渡辺志保 ドレイク VS ケンドリック・ラマー 2024年5月13日現在の状況を語る

渡辺志保 ドレイク VS ケンドリック・ラマー 2024年5月13日現在の状況を語る INSIDE OUT

(DJ YANATAKE)あと、間に挟まれた21サヴェージは……。

(渡辺志保)ああ、そうそう。「ブラザーだから」っていうね。

(DJ YANATAKE)「メトロ・ブーミンもブラザーだし、ドレイクもブラザーだから。いつか2人でスカッシュしてくれることを願ってるよ」みたいな。そんな人も出てきたし。

(渡辺志保)「もう俺にビーフのことは聞くな」って。何百万人から聞かれてるんだろうね。21サヴェージはね。

(DJ YANATAKE)あとは、よく寝れてるんでしょうか? J・コールさんね。

(渡辺志保)J・コールさんもね、心身ともに安らかな日々を過ごしてほしいですけども。

(DJ YANATAKE)でも今後もう、「俺がNo.1だ」って言いにくい環境になってしまったっていう。

(渡辺志保)でも、早期撤退したというのは非常にJ・コールさん、各所から称賛されているような感じもしましたしね。

(DJ YANATAKE)そう。J・コール、どうなるのかな?って。俺がJ・コールだったら次、どんなリリックを書いたらいいのか、わからないよ。

(渡辺志保)もう世界平和を祈るっていう。「ハマス、やめてくれ」みたいなことでもいいかもしれないけど。わかんないけど。世界平和を祈るしかないんじゃないですか?って思うし。たとえば今回のビーフですごい、ナズとジェイ・Zのビーフを持ち出す記事とかもたくさん見たんですよね。あの時もやっぱリアルタイムで、ヤナさんも私も経験っていうか、見てきたと思うんですけど。あの2人がステージ上で握手するとか、ひとつの曲でラップするとか、やっぱり当時は全くもって考えられなかったわけじゃないですか。で、本当に目も当てられない、耳も当てられないようなディス曲を出し合って。私もちょっと前、あの当時のディス曲を聞いてびっくりしたけど、今だと絶対言わないようなこと。たとえば同性愛者の人たちを揶揄するような歌詞がたくさんあってだったわけなんですよね。

でも、そういうのって時間が経つと「もうないでしょ?」って感じになっているから。なんかまたこのビーフも10年、20年経って。「あの時のあの表現って、本当にないよね」みたいな風になって。で、身の回りのラップソングからもそういう表現が一切、消えてるみたいな。そういう感じになっていけばいいのかな、みたいな。別にドレイクとケンドリックがこう、がっちり握手して仲直りとかは別にしなくていいと私は思ってるんですけど。なんか、そういう学びというか、進歩というか。別に私が偉そうに言うことでもないし、ジャッジすることでもないんだけど。なにかひとつね、そういうことがあればいいのかなっていうのは感じましたね。

(DJ YANATAKE)そうですね。あと、やっぱりこういう盛り上がり方で、すごい記録みたいのがいっぱい出ちゃった後、そのヒップホップに求める刺激の種類みたいな。なので、これを頂点に落ちていったりしないでねっていう怖さをちょっと感じております。

今後、ヒップホップはさらに盛り上がりをキープできるのか?

(渡辺志保)そうですね。なんか去年、2023年の段階では前年に比べてちょっとヒップホップの勢いが落ちてるっていうのがひとつ、ニュースじゃないですけど。トピックになっていて。2024年はその21サヴェージのアルバムもあった。カニエとタイ・ダラー・サインのアルバムもあった。かつ、今回の『Like That』騒動もあったということでヒップホップ、ヤナさんがおっしゃる通り、ストリーミングの再生回数であるとか、そういう数字は持ち返したんですよね。でも本当におっしゃる通りで、「じゃあ、来年どうするんだ? 2025年、どうなっちゃうの?」みたいな気持ちもありますし。で、英語だからGoogle翻訳とかで読めるとは思うんだが、結構ピッチフォークとかGQとか、今回のビーフにおける冷静なレビューを書いてるアメリカのメディアもいくつもあったので。そういうのをちょっと手当たり次第、私もこれからもっともっと読んでいきたいなという。アメリカの大人たちはどう受け止めたのだろうか、みたいなことはちょっと学んでおきたいなという風に思いましたね。

で、リアルタイムでポストしてくださってる方もちょいちょいいらっしゃるんですけども。(タイムラインを読む)「国内外を問わず、最近なんか騒がしくなってますな」とか「海の向こうの騒動もだけど、国内もなんだかんだあったので忘れてた」っていうポストがあったんですけどね。別に、繰り返すけどみんなが仲良く握手して、スクラム組んで……みたいなことは私は別になくていいと思ってるんですが。過度な攻撃みたいなものはやっぱりちょっとね、見ていて不安になりますので。それが曲のやり取りだけで完結しますよっていう絶対的な担保があるならいいんですけど。そうじゃない場合はね、ちょっと嫌ですよね。物騒なことはね。

(DJ YANATAKE)そうですね。で、当事者じゃない限り、こういうメディアとかではいかに中立か?っていう。そして冷静に情報を追っていくのか?っていうのはちょっと、より気をつけたいなという風に思いますけど。

(渡辺志保)というような感じで2週に渡ってつらつらと、好き勝手にお届けしてまいりましたけれども。来週の『INSIDE OUT』はちゃんと、ドナルド・グローヴァーの新譜について話したりしたいなという風に思っておりますので。

(DJ YANATAKE)まあ、もちろん続報があればやっていくんですけど。今夜、完結編みたいな言い方したのは一旦ここで……丸ごと1時間を使ってやるみたいなのはおしまいという意味でございまして。一応、なんとなく今、区切りのついた週だった気がしたんで。ここからまたね、更なる怪獣大戦争みたいのが始まったら、ちょっとわかんないですけど。

(渡辺志保)本当だね。あとフューチャーもミックステープを出すっていうこともアナウンスしてましたしね。どうなるんだろう。でもアトランタのことは永遠に支持していきたい所存です。個人的には(笑)。

(DJ YANATAKE)あと、細かいディスがもう全然、盛り上がってなかったですね。ゲーム先輩がリック・ロス先輩をディスったり。

(渡辺志保)あと、新たにソルジャー・ボーイさんもね、ちょっと今日、やんややんやとおっしゃっていたり。

(DJ YANATAKE)ディディの息子が50セントをディスったり。

(渡辺志保)そうそうそう。大変よね。本当に大変。もう世界平和を祈るしかないです。

(DJ YANATAKE)はい。わかりました。ありがとうございます。

<書き起こしおわり>

渡辺志保 ドレイク VS ケンドリック・ラマー 2024年5月6日現在の状況を語る
渡辺志保さんが2024年5月6日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中で『Like That』に端を発するケンドリック・ラマーとドレイクのビーフについてトーク。どんどんディス曲・アンサー曲が発表される状況をまとめていました。(ケンドリック・ラマー『Not Like Us』までについて言及しています)
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