R-指定さんが2022年1月11日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でSHINGO★西成『うしろきいつけや feat. Red Eye』を紹介していました。
(R-指定)ちょっと曲を紹介したいんですけどね。SHINGO★西成さんの『うしろきいつけや』っていう曲です(笑)。
(DJ松永)ちょっ、帰り、怖えって!(笑)。
(R-指定)さっそく聞いてもらいましょう。SHINGO★西成『うしろきいつけや feat. Red Eye』。
SHINGO★西成『うしろきいつけや feat. Red Eye』
(R-指定)最高の曲ですね!
(DJ松永)めっちゃいい!
(R-指定)ホンマに2人ともキレキレやし。結構ね、SHINGOさんとRed Eye……Red Eyeっていうのは『高校生RAP選手権』でも優勝しためっちゃ若いラッパーなんですけども。結構2人で曲をやっていたりするんですよ。結構、明るめの曲とかもやっていたりしたんですけど。KIRAさんとかと一緒にハッピーな曲とかもやっていたりしたんやけども。
(R-指定)お互い、キレキレのバースを蹴りあうっていうやつで。お互いのバース、SHINGOさんの「サトシも西成きたら言う ゲットーだぜ」とか、もうホンマにSHINGOさん節。パンチラインやんか。
(DJ松永)もうなんか、最高すぎ!
(R-指定)で、そこからRed Eyeもばっちりカマした後に2人で掛け合うんやけども。最近の掛け合いってフロウを同じにして掛け合うのが多いんですけども。もちろんこれもフロウを近くして2人で掛け合うんですが、韻でパスしている感じがめちゃくちゃ面白い。
(DJ松永)めちゃくちゃいい!
(R-指定)SHINGO★西成がSHINGO★西成でずっと踏み続けるっていうのがめっちゃよくて。それで、結構みんな、「SHINGO★西成で踏もう」とは考えるんやけども。「ああ、そっちもあったんや」みたいなのが本人からバンバン出てくるんですよね。その「DISは突き出し」とかもすごいSHINGOさんっぽい。突き出しでDISをやってくるとか、「貧乏暇なし」みたいなのがあって。その後にRed EyeもSHINGOさんとの関係も込めて「今ではなんだか親族みたい」とか「白いの売り買い」とか、そういうのをやって。ブワーッとお互いに韻で掛け合って最後に「兄ちゃん うしろきいつけや」って。ホンマにお互い、すごい環境で育ってきた2人が、その自分らのラップスキルも交えてそういう感じで最後、釘を刺すみたいな。この曲、結構完璧な、めっちゃいい曲。
(DJ松永)本当、こういうのはヒップホップじゃないとできないよね。
(R-指定)マジでそれ!
(DJ松永)いやー、いい音楽ですね。最高だね!
(R-指定)お聞きいただいたのはSHINGO★西成『うしろきいつけや feat. Red Eye』でした。
(番組終了後のミクチャ配信限定アフタートークで……)
(DJ松永)SHINGOさん、俺、感覚的にちょっと初期の頃の雰囲気に戻った部分を感じたんだよね。
(R-指定)たしかにその感じ、めっちゃあるっすね。リリックの内容とか、SHINGOさんのまとっているヴァイブスとかもMVを見ても思うけど。
(DJ松永)当時……初期のあの殺伐とした感じが若干。
(R-指定)そうそう。最初、ちょっと怖かったやん?
(DJ松永)そうそう。怖いの。最近出た『893』とかもさ。
(R-指定)『893』っていう曲とかもね、ずっと同じフロウで地元を淡々と描写するみたいな。
(DJ松永)そう。で、あれは『ILL西成BLUES』と『飛田新地』を合わせたような……内容としては『ILL西成BLUES』なんだけども、曲の構成は『飛田新地』に似ているなって思って。
SHINGO★西成『893』
(R-指定)SHINGOさん、あとたしか2個前ぐらいの……それまで、昭和レコードに入ってからは割とすごい子供とかおじいちゃん、おばあちゃんとかも一発でロックできるようなタイプの曲が多かったんやけども。2個前ぐらいのアルバムでね、『KILL西成BLUES』っていう、まあ自分の代表曲『ILL西成BLUES』へのアンサーみたいなのを出していて。そのあたりのアルバムあたりから怒りの曲はめちゃくちゃ怒りというか。すごいトゲトゲしい部分はトゲトゲしくなっていて。で、『白目』があって。で、今回また新しく作っているやつがその初期のヴァイブスに近いっていうのはまたSHINGOさんの新しい……あの人のラップもずっと進化し続けている人やから。
(DJ松永)そうだよね。あの人ってさ、本当にヒップホップだとなかなか難しいけどもさ。ずっとトレンドのラップを踏襲し続けて進化しているよね。フロウをさ。
(R-指定)でも、SHINGOさんのまんまやねん。まあ、そもそも出てきた時点、2007年とかでSHINGOさんの同世代の人でラップをやっている人やったらもうちょっとオールドスクールなスタイルをやっていた時代に、もう2007年のバリバリのトレンドのラップの乗せ方とか、合いの手とか、流行りのフレーズとか、流行りのフロウの替え歌とか。そういうのをいち早く、しかもそれをただ単に持ってきてやるんじゃなくて、めちゃくちゃSHINGOさんの味付けでやっているの。だから結構、元々SHINGOさんのもんやと思っていたのが後々、「ああ、これはあの人のあれか!」とか。海外のやつを聞いたりして「ああ、このフロウなんや!」ってなるぐらいで。もう自分のもんにするのがめっちゃ上手いのよ。あの人。
(DJ松永)わかる! だからSHINGOさんのやつを聞いてさ、いい意味でトレンド感を感じない瞬間が多くない? で、よくよく聞いたら……って。
(R-指定)「うわっ、これか!」みたいな。
(DJ松永)そう。SHINGOさんの味が強くて。あの人のアーティストとしての幹が強すぎるからそれを食っちゃうんだけども。
ラッパーとしてめっちゃ憧れる(R-指定)
(R-指定)ラッパーとして、実はめっちゃ憧れますね。あの人の味が強いから、トレンドのことをやってもあの人になるし。あと、ラップの上手さが……あの人、キャラが前に出ているけども、めちゃくちゃ緻密で上手い。言い回しとかリズムとかもめっちゃ上手い。でも、そのスキルの前側にもうSHINGO★西成が立っているっていうのがあって。
(DJ松永)それぐらい強いっていうね。
(R-指定)めちゃくちゃかっこいい!
(DJ松永)それがなくても、物理的にも上手いっていう。すごいよ。それで、ライブも死ぬほど上手いからな。
(R-指定)あの人のライブはすごい。
(DJ松永)めちゃくちゃいいライブだし、そこの「いい」っていうのにたどり着く前の物理的な上手さっていうのもあるし。結構、無敵だよな。
(R-指定)生で聞くラップで……前にも言ったと思うんですけども。リズム感みたいなところと、一音一音、声とか文字の一文字の太さみたいなところであんだけ完成している、あんだけ安定している人、いないですね。
(DJ松永)いないよね。それこそ初見でどんな場所でもゼロから100まで積み上げられる人だよね。マジですごい。ヒップホップでその類の人っていないじゃん? バンドとかだといるのよ。それこそSANABAGUN.とかは行けると思うの。本当にどんな土俵に立ってもお客さんをロックできるアーティストって、いるじゃん?
(R-指定)ヒップホップはある程度のリテラシーというか、お約束がわかっていて楽しいっていうのがやっぱりあるからね。
(DJ松永)自分の世界観を知った上で楽しんでもらうっていう。
(R-指定)でも、そこを飛び越えられる人っていうのは稀有やから。めっちゃSHINGOさんはすごいですよ。
(DJ松永)すごい。
<書き起こしおわり>