」って。もちろん、もう知ってるから絶対にそうじゃないだろうなと思いつつ、それを見て。それが本当に面白かったんで。「いいな」と思って。
なんですかね? その二つを見た時にやっぱり思うのは、マジで何の役にも立たないっていうか。マジで何の役にも立たない、でもめっちゃ面白い時間って世の中で一番豊かなんじゃないのか?っていう風に思って。本当に楽しいですよね、見ていて。「いや、いいな」みたいな。
(星野源)でも、そんな中で恐山くんの書く文章って、いつもなんか発見というか。「うわー」って思うことがあって。『下校時刻の哲学的ゾンビ』っていう、それは漫画ですけど。これ、ぜひ読んでみてください。あと『ただしい人類滅亡計画』っていう本が出されてるんすけど。そういうのを読んだりした時の考えていくことの面白さっていうか。
(星野源)なんか、それをすごく知れたりというか。もちろん、その考えのレベルは僕は及ばないけど。「いや、そうだよね。楽しいね」みたいな。「楽しいね」っていうか、ご本人は楽しいかはちょっとわかんないけど。それを見て、僕はすごい楽しくて。なんで、いつも楽しませてもらっているっていうのもあって、お話してみたいなと思ったお二人を生で感じて嬉しかったという感じでございます。ぜひ、読んでいただければと思います。イエマガ+で8日まで読めるんでね、よろしくお願いします。
<書き起こしおわり>