安住紳一郎『THE TIME,』静岡出張で感じたSBS・静岡放送独自の文化を語る

安住紳一郎『THE TIME,』静岡出張で感じたSBS・静岡放送独自の文化を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2024年2月25日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で『THE TIME,』静岡出張についてトーク。そこで感じたSBS・静岡放送独自の文化について話していました。

(安住紳一郎)それから先週、木曜日はテレビの中継で静岡県にお邪魔してきたんですが。今は静岡市清水区と言っていますけども。昔の清水市ですね。清水港のあるところ。いいですよね。なんとなくもう「清水に行く」って言って、新幹線を静岡で降りて。東海道線で清水まで2駅ぐらい戻るんですけども。もう、その東海道線の電車に乗ってる時からもう「清水港に行く」ってなんかちょっと、嬉しいじゃないですか。そんな感じ、ありません?

(中澤有美子)そうですね。開かれた海に行くんだぞっていう。

(安住紳一郎)ねえ。駿河湾の富士山が見えてね。三保の松原があって。白砂青松っていうの? 特に私、北国出身だから。静岡のあの海岸線とかに憧れが強いじゃない? そうすると、「清水港ぉー、名物はぁー♪」って歌いたくならない?

(中澤有美子)ああ、そうですかね?

(安住紳一郎)ちょっと私、世代が古いのかな? ずっとね、歌ってたのね。清水の次郎長さんの歌を。そしたら若いADさんとかがさ、「その歌、何なんですか?」「えっ、知らない? ディック・ミネ?」なんて。またジェネハラだって言われちゃうんだけども。「すぐにYouTubeで検索して」なんて言って。「ほら、みんな……美空ひばりも石原裕次郎も全員、歌ってるでしょう? 名曲だよ」なんて言って。「そうか」と思って。うん。ずっと歌ってた。

(中澤有美子)そうですかー。そうですね。清水の次郎長ですね。

ついつい歌ってしまう『旅姿三人男』

(安住紳一郎)そうだよね。うん。ああ、そうか。中澤さんもあんまり親しみ、ないか?

(中澤有美子)自分から歌がわいてきてしょうがないという感じではないですね。聞けば「ああ、そうか」と思いますね。

(安住紳一郎)そうね。じゃあ、なんか今、歌って恥ずかしかったな。いやいや、うん。

(中澤有美子)「いかん、いかん」と思いましたけども。

(安住紳一郎)ああ、そうか。なんか、足柄山とか行くと金太郎の歌を歌いたくなるみたいな。

(中澤有美子)それはなりますね。

(安住紳一郎)ああ、よかった。

(中澤有美子)「あっしがらやーまの♪」ですね。

(安住紳一郎)そうそう。「子熊にまたがり、お馬に稽古♪ ハイシドードー、ハイドードー♪」みたいな感じ。歌いたくなるよね?

(中澤有美子)なります。それはもう、金時山に登る時とか、歌ってます。

(安住紳一郎)あれ、金時山か?

(中澤有美子)という山、ありますね。足柄山もあります。

(安住紳一郎)もう足柄サービスエリアに着いただけで歌っちゃうもん。

(中澤有美子)そうか(笑)。もう気持ちが上がっちゃうよね(笑)。

(安住紳一郎)またさ、大人になってから関東に来たからさ。なんか小さい頃、全く見ることもなかった地名を初めて見た時の感動とかがあるからさ。「ああ、これのことなのか!」っていう。そういう感じがね、あるんだよね。横浜のほら、あそこの氷川丸公園とか行ったら、「あかいくつー、はーいてたー♪」って歌いたくならない?

(中澤有美子)ああ、それがそうなんだ。

(安住紳一郎)何なんだろう? 俺、なんかものすごく童謡で記憶を醸成してんのかな?

(中澤有美子)いいですね。情緒がありますね。麻布十番のあの広場でも「赤い靴」を歌いたくなりますね。

(安住紳一郎)ああ、そう?

(中澤有美子)あのへんから連れて行かれたみたいよ?

(安住紳一郎)ああ、麻布十番も「赤い靴」が関係あるんだ。麻布十番ってなると私はあれだな。浪花家さんのたい焼きになるから、『およげ!たいやきくん』になっちゃうな。「まーいにち、まーいにち♪」って出ちゃうなー。ごめん。若い人、吐き気をもよおしている? 大丈夫? ごめんなさいね。すいません。もう、前頭葉が崩壊しているから。思いついたらすぐ出ちゃうんだよね。そうかー。清水港、よかったな。ちょうど、ほら。三保の松原の三保っていうところがあるんですけど。三保半島っていうちょっとね、駿河湾に本当にカニの爪のような、恐竜の手のような感じでフックが出てるんだけど。すごくいいところで地引き網体験などもさせていただきましたけれど。

曇っていたんですけどね。ええ。きれいに晴れてると、富士山などが見えて。さらには清水エスパルスの合宿所とかね、あとはウエスタンリーグに今年から参加することになりました、静岡のプロ野球、新しい球団ができましたけど。その新しくできた球団の皆さんが近くで合宿、キャンプをしているなんて話も聞きながら。「へー!」なんて言ってね。新しい清水、静岡の話も聞きながら。知らないことがたくさんあって、驚いたりもしたんですけども。

あとは中継に行きますと、そこの地元の放送局の皆さん方と一緒に仕事をするということもありまして。これは視聴者の皆さん方にとっては特別、関係のあることではないんですけれども。それもまた、私自身にとってはすごく刺激になり。系列局ということで、業務提携をしている、それぞれの地域の放送局で働いてる皆さんと一緒に仕事をするっていうことなんですけれど。皆さんが思ってる以上に、繋がりっていうのがそんなに直接的に結びついてる放送局ではないので。ネットワークによってはしっかり結びついてるところもあるんですけど。私たちTBSテレビが入っているJNNネットワークっていうんですが。TBSを入れて28局あるんですけども。そんなに資本関係とかが一緒だったりするところが少ないので。それぞれの放送局の文化があるんで。現場に行くとなんかやっぱり「ああ、企業文化とか企業風土が違う」とかね、そういうのを感じて楽しいですよね。そういうのって。

(中澤有美子)なかなかね、見る機会がないですからね。

(安住紳一郎)ないんですよね。そうなんですよね。静岡はSBSっていう、静岡放送という放送局なんですけども。ラジオとテレビをやってるんですけども。SBSは静岡新聞という……静岡でたぶん50万部ぐらいの日刊紙があるんですけれども。非常にね、大きな新聞社ですが。そこの新聞社の放送局なんですよね。「の」って言って怒られるかな? どうかわかりませんけど。たしかね、非上場のはずなので。本当に静岡新聞が100%だと思いますね。なんでもう、そういう雰囲気ですよ。やっぱりね。親会社が新聞社っていう感じのね。で、なんていうかな? 行くとね、すごい歓迎されて。もう本当、「えっ、こんなに歓迎してもらえるんだ?」と思って、涙が出てきそうなぐらい感動しちゃって。なんかやっぱり、そういう企業風土があるんですね。なんかね。

私がちょっと挨拶とか、あとなんか宣伝の収録物とかでお邪魔したんですけど。スタジオから出たら、たくさんの人がね、お見送りに来てくださって。本当に大げさじゃなくてね、200人ぐらい見送りに来てくれるんですよ。「ええっ?」って思って。なんか、どうしちゃったんだろうと思って。そしてチラッと聞いたら、やっぱり館内放送みたいなのを流してもらって。「TBSから安住が来てる」っていうことで。「気分よく帰ってもらおうじゃないか」っていうことで、皆さんがね、お見送りに来てくれるんですよね。

(中澤有美子)あたたかいですね!

あたたかいSBSの企業文化

(安住紳一郎)「あたたかいな!」って思って。もう、こんなんで悪く思う人なんか、誰もいないって思ってさ。歓待されちゃって。「こういう企業文化があるんだな。素晴らしいな」と思ってね。まあ、どなたかがね、働きかけたのか。そういう元々、習慣でやってたのかはわかりませんけれど。なんだろうね。やっぱり東海道の真ん中に位置してるから、なんか旅人をもてなす文化みたいなのが脈々とDNA的にあるのかな?

(中澤有美子)あるのかな? 温暖な気候で、いい人たちが多いのかなとかね。

(安住紳一郎)「西から、東からどっちから来ても客は歓迎しよう。うちは東海だから」みたいな(笑)。

(中澤有美子)ああ、全方位で?(笑)。

(安住紳一郎)全方位。東から、横浜であろうが東京であろうが。名古屋であろうが、大阪であろうが、歓迎するべしみたいな。

(中澤有美子)『どうする家康』って。

(安住紳一郎)「真ん中だから……」みたいな(笑)。いろいろね、資本関係が……たとえば、なんだろうな? 皆さんだと信じられないかもしれないけど。船会社が親会社だったりする放送局もあるし。コンピュータ会社が親会社っていうか、その大株主でいたりするとまたそういう雰囲気になるしね。あとは地方自治体が株主に入っていると、やっぱりお堅い感じの社風になるよね。うん。あとは「うちは労働組合が強いんですよね」っていう放送局もあるし。そうするとやっぱり働き方がカクカクっていう、こういう。「ああ、そうなんだ」っていうことになったりとかね。比較的ね、TBSは株主が細分化しているので、特別どこかの株主に強く影響されてるっていう放送局ではないので。また、そういう風に感じるのかもしれませんけどね。

あとね、そうそう。静岡放送SBSラジオの鉄崎幹人さんっていう、名古屋でずっと活躍されていたタレントさんが今、静岡でラジオをもう20年ぐらいやってると思うんですけども。その人の午前中、9時からお昼ぐらいまでやっています『WASABI』っていうラジオ番組に呼ばれて。そこにも出演してきました。嬉しかったです。ねえ。

(中澤有美子)ネットニュースになっていましたね。

安住紳一郎 SBSラジオ『鉄崎幹人のWASABI』に飛び入り出演する
安住紳一郎さんが2024年2月22日放送のSBSラジオ『鉄崎幹人のWASABI』に飛び入り出演。鉄崎幹人さん、山﨑加奈さんらと楽しいトークを繰り広げていました。

(安住紳一郎)ありがとうございます。なんかね、そういう交流もあったりして。楽しい1日になりました。あと、皆さんにわかりやすいとこで言いますと……「わかりやすいところで言いますと」って言うとちょっと生意気ですけど。放送する時って、スタッフの人がね、秒数を逆算してくれるんですよね。カウント。「5秒前。4、3、2、1……」なんて言って。で、SBSはね、また独自の文化があって。「10秒前、9……」って。まあ、私が行った時は15秒前から全部、カウント始まったんですけど。「きゅう」って絶対に言わないんですよね。で、「えっ、なんできゅうって言わないんですか?」って言ったら、「きゅうと言った瞬間に『どうぞ』の合図の『キュー』と勘違いされる人がいるんで、それを避けるべく、私たち『10秒前。ここのつ』と必ず言います」って。面白くないですか? あっ、経験あります?

(中澤有美子)私、前の会社がそうだったです。

(安住紳一郎)「ここのつ」派? ええっ?

(中澤有美子)または、言わない派。

(安住紳一郎)私たちもね、言わない人はいるんだけどね。「15秒前。10秒前。ここのつ、5秒前」とかね。「ここのつ。はち、なな……」ってカウントダウンする時に「きゅう」ではなく「ここのつ」って。「へー! ここのつって言うんだ!」っていう。

(中澤有美子)たしかに。

カウントが「10秒前、ここのつ……」

(安住紳一郎)そう。ちょっとね、心の中では「じゃあ、言わなきゃいいのに」とかさ。「いや、そんな9秒前とさ、0秒を勘違いしないよな」っていう気持ちがね、ありますけれど。でもそれはさ、きっと「私たちは本番前にこれぐらい間違いを起こさないっていう強い決意で臨んでます」っていう意思表示なんだよね。きっとね。指さし確認的な。いや、それは間違わないけども。「キュー」と「きゅう」を間違ってしまう可能性があるから、ここは「きゅう」とは絶対に言わない。それぐらい間違いは起こさないつもりで仕事に臨みます! 「10秒前、ここのつ! はち、なな、ろくっ! 5秒前、よん、さん、にー、いち……キューッ!」っていうことですよね。まあ、そういうことだよね。たぶんね。

(中澤有美子)そういうことね(笑)。サブリミナル的に毎日、毎回ね。

(安住紳一郎)毎回ね、そういう風に言っていると。そういうことでしょう? 火の用心みたいな、そういうことだもんね。刷り込みっていうか、なんていうの? 「ガス、よし! 戸締まり、よし!」みたいなね。「ハンカチよし! お財布よし! 定期券よし!」みたいなことでしょう? 口に出して言う。絶対に間違えないみたいな。なのかなって思った。もうしばらく、その人と一緒に作業してたからさ。もう「ここのつ」が聞きたくなってしょうがなくなって、録音させてもらった。

(中澤有美子)ああ、本当に?(笑)。「寂しくなるな」と思って?

(安住紳一郎)「寂しくなるな」と思って。「ここのつ!」って。いつでも聞けるように、「ここのつ」。俺のスマートフォンに……俺も「仕事できるな」と思ってさ。俺、あれだよ? で、その9秒後には自分の仕事をしなきゃいけないんで。それまでにスマホを立ち上げて録音機能さ、立ち上げてさ、収録して。2秒ぐらい前に録音ストップボタンを押して、自分の仕事をやるんだよ?

(中澤有美子)じゃあ、わざわざお願いしたんじゃないの? リアルなやつを?

(安住紳一郎)リアルなやつをね。結局、全然仕事に集中してないっていう。

(中澤有美子)そうね(笑)。

(安住紳一郎)「すげえな、俺」って思って。結局「俺、すげえ」か。うるせえなっていうね(笑)。「へー!」って思って。びっくりしたー。収録させてもらったわ。

(中澤有美子)そうですかー!

(安住紳一郎)逆収録だよね。向こうは向こうでさ、ほら。なんか「静岡の皆さん。安住紳一郎です」なんて言ってさ。「朝の番組は『THE TIME,』。旬な情報をお送りします」なんて言って。「朝はSBS、6チャンネル」なんていう風にね、言う収録の前にね。「10秒前、ここのつ……」っていう時に「ああ、収録しよう」と思って。

(中澤有美子)なるほど。お互いにね(笑)。

(安住紳一郎)お互いにね。私にとってはすごく興味深かった話なんですけど。皆さん、聞いてくれてますよね?

(中澤有美子)フフフ(笑)。たぶん大丈夫だと思いますけど?

(安住紳一郎)中澤さんがお勤めになっていた長野の放送局も「ここのつ」?

(中澤有美子)「ここのつ」。または言わない派だったですね。なぜかというと、やっぱりキューと間違えるからっていう風に教わりましたですね。

(安住紳一郎)そう。で、「きゅう」って言った時にやっぱりそこで違う方がいらっしゃるんだよね。きっとね。

(中澤有美子)どうなんだろうな? あとは「10秒前」は「秒前」まで言うから、「きゅう」っていう音を入れる、「ここのつ」っていう音を入れる隙間がないから、そこを飛ばして「はち、なな」っていう風にやるんだっていうような……。

(安住紳一郎)うんうん。でもなんかその「ここのつ」っていうのがね、なんかすごくもう聞きたくなっちゃって。やっぱりそれでリズムが整うだろうね。きっとね。静岡にお邪魔して楽しい1日になりました。お世話になった皆さん、ありがとうございます。なんか地引網のところにもね、ラジオ聞いてらっしゃる方が来てくださって。ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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