オードリー若林 ゴールデン覇王を諦めて前髪センター分けをやめた話

オードリー若林「ゴールデン覇王」になれない理由を語る パンサー向井のチャリで30分

オードリー若林さんが2023年7月10日放送のニッポン放送『パンサー向井のチャリで30分』の中で「ゴールデン覇王」を目指すことは諦めたことについてトーク。さらに前髪センター分けの髪型をやめた理由についても話していました。

(向井慧)それで僕、『あちこちオードリー』っていう番組で共演させていただいたりして。で、その時、何年か前の『あちこちオードリー』で若林さんが「ゴールデン覇王」っていう。「テレビのゴールデンの真ん中のMCになります」っていう風におっしゃっていて。「すげえかっこいいな!」っていうのはあったんすけど。なんか最近、若林さんからもう、「そこへ……」っていう感じはなくなってきたなって。

(若林正恭)もう諦めてるよね。

(向井慧)そうですよね(笑)。で、それがなんかマイナスな意味というわけでもなさそうというか。

(若林正恭)そうだね、そうだね。

(向井慧)それはラジオという、これだけの挑戦ができている場所というか……?

ゴールデン覇王はもう諦めた

(若林正恭)いや、なんつーんだろうな? 人間そのタイプ……漫才から始めて、ラジオが最初のメディアの仕事で……っていうことなんだけども。俺ね、漫才とラジオと、エッセイと……あと、本当素人がちょっと下手の横好きでやってるんだけど、ラップ。これって全部、自分のことを話す仕事なのよ。だからそれに気づいたぐらいから……俺、『午前0時の森』も『あちこちオードリー』もTVerで見て、スマホを裏返したらあれ、ラジオだから。

(向井慧)そうですね。たしかに。

(若林正恭)相方がやっぱりああいうタイプだから、3次元の画も含めたお笑いとか……そういう、漁船に乗って面白いなんて、俺は何度もやったけど一度もないからね。で、そういうのに気づいたぐらいから、「もうしゃべってしゃべって終わっていこうかな」とは思ったよね。

(向井慧)やっぱりこのしゃべる……自分のことを嘘なしで、面白いと思ったことをしゃべるっていうことに完全にベットというか。

(若林正恭)そうだね。いや、これは恥ずかしいけど……だからゴールデン覇王って出したの、2、3年前だと思うんだけど。なんかね、やっぱり器と、あとはたぶん男性ホルモンが豊富な人って、ゴールデン覇王だなって思うのよ。共演すると。

(向井慧)男性ホルモンはやっぱり必要ですか?

(若林正恭)で、「そこに行くには男性ホルモンだ!」と思って、中学生みたいに俺、ボクシングを習い始めたのよ(笑)。

(向井慧)ああ、やってましたね。あれ、そういう意味合いもちょっとあったんですか?(笑)。

(若林正恭)で、自己啓発の本とか読んで、「おでこを出した方がいい」っていうんで、髪型をセンター分けにしてみたり。

(向井慧)ああ、やってましたよね?

(若林正恭)あの1年半、苦しかったね! ボクシングやって、おでこ出してた1年半。苦しかった、俺、向井くん!

(向井慧)ちょっと待ってください、若林さん(笑)。いや、おでこを……たしかに最近、1ヶ月ぐらいの番組を見ていたら「ああ、若林さん、あの髪型、やめられたんだ」とか、なんとなく思ってたんですけど。

(若林正恭)で、自転車を乗りはじめて、ヘルメットをかぶるじゃん? だから2個、3個と現場があると、移動の時にヘルメットかぶったら、センター分けってなんかぺちゃんこになるの。で、髪を洗ってもう1回、そのセンター分けをメイク室でやられてる時に、どの芸人よりも一番メイク時間が長かったんだよ。俺、それめっちゃ恥ずかしくて! 誰のためのセンター分けなの?って思って(笑)。

(向井慧)フハハハハハハハハッ!

(若林正恭)で、前をおろしてると、ヘルメットかぶってその後にそのまま2本目、3本目もいけるっていうのはあったんだけど。でも、おでこ出してる方がいいっていうのは自己啓発本からだから(笑)。こんな話をして、恥ずかしいよ! 俺、だから本当のヘルメッツだからね?(笑)。

(向井慧)ああ、そうですね(笑)。

(若林正恭)一番濃い目のヘルメッツだから。俺が(笑)。

自転車移動のヘルメットでぺしゃんこになった髪を再セットするのに時間がかかる

(向井慧)いや、今の話だってたしかに若林さんっぽいというか。「いや、別に俺はMCなんで。それぐらい、やっていただいていいっすよ」って思う人か、客観的に引いて自分を見ちゃう人かの差ですよね。

(若林正恭)いや、本当に鋭い。本当にそうで。この、なんか客観視というか、メタで見ちゃうっていうのって、たとえば熱湯風呂に入る時に「俺らみたいなタイプが熱湯風呂に入るってことはこういうことだよな」って考えながら熱湯風呂に入るから、正直熱くないのよ(笑)。

(向井慧)これ、どうしたらいいんですかね?(笑)。

(若林正恭)メタがいるんだよね。小学生の頃から(笑)。

(向井慧)常に「どうしたらいいんだろう?」って思っちゃうのは、もう止められないというか。没入感がやっぱり浅いんですよね。

(若林正恭)没入感って俺、華だと思っていて。超天才はメタと没入感を行ったり来たり、セルフでできちゃうんだけど。どっちもできる人って、いるけど……まず、いないと思うの。でも、俺と向井くんみたいなタイプがメシを食えるのって、視点がスタジオのサブ的っていうか。ディレクター的っていうか。だから進行して「あの人、しゃべってないな」とか思いながら……それって、メタじゃん?

(向井慧)はい。

(若林正恭)だからやっぱり、熱湯風呂は面白くならないんだよね(笑)。

(向井慧)そうなんですよねー(笑)。

(若林正恭)「俺がやるってことは……」って思いながら「あちー、あちー!」ってやっても、そんなのみんな楽しんでくれないじゃん?(笑)。

(向井慧)そんな、なんかいろいろと考えられてもね、それはね(笑)。そうですよね。でも、そこがあるっていうことを強みにていくしかもないですね。

(若林正恭)ないね。だからそうなったら、もう仕事が結構狭くてもいいかな、みたいに思い始めてのゴールデン覇王破棄かな?

しゃべる仕事に全ベット

(向井慧)はー。だから自分のことをしゃべる仕事にもうベットするっていう……でも、やっぱりそこの引いて見ることも絶対必要ですもんね。

(若林正恭)そうなのよ。あと、なんかドラマもやってもらったりして。で、自分の話をすごいするタイプだから。本来、お笑い芸人っていうもので考えるとね、ちょっとドーピングっていうか、そういう……。

(向井慧)そこも、結局引いて見ちゃっているんですね。そのこと自体も。

(若林正恭)そう。だから始まる前から「ドラマの最中は苦しいぞ」って思っていたのね。メイク室が(笑)。メタが「ドラマなんか、やっちゃってさ。下駄履いちゃって」みたいに思っている自分もいるからさ。

(向井慧)やっぱりそこから抜けることはないですか?

(若林正恭)ない。もうこのメタ若林の首根っこを掴んで、死ぬまで行くしかないと思っているよね。

(向井慧)自分でね。

<書き起こしおわり>

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