吉田豪が語る ユースケ・サンタマリアと鬱

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、著書『サブカルスーパースター鬱伝』で取材したユースケ・サンタマリアさんについて話していました。

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(赤江珠緒)吉田豪の月イチ豪外(笑)。

(吉田豪)なんすか?いきなり笑って・・・

(赤江珠緒)ごめんなさい(笑)。いや、豪さんが今日、本当にね、弱って・・・(笑)。来られたんで。この曲(ジャンボ鶴田のテーマ『J』)でご紹介するのが、あれなんですよ。



(吉田豪)威勢のいい感じのね。

(赤江珠緒)吉田豪の月イチ豪外ということでプロ書評家にしてプロインタビュアーの吉田豪さんです。よろしくお願いします・

(吉田豪)はい。どもでーす。

(博多大吉)よろしくお願いします。いやー、本当ね、あのゆっくり入って来られたんで。あれ?おかしいなって思ったんですけど。

(赤江珠緒)そうですよね。

(吉田豪)動きが鈍いんですよ。

(博多大吉)普段ね、結構薄着な・・・今日はモコモコしてます。

(赤江珠緒)もうTシャツ、バーン!でね、入ってこられるのが、なんかもう服を・・・上着オン上着でね、完全に病院行くときみたいな(笑)。感じですもんね。

(吉田豪)いまコンディション最悪で。初めてタクシーでTBS来ましたよ(笑)。タクシー、便利ですね。すごい早い。

(博多大吉)顔色も悪いですよ(笑)。真っ白じゃないですか。

(赤江珠緒)弱ってるなー、豪さん。

(吉田豪)乗り切りますよ。

(赤江珠緒)よろしくお願いいたします。というね、今日は豪さんね、どうですか?近況は。弱ってらっしゃる以外にも?

(吉田豪)こんな弱っている時にTwitterとか見てると、いろんな人たちが『豪さん、高倉健の話するしかないな!昨日は町山さんも高倉健だし・・・』って言ってるんですけど。僕、話せるような話ゼロなんで勘弁して下さいって1回返したのに、まだまだずーっと『豪さーん!高倉健は?高倉健は?』って。もう、本当やめてくださいよ。弱ってるんだよ、俺!って(笑)。

(赤江珠緒)やめてあげて!

(博多大吉)体調不良中でございますからね。

(吉田豪)追い込まないでください。

(赤江珠緒)もうね、ピーコートをね、重ね着してますから。いま(笑)。


(博多大吉)なかなか見られないですよ。

(赤江珠緒)スタジオの中なのにね。はい。じゃあ豪さんね、今日はユースケ・サンタマリアさんということで。お願いいたします。

(吉田豪)はい。曲も流れてきたということでね。1971年大分県生まれの現在43才で。僕と同じ学年なんですよ。ユースケさん。

(博多大吉)僕も一緒ですよね。

(吉田豪)ですね。あの、94年にラテンロックバンド『BINGO BONGO』のボーカル&MCとしてデビューして。97年には『踊る大捜査線』で真下正義役を演じたことから俳優・タレントとして本格的に活動を開始。で、『ぷっすま』は98年10月スタートで現在17年目という感じで。

(博多大吉)いや、なかなかの長寿バラエティーですよね。

(吉田豪)ですよね。

(博多大吉)上から数えた方が早いんじゃないかな?ぷっすまは。

(吉田豪)攻めたことやってますもんねー。江頭さんの使い方とかも含めて(笑)。

(博多大吉)いまだにね、いろいろやってますよ。女性芸能人の方の家に行って、落書きしろ!みたいなのに私、呼ばれて。普通ああいうのって話、通してるじゃないですか。通してないんですよ。

(吉田豪)ガチなんですか!?

(赤江珠緒)通してないの?

(博多大吉)うん。だからただの本当クレイジーなやつです(笑)。

(赤江・吉田)(笑)

(博多大吉)急にキッチンに落書きとかして。マジックで。攻めた番組ですよねー。

(吉田豪)今月、徳間書店から『サブカルスーパースター鬱伝』という僕の本の文庫版が出て。それの追加でユースケさんをインタビューしたんですよ。で、元々は雑誌『Quick Japan』っていうサブカル誌で連載していた『不惑のサブカルロード』っていうのをまとめたもので。登場するのはリリー・フランキーさん、大槻ケンヂさん、川勝正幸さん、杉作J太郎さん、菊地成孔さん、みうらじゅんさん、ECDさん、松尾スズキさん、枡野浩一さん、唐沢俊一さん。で、単行本用の総括で香山リカさんが入っていたんですけどね。

(赤江珠緒)ええ。

(吉田豪)テーマは『サブカルと鬱』っていうことで。

(赤江珠緒)読ませていただきました。

(吉田豪)あ、そうですか。ありがとうございます。まあリリーさんとか杉作さんとか周りの大人を見てて、サブカルというか文系な有名人はだいたい40才前後で一度精神的に壊れがちというか、鬱々としてくるなってことに気づいて。で、ちょうど僕が40になる直前に連載が始まったんですよ。で、こうやって取材していくうちに僕が対処していけば大丈夫だろう、みたいな感じで始めたら、取材相手が次々と『豪もぜったいこっち来るよ』みたいな(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(吉田豪)みんなが脅すっていう。

(赤江珠緒)そうですね。前を行く、歩いている方たちが。

(吉田豪)『お前も逃げられないよ』ということをみんな言って。ユースケさんにまで言われて(笑)。『豪さんもぜったいに来ますよ!』って。みんな怖いんですけどね。で、このインタビューを申し込んだらユースケさんから、これ画期的なパターンで。僕もこの仕事を20年以上やってますけど初めてのパターンで。『マネージャーも編集者も同席させず、2人だけで話したい』って言われて。

(赤江珠緒)えっ?告白ですか?みたいな(笑)。

(吉田豪)いや、違う(笑)。

(赤江珠緒)なんですか、このパターンは?

(吉田豪)編集も入り口まではついて来て、あとは近くで待機みたいな(笑)。マネージャーさんも近くで待機みたいな感じで。韓国料理屋さんで2人だけで取材開始。しかもそのお金はユースケさんが払ってくれるみたいな。

(赤江珠緒)えー!?

(博多大吉)これ、飲みながらっていうわけでは?

(吉田豪)飲みながらで。っていうかまあ、お酒は飲めないんで。まあ、食べながらですけど。飲みに近い空気で。

(博多大吉)ユースケさんも?

(吉田豪)飲んでなかったですね。で、会うのは2回目なんですよ。去年4月にユースケさんといとうせいこうさんがMCしてたTBSの深夜番組で『オトナの!』っていうのがありまして。それにゲストで出て以来だったんですけど。相当驚いてたんですよ。『なんでオファーが?』っていう。っていうのもこのインタビューのオファーがくるちょうど前日に鬱伝の単行本を読み終えたところだったっていう。

(赤江珠緒)本当にびっくりされたでしょうね。

(吉田豪)読み終えた瞬間に鬱伝の文庫でオファーがきて。『なに!?だってサブカルスーパースター鬱伝って俺がまずサブカルじゃないしね』って言っていて。『まあたしかにサブカルと認識されてはいない人なんですけど。でも、そっち側の人だと思うんですよ』って伝えたら、『たしかに僕のキャラとか仕事の内容はそうじゃないし、そっちに行きたいか?って言ったら、行ったり来たりはしたい。だからすごくうれしいし、今回もおおっ!っと思った』って喜んでくれて。

(赤江珠緒)ふーん!

(吉田豪)鬱伝に出てくるような人の本とか全部読んでいて。本当、サブカル知識は異常なんですよ。僕の本もほぼ読んでいて。だからそれに出てくる人の本。面白いなと思った人がいたら、タレント本まで買い漁って。たとえば長門裕之さん面白いと思ったら奥さんの本とかもどんどん買って、とか。勉強のレベルがすごいんです。

(赤江珠緒)じゃあ芋づる式にずーっと。

(吉田豪)そうです。僕とあんなレベルでタレント本の話をできるタレントさん、初めて見ましたよ(笑)。

(博多大吉)へー!それはなかなかですね。

(赤江珠緒)そんなイメージ、なかったですよ。

(吉田豪)中山一也さんっていう僕の本に出てくる、えっとシンプルに説明すると、元々自分が映画主演するはずが降ろされたのを恨んで、監督を刺して、それでちょっと仕事が増えた後に倉本聰さんの『北の国から』に感動して、倉本聰さんの家の前で切腹して、それでも仕事が増えないのは日本の映画界が悪い!っつって松竹のビルに車で突っ込んだことでお馴染みの俳優さんがいるんですけど。

(赤江珠緒)ええっ!?

(吉田豪)これ、僕のテンプレの説明なんですよ。

(赤江・大吉)(笑)

(吉田豪)っていう人がいるんですけど、その人の本まで買って。『あの人、すごいねー』とか言ってるような(笑)。異常ですよ。っていう人なんですよ。ちょうどその時も『杉作さんの著書 杉作J太郎が考えたことを1回読んで、いま2回目読んでるところでさ。ためになることがいっぱい書いてあるよねー!』って。どサブカルっていう(笑)。で、『なんで俺に話きたんですか?』って言ってて。要はオトナの!の収録の時に鬱伝の話になったんですよ。いとうせいこうさんも実は一時病んでいて。『あれ、読んだよ』って言ってて。

(赤江珠緒)うん。

(吉田豪)で、ユースケさんも実は病んでいたみたいなことを言ってて。でも、ほぼ表には出してなかった。その話を。で、それを解禁できるかな?って感じで話を聞きに行ったっていう。もう全解禁でしたよ。

(赤江珠緒)あ、そうですか。

(吉田豪)こんな話していいんだ、ぐらいの。で、『俺は同学年だから完全に吉田さんの観点で読みました。鬱伝。でも、俺は32才ぐらいで来ちゃったんですよ』ってことで。

(赤江珠緒)32才ぐらいで?

(吉田豪)いまから10年以上前に、もう病みはじめて・・・っていう。

(赤江珠緒)ずいぶんお若い時ですね。

(吉田豪)そうです。まず体調が悪くなって、すさまじい体のけだるさと吐き気で。ご飯がぜんぜん食べられなくて激痩せ。で、隅から隅まで検査するも異常なし。エイズ検査も陰性。それから8年ぐらい。40才くらいまで体調が悪かったっていう。この頃に、だから激痩せとかで結構いろいろ週刊誌とかに書かれてた時期。

(博多大吉)たしかにね。急に痩せた時ありましたもんね。ユースケさんね。

(吉田豪)でもとにかくやっぱり周りが理解してくれないのがしんどかったっていう話で。そういう時に、『そんな時は美味しいご飯食べれば元気が出るよ!』っていうような感じで。『肉行こう、肉!』みたいに誘われたりしたっていう(笑)。『寿司食おうよ!』って。『いや、ちょっと勘弁して下さい』って。

(赤江珠緒)そうじゃないんだと。

(吉田豪)で、そういうのも辛いから家で寝てると、奥さんには『なんでいつも寝てんの?』って怒られたりとかして。奥さんが作ってくれた夕飯も食べれなくて残しちゃうと、『また残して!』みたいに怒られて、どんどん夫婦仲も冷えていって・・・みたいな。もう恐ろしい状況だなと思って。たしかに。

(赤江珠緒)それはお辛かったですね。

(吉田豪)でも『たしかにテレビでユースケさん見ててちょっと不安になる時期はあったんですよね。テンションは高いんだけど、表情が明らかに元気ないというか』って言ったら、『バレてたんだ・・・』って言ってて(笑)。意外とみんな気づいてたと思うんですよね。なんかちょっと弱ってるんじゃないか?っていう。で、実際にテレビの本番中、いつでも吐けるように缶を横に置いていたぐらいの状態で。で、『その状態でテンションの高いことをやるのって、相当しんどいですよね?』って聞いたら、『吉田さんもそういうの、ないですか?』って聞かれて。『まだないですよ』って言ったら、『これからぜったい来るよ!』っていうね。

(赤江・大吉)(笑)

(吉田豪)心配しながらも、ずっと追い込んでくるっていう(笑)。

(赤江珠緒)『ぜったい』って言われると嫌だな。へー。

(博多大吉)でもたしかに僕、上京して8年、9年、10年ぐらいですけど。はじめてユースケさんを生で見た時に、『あれっ?』と思った覚え、ありますもん。目がすごい、『あれっ?大丈夫かな?』みたいな。

(吉田豪)元気ない。テンションは高いけど。

(博多大吉)『あ、テレビで見るのとぜんぜん違う』って思った印象はすごいありますよ。で、この前のぷっすまの時はもう元に戻っていた・・・

(吉田豪)破壊的なテンションで。

(博多大吉)だから結構長いこと、苦しめられたんですね。8年ですから。

(赤江珠緒)そうですね。

(吉田豪)『鬱々としてきたきっかけって自分ではわかります?』って聞いたら、『単純に仕事が面白くなくなった』っていう話で。本人曰く、謎のよくわかんないデビューの仕方をして、バンドでぜんぜん売れなかったんだけど、なんもわかんないうちからドラマとか映画とか出るようになったりして、どんどん忙しくなってきて。で、26で踊る大捜査線が始まって、27でぷっすまスタートで。30才ぐらいまでは仕事も面白くて、すごいよかった。ただ、最初にいいのがいっぱいきちゃって、その後、『この話面白くねーな』みたいなのが5本ぐらい続いて。事務所の偉い人に説得されても、いくらギャラがいいとか評判がいいとか言われても納得できない。視聴率は良かったかもしれないけど、俺が楽しくないと意味が無いみたいな感じの時に、だんだん体がだるくなってきてメシが食えなくなってきて。すごい下痢で8ヶ月間固い便が出ないとかで。大きな仕事もいっぱいその頃に断ってるっていう。

(赤江・大吉)へー。

(吉田豪)でも病院に行くと異常なしだから、じゃあストレスだってことで心療内科とかに行かされると、ユースケさん曰く、鬱じゃないのにそういうところに行くことになっちゃった人って、先生からいろいろ言われた時に芝居しちゃうっていうか、そっちに引きづられちゃうらしいんですよね。

(赤江珠緒)はあ。

(吉田豪)どういうことか?っていうと、先生が自分の目をじっと見ながらしゃべっていると、ちょっと目線をキョドらせてみたりとか。先生の期待に応えようとするんですよ。ちょっと病んだ感を出そうとしちゃうらしいんですよ(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(博多大吉)『こんな感じですよね』みたいな(笑)。

(吉田豪)そうそうそう(笑)。

(赤江珠緒)そうですか。先生が求めている症状を出そうと。

(吉田豪)健康すぎるとよくないんじゃないか?みたいな。気を遣いすぎなんですよね。で、病院以外にも占い師みたいな人にも見てもらったりで。弱っていた時期はやっぱり変な人もいっぱい寄ってくるっていう。『こういう知り合いがいて、あなたのことを話したらぜひ会いたいと言っている』とか言われて。で、そういう人から電話がかかってきて。『呼んでくれたらいつでも行きます。常にサポートします』と言いつつ、こっちに来ている間の宿泊費とか全部こっち持ちでしょ?っていう話で。いくらかもわかんない。金額を聞くと、『気持ちで』って言われて。ぜんぜんわかんなくて、ユースケさん曰く、『宗教に走る人の気持ちがちょっとわかったというか』っていうね。『わかります。誰でもそうなりますよって言われると信じちゃうから。だからちょっと高い授業料を払って。で、本当に悪かったのは5年ぐらいですね』って言っててね。

(赤江・大吉)へー!

(吉田豪)でも、『思うのが、サブカル的な人が壊れる理由の1つとして、本来の自分の居場所じゃないところでの仕事が増えたりして。そこの座りの悪さでおかしくなるパターンはあるんじゃないか?と思ってるんですよ。なんで俺はここにいるんだろう?みたいな気持ち』って言ったら、『まさにそうです。身の丈に合ってない』って言って。僕も多少そういうのはあるんで。『なんで俺いま、テレビに呼ばれてこんなところにいるんだろう?』っていう。『芝居したりタレント業みたいなのも楽しかったし。いまも楽しんでいるけど、どこか芸能人にはなれないなって思いがあって。一般人がなぜか芸能界にいるっていう感覚で、完全なこの世界の住人にはちょっとなれないっていうのはいまだにすごい思う』っていう。

(赤江・大吉)なるほど。

(吉田豪)大吉さん、赤江さんはその点どうですか?芸能界の人になれてます?

(博多大吉)いや、やっぱふと我にかえる時、ありますよね。収録現場とかで。『あれ?ダウンタウンの2人がこっち見てる』とか。『あれ?俺のこと、大吉先生って呼んでるぞ』とか。思うんですけど、僕、でも恵まれてるのは吉本で劇場があるんですよ。だからどんだけテレビで夢みたいな生活というか仕事をやっても、もう1週間のうちに必ず1回は劇場でお客さんの前に出されて。ウケたり滑ったりやってますから。だからまだ、しっかりできてるかな?

(吉田豪)安いギャラで酷い目にあう場が常にあるというか(笑)。

(博多大吉)そうですね。だからある程度、しっかりしてるけど。いまこうやって聞かれたら、ひょっとしたらテレビの仕事だけだったら、ワーッ!ってなっちゃうかもしれない。赤江さん、どうですか?

(赤江珠緒)私、なんかね、身の丈にあった評価をね、ラジオでも『ポンコツ』とか言われて。本当に合ってるっていうかね、そのまんまなんで。あんまり・・・

(吉田豪)ラジオできて結構救いになった部分、あるんじゃないですか?たぶんテレビでちゃんとした人みたいなイメージだとしんどいかな?と思って。

(赤江珠緒)そうですね。だからまあ関西だと、たぶんそれがテレビもそうだったんで違和感なかったですけど。東京きてやっぱりあのニュースだけの時よりはいまの方がいいかもしれないですね。

(吉田豪)ですよね。ポンコツ感出せるようになる(笑)。

(赤江珠緒)そうですね(笑)。もう知られちゃったからしょうがないな、みたいなところ、ありますもんね。

(博多大吉)でも、豪さんはどうですか?最近ね、ちょこちょこテレビなんかも。

(吉田豪)だから気持ちはわかるような部分はあるんですよね。居心地悪さは、座りの悪さはたしかにすごい感じるんで。ユースケさんなんか特にだって打ち上げなんかも行かない主義とかで。そこに馴染めないらしいんですよね。そう。僕もだから、ユースケさんからも聞かれて。ちょくちょくテレビに出るようになって、金額以上のリスクを求められる仕事とかも結構あるわけですよ。『アイドルのえげつない話してくださいよ』なんて。あの、それを言って僕になんのメリットがあるんですか?みたいな(笑)。

(赤江珠緒)たしかに(笑)。そうですね。そうかー。

(吉田豪)つい最近もだから、打ち合わせだとすごい自由に、あんまりテレビで言ったことない話をできるような感じの番組だったんですけど。現場についたら、そのディレクターさんが、打ち合わせの人と違う人がきて、『豪さん、やっぱり沢尻エリカの話でお願いします』みたいな感じで。あの、いつもの話を求められるしんどさっていうのがあるんですよ(笑)。『もう何回言ったと思ってるんですか、それ?』っていう。『いや、そう言わずにお願いしますよー』みたいな。こういう愚痴言えないと病むなと思いますよね。

(博多大吉)なるほどね。

(赤江珠緒)大丈夫ですか?豪さんも、みなさんが予言されるように、そっちの道へ?

(吉田豪)僕はラジオなりなんなりで、そういうぼやきができるからまだ逃げ場はあるんですけどね。たぶん事情をしらない人がそれだけ見るて、『吉田豪、また同じ話してる』って叩かれるだけだと病むだろうなっていう。

(博多大吉)そうですよね。こっちにはこっちの事情がありますからね。

(吉田豪)事情があるんですよ!っていう(笑)。で、ちなみにそのユースケさんに『そういうハードな経験をした人が鬱伝を読むと、どう思うもんなんですか?』って聞いたら、『俺の方がしんどかった』っていうね。たしかにそうなんですよ。単行本バージョンに出てる人たちよりも明らかに重症で。で、重症な人がテレビでずーっと前線で活躍し続けたっていう。

(赤江珠緒)そうですよね。その5年間、お辛かった時も休んでないですもんね。

(吉田豪)そう。それがすごいんですよ。松尾スズキさんも一時期、自分は鬱だとか鬱っぽいとか言ってたんだけど、ユースケさんは『でも仕事してるじゃん』って思っていたというか。本当、仕事できないぐらい追い込まれて。ユースケさんもギリギリの仕事だけしかやってなかったらしいんですよ。

(赤江珠緒)へー。

(吉田豪)『だから自分はもっと酷い状態なんじゃないか?と思っていて』っていう。で、これはよく言われるんですけど。人は弱ってくるとアイドルに走る傾向があるんですよ。アイドルに救いを求めるように。

(赤江珠緒)そうですか。

(吉田豪)そうなんですよ。アイドルブームでアイドルにハマっている人たちって結構そういう人たちが多くて。ユースケさんも最近モーニング娘。にハマっているから、『アイドルに救われた部分ってありました?』って聞いたら、『いや、その時はもう調子よくて。調子よくないとなにかを好きになったりっていう余裕もなかった。なにかを好きになるエネルギーがある人はまだ鬱じゃないと思いますよ。鬱々の軽いバージョンで、本当に鬱だったり鬱々とした状態がすごい深刻な人は、ナイナイの岡村さんもそうだったんじゃないかな?』って言っていて。

(博多大吉)うん。

(吉田豪)ちなみに、大吉さんから見て岡村さんはどうでした?

(博多大吉)いや、もうね、元気になったから言えますけど。『もう終わりだ』と思ってました。僕。

(吉田豪)あの時は、もう復帰できないレベル。

(博多大吉)だってもう、なに言っても返ってこないっていうか。で、ご飯も食べないし。本当、引退するんだろうなって横で見てましたね。まさかね、1年もたたずに帰ってくるなんて。なんちゅうミラクルを起こすんだ!って。

(吉田豪)すっかり健康になって(笑)。

(博多大吉)すっかり!いまじゃいろいろ夜遊びでね。出歩き・・・

(吉田豪)DJやったりね。

(博多大吉)DJやって。だからね、僕、岡村隆史入れ替わった説を唱えていて。

(赤江・吉田)(笑)

(博多大吉)あんな子じゃなかった(笑)。

(吉田豪)すごいですよね。で、ユースケさんの話を聞いていて思ったのが、杉作J太郎さんが何かにハマるのは、落ちる前の防衛本能な気がしてきたんですよね。『ヤバい、何かにハマんなきゃ!いまのうちに』みたいな感じで。ユースケさん曰く、『鬱伝でインタビュー受けている人はタフガイだと思う。常人だったらもっと酷いことになってるんじゃねえか?でも、それを商売にしたりとかできて、たくましい人たちですよ』っていう。

(赤江珠緒)たしかにそうですね。

(吉田豪)そうなんですよね。みんなそれを原稿に書き、お金に変えていく人たちで。でもユースケさんの場合はCMとかの関係もあって、隠す必要があったんですよね。

(博多大吉)ああ、なるほど!

(吉田豪)そう。『パブリックイメージとかもあって、鬱じゃないけど鬱みたいな感じで書かれちゃうとイメージ的にも変に思われちゃう。で、本当はこういう話もしたいんだけど、番組的にちょっとその話なしで・・・みたいな感じでアウトプットもできなかったと。それが長引いた原因だと思う』って。

(赤江・大吉)あー。

(吉田豪)だからそれがようやくこうやって、大々的に話すことができるようになって。だからインタビューの最後に、『今日は本当、話が聞けてよかったですよ』って伝えたら、『本当に?2ページぐらいで終わるような話じゃない?』って。まだ自信がないという(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(吉田豪)深刻さが違うし、しかもそれが伝わってないから、これは貴重ですよ!っていうね。本当、自分が弱っていた時期の話をここまでするのは今回が初めてで。本人としては隠したくて隠していたんだけど、こういう機会もこういうインタビューとかもなかったっていう。で、インタビューで話したとしても、事務所がそこをカットで、みたいな話で。マネージャーとかも俺のことを知ってるようで知らないから、実は今回も吉田さんからインタビューの依頼があって、『やらないですよね?』って聞かれたらしいんですよ(笑)。そんな話だしっていう。

(赤江珠緒)ああ、そんな感じで。

(吉田豪)で、『いや、それやりたいわ!サブカルスーパースター鬱伝でしょ?俺、本も読んでるし、オトナの!でも一緒になってるし。やるよ!』っていう。だから、マネージャーさんも外して、全部話して。なおかつ、原稿チェック出したら、こんなデリケートな話なのに直しゼロですよ(笑)。

(赤江珠緒)あ、そうですか!それでね、そっか。お二人でかー。

(吉田豪)びっくりしましたよ。で、『この連載、元々していたQuick Japanでしょ?俺、あの雑誌もぜんぜん接点ないし、見たらすげームカつくんですよ。結構近い人が出てたりして、なんであんたらが?俺じゃなくて?』っていう。『TVブロスとかもそうですよ。勝手に俺がムカついているだけなんだけどね。うらやましいだけで。なんで俺を出さないんだ?』っていう(笑)。

(博多大吉)出たいんだ。Quick Japanも。

(吉田豪)サブカル好きな人ほど、こう思うんですよね。なぜ俺呼ばれない問題(笑)。僕もそれでしたからね。『ブロスになぜ俺は呼ばれない?』って言って。だから本当、考え方も僕とかなり近い人で。で、取材終わったら『この後、すぐそこにシガーバーがあるんだけど、行きませんか?』って言われて、『付き合いますよ!』ってことで。それもおごりで、初めて葉巻吸いながらの・・・(笑)。葉巻吸いながら、コーヒーとかを飲んで深い話を。深い話っていうのはモーニング娘。の話とか、タレント本の話とかをどんどんぶつけあうっていう(笑)。

(赤江珠緒)深いですよね(笑)。

(吉田豪)深い話をして。『卒コン行く?道重さんの』って(笑)。

(赤江・大吉)(笑)

(吉田豪)『生田さんのあれでしょ?誕生日イベント、出たんでしょ?豪さん。うらやましいなー!なにやったの?なにやったの?』みたいなことを聞かれるみたいな(笑)。そんな話でしたね。

(赤江珠緒)そうなんですね。そっかー。ユースケ・サンタマリアさんね、お会いしたことも、お仕事をご一緒したことも1回もないんですけど。それこそ10年ぐらい前に私がテレビ朝日さんのお仕事をし始めた頃に、メイクさんからユースケさんが赤江さんにメイクちゃんとしなさいって言ってるよっていうのが伝言できて。

(博多大吉)(笑)

(吉田豪)気になってたんですか?

(赤江珠緒)だからいまね、お話聞きながら、ユースケさんそんな大変な時に私の・・・

(吉田豪)そんな時でもアドバイスはするっていう(笑)。

(赤江珠緒)心配してくれてたんだって思って。

(吉田豪)そんなひどかったんですか?

(赤江珠緒)なんかひどかったみたい(笑)。

(吉田豪)(笑)

(赤江珠緒)いま、申し訳ないなっていう気持ちで聞いてたんですけど。

(吉田豪)他人のことを心配できるような状況じゃないですよ。

(赤江珠緒)ねえ。そうだったんですね。

(吉田豪)いい人でした。

(赤江珠緒)今日、紹介していただきましたユースケさんのインタビューは徳間書店から出版されています、『サブカルスーパースター鬱伝』に載っています。帯文はですね、『サブカル男子は40才で鬱になるって本当?真相に迫る』ということで。やっぱり、本当なんですか?


(吉田豪)いや、わかんないですけどね。みんなが本当にしようとしてる感じ、ありますよね。『許さない、お前だけそのままでいようなんて』って。

(博多大吉)『みんなそうだ』って言われるのもね・・・

(赤江珠緒)そうか(笑)。いや、でも本当に読み応えがありますからね。うん。豪さんもね、今日ちょっと弱ってらっしゃるから。気をつけてくださいね。

(吉田豪)はい・・・

(赤江珠緒)次回豪さんにご登場いただくのが12月17日水曜日ということです。

(吉田豪)この後病院に行きまーす。

(赤江珠緒)(笑)

(博多大吉)お大事に。

(赤江珠緒)本当に(笑)。吉田豪の月イチ豪外、プロインタビュアー吉田豪さんでした。ありがとうございました。

(博多大吉)ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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