石山蓮華とでか美ちゃん『赤と白とロイヤルブルー』を語る

町山智浩『赤と白とロイヤルブルー』を語る こねくと

石山蓮華さんとでか美ちゃんさんが2023年8月22日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で前週、町山智浩さんが紹介した映画『赤と白とロイヤルブルー』について、感想を話していました。

(石山蓮華)先週、町山さんにはAmazon Prime Videoで配信中の映画『赤と白とロイヤルブルー』をご紹介いただきました。私、石山も……。

(でか美ちゃん)でか美ちゃんも見ました。

(町山智浩)ああ、見ましたか(笑)。

(でか美ちゃん)もう、ドベタ恋愛映画で最高でしたね!

(石山蓮華)最高でしたね。

(町山智浩)ねえ。いわゆるBLですよね。

ベタで最高なBL恋愛映画

(石山蓮華)そう。BL漫画を読んでいるような……「あっ、これ私、漫画で読んだことあるかも?」って思うぐらいベタな展開が。でも楽しかったですね。

(でか美ちゃん)楽しかったし、私は吹き替えで見たんですけど。なんか、最近あんまりなかった吹き替えも、「吹き替えってこうだよな」っていうベタな吹き替えでした。

(石山蓮華)へー!

(でか美ちゃん)「私がこうだって、言ってるじゃない!」みたいな。ちょっと感情をすごい乗せてくれるタイプので。それも込みですごい楽しめたし。なんか結構ね、町山さんに教えていただいた、選挙が恋愛に絡んできちゃうみたいな部分とかでも、いろんなことを考える場面もあったし。

(町山智浩)そうなんですよ。まあ、すごくにハッピーでね、セクシーでね、もう見てる間、「キャキャキャッ!」って言いながら見ちゃうんですけど。

(でか美ちゃん)もうニヤニヤしちゃった。マジで。

(石山蓮華)なんか、やっぱり人と感想を共有したくなる映画でした。

(町山智浩)ねえ。あとポロに行った時にね、その納屋でやり始めたりとか。「どこでもやるな!」っていうね(笑)。

(石山蓮華)そうなんですよ!

(でか美ちゃん)あのシーン、笑っちゃうよ(笑)。

(石山蓮華)あんなにはしゃいでたら、いつか、どうなる?って思いながら見てましたけども。

(でか美ちゃん)バレるの、遅かった方じゃないか、みたいなね。

(町山智浩)だってあれ、大統領の息子なんだから。本当はずっとシークレットサービスがついてますよ。本当はね。

(石山蓮華)でもポロをああいう描写として使うんだっていうのは斬新でしたし。至るところに出てくるタワー使いも、やっぱり光るものがありましたね。

(町山智浩)ねえ。ちゃんとしっかりタワーを映してたでしょう? 2人がメラメラと燃え上がると(笑)。

(石山蓮華)ちょっと笑っちゃいましたね(笑)。

(町山智浩)ねえ。でもあれもさ、イギリスの王子なんだから……また、あれがヘンリーっていう名前なのかやばいよね。本当にヘンリー王子だからね。

(石山蓮華)なんか、OKは出たのか? みたいな。

(町山智浩)ねえ。だから自由だなと思いますよ。イギリスの王子とアメリカの大統領の息子の恋愛なんて。まあ、アメリカとイギリスだからできるんでしょうね。映画にね。でもね、アメリカもね、あの映画の中ではっきりと「もし息子がゲイで男性と付き合ってるってことがバレると、大統領選に勝てないかもしれない」ってお母さんが心配するシーンがありますけど。お母さんはでも結構、息子が「僕は実はゲイで。イギリスの王子と付き合っているんだ」って言っても、あんまり驚かないのね。

(石山蓮華)そうなんですよ。

(でか美ちゃん)だから家族が結構ね、支えてくれる展開っていうのが救われる思いがあったしね。

(石山蓮華)そうですね。

(町山智浩)一応、でも「どっちが攻めでどっちが受けなの?」みたいに聞いてましたけどね。

(石山蓮華)そうそう(笑)。

(でか美ちゃん)なんか、やっぱりそういうことを聞きたくなるもんなんだな、デリカシーがないとっていう気もしつつね。

(町山智浩)いや、あれはお母さん、心配しているの。ほら、入れられる方だと、いろいろとあれだから。

(でか美ちゃん)ああ、そうか。その後、性教育の話をしてましたもんね。

(石山蓮華)たしかにね。どういう関係性であっても……。

(町山智浩)ねえ。「安全にしなさいよ」って。

(石山蓮華)「セーフティーにやらなきゃね」って。

(でか美ちゃん)「異性愛の性教育しかしてこなかったわね」って。それも「ああ、たしかにな」って思った。

(町山智浩)あれね、テキサスの州知事とユマ・サーマン扮する大統領が戦うんですけども。テキサスとか南部の方っていうのはね、性教育自体を今、アメリカってしていないんですよ。

(石山蓮華)そうなんですか。この2023年に?

(町山智浩)何もしてないんですよ。「してはいけない」っていう法律ができたりしています。

(でか美ちゃん)ええっ?

(町山智浩)「小学校ではしちゃいけない」と。性について語ったら、クビになっちゃうんですよ。南部の方は。で、何人も先生がクビになっていますね。で、ましてや同性愛とか、そういったものが存在するということを小学校で話すこと自体が、現在は州法で禁じられているんです。

(石山蓮華)「ゲイと口に出してはいけない」みたいな?

(町山智浩)そうそう。よく知ってますね。

(石山蓮華)なんかひどい話だなと思っていたので。

「ゲイと言ってはいけない法」

(町山智浩)「ゲイと言ってはいけない法」という法律が作られて。同性愛について、学校の先生が語るとそれでクビというね。すごい事態なんで。だからすごく、もう本当にハッピーで楽しいBL映画なんですけど。ただその背景にはね、アメリカのその現状があって。

米フロリダ州“ゲイと言ってはいけない法”が施行|日テレNEWS NNN
アメリカ南部フロリダ州で1日、性的マイノリティーLGBTQに関して、学校での議論を制限するいわゆる「ゲイと言ってはいけない法」が施行されました。

(でか美ちゃん)そうですよね。現実の方がフィクションぐらい、ちょっとひどいことが起きてるというか。

(町山智浩)同性婚はね、オバマ大統領の時に憲法で認められたんですけども。トランプ大統領の時に、最高裁がそれをひっくり返して、また禁止しようとしていて。今度もまたね、もしかして共和党の人が来年、大統領になると、また同性婚禁止とかね、そういうことになりかねない状態なんですけどね。そういうことも含めて見てもらうと楽しいのが『赤と白とロイヤルブルー』なんですが。

<書き起こしおわり>

町山智浩『赤と白とロイヤルブルー』を語る
町山智浩さんが2023年8月15日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『赤と白とロイヤルブルー』を紹介していました。
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