安住紳一郎さんが2022年6月5日放送のJ-WAVE『LILY’S TONE』にゲスト出演。石田ゆり子さんと「言葉」について話していました。
（石田ゆり子）安住さんはアナウンサーになられて今、何年目ですか？
（安住紳一郎）1997年からですので25年ですかね。
（石田ゆり子）25年。そもそもアナウンサーを最初から目指してらっしゃったんですか？
元々は学校の先生になりたかった
（安住紳一郎）元々は学校の先生になりたくて、その勉強してたんですけども。当時、なかなか子供が多い世代で。また、学校の先生が余ってた時代だったんで、採用がなかなかなくて。それで「他の業種に行きなさい」っていう、その中のグループの1人でした。
（石田ゆり子）えっ、学校の先生は何の先生を？
（安住紳一郎）私は国語の古文と漢文だったんですけども。中学校とか高校の国語の先生の採用だったんですけど。
（石田ゆり子）ああ、なんかわかります。言葉がきれいですもん。
（安住紳一郎）いえいえ。
（石田ゆり子）言葉の知ってる数がすごい。
（安住紳一郎）ボキャブラリー。これはですね、大人になるとなかなか数が増えないんで。もう意識して、大人になってからも増やすようにしてますね。それは。つらいですけど。
（石田ゆり子）どうやって？ お勉強するんですか？
（安住紳一郎）やっぱり自分の知らない言葉を使ってる人がいたりすると、それをちょっと意図的に。ちょっと今週とか、今月は強化月間……「今月はちょっとこの言葉を自分で上手に使えるようになろう」っていうので1ヶ月間ぐらい、パワーウィークみたいな感じで猛プッシュをかけるみたいな。
（石田ゆり子）最近知った新しい言葉って何か、ありますか？
（安住紳一郎）最近知ったのは「あえかなる」っていう。ちょっと難しい……ひらがななんですけど。ちょっと平安時代から使ってるような形容詞らしくて。
（石田ゆり子）へー！ どういう意味なんですか？
（安住紳一郎）ちょっとね、定かじゃないんですけど。だから、ちょっといろいろ探り探り使っちゃってるんですよね。
（石田ゆり子）あえかなる。でも、きれいな言葉ですね。でもね、いつも安住さんのお話してる言葉を聞いて、言い回しがすごく美しいなって思います。
（安住紳一郎）本当ですか？ あら、嬉しいです。
（石田ゆり子）言葉って……私は全て、喧嘩も何もかも言い方の問題だといつも思ってて。同じことでも言い方ですごくカチンと来たりもするし、その逆もあるので。言葉ってものすごくその人の魅力に繋がることなので。言葉が素敵な人は素敵だと思ってるんですよ。力説することでもないかもしれないけど……（笑）。いやいや、だから本当に安住さんは、すごい。
（安住紳一郎）ちょっとしたニュアンスの違いで誤解されたりとか、また今少し、炎上したりとかするようなこともあるんですけど。あれは、そんなにそんなに炎上するような人っていないんですけど。ちょっと言葉の選択を間違えたりとか、踏み込みすぎると、それに対してあまり良しとしない人たちがいろいろ言ってしまうっていう世の中なのかもしれないですね。
（石田ゆり子）揚げ足を取る人が山ほどいますから。
（安住紳一郎）そうなんですよ。ただ、私は逆にだから一瞬で人をムカつかせるとか、怒りをストレートに伝える練習みたいなのも、プライベートではしてますね。「あの人の嫌なところをみんなにあまねく伝えたいみたいな時には、こういう風に言おう」みたいな。そういうのも……。
（石田ゆり子）ちょっとじゃあ私を今、イラッとさせる言葉を何か言ってみてください。
（安住紳一郎）何のプレイですか？（笑）。
（石田ゆり子）いや、どういう感じだったらイラッとするんだろう？って。
（安住紳一郎）違いますよ（笑）。そんなことはできません。
（石田ゆり子）違うんですね。そういうことじゃないんですね。そうか。でも、すごいな。
（安住紳一郎）石田さんもでも、言葉をすごく自分で使う時にいろいろ悩んでるっていうか。あんまり……。
（石田ゆり子）私も言葉が好きですね。すごく。
（安住紳一郎）そうですよね。
言葉がすごく好き
（石田ゆり子）興味があります。日本語だけではなく、外国語とかもすごく興味があって。なんか、そうですね。勉強するのが好きです。
（安住紳一郎）そうですよね。石田さんから出る言葉って、なんか思いつきではない、やっぱり一度どこかでトレーニングしたようなっていう。そういう、きちんと自分のフィルターを通して出てるので。むしろ、なんかこう耳をそばだててしまう感じ、あります。
（石田ゆり子）ああ、「そばだててしまう」。その言葉もあまり使ったことがない、美しい言葉です。「耳をそばだててしまう」って。はあ、すごい……。
＜書き起こしおわり＞