堀井雄二 ドラクエ2で仲間の名前を決められない仕様にした理由を語る

堀井雄二 ドラクエ2で仲間の名前を決められない仕様にした理由を語る TOKYO M.A.A.D SPIN

堀井雄二さんが2023年8月28日放送のJ-WAVE『ゆう坊とマシリトのKosoKoso放送局』の中でファミコン版『ドラゴンクエスト2』で仲間のサマルトリアの王子、ムーンブルクの王女の名前を自分で決められない仕様にした理由を話していました。

(平信一)橋野さんとか堀井さんが「ゲームを作っていてよかったな」って思った瞬間とかって、あったんですか?

(堀井雄二)結構思ってるよ。「瞬間」っていうか、結構僕はね、この仕事は向いてたんだと思う。逆に言うと。

(平信一)どういう瞬間が多いですか? メッセージをもらうとか?

(堀井雄二)ちょっとね、「神」とか言われると恥ずかしい気がするのよ(笑)。「そこまでじゃないよ、普通のおっさんだよ」って言いたいんだけども。でも「やっていました」って言われると、嬉しいよね。あとは結構あるのが、ゲーム業界に入った人は「ドラクエのおかげで入りました」ってみんな、言うのね。「そうかな」って思ってね。

(橋野桂)僕はそうです(笑)。

(堀井雄二)でもそんなことを言われると、本当は自分はあんまり思ってなくて。なんとなく、作りたくて作ってきたっていうのがあって。逆に言うとね、作ったのはもう27年ぐらい前なのかな? もっと前かもしれないけども、いまだに言われると思ってなかったですよ。そのさっきのビアンカ・フローラ問題とかさ。いまだに言われるのは想定外(笑)。

(一同)フフフ(笑)。

いまだに言われるドラクエ5結婚イベント

堀井雄二 ドラクエ5 ビアンカ・フローラ結婚相手選びイベントを語る
堀井雄二さんが2023年8月28日放送のJ-WAVE『ゆう坊とマシリトのKosoKoso放送局』の中で『ドラゴンクエスト5』の結婚イベントについて話していました。

(鳥嶋和彦)だからそのへんが、物を作るということの本人の予期しないところの影響力って、やっぱり……逆に言うと、刺さったんだね。

(橋野桂)堀井さん、仮に初見だったらどっちを選びますか?

(堀井雄二)ビアンカを選ぶっていう風に話は書いているんだよね。幼なじみっていうことで。

(Naz Chris)ちょっと、どうしても聞きたいのがドラクエ2のファミコン版って、普通にやると名前ってローレシアの王子しか決められないじゃないですか。普通にやると。(名前を変更するための)奥義がありますけど。で、ローレシアの王子の名前を決めると、勝手にコンピューターによってサマルトリアの王子とムーンブルクの王女の名前が決まってしまうっていう。で、先に進まないとそれがどういう名前かわからないっていう。で、奥義を使うと一応、決められるんですけども。

(堀井雄二)ああ、そうだね。後で決められるんだよね。

(Naz Chris)あの名前をつける、つけられないって結構、子供にとっては大きかったんですね。「つけたいけどつけられない」っていうのは……?

(堀井雄二)でもやっぱりね、これから会う仲間の名前をさ、最初につけさせるのはなんか変だろうって思ったんだよね。自分の名前を入れていくっていうのはいいんだけど。「2番目の王子の名前を入れてください」とかって変でしょう?って俺、思ったんだよね。

(鳥嶋和彦)たしかに。その通りだね。もっともだね。聞いてると(笑)。

(堀井雄二)会ったこともない人間の名前を決めるのは変だから。それは、会った時にわかるっていう。

名前変更の奥義

(Naz Chris)あの奥義っていうのは、そもそもわざと作ってあったものなんですか?

(堀井雄二)だから、それを後で変えられるようにはしたんですよ。

(Naz Chris)あの奥義ってあれは応募されてきたものなんですか? ハガキで。

(鳥嶋和彦)最初から仕込んであるに決まっているじゃないの(笑)。

(堀井雄二)仕様なんです。

(Naz Chris)そうなんですね。でも、それを知るすべが当時、ユーザーはなかったじゃないですか。

(鳥嶋和彦)だからサービスで後から出したんですよ。

(堀井雄二)出した。ジャンプで記事を書いて(笑)。

(Naz Chris)ああ、出して?(笑)。

(鳥嶋和彦)はっきり言えば、そのために入れてあるの。

(Naz Chris)そういうことなんですか!

(鳥嶋和彦)もちろん。ちびっこにはわからないよ。

(Naz Chris)大人にやられたんですね。これ(笑)。

(鳥嶋和彦)サービス(笑)。1回、終わった後の「えっ、そうだったの?」っていう口コミも含めて、やっぱりサービスを……いかに長く楽しんでもらうか、遊んでもらうかっていうのは大事だったの。

<書き起こしおわり>

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