ハライチ岩井 伊集院光おすすめの新幹線・函館往復原稿書きの旅を語る

ハライチ岩井 伊集院光おすすめの新幹線・函館往復書き物の旅を語る ハライチのターン

ハライチ岩井さんが2023年4月20日放送のTBSラジオ『ハライチのターン!』の中で伊集院光さんからおすすめされた、函館まで新幹線で往復する時間で原稿を書く作業をすると捗るということを実際にやってみた話をしていました。

(岩井勇気)先週か先々週のお昼の生放送番組『ぽかぽか』で……『ぽかぽか』ってCM中にさ、なんか3分ぐらいCMある時とかなんかさ、お客さんに向けて出演者たちでちょっとしゃべったりするじゃない?

(澤部佑)お客さんがいるからね。やっぱり飽きさせないようにね。

(岩井勇気)その中で、覚えてないかな? 月曜の『ぽかぽか』で伊集院さんが何かの話の流れで、書き物をする時に函館に行くっていう話をしていて。

(澤部佑)言ってた!

(岩井勇気)新幹線で行くと、行きと帰りが4時間ずつあって。そこで原稿を書いて、函館で海鮮丼とか食べて。

(澤部佑)仕事をして、気づいたらもう函館にいて……みたいな。

(岩井勇気)そう函館にいて。で、とりあえず海鮮丼だけ食べて、帰ってくるみたいな。それで帰りの4時間でまた書き物をするみたいな。「これ、めちゃくちゃはかどるよ。意外といいよ」みたいなことを言ってたじゃないですか。で、「なんかいいな」と思って。この間の土曜、俺が休みだったから。ちょっと書かなきゃいけないもんもあるし。ちょっとやってみようと思ったんですよ。俺は。で、「行こう!」って思い立って。

(澤部佑)函館に行っちゃおうと。すごい!

(岩井勇気)そうそう。それで、出かけたんですよ。で、東京駅を出て函館に昼過ぎぐらいに着く感じで行こうかなっていうので調べたら……俺ね、本当に朝6時半ぐらいに起きたんだけど。それで調べたら、新幹線が8時20分発のやつに乗ると、だいたい昼過ぎぐらいに着くっていう感じで。だから7時半ぐらいにね、家を出たんですよ。で、地下鉄に乗って、途中の大井町で乗り換えの時。ちょうど乗り換えの改札と改札の間にローソンを見つけてね。ローソンなら朝飯にいい美味しいパンとかあるだろうっていうことで、ローソンに寄って。なんかパン二つとヨーグルトとコーヒーを買って。

(澤部佑)駅弁とか、買わないの?

(岩井勇気)駅弁っていうか、まあ朝だし。向こうでいろいろ食うからっていうことで。「よし、いいぞ。いい感じだ」っていうことで。それで、東京駅に着いたんですよ。で、もう思い立って行っているから、みどりの窓口に直行してさ。8時20分発の函館行きのチケットを買おうと思って。それで並んで受け付けをしたら、もうその時間の新幹線が満席なの。「あれっ? ゴールデンウィークとかじゃねえのにな……」と思って。

(澤部佑)普通の週末だよね。

(岩井勇気)「調べりゃよかった……」ってなって。で、結局空いているのが2時間半後ぐらいなの。

(澤部佑)フハハハハハハハハッ! 最悪だな(笑)。

(岩井勇気)「うわっ、なにこれ?」って。10時45分ぐらいのやつしか空いてなくて。「それなら、あります」っていうことだったんだけども。「2時間半後か……」と思って。でもそれで着くのがさ、15時半とかになるじゃない?

(澤部佑)うわっ、遅い! 帰り、ヤバいもんね。

(岩井勇気)変な時間に着いちゃうの。昼時も過ぎて。いや、ちょっとめっちゃ悩んでさ。でも今日はもう函館に行くつもりでここまで来てる。俺は「原稿を書く日だ」と思っているわけ。ただね、「これをやめて、都内で朝から自由な1日ってことになったら、めちゃくちゃ気持ちいいぞ!」って思って(笑)。

(澤部佑)フハハハハハハハハッ! 朝早く動き出してね。充実した1日になるね(笑)。

(岩井勇気)今、ゼロの状態だったらめっちゃ気持ちいいだろうなと思ったの。俺は。

(澤部佑)書かなきゃいけばいいんでしょう?

(岩井勇気)いけないんだけどね。「それも魅力的だな」と思ったわけ。でも「俺、今日を逃したらきっと俺は函館に行かない。ここまでモチベーションを持ってこれたのはたぶん伊集院さんが最近教えてくれたっていう鮮度があるから、ここまで心を持ってこれたっていうのがあるから……」って。そう考えて、「やっぱり、行こう」ってなって。で、「その10時45分のチケット、ください」って言ったの。で、取って。で、2時間半、東京駅でどうするか?ってなって。で、調べたの。そしたら地下に席のあるパン屋さんみたいのがあるっていうことで。

(澤部佑)でもパン、持ってきているからなー(笑)。

(岩井勇気)で、「行くか」ってなって、向かって着いたら、もう席を見たらギュウギュウの感じなの。でも一応席、空いてたら確保してね。で、一応なんか買わないとと思って。パンとコーヒーを買ってね。パンとコーヒーなんか、もう既に持ってるのにね(笑)。バッグの中にパンとコーヒー、あるの。パン2個とコーヒーとヨーグルト、あるのにね。二重パン・コーヒーになっちゃって。

(澤部佑)パンを集める旅(笑)。

(岩井勇気)で、席についてね。何人か、パソコンで作業してる人もいたから。俺もパソコンを開かせてもらって。で、そのギュウギュウのところでさ、2時間半、書き物を一応してね。ムダにすまいと思ってね。で、もう悪いと思って、なんかコーヒーもね、一杯だけまたおかわりをしてね。2時間半もいるから。コーヒーなんか、既にあるのにね。バッグの中にね。

(澤部佑)手持ちであるのにね。

(岩井勇気)あるのに。で、2時間半、そうやってやって。なんか狭いし、居座るようなところじゃないから、椅子も硬いわけ。で、もう体がガチガチになっちゃってね。疲れちゃって。で、2時間半、やっと経ってさ。で、10時45分になって、荷物をまとめて新幹線に乗ったわけですよ。で、席に着いたら、そのまま2時間ぐらい寝ちゃってるのね、俺(笑)。

(澤部佑)フハハハハハハハハッ! 意味わかんない(笑)。なんにも、もうプラン、グチャグチャだ(笑)。

(岩井勇気)「これ、なにやってんの? 家で作業しろよ!」って思ってね(笑)。

(澤部佑)東京駅のキツキツパン屋で作業して(笑)。

(岩井勇気)体、痛くなって。で、新幹線で2時間、寝ちゃってるんだから。

(澤部佑)家のベッドで寝ればいいのに。

いきなり新幹線で2時間、寝る

(岩井勇気)そうだよ。家で2時間、作業をして。で、気づいたら仙台にいるんだよ。

(澤部佑)うわっ、なんか怖いな……。怖い。ぞっとするわ。

(岩井勇気)仙台ぐらいなんだよ。「これ、慣用句かよ?」と思ってね。「気づいたら仙台」っていう(笑)。

(澤部佑)「気づいたら仙台」はすごいね。

(岩井勇気)そう。気づいたら仙台よ。「新しいことをやろうとして、元々より悪くなっちゃう」っていう。気づいたら仙台(笑)。

(澤部佑)恐ろしい言葉だね。

(岩井勇気)で、そこから急いでね、新幹線の中で書き物をしたんですけれどもね。

(澤部佑)まあ、でも進んではいるんだよね。パン屋さんでやっているし。

(岩井勇気)まあ、パン屋で進んでいるんだけどね。で、これがね、また新幹線の中の書き物がまあ、良くてね。

(澤部佑)進む?

(岩井勇気)伊集院さんが言ってた通り、良くて。新幹線のいい感じの、なんていうか、個室感というか。一応、グリーン車だったから。まあ、なんかパーソナルな空間が一応確保されていて。

(澤部佑)ああ、たしかに仕事してる人、いっぱいいるもんな。

(岩井勇気)で、カフェと違って、いつでも、どこにでも行けるわけじゃないっていう。カフェだと、遊び行けちゃうじゃない? その誘惑があるじゃん? でも新幹線の中って、どこにも行けないからね。たとえば個室ビデオとかでも、外に出ちゃうじゃん? でも新幹線はどこも行けないわけ。これがいいんだよね。

(澤部佑)新幹線という名の編集者が見ているみたいな?

(岩井勇気)見てるみたいな。これがいいんですよ。あと、「函館でなんか食う」っていう、そのご褒美が待っている。

(澤部佑)なるほど。ゴールがあるんだ。

(岩井勇気)これがね、すごい作業がはかどるんだよ。で、起きて2時間半ぐらいか。そこから。まあ、いい感じで進んでね。で、東京駅から4時間半で函館北斗っていう駅に終点で着くわけですよ。で、そこからちょっとだけ電車に乗って函館駅に着いたんですけどもね。だから、その新幹線の終着駅なのよね。で、乗ってる時にはさ、書き物をしてたから。別にわくわくとかしてないんですよ。書き物に集中してるから。だからいつの間にか、本当に函館に着いているみたいな感じ。だからその、上野ぐらいの気持ちなの。函館が。「こんな平常心で函館に行けるんだ」って。

(澤部佑)なるほどね。わくわくしないから。函館なんて、旅行で行くもんね。

(岩井勇気)気づいたら函館に着いていて。「ああ、ここ函館だ」って。

(澤部佑)不思議な感覚だ。

(岩井勇気)ただ、着いたの15時半だから。

(澤部佑)遅いね。ちと、遅い。

(岩井勇気)遅い。なんか、なんだろうね。函館と思えないぐらい、人いなかったね(笑)。

(澤部佑)みんな、そうか。もうちょい早く動いてるよね。

(岩井勇気)なんか間の時間になっちゃっていて、空いていてね。で、寒いしね。やっぱり函館だからね。で、もうやっている居酒屋とか、全然ないわけ(笑)。

(澤部佑)居酒屋は早いし。

(岩井勇気)あと、海鮮丼の店とかもないの。で、一応、16時から開くっていう海鮮居酒屋みたいな。ちょっと調べたらいいところがあって。で、まだ20分ぐらいあってね。なんか、何もせずフラフラして(笑)。

(澤部佑)微妙な時間ね(笑)。

(岩井勇気)店の前、何回か通ったりとかして。「やってねえかな」って。で、ちゃんと16時に開いてね。で、16時に入って。まあちょっと、刺し身を食いますかってなって。で、ちょっとお酒も1杯くらいは飲みますかと。それを飲みながら、そこはメインとはせずに。ちゃんと食べるところを探そうと思って。飲みながらね。そしたら、函館ラーメンのめちゃくちゃ良さそうなところが見つかって。ここが、17時オープンなわけですよ。そこに入って1時間後ぐらいのオープンっていう。で、なんかちょっとダラダラしながら食べて待とうみたいな感じで。で、16時50分ぐらいにお会計して出たわけですよ。

で、そのラーメン屋に着いたのが、17時オープンのところを17時1分ぐらいに着いたんですよ。そしたら、もう小さい店なんだけど。満席で、5人ぐらい並んでいて。「うわっ、めっちゃ人気あるわ! でも、せっかく来たしな」って思って。で、並んだんですよ。で、並んだのはいいんだけど、俺の後ろにまた5人ぐらい並んだのね。

(澤部佑)すげえな。

(岩井勇気)すぐ5人ぐらい並んだんだよ。そしたら17時1分に俺は来たわけですよ。それで17時5分ぐらいに店員さんがバーッて外に出てきて。「あの今日の分、もう締め切ります」って言って。終わりになって。

(澤部佑)えええーっ?

(岩井勇気)もう後ろから来た人、帰しているの。「もう、おしまいですんで」って。

(澤部佑)商売として、成立しないだろう?

(岩井勇気)で、待って、頼んで、来たら……もう本当にね、なんでもないやつで。

(澤部佑)塩?

(岩井勇気)塩。塩の、もう全部をそぎ落としたみたいな。

(澤部佑)ああ、そっちなんだ。カニ! エビ! とかじゃないんだ。

(岩井勇気)全然違う。海鮮とか全然なくて。チャーシュー1枚だけ乗っていて、メンマが乗っていて。すっきりとした、塩。で、なんかもう、終着駅で食えるラーメンっていう。

(澤部佑)果てで?

(岩井勇気)果てのラーメン。なんか、新幹線の果てもあるし、ラーメンの果てのラーメンみたいな(笑)。

(澤部佑)果てラーメン(笑)。

天国のラーメン

(岩井勇気)そう。天国のラーメンみたいな。「ああ、これは天国ラーメンだ」って思って(笑)。「うわっ、すげえ!」って。食べたらもう、本当に天国の味がするんだよ。なんにも、もう全部のムダが削ぎ落とされていて。「うめえー!」って思って。すっきりしてて、でも食べごたえあって、めちゃくちゃうまいみたいな。「うわっ、これは俺、食券を買ったんじゃなくて、天国行きのチケットを買ったんだ!」って思って。

(澤部佑)なんか入ってんじゃないの?(笑)。

(岩井勇気)「天国のチケットが、あそこで締め切られたんだ」と思ったの(笑)。「あの人たちは天国に行けなかったんだ」って思って。「マジで天国だ!」って思って。もう大満足ですよ(笑)。

(澤部佑)なかなかだね。そんなにうまいんだ(笑)。

(岩井勇気)で、食べ終わって。満足して。で、お土産屋にちょっと寄ってね。で、もう終電で帰るってなって。

(澤部佑)おおー。何時?

(岩井勇気)結局18時ぐらい。

(澤部佑)そこで、函館発?

(岩井勇気)そう。だからもう、滞在時間が2時間ちょっとよ。

(澤部佑)くぅーっ!

(岩井勇気)帰りも仕事が捗ってね。天国からの帰りだからね。で、東京駅に着いたらね、土砂降りでね。うわっ、地獄だ……って。傘も持ってきてないから(笑)。

(澤部佑)天国に行っていたんだ。すごいね。

(岩井勇気)最高のね、いい文豪になった気分だったね(笑)。

(澤部佑)でも、それってエッセイを書いたんでしょう? その時のエッセイ、どんな文章になっているんだろうな? 天国の帰りの文章、ヤバそうだな(笑)。

(岩井勇気)満たされた文章になっていそう(笑)。

(澤部佑)常人には理解ができないみたいな(笑)。

<書き起こしおわり>

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