星野源 M3 Mac購入と楽曲制作環境移行の苦労を語る

星野源 M3 Mac購入と楽曲制作環境移行の苦労を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんが2024年4月30日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で楽曲制作用のパソコンとしてM3 Macを購入したことについてトーク。そこから各種音源やソフトウェアなどを新しいM3 Macに再構築する際の苦労を話していました。

(星野源)で、フェスのリハーサルをやったり。あとは、なんですかね。おうちで1人で練習したりとかしている中で……すいません、皆さん。またちょっと、パソコンの話になっちゃうんですけど(笑)。今回はRTX 5090とかじゃないんですよ。4090とかとかじゃないです。NDIVIAとかではない。なぜかっていうと、ちょっとMacの話をしたいんですけど。僕、Macも好きでね。Macintoshね。わかるか(笑)。僕、音楽はMacで作ってんですよ。で、Logicっていうソフトで打ち込みをしたり。その前から、録音ソフトとしてのDAWとしてLogicをずっと使ってたんですけど。かなり前から。

で、コロナ禍から打ち込みおよびキーボードで作曲をするようになって。今もね、作曲を少しずつ頑張っているっていう感じなんですけど。もう何年ぶりだろうね? 結構……だから打ち込みを始めるちょっと前だから、2000年よりちょい前ぐらいかな? 2019年かな? 2019年ぶりにメイン機を買い換えたんですよ。で、2019年はまだね、Intel Macだったんですよ。フフフ(笑)。この時間がしばらく続きますので、よろしくお願いします(笑)。あの、Intel MacのMacBook Proの16インチだったんですよ。その時の、いわゆる一番積んでいるやつというか。それで打ち込みをしたりとかして。でも全然、十分だったんですけど。

5年ぶりにメイン機を買い換える

(星野源)そしたらその後にですね、M1 Macっていうもう、いわゆるそのCPUとか、頭脳のGPUのあたりが全然変わって。他社製、インテル社製だったその頭脳がアップルが自社でそれを作るようになったっていう。で、そのM1 Macっていうのがまず、出たんですけど。それがすごいっていうことで。当時、やっぱりそういう風に頭脳が変わると、ソフトが全然動かなくなっちゃったりとか、いろいろ問題があるんで。「どうなの? どうなの?」なんていう風になったんですけど、もう大絶賛。「すごいぞ、これは!」ってなって。その速度とか、いろんな使いやすさの向上とかも含めて。あんまり熱くならないとか。そういうのも含めて、すごい評判で。

で、その後にMac Proみたいな、いわゆるいいやつですよね。仕事で使えるみたいなものが出てしまったいうので。でも、やっぱり高い買い物ですから、買い換えられないんですよね。そしたら、ちょっとしたらM2っていうのが出て。また、進化しちゃったんですよ。で、「えっ、これ、いつか買えばいいんだ?」なんて言ってるうちに、M3というのが出まして。そのM3という……その「M」が変わるごとにですね、録音してる業界っていうか。僕のいつものスタッフ……録音スタッフとかと話し合うわけ。「今回はどうなんだ?」って。で、結構ね、録音機材……こういうラジオとかもそうだと思うんだけど。機材って、あんまり変えないじゃん? なんていうか、仕事で使う機材って最新のにすると、いろいろ変えなきゃいけなくなっちゃうから。やっぱり長年使っていて、使いやすいものとか。あとはその他のソフトとかも含めて、全とっかえしちゃうと結構ね、やっぱり壊れちゃったり、急に動かなくなっちゃったりとかがあるんですよ。

だから、なかなか業界では変わらないんですよ。録音スタジオでも、ProToolsっていう、Logicとはまた全然違う録音ソフトがだいたい、日本のスタジオではProToolsが入っていることが多いんですけど。そのProToolsもすごい昔のMacで動いていたりとか。あとmacOSもすごい前のでしばらく動かしたりとかっていう時代が結構長かったんですよね。だからそういうのも含めて「いつ、変えるんだ?」っていうのをみんな、周りを見て判断するんですよ。で、僕ももちろんIntel Macの最後のやつ買っちゃったってのもあって、全然踏み出せないでいたんですけど。で、「M1、どう?」「まだやってない」とか。でもその「まだやってない」って言っていたその次の年かなんかにね、Mac Studioっていうのが出たのかな? なんかお仕事用で。それはたしかM1 Ultraっていう、さらにすごい頭脳が入ってるんですけど。で、「あれ、やる? みんな、どうする?」みたいなのを言ってる中で僕、アメリカに行って。

そしたらDJ・ジャジー・ジェフがね、ガンガンにM1 Ultraを使ってたんですよ。「うわっ!」って思って。でも「移行が大変だ」っていう風に言っていて。「いろんなソフトを移行するのにめっちゃ時間がかかった」みたいな。で、彼はもう大御所なんですよ。DJ・ジャジー・ジェフって調べてくれたら、わかると思うけど。大御所なんですよ。めっちゃ大御所なんです。で、その大御所のDJ、トラックメーカーってどのぐらい仕事するんだろう?って思っていたんだけど。そしたらもうね、それこそ泊り込みで僕、スタジオに遊びに行かせてもらったんだけど。もうね、早朝から深夜までずっとパソコンの前にいるの。

もちろんバーベキューとか、ご飯を食う時はみんなでご飯を食って。あと、僕が自分の曲を流したりとかしているとドアを開けて。「なんだ、この曲は?」みたいな感じで入ってきて。「いいじゃん!」みたいな感じで言ってくれたりとかするんだけど。基本はずっと、DJのオンライン配信とかをしてる以外はもう、PCの前でずっと曲を作ってるんですよ。「やっぱりこれだな!」っていうか。結局、大御所になってもこれぐらいやり続ける人が残っていくんだな、みたいに改めて思ったんだけど。しかも、新しいこともちゃんと試していて。「これは俺もそろそろ……」って思ってたんだけど。

そしたら、M2が出ちゃったんですよ。それで「M2、どうなの?」みたいな。しかも、M1からM2に行くたびにいろんな音楽のソフトとか、音源とかの会社がそれに合わせるために頑張るんですけど。やっぱり、そこから時間がかかるんですよ。「これ、またちょっと様子を見ないと」みたいな。しかも「M1からM2はそんなに性能が上がっていない」だとか、「いや、上がっている」みたいな噂がワーッて回って、もう訳がわかんないみたいな。

それで今回、M3のMaxがかなりいいですよと。で、僕のスタッフの人ももう、とんと変えてなかったような人がM3にしましたってなって。「はあ、やっぱりそろそろ行くしかない」と思って。あとね、暑かったんで。もう……ポチッ!っていう(笑)。なんていうの? もういろんな……この間、具合悪かったりとか。具合が悪くてしんどいとか。もう暑いとか、花粉がつらいとか、いろんなボルテージがグーッと溜まったところに、ひとつの指先で「ポチッ! ドンッ! 購入」みたいな感じでやっと買ったんですよ。で、この間、それが来たんですよ。

ソフトや音源の移行作業が大変

(星野源)そこからですよ、大変だったのが。もうね、ソフトをね、あれなんですよ。これ、本当に興味ない人はめっちゃ興味ないと思うんですけど、興味ある人はめっちゃ興味があると思うんで、このまま話しますけど。あのね、音楽ソフトとか……僕が使ってるLogicっていうのはアップル社のものなんで、対応が早いんでもう全然、大丈夫なんです。なんだけど、それ以外の音源って、たとえばピアノ音源とか、あとはドラム音源とか。たとえばピアノ音源だけで120ギガとかあったりするんですよ。いいやつは。で、24bitで1音ずつ、いろんな強弱で、ちゃんと生音でスタジオで全ベロシティっていうか……キーボードの強さによって、その長さとか音の強さって、変わるじゃないでですか。普通にピアノを弾いていると。それを打ち込みで再現するために全部、その強さを設定して。全部、1から録音してるやつとか、あるんですよ。それってもう、膨大な時間がかかるし、データ量も半端ないんですよ。

あと、ピアノのペダルを踏むじゃないですか。で、ペダルを踏むとピアノの鍵盤でジャーンって鳴らした音がずっと鳴るみたいな。ミュートされない。で、ペダルを上げると、なんて言えばいいんだっけ? フェルトみたいなのが下がってボフッてなって、音がミュートされて音が止まるみたいな。で、スタッカートで弾きたい時はペダルを上げて、トントントントンって弾くとタタタタタッてなるんだけども。ペダルを踏むとダーンダーンダーンってずっと伸びちゃうみたいな。で、そのペダルを踏む時にそのフェルトが上がる音。で、ペダルを離した時のファッて下がる音まで入ってるんですよ。で、それ強弱もあったりして。だから、変態が作ってるんですよ(笑)。世界の変態が……で、世界中に変態がいるんですよ。だからその音源沼……その音源を聞いて「これ、ほしい!」みたいに言ってるだけで1日、潰れちゃうみたいな。それぐらい、様々な音源があるんですけど。それの各社が、その新しいMacのCPU、M1、M2、M3とかに合わせるかどうかみたいな、それの時間もあって。

でも僕はM3、出てからちょっと経ってるんですけど。もうほぼほぼ、大丈夫ってなって買ったんで大丈夫なんですけども。ただ、やっぱりそういうのも当たり前なんですけど。結構、悪いやつもいて。無断コピーみたいなのをして使っちゃうような人もいるんです。お金を払わないでね。「ふざけんな」と思うんですけど。でもそういう人がいるから「ひとつのMacにしか、入れられません」みたいなのがあるんですよ。認証みたいな。で、iLokっていうそれ専用のUSBがあって。そのUSBが鍵みたいになっていて、それを入れないと使えませんみたいなのがあったりとか。あとは、そのMacに紐づくみたいなのがあって。だから僕、Macを変えるわけじゃないですか。だから、その大元のウェブサイトに行って。このMacの紐づきを暗証番号とかシリアルナンバーを全部入れて、解除して、新しいMacに入れ替えるっていうのに2日間、かかりました! めちゃくちゃ大変だった!

本当に……このだるさはそれもあるかもしれない(笑)。ずっとパソコンでじりじりじりじろと、もうずっと数字とアルファベットと。また、そういう時に限って僕、意外と几帳面なんでね。その、なんだろう? ソフト会社なんてもう、20ぐらい使ったりしてるんですよ。ソフト音源を。で、それごとのパスワードとか、あるんで。もう、それがわかんなくなっちゃったりとか。「うわー!」みたいな、なんかそういうのとかもあったり。もう本当に大変だった。あと、Keyscapeって使っている人、いる?(笑)。あと、Native Instrumentsのソフトのダウンロード、最近遅くない? アハハハハハハハハッ! これ、わかる人、いる? 俺だけかな? わかんないけど。なんか、遅いんですよ。それはM3だからなの?(笑)。だから、ダウンロードをし直さないといけないからね。それにめっちゃが時間かかったりするんですけど。だから、それにめちゃくちゃ時間がかかって。

Keyscapeなんか……Keyscapeって、老舗なんですけど。それこそ昔さ、パソコンのソフトってさ、箱がめっちゃデカかったの、覚えてる人いますか? もうなんかさ、大技林……大技林はファミコンとかPCエンジンの裏技の本か(笑)。ええと、なんだっけ? 大辞林? 広辞苑だ。そうそう。大技林って……ごめんね。なつかしレディオになってしまいました(笑)。今ね、たぶん40代前半ぐらいの人は「おおっ!」ってなってると思いますけど(笑)。ええと、その広辞苑ぐらいのデカさの箱があって。昔はね、フロッピーディスクだったりとかしたんで、そのデカい箱の中に辞書みたいな説明書があって。その中に薄いフロッピーディスクが2枚、入ってるみたいなことがよくあったんですけど。その後ね、薄いCD-ROMが1枚、入っていてみたいな。今はもう、ほぼオンラインですからそんなのもね、あんまりないと思いますけど。でもKeyscapeに関しては、いまだにそれなんですよ。でも、USBの中に入っているんですよ。

で、なんかね、Keyscapeも結構昔のやつなんで。でも音源はもう、ものすごいリニューアルしてるんだけど。それはオンライン上でアップデートすんだけど。その認証はね、いまだにそのUSBのAなんですよ。Type-Aなんです。それもなんか古すぎて、スピードが遅いらしくて。ひとつのソフトですよ? それを入れるのに、12時間かかって(笑)。なんかさ、インストールする時にさ、バーに色がついていくじゃん? それがもう「壊れたのかな?」っていうぐらい、進まないわけよ。それで、いつも迷うのは「これ、やばいぐらい進まないな」っていう時に、それを止めていいものかっていう。キャンセルしたら……でも、その方法が間違っていなかった場合、また最初っからやるのかって思うといつも、迷うんですけど。でも本当にフリーズしていて、キャンセルした方がいい場合も全然いっぱいあるんで。「これ、どっちだろう? たしかめよう」と思って。

全然進まないKeyscapeのインストール

(星野源)で、そのマウスのポイントを……その時は1ミリぐらいのところだったの。で、実際はね、全体で10センチぐらいあるの。その10センチぐらいのうちの1ミリで1時間半ぐらい、かかっているわけ。「これ、壊れてるのかな? 検証しよう」と思って。そのメモリーのところにポイントを置いてさ、そこから俺はカレーを作り始めました! アハハハハハハハハッ! カレーを作り始めて。言っておくけど俺、忙しいんですよ? 忙しいんだけど、これを変えないことには曲を作れないから。それでやっぱり、すごい性能が上がってるっていうので、「これが終わっちゃえば、いろんなことが早くなるぞ」って思うから、頑張るじゃん? でも、やっぱり検証するには結構、時間かかるんだよ。

で、「この1時間ぐらいかけて、じっくりコトコト、カレーを作ろう。1時間ぐらいあったら、さすがに動くだろう。もしこれで全く動いてなかったら、キャンセルしよう」と思って作って。ご飯を炊いて。それで「よし!」と思って見たら、2ミリ動いていました。「ああ、いける!」と思って。そこから10時間、我慢して。でも調べたら、ダウンロードがWeb経由でできるらしくて(笑)。だからKeyscapeで困った人はダウンロードしてください。なんかシリアルナンバーをちゃんとWebに入れれば、大丈夫らしいんですよ。それはもう全く認識してなくて。本当にこのつらさは今、本当に空に溶けていってるなって思うんですけど。こういう「はぁ……」みたいな夜を越えて様々なトラックメーカーが曲を作っています(笑)。

「ああ、もうしんど!」みたいな。で、なんか曲を作ってる最中に変なボタン押しちゃって。「あれ、なんかスネアだけちょっとズレてるんですけど?」みたいなことの検証に一晩、過ごしたりするという。そういうのの結晶で世の中に曲が出ていってますので。皆さん、「大変なんだな」と思ってもらえれば。打ち込みとはいえ、簡単に作ってるわけではないんですよっていう。そういうケアレスミスと、あとプラス、本当にわけがわかんないミスみたいな。あとは『異世界混合大舞踏会』の時にあった、本当にお化けじゃないですか?っていうようなことも起きたりするんで。皆さん、そういう風に思ってもらえるとより音楽が楽しく聞けるのではと思ったりします。

(中略)

(星野源)そして、PCメールが来てます。ありがとうね。ラジオネーム「ジョイくん」。神奈川県、29歳。「DAWの移行作業、めちゃくちゃ大変ですよね。僕もPCから異音がし始めて、これはやばいと思って新しいPCを買ったはいいものの、OSがWindows 11になってしまっていて……」。これはね、本当にそうだよね! 「果たしてCubaseや使い慣れたソフトシンセがちゃんと動くのか不安で、いまだに移行が終わっていません。先日、プラグインをいじりながらトラックを再生したら、音声がカクつきだしたのでさすがに観念してこの連休中に移行しようと思います」。ああ、そうね。ゴールデンウィークはそういうののいい機会かもしれない。たしかに。

いや、それこそさ、Windowsの10と11なんて、すごい大変じゃない? 大変だよ。っていうか、Windowsは……Macもそうだけど。新しいのが出るたびに、揉めてるもんね。やっぱり安定するまでに時間、めちゃめちゃかかるもん。そうなんだよなー。俺、まだ11にできてないんだよな。なんか、そうなんですよ。もしもう1個、なんかちょっとね、いろいろな余裕が生まれて。もう1個、作るぞってなった時は11にしたいなと思ってるんですけど。

あともう「11にしましょうよ」っていうのがすごい来ますよね。Windowsから(笑)。わかります。でも、そうだよね。Windows……。千葉県27歳の方。「源さん、奇遇ですね。私も久しぶりにM3のMacBook Airを買い換えました。人生初のUSキーボードにしてデザイン的にも性能的にパワーアップしました。仕事に趣味に強力なパートナーとしてバリバリ活躍してもらいます。こちらは音楽ソフトとプログラミング環境構築になんだかんだで1週間、かかります」。1週間! いや、大変!

ねえ。僕もUSキーボードにしています。いいですよね。気持ちいいっすよね、あれね。いや、わかります。素晴らしい。ちょっとね、皆さんのね、PCの話もぜひ引き続き、聞かせていただきたいです。

<書き起こしおわり>

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