えのきどいちろう 週刊新潮・伊東純也報道と日本サッカー協会の対応を語る

えのきどいちろう 週刊新潮・伊東純也報道と日本サッカー協会の対応を語る ナイツのちゃきちゃき大放送

えのきどいちろうさんが2024年2月3日放送のTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』の中で週刊新潮が報じたサッカー日本代表・伊東純也選手の問題についてトーク。日本サッカー協会の二転三転した対応などについて話していました。

(えのきどいちろう)今週、ちょっとつらかったのはやっぱりこの芦原妃名子さんのことです。僕はちょっとあまりにも……まず、最初に芦原さんについて「原作者がしゃしゃり出てくるな!」みたいな感じでSNSが吹き上がったんですよね。で、その後にそれの反動みたいな感じで……芦原さんが割と細かく状況を説明するものがネットに上がってからは、逆に「脚本家、ふざけんな!」みたいな感じになったりして。あまりにも吹き上がって、それを見ているのがもう痛くて。まして、こういう事件というか、出来事になっちゃったんで。ちょっと、SNSから離れました。

(土屋伸之)いや、ちょっと怖いですよね。見てられなくなりますよ。

(えのきどいちろう)見てられないです。

(土屋伸之)一斉に向く感じがね。

(えのきどいちろう)「怖い」っていうのもあるし。胸が痛すぎて。それで、僕の知り合いの漫画家もそうですけど。みんな、漫画家が自分のことのように悼んで。そしてずっと、そのことについて考えてるっていう。ちょっと今、時間経ちましたけど、ずっとそのことについて自分のことのように考えているっていう感じのなのがすごく印象的です。これはすごく……漫画家さんとか、ものを作る人が自分のテーマになるような出来事なんだと思うんですよね。他人事だとか、吹き上がっていることもあるけども。こうなってしまうのはSNSの欠点なんだけども。その他に、実製作をしてる人の主題になることなんだと僕は思います。

それから同じように吹き上がったというか、なんかあれなのは、アジアカップですね。僕はアジアカップ、サッカーが大好きなんで。昨日も夜、寝落ちちゃって。朝早起きして韓国VSオーストラリア戦を見たんすけど。ソン・フンミン、すごかったなっていう感じなんですけど。今大会の韓国って、本当にギリギリ、土壇場のところで追いついたりとか、そういうのがあって。準決勝に残ったんすけども。もしかしたら、日韓戦が決勝になるかなという風にも。

(塙宣之)ああ、そうですか。

(えのきどいちろう)で、伊東純也のことですね。伊東純也の記事はデイリー新潮に載って。「性加害をした」ということが告発されたわけなんですが。まず、その記事を見て思うことはありますが。その一方で、サッカーファンは本当に腹を立てたんですよ。それは二つの意味で腹を立てていて。ひとつは、さっきの吹き上がるっていう話に似てるんだけど。新潮社と、それからこの性被害を訴えたという女の子に向けて。つまり今、日本がアジアカップで優勝ができなくなるかもしれないとか。あとは伊東純也、年齢的にもたぶんアジアカップに出るのって今回が最後じゃないかというような年恰好になってきてるんですけど。伊東がもうアジアカップに出れないかったりしたとすると、「この損害、損失はどうしてくれるんだ?」っていう感じでまず怒っている。

(土屋伸之)もし、今回のことがデマだったとしたら。

(えのきどいちろう)だけれども、この構造というものは、たとえば松本人志さんだとか、今いろんな性加害についてのニュースがいっぱいあるわけだけど。そのセカンドレイプって言われていることと、すごく形としては同じことになってしまうので。これはすごく難しいところですよね。デリケートなところです。

(土屋伸之)個人の攻撃にならないようにね。

(えのきどいちろう)それからサッカーファンの「新潮社、デイリー新潮、ふざけんな!」って思うこともあるんだろうけれども。でも、もしこれが真実だった場合は……っていうことは考えなきゃいけないので。それはオーバーキルにならないように気をつけるべきだと思うんです。もう一方で、サッカーファンがもうひとつ、怒っていること。これは日本サッカー協会に対して怒っている。協会の対応が二転三転して。一旦、「伊東は代表チームから離脱する」って発表したものを「離脱は一旦、止める」って発表して。その後、再び「離脱する」っていう……。

(土屋伸之)ああ、「離脱します」「離脱するのをやめます」ってなって、その後でまた一転して「離脱する」ってなったと。

二転三転した日本サッカー協会の対応

(えのきどいちろう)だから、そのバタバタ感というね。で、伊東純也選手はすごく優れた右サイドの選手で。これからはたぶん堂安選手が右サイドをイラン戦ではやることになると思うんですけど。伊東選手は右サイドのすごい選手なわけですよ。左に三笘がいれば、右側に伊東純也がいるっていう、日本には2本の槍がある感じなんですけども。で、伊東純也のスピード、素晴らしいんですけども。それで彼はフランスのスタッド・ランスっていうクラブチームでやってるんですけど。今回の件に対するスタッド・ランスのスタンスというものが僕はすごく参考になると思うんですけど。それは、推定無罪なんですよ。

(土屋伸之)ああ、クラブチームの姿勢として。

(えのきどいちろう)チーム側は早速、すぐ声明に出したんですけど。これが非常にしっかりしたというか、すっきりした対応なんです。それは推定無罪で。「現在、伊東純也選手が嫌疑をかけられていることに対して、自分たちには情報がない。そのため、自分たちには判断はできない。できないが、伊東純也選手は自分たちのクラブの選手である。クラブの選手である以上、我々は彼を守るというスタンスを取るが、今後の調査などに対して注視をしていく。

しかし、クラブはこのような重要なテーマを無視することはできず、行動を起こさない、あるいは沈黙を保つことを望んでいない。それどころか、クラブはここ数シーズン、リーグと共同で女性に対するあらゆる形態の暴力との戦いへの取り組みを改めて表明しており、新たな啓発活動に取り組んでいることも発表している」という風にパンッと表明をしていて。

スタッド・ランスの声明

(えのきどいちろう)で、日本サッカー協会ってこれまでも……たとえば、そうだな。アギーレが代表の監督になった時も、アギーレ監督がスペインで告訴を受けて。で、その裁判になったという段階で協会はアギーレを解任しちゃったんですね。で、アギーレは結局、無罪になったの。で、言われているのはたぶん、スポンサー重んじた。日本代表はいろんな企業からスポンサーフィーをもらっているので。だからその企業イメージみたいなことに関わってくるので。だから、そういうマイナスイメージがついた監督だとか、選手っていうのがチームに帯同してるのは問題だっていう風に判断したっていうことなんだろうと思うけれど。でも、そこは毅然としないと。あとは、それからそういうことについて「推定無罪で選手を守ることはありなんだ」っていう社会的なコンセンサスをちゃんと作っていく。それを協会がアピールして作っていくことがないと、救われないですよ。

(土屋伸之)そうですね。チームに対しても、影響を与えますよね。悪い影響を引きずるっていうこともあるから。やっぱり早めにも判断して。どちらなのかを。

(えのきどいちろう)そして、ぶれない。これはすごい大事なことだと僕は思いますね。で、堂安選手が「現場的に選手の間でははいここで黙っているというのは後悔すると思うので発言する。一緒にやりたい」っていうのを言ってくれたみたいなんだけど。その気持ちは……そういうことを言ってこと。あるいはスタッド・ランスがそういう声明を出すってことは、伊東純也という選手にどんなに救いだろうかと思います。そういうことって、すごい大事なことだなとは僕は思います。なので、サッカーファンは二重に怒っているということなんだと思います。それで、僕は二つ目の怒り。日本サッカー協会に対しての怒りっていうのは非常に正当なものではないかなという風に思っています。

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<書き起こしおわり>

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