星野源『異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)』を語る

星野源『異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんが2022年6月7日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で映画『ゴーストブック おばけずかん』の主題歌、『異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)』について話していました。

(星野源)そんでもう、言うこといっぱいあるね。あとこれ、大事。私、星野源のもう……もう新曲。『異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)』(笑)。もう、自分で言ってちょっとやっぱり面白いですね。無茶苦茶なタイトルだね、やっぱり。『異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)』が7月22日(金)の映画『ゴーストブック おばけずかん』の主題歌に決定しました。ありがとうございます。そうなんですよ。私、星野源、もう新曲を作らせていただきました。発表になりました。

これがですね、『ゴーストブック』という元々は絵本的なね、いわゆるいろんな人からおばけのアイディア募集して、それを絵本にするみたいな。たしかそういうものなんですけども。それの映画化というか。なので、ちょっと「おばけか……」って。でもそのおばけずかんの中は、おばけって言ってもいろいろあるじゃないですか。それであと、いわゆる幽霊的なのもあるし、あと妖怪的なのもあったり、ちょっとモンスター的なのもあるんで。もう全部を総称というか、まとめて「おばけ」みたいな言い方をしていて。

もう「いろんな、妖怪も含めたなんかおばけみたいなことのテーマで曲を書けるのか……ワクワクするぞ!」みたいな感じだったのでね。で、結構前にオファーをいただきまして。もう、かなり前ですね。かなり前にオファーをいただいて「やらしていただきます」って感じになりました。で、メールが届いております。埼玉県の方。「『ゴーストブック おばけずかん』の主題歌をご担当されることが発表になりましたね。

恋ダンスや#うちで踊ろうなど世界中の人を踊らせてきた源さんですが、ついに異世界までも踊らせてしまうとは……初めて耳にした瞬間から、印象的な歌詞とメロディーがすっと憑依してくる感じがあり、気がつくと無意識に口ずさんでいます。これは大人からお子様、そしておばけたちまで一度聞いたら踊らずにはいられない、そんな曲だと感じました。『異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)』というタイトルに関しての質問なんですが、このタイトルはどの瞬間に思いつき、そしてどのような思いを込められたんでしょうか?」(笑)。

ええと、そうですね。ダンスミュージックがいいなって思っていたのと、あと「なんか楽しくて踊りたくなるみたいな曲がいいです」なんていうオファーというか、イメージみたいな、リクエストみたいなのを映画側の方からもいただきまして。「よし、じゃあなんか踊るみたいな、ダンスミュージックみたいなのを……」って。「そういえば、いわゆるキックが『ドン、ドン、ドン、ドン、タンッ! ドンッ、タンッ!』みたいなのを久しく書いてなかったな」と思ったので。それの……なんというか、昔のことをもう1回やるんじゃなくて。もう訳のわからないダンスミュージックを作ろうと思ったんですよね(笑)。だって、おばけが映画にめっちゃ出てくるんだもん(笑)。

訳のわからないダンスミュージックを作ろうと思った

(星野源)なんていうのかな? この世のダンスミュージックっていうよりかは、どちらかというとあの世のダンスミュージックみたいなのを作りたいなっていうのが一番最初の発想でしたね。でも、そこでふと思ったのは僕、SAKEROCKっていうバンドをずっとやってたんですけど。、それの『YUTA』っていうアルバム。本当に自主で、自分たちで、たしか北海道かなんかのCDプレス屋さんに自分たちでお金出して納品して……みたいなのをやって作ったCDがあるんですけど。で、手売りで売っていたみたいな。で、その後に流通に乗るんですけど。

その最初は手売りで売っていた『YUTA』っていうアルバムの帯に、もうその頃もずっと俺、自分で宣伝文とか全部書いてたから。その帯に「うっかり死んでしまっても大丈夫。あの世で楽しく踊れます」っていう。「このCDがあれば、あの世で楽しく踊れます」っていう宣伝文を書いたんですよ。その時も、なんか杉浦茂さんの漫画とか、すごいモチーフにしてたので。なんか、この世なのか、あの世なのかわからないみたいな。なんかホワホワ楽しいみたいな。で、無茶苦茶な世界観が急に出てくるみたいな。そういう杉浦茂的な世界観みたいなのがめちゃくちゃ好きで。で、杉浦茂をバンドにしたら、音楽にしたら……みたいな訳のわからないいアイデアを持ってやってたんですよ。

SAKEROCK『YUTA』の帯文

(星野源)で、メンバーに言ってもポカン……みたいな、なんかそういう感じでやってたんですけど。それをなんか思い出して。その感覚っていうんですかね? それは自分の中に元々ある感覚ではあったんです。なんか、あの世とこの世っていうのを、いわゆるお彼岸とかね、そういうのはなんか、その境がなくなる時。で、やっぱり夏はおばけとかね、そういう話題をすることでちょっと死を思ったりとか。そういういろんなことが、自分が好きなモチーフであり、今の自分の音楽、これからやっていきたい音楽でやっていないモチーフだったので。それをやっていきたいなということで。

だからあの世にいる、たとえばおばけとか、あとは妖怪なのかな? なんか、そういうもの。それと、亡くなった人とか、ご先祖とか、そういう諸々全部とあと人間全部でなんか楽しく踊れたらいいのにねっていう。なんかそんな気持ちで作って。それで、めちゃくちゃな曲にしたいと思ってたんで。めちゃくちゃ面白いみたいな曲にしたいと思ったんで。歌詞もなんか普通のタイトルとかつけても全然面白くなかったんですよ。途中で「feat. おばけって、めちゃくちゃ面白くない?」と思って(笑)。

実際にね、映画の中に出てくるおばけたちにコーラスをしてもらったんですよ。「会いたい人にも会えた」っていうのもありますけど、なにかそのおばけのキャラクターにコーラスをしてもらいました。なんで、僕とかのコーラスとかとね、混ざってはいるんで。たとえばなにか個別のセリフがあるとか、そういうことじゃないんですけど。コーラスで参加してくれたりとかして。その中で、なんかもう今まで聞いたことないみたいな曲タイトルにもしたいなと思いなと思って。『異世界混合大舞踏会』みたいな。自分がいる世界と、あとは自分じゃない世界。自分がいない世界。それをもう混ぜたいみたいな。

なんかそんな気持ちでございます。はい。なのでぜひ、『ゴーストブック』をチェックしていただきたいですし、楽曲もリリースしたら、たくさん聞いていただきたいと思っております。

星野源『異世界混合大舞踏会 (feat. おばけ)』

<書き起こしおわり>

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