鈴木もぐら 岡山の雀荘で幻の役満・地和を執念で上がった話

鈴木もぐら 岡山の雀荘で幻の役満・地和を執念で上がった話 空気階段の踊り場

空気階段の鈴木もぐらさんが2024年6月24日放送のTBSラジオ『空気階段の踊り場』の中で単独公演で訪れた岡山で麻雀をするために入った雀荘で役満・地和を周年で上がりきった話をしていました。

(鈴木もぐら)で、2人がいるかなって思って……。

(水川かたまり)そんな感じで始めないでよ?(笑)。

(鈴木もぐら)Day 2ですよ。

(水川かたまり)Day 2、当たり前にドラマみたいにCM明け、普通に始めないですよ。

(鈴木もぐら)Day 2でございます。先ほどのはDay 1ね。で、Day 2ではそのRSKで収録をさせていただいて、終わって。で、また時間があったからってその雀荘に行ったら、昨日の2人はいなかったんですよ。「ああ、シュンスケくんもシフト、入ってなかったんだな」って思って。そしたら店員さんは普通にDay 1の時もいた方だったから。「ああ、もぐらさん、今日も来てくれたんですね。ありがとうございます。どうぞ、どうぞ。もう今、入れるんで」って。卓が1卓だけ、立っていて。それで入ったら、対面に昨日、話していたそのハゲのおじさんがいたのよ(笑)。

(水川かたまり)フハハハハハハハハッ!

(鈴木もぐら)「うわっ、ハゲのおっさん、いた!」って思って。「よろしくおねがいしますー」とかって言って。それで、もうしゃべり方とかがみちおさん、そっくりなのよ。見た目もなんか、みちおさんみたい。ハゲのまん丸で。笑ってる時もみちおさんで。

(水川かたまり)あの狂気の、合体させる前の? 絶対に合体させる決意をしてる時のみちおさんの?

(鈴木もぐら)それで麻雀をするってなって。「もうダメだ。俺は全部持っていかれる。全部点数、持っていかれる……」とか言いながら。「ああ、もう! 俺の点数を持って行っちゃったやつがいなくなった!」とか言って。その人、俺と代わったから。それで打っていて。そしたら、麻雀ってさ、同じ牌が4枚ずつなのね。トランプみたいに。だからもう場に4枚、見えてる牌があると、ちょっと戦略が変わるっていうか。で、麻雀って3個イチを何個か作るんですけど。たとえば同じやつを「111」って集めたり。あとは「123」って三つ、続いてるやつとか。3個イチを作っていくの。

で、たとえばね、その時にあったのは場に「6」が全部見えていたの。で、その6が全部見えてるってことは「666」はまずあり得ないよね? で、「456」「567」って順番になるじゃん? でも、6が4枚場にあるってことは「56」もない。「67」もない。だから、この6より外側の牌。7、8、9っていうのはもう、ほとんど人が使わないんですよ。6が4枚、見えた時点で使いづらい。かなり使えないから。「777」って重ねるとか、「999」って重ねるとかね。

でももう、場を見たら7もちょっと出てるし。だったら8、9とか、ほとんど使えないわけよ。そういう状況があって。で、その対面の常連のおじさんからリーチがかかったの。「リーチ! とりかえすぞー!」とかって言っていて。東大だか京大だか、わかんないけど。どっちかで博士号まで行ったような人だから。

(水川かたまり)頭がいい人だっていう。

(鈴木もぐら)でもそれで、すぐ隣の人。俺の上家の人のリーチがかかって。で、そしたら俺もすぐに張って、追っかけでリーチをかけたの。で、その3人でめくり合いになって。それで俺がツモッたのよ。ツモッて、それで俺が牌を開けた瞬間に「いやいや、8萬を2枚、持っているんすか!」ってなって。その6萬が4枚、見えていたんだけども、俺は8萬を2枚、自分の中で使っていたの。そしたら、その上家の人も手牌を見たら「俺も8萬、持っているよ」っつって。

その人も8萬を2枚、持っていたの。で、その常連のおっちゃんはその8萬待ちだったの。「7、9」って持っていて、8が来たら当たり。で、6萬が4枚見えている時点で8ってみんな、使わないからめちゃめちゃいい待ちだったんだけども。でも、たまたま俺とその隣の人が2枚ずつ、持っていてっていう状況だったの。そしたら「なんだよー! 8萬を使っているって、おかしいよ、これー! なんだよー!(笑)」って。

(水川かたまり)めっちゃ楽しそうじゃん(笑)。そりゃ、仕事を新聞配達にして減らしたよね(笑)。

麻雀を楽しみまくる常連のおじさん

(鈴木もぐら)そうそう。「こんな楽しんでいるなら、仕事を新聞配達に変えるわ」っつって。自分で調整して、新聞配達にしてますからね。それで「なんだよー! ああ、ちょっとこれは楽しすぎて頭が痛くなってきちゃった! バファリン、バファリンを持ってきて!」って(笑)。で、店員さんが「もう、はい。じゃあ、2錠おいておくから」とかって言って。バファリンを飲んで。「ああ、ああっ、おもしれー!」とかって言って(笑)。「ああ、頭が痛い! おもしろいよー!」とか言いながら、バファリンを飲んでやっていて。それでしばらくしたらさ、俺がもうとんでもない配牌が来たのよ。

(水川かたまり)すごいいい感じのが?

(鈴木もぐら)すごいいい配牌。それがもう、配られた時点でテンパイっつって。リーチがかかっている状態。あと1枚、1枚くればもう上がれるっていう状態。

(水川かたまり)それはもう、すごい珍しいことなの?

(鈴木もぐら)すごい珍しいこと。ポーカーとかだったら、あるよね。たとえば「2、3、4、5」って配られていた。そしたら1か6が来たら、ストレートうんみたいなことですよ。それはポーカーは5枚でやるけど、麻雀は14枚でやりますから。それで……つまり、13枚の時点でもうテンパっていて。14枚目で当たり牌を持ってきたらもう、上がれるっていうやつ。で、これはもし上がった場合、「地和」っていう役満になるんですよ。で、俺の手牌自体はただの、役1個もなくて。ただツモッたとしても「ツモのみ」っていう。400点、700点という。子供から400点、親から700点というゴミみたいな手なんだけど。これを次の一発でツモった時だけ地和という役満になって。

(水川かたまり)ああ、そのタイミングみたいなので発動するやつだ。

(鈴木もぐら)子供からは8000点。親から16000点もらえるっていうものすごい……400・700が8000・16000っていう、とんでもない点数を叩き出すっていう役満なんですけど。それを俺がテンパったの。で、「やべえ……」って思って。こんなの、なかなかテンパイことがない。俺、地和は1回、ゲームで上がったことはあるんだけども、実際の牌では上がったことないから。「うわっ、岡山でこれ、とんでもないのが来ちゃった……」って思って。

で、これは天和っていう役満もあって。親はみんなより1枚、多く持ってるところからスタートして。親が1枚切ってからスタートするんですよ。だから親が14枚、最初から持ってるから。麻雀って14枚で上がりだから。最初から、もう配られた時点で「上がってます」っていう。これが天和ね。「出来上がってます」っていう。で、これが33万分の1の確率って言われているの。で、地和はそれよりも難しいと言われてて。

(水川かたまり)ああ、そうなんだ。

(鈴木もぐら)というのも、間にたとえば親が中とかを切って「ポン」とかっていう風に他の人が鳴いたりしたら、それでもう一切なしになるのよ。地和って。そういうポンとかチーとか一切なしで俺のところまで回ってきて。で、俺が一発でツモッてきたら役満っていう。これもだから33万分の1ぐらい。0.0003%ぐらい。これ、結構調べましたよ。初恋の人と結婚する確率、1%。ホームランボールが取れる確率、0.026%。大凶を引く確率、0.013%。東京に住んでて、たぬきを見る確率、0.001%。で、地和が0.0003%だから、とんでもないのよ。宝くじで1等、当たる確率。もし80年間、買い続けたら。0.0079です。地和は0.0003だから、地和の方が低いという。

これ、もうとんでもない確率ね。それがもう、テンパってるわけ。「やべえ!」と思って。「頼むから、ポンとか入らないでくれ……」って思って。で、親が普通に切ります。で、対面。すごい麻雀を楽しんでいる常連のおじさんね。それで俺は9ソーっていう待ちだったの。9ソー単騎。9ソーが来たら当たりっていう。で、Day 1で話していた時、みんなで「もぐらさん、どの牌が好きなんですか?」「俺は9ソーだね」って話していたその9ソー。その9ソーでテンパってたのよ。で、その状態で対面のおじさんが9ソーを切ったの。これ、おじさんが9ソーを捨ててるわけじゃん? 俺、9ソーで待っているからここで「ロン」って言って上がることができるのよ。

(水川かたまり)ああ、それでもできるんだ。

(鈴木もぐら)で、それは「人和」っていう役なの。地和じゃなくて、人和っていう役なんだけども。この人和はまず、ローカルルールで。これを役満ってやってるところもあれば、人和は満貫だよっていうところもあって。

(水川かたまり)役満が一番強い上がり?

人和は満貫扱いだった岡山の雀荘

(鈴木もぐら)強い。これを上がれば3万2000点。で、満貫は8000点。全然違うわけ。で、俺が打っていた岡山のお店は人和が8000点だったの。満貫。でも俺は、やっぱり8000点と3万2000点じゃ全然違うし。また確率も全然違うし。こんな、地和のチャンスが来るなんてことがそもそもないし。あと俺、9で待ってるから。もうおじさんが9を捨てた時点で、さっきも言ったように満貫って牌が4枚しかないからさ。もう、当たり牌が1枚、少ない。減ったっていうことだからさ。それをここでツモッてくる、次に俺が引いてくる確率っていうのはさらに低いんだけども。でも、ロマンというかね。これは一撃で勝負を……8000点の満貫では勝負は決まらなくても、3万2000点なら一撃で勝負が決まる点数だから。

(水川かたまり)もうホームラン狙いで。

(鈴木もぐら)そう。ホームランだから。だから、これはもう一生に1回、あるかないかだから。0.0003パーだから、ここは我慢しようと思って。で、何もせずに。それで俺の上家の人が次に切った牌も別にポンとか鳴かず。で、俺の番が来て。これでもし、9ソーを引いてきたら、俺は地和だっていう。で、これはもう本当に緊張してさ、すごい震えるような感じで。「これで地和だ!」って思って持ってきたら、もうグミみたいな柔らかさで。

(水川かたまり)どういうことよ?

(鈴木もぐら)「なに、これ?」って。いや、俺はもう本当に感じたことなくて。「なにこれ? ええっ? グミじゃん、これ?」って思って。それでパッと見たら9ソーで。「うわっ!」ってなってその9ソーを叩いて。「うわっ、で、出ました……」って。でもみんなさ、「出ました」って言われても、なんのことかわからなくて。「なんだ? 役ないじゃん?」って。でも、すぐにその目の前のおじさんがさ、「地和だー!」って(笑)。

(水川かたまり)「うわっ、地和だーっ!」って?(笑)。

(鈴木もぐら)「地和出ました……」って。そしたらそのおじさんが「フハハハハハハハハッ! いやいや、9ソーを俺、切ってるじゃないですかー! 俺の9ソーで上がっといてくださいよー! 地和って……いや、俺、麻雀を30年とか40年、やっていますけども。見逃しの地和ってはじめてですよ。おもしれー!」とかって言って(笑)。「おもしれー! フハハハハハハハハッ! あ、バファリン!」ってなっていて(笑)。

人和の9ソーを見逃して地和をツモる

(鈴木もぐら)それでおじさんが「いやー、でもやっぱり麻雀、楽しいね! もうダメ。これだからやめられない!」っつって。で、バファリンを飲みながら、その日、俺が上がった地和もね、祝福してくれて。それで1日打ったっていう、そんな岡山公演でした。

(水川かたまり)「そんな岡山公演」ではないよ。

(鈴木もぐら)その私が上がったのはね、33万分の1ですけれども。私が好きな曲は川本真琴で『1/2』。

川本真琴『1/2』

<書き起こしおわり>

鈴木もぐら 岡山の雀荘で出会った若者たちとの交流を語る
空気階段の鈴木もぐらさんが2024年6月24日放送のTBSラジオ『空気階段の踊り場』の中で単独公演で訪れた岡山で麻雀をするために入った雀荘で出会った若者たちと飲みに行き、交流を深めたことについて話していました。
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