東野幸治さんが2023年7月14日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で『課長島耕作』の初期で一番好きなエピソード「マンボNO.5」について話していました。
(東野幸治)さあ、次のメール。俺、これ知らんかった。「この前の放送で島耕作の話をしていて思ったんですが……」。だから、中沢部長。島耕作の唯一の上司。その中沢部長というのは出世……社長を目指すんじゃなくて、言うたら自分のしたい仕事を一生懸命する。結果は後からついてくるし、「責任は俺が取る」っていうタイプ。それがあれよあれよと、社内の権力争いの中の狭間を通って、社長まで行くみたいなところの流れ。
それに今野っていう関西弁のゲスな男が、中沢部長の安っぽいネクタイをハサミでチョンって切ってグーで殴られるっていう話を先週、したんですよ(笑)。で、だからそれが面白いなっていう話をしてて。
「この前の放送で島耕作のその話をしいて思ったんですが、現在モーニングで連載中の漫画……」。俺、モーニングはもう読んでないんですよ。昔、好きやったんですけども。「モーニングで連載中の漫画『逢いたくて、島耕作』はご存知でしょうか?」。全く知りません。とにかく島耕作は会長、社長、取締役、部長、課長、係長。で、なんか新人の頃。あと学生時代。
(渡辺あつむ)ヤング(笑)。
(東野幸治)ヤング(笑)。大学までやんな? 高校はちゃうよね?
(渡辺あつむ)高校は……。
(東野幸治)大学から会長までは網羅したって聞いてるんすけど。「『逢いたくて、島耕作』、これは島耕作マニアの主人公が……」。もう、めちゃくちゃやな(笑)。「1980年の島耕作の世界に転生して……」。様々なアニメ、転生がありますけど、一番やったらあかん転生です(笑)。
(渡辺あつむ)僕、好きですねー(笑)。
(東野幸治)ああ、そう?(笑)。「よりによって今野の部下となった主人公が島耕作を課長にするのと同時に、今野も幸せにするというミッション攻略を目指す漫画です」。ギャグやん!(笑)。ギャグ漫画(笑)。
(渡辺あつむ)フハハハハハハハハッ!
(東野幸治)「1回しか本家の島耕作を読んだことのない自分も読んでて『おったな、こんなやつ』と楽しんでるんで、きっとフリートークで島耕作が自然に出てくるダディは読んだら面白いと思います。おすすめです」。ちょっと、チェックしよう。『マンボNO.5』っていう話、知ってます?
(渡辺あつむ)わからないです。
初期で一番好きな話
(東野幸治)島耕作の初期のやつで俺が一番好きな話。『マンボNO.5』。大学から、男の人が学生運動やっていて。島のちょっと上かな? 下かな? その男はちっちゃい会社、初芝の下請け会社みたいなところで働いている。で、ある時、初芝のゴルフコンペ大会があって。で、学生運動で言うたら、安保闘争をして。やいのやいの言っていて。正義の名のもとで頑張って。今は初芝電気の下請けの会社で頑張っている。
で、久しぶりに島が会ったその男をゴルフコンペに呼んで、結果コンペの優勝がその人やったんですよ。で、「おめでとうございます!」言うて、景品がビデオデッキかな? もらったんですよ。「おめでとう!」「これ、息子が欲しがってたんです」ってすごい笑顔で言っていて。で、島耕作もそれを見ながら「よかったな」ってなって。
で、それから数日して俺、誰か忘れたけど。同僚か誰かが「島、ちょっとメシを食いに行こうか」って言われて。その誘ったやつがね、「ちょっと、これ見てみろ」って、ポラロイドカメラで撮った写真をバッと見せられる。ほんだら、その優勝した安保運動を頑張ってた人が、ゴルフのラフのところで自分のボールをグリーンにめがけて投げてる写真やったんですよ。
(渡辺あつむ)あった、あった!(笑)。
(東野幸治)で、島耕作も「えっ?」ってなって。ズルして優勝していたことがわかる。で、島は「ああ、はいはい」って聞き流していたらええけど、その人と後日、飲みに行くのよ。で、飲みに行ってその写真を見せるのよ。まっすぐ見せるねん。「こいつ、なんやねん!」って思って。ほんだから、その男の人は嫁が出て行って。引き取って一緒に暮らしている息子がおって。
「子供がビデオデッキが欲しいと頼んでた。でも俺には金がない。その時にゴルフコンペの商品がその新しいビデオデッキで。ラフのところからグリーンにボールを投げてしまった。島、それの何が悪いんだ?」ってまさかの逆ギレでなにも言えなかったっていう話が俺、めちゃくちゃ好きで(笑)。
(渡辺あつむ)フハハハハハハハハッ!
『マンボNO.5』の続きの話
(東野幸治)で、この話、続きがあるの、知ってる? その男、当時フィリピンパブが流行っていて。フィリピンの女の人と結婚するってなって。で、島がフィリピンに赴任する時にその結婚する女の人が実家に帰っているからって……だからそのボール投げ男とは交流が続いていて。「今度、フィリピンに赴任するんだ」「結婚相手がフィリピンの実家に帰っているから、会ってご飯でも食べて、様子を見てくれ」「ああ、わかった」みたいな感じで行くねんけど、島も忙しいから。
で、自分のホテルで1日の仕事が終わって。蒸し暑い。ちょっと窓を開ける。ベランダに出る。ビールを飲む。飲んでいたら、横の部屋からすごい喘ぎ声が聞こえて。エッチしている。おそらく、当時は悪いねんけど、日本人のサラリーマンと、フィリピンの体を売った女性。それでエッチしてんねんなって思いながらビールを飲む島。
で、飲み終わって部屋から廊下に出た時にちょうどその隣の部屋。エッチの声が聞こえてきていた隣の部屋が出てきたんが『マンボNO.5』、ラフからグリーンにボールを投げる男のフィリピン人の結婚相手やったっていう。「そんなこと言えねえな……」っていうのが俺の2番目に好きな話(笑)。
(渡辺あつむ)それ、聞いて思い出しましたけど……それ、ほんまに好きなんすね? 覚えてるっていうことは。
(東野幸治)覚えている(笑)。
(渡辺あつむ)それ、全部忘れてました(笑)。
(東野幸治)めちゃくちゃ好き! 「うわっ、なんちゅう大人な……」って。当時、まだこの世界に入ったばっかり。20歳前ぐらいやから。「大人ってこんなことを……いろんなことがあんねや!」みたいな。モーニングが一番好きやったから。なんかそういうので言うとめちゃくちゃ覚えてんのよ。だから僕もこの『逢いたくて、島耕作』、読んでみたいと思います。ありがとうございます。
『課長島耕作』マンボNO.5
島耕作 – 弘兼憲史 / 【STEP4】マンボNO.5 | マガポケ https://t.co/s0nexPfoar
— みやーんZZ (@miyearnzz) July 15, 2023
<書き起こしおわり>