東野幸治 テレビ局の人事異動発表と『課長島耕作』今野輝常を語る

東野幸治 テレビ局の人事異動発表と『課長島耕作』今野輝常を語る 東野幸治のホンモノラジオ

東野幸治さんが2023年7月7日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で最近知ったとあるテレビ局の人事異動の発表についてトーク。さらに漫画『課長島耕作』に登場するキャラクター、今野輝常について話していました。

(東野幸治)気になってることで俺、この間、聞いて。「ああ、テレビ局ってそういうもんなんや」って思ったことがあって。今、人事の季節じゃないですか。で、とある局……系列の局ね。「今度、編成部署なりました」とかさ、「制作部長になりました」とかで挨拶に来てくれて。「ああ、そうなんですか。どうも、おめでとうございます」って。それがいいのかどうかもわからへんし。で、そういう風な発表……その発表ってだいたい、時期と曜日と時間が決まってるのって、知ってる? テレビ局で。その、上の方の部長クラスの発表って、金曜日の夕方。

(渡辺あつむ)それは、土日前っていうことですか?

部長クラスの発表は金曜の夕方

(東野幸治)そう。だから「この方が制作部長です」「この方が編成部長です」ってドンって内示を発表したら、人事の人が全員帰宅すんねんって。電話がかかってきたりとか……なんかいろいろと「どういうことや?」とか、ああだこうだとか。あと、言うたらその制作部長になりたかって、なれなかった人とか。いろんな悶々とした思いで……金曜日の夜、それぞれのチームで飲みに行ったり、ご飯に食べに行くったりするから。とにかく、土日でクールダウンをするために金曜の夕方5時半に発表するねんって。

系列で聞いたら、系列、ほんまにそうやった。「怖いな」と思って。俺らもその、サラリーマンじゃないけど。やっぱり結果、成績表でさ。制作部長とか編成部長って……編成部長というのは、テレビのラテ欄のその縦筋の全権を握ってるんでしょう? それって、もうほぼほぼゴールじゃないですか。現場で言うと。そこから、なんかそういう役員の何人かになって。ほんでまた階段を1個、上がり。専務ぐらいになって。いよいよ社長ってことでしょう?

だからそんなところとか……その制作部長とか、編成部長とかっていうのを、俺らの周りでは絶対に尻尾出せへんけど。ほんまに大体みんな「はい。なんかなっちゃいました」みたいな。「ほんまかいな、お前!」って(笑)。「ほんまのところ、どうなん?」って(笑)。あと、ついてる上司がなるのと、なれへんのとっていうのも……「A先輩、お願いします。制作部長になってください!」っていうんで、残念ながらならずに、違うところに行くとかもあるわけでしょう?

(渡辺あつむ)まあ、それはなんぼ優秀な上司でも、「この人、野心がないな」ってなったら、「俺、エスカレーターで一緒に出世していかれへんな」ってなったら、違う、野心の塊の上司のところに行くっていうのも……。

(東野幸治)気持ちはわかるでしょう? ゴマをすったりするし。『課長 島耕作』の今野じゃないけども。「出世なんか全く関係ない」っていうところで島耕作が中沢さんを慕って。「我々は共に出世しないぞ!」っていう。それがなんか、メキメキを頭角を現していったら、今野っていう俺みたいなタイプ。とにかく出世したいか、わからんけど。ほんでもう、なんとかゴマすらなあかんっていうことで。「中沢さん、立場があるからネクタイ、こんなに安いネクタイじゃなくて、ええネクタイをしましょう」って言って、新品のネクタイをプレゼントして今のネクタイをハサミで切ったら、思いっきりグーで殴られて(笑)。

(渡辺あつむ)あった!(笑)。

(東野幸治)思いっきりグーで殴られるんですよ。で、それはなんでかっていうと、中沢さんは昔、若い頃に結婚していたけれども。別で好きな女性ができて。恋愛して。愛し合って。ほんで妊娠して。その女性は中沢さんが結婚しているのがわかっていたから身を引いた。「その代わり、子供は産ませてください」っていう物語があって。で、その子供が大きくなって。たまに会うことあったけど、離れて暮らしていて。その子は小学校、中学校、高校って行って、プロボクサーになるんですよ。

で、プロボクサーのデビュー戦でノックアウト勝利して。ほんで、中沢さんに初めてのギャラでネクタイを買って、渡して。それを機嫌ようつけていたら、今野っていう……「そうでげす!」っていう。女子社員にセクハラしてクビが飛ぶようなやつが「中沢さん、そんなネクタイしてたらダメでやんす!」みたいな。それでそのネクタイをハサミでチョキーン!って切ったら思いっきりグーで! バチコーン!って(笑)。

(渡辺あつむ)あの温和な部長が(笑)。いや、そらそうです。なんでハサミで切るの?

(東野幸治)でも、まあ今野もギャンブルやったんちゃう? 「こいつ、そんなに俺のことを気にしてくれてんねや。たしかにそうやな。このネクタイ、安っぽいな」っていう風に、吉と出ると思ったんですよ。まさか、そんなことが……っていう。でも、やっぱりサラリーマンって大変やねんなとは、ちょっとそういうところで思ったりもしました。

中沢部長のネクタイを切る今野輝常

<書き起こしおわり>

東野幸治『課長島耕作』第1巻「マンボNO.5」が大好きな話
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