オードリー若林 M-1グランプリと『イカゲーム』を語る

オードリー若林 M-1グランプリと『イカゲーム』を語る オードリーのオールナイトニッポン

オードリー若林さんが2021年12月18日放送のニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』の中でM-1グランプリと『イカゲーム』の共通点について話していました。

(若林正恭)でも、この時期になると思い出すけど。よくM-1、敗者復活したよな。

(春日俊彰)本当だよ。

(若林正恭)思う時、ない? たまに。

(春日俊彰)いや、思う、思う。

(若林正恭)思うよな? 毎年、思うよな。

(春日俊彰)思うし、羽田空港に行くたびに思うよね。浜松町からモノレールの乗るから。あれ、だって大井競馬場を通るんだよね。

(若林正恭)ああ、大井競馬場の駅が……そうか! モノレールなんだよな。

(春日俊彰)モノレールで。だから毎回、思い出すよ。うん。モノレールで行ったから。

大井競馬場を通るたびに敗者復活戦を思い出す

(若林正恭)どう思うの? モノレールに乗っている春日が大井競馬場って着くじゃん? どういうことを思うわけ?

(春日俊彰)いや、だからうーん。「俺たちはここから始まったんだな」って思うよね。

(若林正恭)いや、なんか足せや! 新しい視点、くれよ!(笑)。

(春日俊彰)そんなの、しょうがないじゃない? 思うんだからさ。

(若林正恭)ああ、「俺たちはここから始まった」って思うんだ(笑)。

(春日俊彰)そうだね。うん。「ここから今、こうやって始発の飛行機に乗るために」って。

(若林正恭)あ、そういえばさ、忘れていたわ。だから、あれなんだよな。ほら、毎年こんなことしゃべるか? 俺はカブ、原付きで大井競馬場に……「復活しない」と思っていたから。審査員会議で「キャラ漫才は上げない」っていう会議になったって。

(春日俊彰)そんな噂が。

(若林正恭)あれもさ、こんなこと言っていいのかな? 今思うと何人で……予想だけど。7、8人だよね。準決から決勝に上げるのを決める人って。

(春日俊彰)まあ、でもそのぐらいじゃない? わかんないけど、そのぐらいなんだよね。

(若林正恭)で、会議するじゃない? あれ、一般票入らないじゃない?

(春日俊彰)お笑い関係者の人がね。

(若林正恭)っていうことは、『イカゲーム』もそうなんだけども。『イカゲーム』ってM-1を思い出すね。番号をつけて……。

(春日俊彰)ああ、そうなの?

(若林正恭)もう本当にM-1を……番号をつけて並ばせられるのよ。で、呼ばれるじゃん? 「440番から460番までの人、並んでください」って。で、並んで袖まで階段が螺旋状になっていて。徐々に呼ばれて……。

(春日俊彰)ああ、M-1の予選だ。

(若林正恭)『イカゲーム』で思い出すのよ。番号を呼ばれて並ばされる感じ。で、1組だけ、チャンピオンだけだろう? 1000万を吊り下げられてさ(笑)。

(春日俊彰)すごい! メルパルクホール(笑)。

(若林正恭)準決勝な(笑)。でもM-1って思って見ていて。それで俺、敗者復活なんだけども。『イカゲーム』って……でも今、しゃべるとネタバレになっちゃうか?

(春日俊彰)いや、もう大概見ているでしょ?(笑)。

(若林正恭)イカゲームの主催者側に潜入しての、そのイカゲームを構造ごと理解しようっていうか、情報を仕入れようとするやつっていうのがいるのよ。「我々になにをやらせようとしているのか?」って。それってさ、M-1に出ていた時には考えないじゃん?

(春日俊彰)そうね。参加している時は。

(若林正恭)だからなんか頭にはあるけど。「ウケればいいんでしょ?」っていうことなんだけども。やっぱり、その7、8人が準決勝から決勝へは握っていることを43歳になると、その構造的にすごい理解できない?

(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! まあ、そうだね。意外にだから「ウケた者が勝つ」っていう、シンプルではあるけども。でも、実はそこにね。

7、8人の審査員が運命を握る

(若林正恭)でも、これはだからと言ってその7、8人を攻略しに行くと、大事にしているものが削ぎ落ちてしまうことでもあるんだけども。なんか大人になると「この8人が握っているよな」って思うようになったね(笑)。だから準決から決勝ってデカいよ。で、その会議の噂が漏れてきたっていうのが俺たちにも伝わったんだから。大井競馬場の……この話は何度も話すけども。

(春日俊彰)本当かどうかはわからないけどもね。

(若林正恭)絶対に本当だと思う。

(春日俊彰)まあ、リアリティーはあったよね。

(若林正恭)「割れた。『キャラ漫才だから上げない』『あれは漫才と言えるのか?』っていうので○○と△△が言い争っていた」って。その人たちが敗者復活も審査するから「ということは、上がらないんだな」って俺は思っていたから、普通に帰るつもりで大井競馬場の敗者復活に原付で行ったのよ。

(春日俊彰)「まあ、無理だろう」って。

(若林正恭)で、復活してすぐにテレ朝に行ったから、原付が大井競馬場に停まったままなの。で、そこに行くタクシー代を俺、春日に借りたのよ。1万円。

(春日俊彰)そうそう。1万円。

(若林正恭)ちょっとそれ、返さなきゃって思って。返すわ。ありがとう、あの時は。1万円。はい。

(春日俊彰)いやいや……返すなよ! 「返せ」とはずっと思って、それを言ったりもしてきたけども……返しちゃ……返しちゃダメよ(笑)。

(若林正恭)ハギちゃん!

(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! 誰がハギちゃんだよ(笑)。

(若林正恭)でも、俺だって時代の風? 感じないわけじゃないよ。

(春日俊彰)どういうことですか?

(若林正恭)2018年までは返さない方が面白い時代だった(笑)。

(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! ああ、2018年? 以降は風向きが変わったっていうこと?

(若林正恭)ちゃんとこういうのは返した方がいい時代になった。俺だってそれは感じないわけじゃないよ?

(春日俊彰)なにがあったのよ。2018と19の間に?

(若林正恭)フハハハハハハハハッ! 時代は変わったのよ、春日。こういうことが面白い時代じゃない。借りたのをいつまでも「返さない」って言っているのが面白いという時代じゃないのよ。俺はそれは思っていた。2018までは「返さない方が面白い」っていうのは……。

(春日俊彰)ちょうど10年ね(笑)。

(若林正恭)そうそう(笑)。でも2019の後半ぐらいから……(笑)。

(春日俊彰)なにがあったんだよ!

(若林正恭)コンビの仲がよくて……「1万円を返さない」っていうことが本気に取られて、炎上しちゃう時代になった。これはもう「1万円を返さない」っていうのは令和の笑いじゃないのよ。これ、すいません。ありがとうございます。あの時は……。

(春日俊彰)いやいや……そうなのかもしれないけども。私はやっぱり、返さない笑いをやりたいのよ。これはだから、やめてもらいたい。それはやっぱり1万円と『さんまの名探偵』はずっと返さないっていうやつをやっていきたいのよ。「返せ」とは言うよ?

(若林正恭)これ、今はもう時代は「1万円と『さんまの名探偵』を返さない、そんなやつのラジオは聞くな!」っていう時代になっているのよ。俺は、それを感じない人間じゃないから。

(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! なにがあったんだよ! 具体的になにがあったのかを知りたいよ。

(若林正恭)すいません。これ、1万円は受け取ってください。というか、利子がついていると思う。

(春日俊彰)まあ、10年以上前だからね。微々たるものなのかもしれないけども。1万円ではないよね。その当時の1万円と今の1万円は違うから。

(若林正恭)13年、経っているから。だからすいません。これ……。

(春日俊彰)いやいや、利子多いな! 3倍になっているよ、利子で! そんなに金利って今、よかったっけか? 3倍だぜ?

(若林正恭)闇金マサヤスくんでは……。

(春日俊彰)フハハハハハハハハッ!

(若林正恭)闇金マサヤスくんではこれでやっているから。

(春日俊彰)ああ、すごい高金利で。

(若林正恭)これは受け取ってください。

(春日俊彰)いやいや、それは1万円でも受け取れないのに。今度、3倍になったらより受け取れないですから。返さないでもらいたい。

(若林正恭)これ、どうするの? いつ、返してほしいのよ?

(春日俊彰)だから……返さないでいいのよ。「いつ」とかじゃなくて。でも「返せ」とは言うよ?

闇金マサヤスくんと闇金トシアキくん

(若林正恭)闇金トシアキくんのシステムはどうなっているのよ?(笑)。

(春日俊彰)「貸した金は返さなくていい」っていうのでやっているから。うちの店は。

(若林正恭)あごひげ生やしてメガネで金属バット持ってさ、「返しちゃダメ」ってなんだよ、それ?(笑)。どうなっているんだよ? 闇金として。闇金トシアキくんは(笑)。

(春日俊彰)闇金トシアキくんは家までは行くよ? それはバットを持って。ハマーかなんかで乗り付けてさ。アパートの前に(笑)。

(若林正恭)「キキッ」って書いてあるやつね(笑)。で、降りて?

(春日俊彰)「ドンドンドンッ!って行くけど。

(若林正恭)その借りてる人が「返します」ってなったら、どうなるのよ?

(春日俊彰)そしたら「返しちゃダメ」って……。

(若林正恭)意味がわかんねえよ!(笑)。

(春日俊彰)「返せ! おいっ! ドンドンドンドンッ!」「すいません……」って。

(若林正恭)でも、あれだよな。すごいよな。オールナイトニッポンの本を出した時に書いてくれているからね。岡田が歌舞伎町で殴られた時のを。

(春日俊彰)真鍋先生がね。あれもたまに思い出すのよ。

(若林正恭)あれ、すごいことだよな。

(春日俊彰)いや、すごいよ。今、やっている『九条の大罪』を読みながらさ、「岡田って書いてもらったんだよな。この先生に」って。すごいことだよ!

(若林正恭)岡田が今、ボクシングのミットを持ってくれてさ。本番前にテンションが上がるからってミット打ちして。ミットを持ってもらっているんだけども。だんだん、逆になっていってる。

(春日俊彰)若林さんがミットを持って?

(若林正恭)俺が持って、今度岡田が歌舞伎町で……岡田が手を出すのはマズいじゃん? だけど、一般の人が殴るならば、格闘技経験がある人かどうかはわかんないけども。大振りのフックかストレートだから。それはダッキングすればよけれるから。だから岡田に何度もそれを教えて。今度、歌舞伎町で殴られないために。

(春日俊彰)よける練習をしているわけだ。

(若林正恭)そう。「しゃがんだらすぐに走って逃げろよ」って。で、「どう? 今度歌舞伎町でそういう目にあったら、行けそう?」って言ったら「いや、本番じゃ無理っすね」って言っていた(笑)。

(春日俊彰)ああ、やっぱり違うのかな? 実戦を知っている男だからね(笑)。

(若林正恭)フハハハハハハハハッ!

(春日俊彰)路上を知っている男だからな。ちょっと楽屋の練習とは違うんだろうね。

(若林正恭)そうそう。そうなのよ。

(中略)

(若林正恭)でも春日が大井競馬場で思うってそれ、意外だな。何も思わずに通り過ぎるみたいな感じかと思っていた。それをかっこいいと思っているじゃん? お前って。何も感じないことをかっこいいと思っているところ、あるじゃん?

(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! それであっても、やっぱり思うよ。あの日の朝の感じとか。冬のさ。で、大井競馬場の観客の人たちと一緒に降りて。ゾロゾロと大井競馬場まで行ったんだよな。

(若林正恭)あの大井競馬場ってお客さん、何千人いたんだろうね?

(春日俊彰)相当……5000とかじゃないの?

(若林正恭)すごいな、それ!

(春日俊彰)すごかったじゃない?

(若林正恭)わかんなかったよね。広すぎて。すごかったな!

(春日俊彰)しかも、外だから。お客さんもダウンとかね。

(若林正恭)山里亮太とまだしゃべる前で。南海キャンディーズが前の前ぐらいだったじゃん? 俺、思ったもん。山里さんって……その時、先輩だと思っているから。山ちゃんのファンだったから。「あ、山里さんだ」って思って。テントの中で。

(春日俊彰)5組ぐらいで行くからね。だからちょうど、同じ組のところだったよね。

(若林正恭)えっ、これ、今ヅカが出してくれたけども。これ、敗者復活の順番? 順番じゃないか。50音順か。

(春日俊彰)順番はくじだったね。

当時の敗者復活戦のメンバー

(若林正恭)千鳥さんもいて、南海キャンディーズもいて、オードリーがいて、かまいたちもいるじゃん。すごいなー。それでさ、あれがだから13年前か。あれがなかったらもうやめているっていう話だよな。いつも言うように。

(春日俊彰)まあ、そうだよね。次の年も出ただろうけども。次の年でもうラストだったもんね。

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました