石山蓮華さんとでか美ちゃんさんが2023年9月26日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で町山智浩『ロスト・キング 500年越しの運命』を語るを見た感想を町山智浩さんと話していました。
(でか美ちゃん)あと『ロスト・キング』もね。2人とも、蓮華ちゃんもでか美も見てきましたね。
(石山蓮華)見てきました。
(町山智浩)どうでしたか?
(石山蓮華)石山はすごく良かったなと思って。まあ、1人の主婦がこのイギリス国王・リチャード三世の遺骨を探すっていう映画でしたが。なんかそのマニア……私も電線が好きで、マニア友達と会ったりするんですけども。マニアがその外の世界に出た時にいろいろとぶち当たる小さい壁みたいなもの。なんだろう? アカデミアとの関係性だったりとか。
(町山智浩)専門家の人ね。
(石山蓮華)そういうのがあったりするんですけど。そういうところも、なんだかわかるところ、あるなと思いながら見ました。
(町山智浩)これも実話でね。普通に働いていた人なんですけれども。慢性疲労症候群という病気にかかってしまって。で、会社で「こいつ、怠けてるんじゃねえの?」みたいな感じで差別されて。そしたらリチャード三世が背骨が曲がってるってことで、シェイクスピアとかに悪党扱いされてたんで「体に障害があるからって、悪党なわけがないでしょう?」っていうことで、歴史学者が今まで誰も証明してなかった「リチャード三世は悪い人じゃなかった」ということで、その汚名を晴らしたという実話なんですよね。
(でか美ちゃん)ねえ。そこへの感情移入というか。自分を重ねてというか。なんかこれも、その実話だからこそ面白いなと私は思って。ただ映画の作品として見た時に、ちょっと都合がよすぎる展開もあるじゃないですか。ただ、本当に実話で。その主人公が本当にリチャードに導かれて……不思議な、ちょっとスピリチュアルな力で当てていくっていうのがもう、見ていて最高に楽しかったですね。
嘘みたいな本当の話
(町山智浩)そうなんですよ。「リチャード三世の遺体が埋まってるのはここですよ!」って言うんですけど。「なんで? その根拠は?」って学者に聞かれるんですよね。でも、それはリチャード三世本人の幻が言ってるからでしか、ないんですけども。
(でか美ちゃん)そう。実話なのがすごすぎて。
(町山智浩)このへんも、実話らしいんですよ。直感だけなんですけども。見事にピンポイントで当てちゃうんですよね。
(石山蓮華)あれ、ゾクッとしましたね。
(でか美ちゃん)だからその家族との関係性がちょっとずつ収録してる感じもすごいグッと来ましたね。
(町山智浩)そうなんですよ。旦那さんがね、なんか不思議ないい人でね。
(石山蓮華)でもなんか、あの家族の設定について、いろいろ細かく説明するのではなく、既にあるものだって受け入れて描いているっていうところは素晴らしいなと思いました。
(町山智浩)そうなんですよね。説明しないしね。本当にね。で、見た人は「一体、この関係ってどういう関係なの?」って思うんですけれども。それをいちいち、観客にわかるようにはしないところもいいですね。
(石山蓮華)でも家族って、そういうものだよなって思いました。
『ロスト・キング 500年越しの運命』予告
<書き起こしおわり>