山下達郎さんが2023年2月18日放送のニッポン放送『山下達郎と上柳昌彦のオールナイトニッポン』の中でKinKi Kids『硝子の少年』についてトーク。KinKi Kidsのデビューの際、ジャニー喜多川さんが「デビューさせたくない」と言っていた話を紹介していました。
(上柳昌彦)KinKi Kidsのリクエストいただいてますよ。やっぱりね、達郎さんと言えばですよね。
(山下達郎)練馬区の方。「山下達郎さんが関わった楽曲リクエストですが、KinKi Kidsの『硝子の少年』を流していただけませんか? ベストアルバムに収録されてるのを聞いて感銘を受けて、2019年の盛岡での公演を聞いた時はとても感動しました」という。お若い方かな? 『硝子の少年』、彼らのデビュー作です。
(上柳昌彦)1997年ですから、もう26年ぐらい前ですか。今、私の手元に来たんですけども。KinKi Kidsの2人の……箱に入ってるんですけれども。これは、シングル盤の『硝子の少年』と?
(山下達郎)シングルとアルバム、同時発売にして。一緒に発売したんです。
(上柳昌彦)えっ? これ、セットで発売になったんですか?
(山下達郎)それはプレスキットですけども。一般発売のやつも、その『A album』っていう中に『硝子の少年』が一緒に入ってるんです。セットで発売だったんです。
(上柳昌彦)なんでですか?
(山下達郎)ジャニーさんが「それじゃなきゃ、嫌だ」っつったんですよ。
(上柳昌彦)ジャニー喜多川さんが? シングルとアルバムを同時に出してくれと? よく「ミリオンヒットでナンバーワンにならないと嫌ですよ」っていう風に言ったっていうのは有名ですけども。それ以外にもいろいろあったんですか?
(山下達郎)もうとにかくね、ジャニーさんはかわいいやつはデビューさせたくないんですよ。いつまででも。そういう人だったんで。それで、キンキも本当は『Kissからはじまるミステリー』がデビュー曲だったんです。だけど、「嫌だ」っつったの。「デビューさせたくない」って。
(上柳昌彦)これも達郎さんと松本隆さんの曲ですが。
かわいいやつはデビューさせたくないジャニーさん
(山下達郎)そうです。で、その次にこの『硝子の少年』を書いて。で、それも「嫌だ」っつって。で、しょうがないんで。「アルバムでデビューさせたい」っていうから、アルバムとシングルと一緒に、同一パッケージでっていう。そういう仕様にしてね(笑)。
(上柳昌彦)そういう、いわゆる攻防があったわけですね?
(山下達郎)ありました。いつも、あるんです。僕だけじゃなくて(笑)。
(上柳昌彦)そうですか。それがあって、戦いに勝ってくださったから『硝子の少年』が今でもあって。ねえ。
(山下達郎)いや、その愛情の強さというかね。たとえば少年隊とか、いつまでもとにかく手元に置きたいっていう。
(上柳昌彦)それで厳しい条件を出すと。その厳しい条件をちょっとずつクリアしていったものだから、今でも残ってると。では、曲紹介をよろしくお願いします。
(山下達郎)すいません。ムダ口になってしまいました。『硝子の少年』、よろしくお願いします。
KinKi Kids『硝子の少年』
<書き起こしおわり>