安住紳一郎 北海道のジンギスカン事情を語る

安住紳一郎 北海道のジンギスカン事情を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2022年12月4日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で幼い頃に体験した北海道のジンギスカン文化について話していました。

(安住紳一郎)さて、今日のメッセージテーマはこちらです。「今年中にやっておきたいこと」。川崎市の女性の方、ありがとうございます。「捨てる服でジンギスカンを食べに行く会という企画を遂行したいです。ジンギスカンはとても美味しいのですが、衣類への匂い移りが気になって、なかなか行く決心が鈍るのです。そこで『もうこのジンギスカンを食べた後、どんな匂いが移ろうが、タレをこぼそうが、捨てるので問題ない』という服のみでのコーディネートで集合し、ちょっといいジンギスカン屋さんにご飯を食べに行く会を企画しました。

ヨレヨレのシャツ、穴の開いたスカートやシミのついた靴、ボロボロのカバンなど、もう正直、外でも家でも着ないけど、なかなか捨てる勇気のなかったものを着てくることで、『さすがにこれで匂い移りもしたら捨てるしかないよね』という前向きな断捨離にもなる一石二鳥のご飯会企画です。今年中にはなんとか初回開催にこぎつけたく、夏ごろから声をかけているのですが、小汚い格好でちょっといいジンギスカン屋さんへ行ってもいいという参加者がなかなか集まりません。定員5名。現在3人が名乗りを上げています。残り2枠、絶賛募集中ですが、もう忘年会がてら、3人でも行ってこようかなという気概です」。川崎の方、いやー、面白いことを企画しますね。

(中澤有美子)ねえ!

(安住紳一郎)捨てる服でジンギスカンを食べに行く会。

(中澤有美子)楽しい!(笑)。

(安住紳一郎)とはいえ、やはり捨てる服のレベルで他人と比べちゃう自分がいるんでしょうね。うん。

(中澤有美子)「えっ、もうそれ、捨てちゃうの?」って。

(安住紳一郎)「くれ!」なんつってね。「それ、捨てるんだったら、私にちょうだい?」なんつって。「中止! 今日のジンギスカン、中止! だって私、それもらいたいから!」なんつってね。「えっ、それ、捨てるの? やめておきなよ!」みたいな(笑)。それで結局、なんかポンチョみたいなのを着てね。匂いが移らないようにね。「美味しいね」なんて。へー。ジンギスカンね。羊肉ね。

(中澤有美子)美味しいですよねー!

(安住紳一郎)美味しいですよね。

(中澤有美子)そんな匂い、ついたっけ?

(安住紳一郎)最近はね、お肉がずいぶん変わりましたんで、匂いがね、あんまり出ないっていうのはあるみたいですけどね。私、北国出身なんでジンギスカンを、羊肉をすごく小さい時によく食べる機会がありましたけど。昔はね、本当に「家の中では絶対にやっちゃダメだ」って言われていて。家の中でジンギスカンを焼く時は新聞紙をタンスとかの上に全部、目張りみたいに。ベタベタベタベタ!ってもう、壁中に新聞をガムテープか何かで貼って。

で、脂が飛ばないようにして……とか。あとはジンギスカンをやるんだったら、外ですね。で、夜なんか寒かったりするんで。車庫がね、あったりするんですけど。雪が降ったりするんでね。で、車庫から車を出して。で、車庫の中でやるんですよね。

(中澤有美子)楽しそう!

車庫の中でジンギスカン

(安住紳一郎)まあ、最近は見ないすけど。40年くらい前はよくやってましたよね。で、近所の人が車庫の中で一族郎党揃ってやっていると、夜に外を通ると、ちょっとしたゲリラ集団に見える時があるんだよね。車庫の薄暗い中で、みんな座って車座で鍋を囲んでいるでしょう? で、そこの前を歩いて行った時にフッと見て「なんだ?」って思うと、その車庫の中に15人ぐらいがね、中腰になって鍋を囲んだりとかして。「あっ、はっ!」って思って。向こうは向こうでこっちを見るじゃんね。で、なんか見られると気まずいし、見たら気まずいしね。なんかね。で、「はっ! すいません、見てしまいました!」なんて。お互いにね、やったりとかね。面白かったですけどね。なんでも……少年野球が終わってもジンギスカン。

(中澤有美子)運動会でもしたりするって聞きました。

(安住紳一郎)すごいですよね。ちょっとね、その文化についていけないって人もいるんですけどもね。なぜかジンギスカン。PTAが集まってもジンギスカンですからね。少年野球の試合終わりでジンギスカン。勝っても負けてもジンギスカン。運動会もジンギスカン。クラスの催しがあってもジンギスカン。親戚が集まってもジンギスカン。びっくりしますね。1回、衝撃的なのがありまして。ハイキングの行き先が動物園だったんですよ。で、動物園の中庭でジンギスカンをやっていますからね。さすがにそれは……っていう。

(中澤有美子)それは、そういう場所があるんですか?

ジンギスカンをやっていい場所

(安住紳一郎)そう。ジンギスカンをやっていい場所があって。そこに、みんな車の中にガスボンベと鍋を積んでいったり。あとは近くのお肉屋さんとかが、ジンギスカンの肉とセットでプロパンガスと鍋を貸してくれるんですよね。で、それを一気に持ってきてくれたりして。で、ジンギスカンをやっていいスペースっていうのが決められていて。「ここはジンギスカン可」とか「ジンギスカン不可」って書いてあるんですよね。で、「ここの芝生の上ではやっちゃダメだ」とか、そういうのがあって。たまに芝生を見ると「ジンギスカン不可」って書いてますからね。

(中澤有美子)「芝生に入るな」とかはね、よく見ますけども。

(安住紳一郎)「芝生に入るな」ではなくてね、「ジンギスカン不可」っていう掲示を他の人たちはどういう風に見るんだろう?って思ってね。「なんだろう? 蒙古襲来できないみたいなことかしら?」ってね。ちょっと政治的メッセージを掲げてるのかと思ったりね(笑)。

(中澤有美子)突然ね(笑)。

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<書き起こしおわり>

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