R-指定さんが2022年7月17日放送のMBSラジオ『松原タニシの恐味津々』にゲスト出演。松原タニシさんと心霊スポットについて話す中で、テークエム『Poltergeist』の歌詞に心霊スポット名を入れまくったエピソードを紹介していました。
(松原タニシ)実際に心霊スポット的なとこに行ったりとかはあったんですか? 大阪って、結構多いじゃないですか。まあ、どこも多いけど。大阪は特に。
(R-指定)いや、でもね、僕はやっぱり心霊スポット行くのはまだホンマに怖いんですよね。
(松原タニシ)そうですか(笑)。
(R-指定)僕、やっぱり霊感ないからたぶんそういう怖いのが好きなんですけど。でも、行って実際に何かあったりしたらホンマに怖いなっていうので。やっぱり心霊スポット体験はまだね、気が引けるっていうか。でも結局ね、ミュージックビデオの撮影とかで廃墟とかに行ったりするんですよ。
(松原タニシ)ああ、そうですね。多いですね。ミュージックビデオとか。
(R-指定)やし、ライブハウスとかクラブとかにも結構おるってよく言われてるし。
(松原タニシ)ああ、やっぱり聞くんですね。そんな話も。
(R-指定)ライブハウスとかホールなんですけど。そういうところとかも結構、「照明の部屋に誰もいないんだけども人影があった」とか。
(松原タニシ)照明室はよく聞きますね。なんでやろな?
(R-指定)なんでなんでしょうね? あとMVの撮影で行った廃墟とかはやっぱり、その使われてない部屋がほとんどなんですけど。その部屋にやっぱりちゃんと、四隅に盛り塩がしてあったり。
(松原タニシ)それは元々してあったってことですか?
(R-指定)いや、それもちょっとわかんないですけど。でも、それもすごい古くなってたりしたんで。
(松原タニシ)あれですよね。なんかMVで泉の広場の赤い女のオマージュみたいなのを取り入れてるっていう噂を聞いたんですけど?
(R-指定)あれ、『スポットライト』という楽曲のMVでして。あれはでも、本来全然そういう意図じゃなくて。自分の中の抑圧された感情とかの開放みたいな意味で。その自分の感情を解放している、さらけ出してるイメージで女性に赤い服を着てもらって、踊ってもらったんですね。それはたぶんそのMVの監督さんの考え、アイディアだったりするんですけど。全く泉の広場とは関係ないところから来てるとは思いますね。
(松原タニシ)じゃあもうMVから都市伝説が始まっていくみたいな感じになっちゃってますね、今(笑)。
『スポットライト』は泉の広場の赤い女オマージュではない
(R-指定)でも俺、あれ見て「あっ!」と思ったんすけど。「ちょっとこれ、話したらボツを出しそうやから、松永には言わんとこう」と思って。「これ、泉の広場の赤い女やな」って思ったけども。あれは黙っておきましたね。
(松原タニシ)まあ、言ったら赤い女の人が近づいてきたら身動きが取れないっていう話ですけどね。
(R-指定)それこそ泉の広場っていうのは僕、実際に歌詞とかにも使ってて。これも、またさっき出てきた梅田サイファーというグループの一員なんですけど。テークエムっていうラッパーがいて。そいつのアルバムで梅田サイファーのメンツ集めて。「みんなで一緒に曲作りたい」っていうことで。それのテーマとしてテークエムっていうやつか「ポルターガイスト」っていうテーマを投げてきたんですよ。で、「この俺たちのヤバさがまだ世の中に知れ渡ってない。お前らには見えてない」みたいな意味で。それで『Poltergeist』っていう曲を作ろうってなったんですよ。
で、みんなそれぞれ自分の持ってるテリトリーからホラーを引用していくわけです。結構、でもなかなかみんなそこまでホラーが好きな奴じゃないから。「うんうん、なるほどなるほど」みたいな引用の仕方だったんですけど。この中でホラー好きのKBDって人が海外のホラー映画をガンガン入れていくわけですよ。結構、「ウィジャ盤の上に現る文字」みたいなのとか。海外のホラーを引用してきたやつをやっていて。「うわっ! 俺も負けてられへんな!」と思って。逆に俺はその日本のホラーをサンプリングしようと思って。
(松原タニシ)海外と日本のホラー対決が(笑)。
(R-指定)そうなんですよ。で、その曲の中ではそれこ、そのラッパー仲間と遊んでた場所。大阪の各地と今、東京で仕事で活躍させてもらってる場所っていうのをよくよく調べたら全部、曰くがある地だっていう。それこそ梅田サイファーっていうから、梅田で集まっていたわけで。梅田やったら当然、泉の広場も近くにあるし。で、その昔、サイファーが終わってみんなで大阪で遊んでた時は、そのKBDって人が黒門市場に住んでたんですよね。で、黒門の近くって千日前があるじゃないですか。
「ああ、これは千日前刑場だな」とか。よくよく調べたら自分のおった場所が事故物件というか、なんか曰くがついている場所があるっていうので。それで今、僕らがラジオをやってるこのニッポン放送は稲川淳二さんがデビューした場所ってことで。「稲川の古巣から届けるトラウマな怪電波」みたいなのとか。で、NHKとかで仕事させてもらう時とかもあるから。「泉の広場抜けて歩道橋から渋谷の仕置き場に」みたいな。で、武道館でライブやったから、その近くに首塚があったから。「将門の首もふらすパンチライン 響かす玉ねぎの下に」とか。そういうのを埋め込みまくって。
(松原タニシ)怪談好きがもう大喜びのワード! いっぱい出てきますね、これ(笑)。
(R-指定)俺的にはすごいこれ「うまいこと自分が遊んでた場所、仕事する場所が全部、禍々しい場所やぞ!」って感じで書けたんですけど。なかなかこの感動はあまりみんなには伝わらなくて(笑)。
(松原タニシ)これは伝わないやろうな(笑)。
(R-指定)なかなかね、そういうニッチなあれとかもありますけども(笑)。
(松原タニシ)ラジオを聞いているこの番組のリスナーさんは「おおっ、その曲、聞きたい!」ってなってると思うんですけども(笑)。
(R-指定)ぜひ聞いていただきたいなと思うんですけども。
(松原タニシ)『Poltergeist』ですね。
(R-指定)そう。テークエムで『Poltergeist』ですね(笑)。
テークエム『Poltergeist』
(松原タニシ)面白いなー(笑)。いやー、でも僕、大泉緑地公園っていう、はっきりした噂ではないんですけど。ちょっと心霊の噂もあったりしてて。
(R-指定)ああ、そうなんすか?
(松原タニシ)そこに夜、侵入したことがあったんですけど。何だったっけんな? そこにジュラルミンケースを持った、シルクハットをかぶったおっさんが現れるみたいな話がありまして。で、それを探しに行ったんですよ。そしたら夜中、終電が終わってるのに公園の中に入っていくおじさんが1人、いて。その人、帰り道が公園を通った向こうにあるのかもしれないですけど。「あれ? この人かな?」って思いながら、そのおじさんの後をこっそり、ついていったんですよね。そしたらすごい、なんか声が聞こえてきて。「あれ? こんな真夜中の公園で、何か人がいっぱいいるような声がする……」と思って。「何だろう、何だろう?」と思って近づいていくと、それこそ大泉サイファーて言うんですかね? なんか若者たちが大泉緑地公園の真ん中のあずま屋でラップバトルをしてたんすよ(笑)。
(R-指定)こうやって、輪になって?
(松原タニシ)輪になって。あれ、めちゃくちゃ怖かったですけどね(笑)。あんな真夜中にやる人たちもいるんですね。
(R-指定)いや、結構やっぱりみんな、学生やったり、普通に社会人やったり。いろんなバックボーンの人がいるから。で、サイファーしたりする時ってやっぱり、どっちかっていうとラップする場所がほしくてやってる感じも大きくて。僕らなんかはそうで。ライブハウスでラップしたりとか、クラブでライブもらえたりとか、あんましてない時期とかにとにかく人前でラップしたいっていうんで、ラップが好きな奴の前でラップするっていうのがやっぱりサイファーやったりするから。だからみんな結構、仕事や学校が終わってからってなると、やっぱり夜……夜中とか、集まりやすいってのはあるんじゃないですかね?
(松原タニシ)心霊スポットやと思って行ったら、もう若者たちがラップバトルしてるから……(笑)。
(R-指定)すごいな。心霊スポットで(笑)。
(松原タニシ)心霊スポットでサイファーっていう(笑)。
<書き起こしおわり>