YZERR、T-PABLOW、Creepy Nuts レコーディングとミキシングを語る

T-PABLOWとYZERR やんちゃだった小学校・中学校時代を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

T-PABLOWさん、YZERRさんが2021年10月19日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』にゲスト出演。トラップのミキシングが上手いエンジニアやBAD HOP流のレコーディングなどについて話していました。

(DJ松永)全然、引き続きなんかリスナー関係ない話になっちゃうんですけど。日本でトラップのミックスが上手いエンジニアって、あんまりいなくないですか?

(YZERR)ああ、たしかに少ないかもしれないですね。

(DJ松永)結構困っていて。俺ら、いつもD.O.I.さんなんですよ。

(YZERR)ああ、有名ですね。D.O.I.さん。

(DJ松永)そう。他の……たとえばJ-POPとか他の音楽とかでレジェンドのエンジニアって日本にめちゃくちゃいっぱいいて。すごい人たち、いっぱいいるけど。その人たちにトラップをミックスしてもらっても、かっこよくなんないじゃないですか。トラップとヒップホップのことがわかってないと。もう本当にそれは特殊なものだから、どういうバランスがかっこいいとかっていうのは、トラップを完全に理解していて、そこのセンスがないとできないから。

(YZERR)トレンド感もありますもんね。今の流行りはこれだとか。僕たちはいつもJIGGさんに頼んでますね。

(DJ松永)そうなんだ。そう。JIGGさん、ミックスいいですよね。

(YZERR)めちゃくちゃ僕たち、信用してますね。ヒップホップの人だとやっぱり。

(DJ松永)他の……今ってあんまりCDで出ないから、エンジニアをね、チェックするのがなかなか難しくて。

(R-指定)ああ、CDの後ろのところに書いてあったりとかせえへんから。

(DJ松永)そう。だからJP THE WAVYを誰がミックスしてるんだろう?って思ったら、やっぱりJIGGさんだったり。

(YZERR)ああ、JIGGさん、多いですよね。

(DJ松永)多いですね。日本のトラップのいい音はJIGGさんパターンがすごい多いなって思って。でも最近、いろんなラッパーと絡むこと、だいぶ増えましたよね?

(YZERR)増えましたね。はい。

(R-指定)あれはきっかけみたいなのってあるんですか?

(YZERR)いや、元々やりたいなとは思ってたんですけど……なんかどのタイミングでやろう、みたいなのをずっと悩んでいましたね。

他のラッパーたちと絡み始めたタイミング

(R-指定)でもなんか見た感じ、めっちゃ戦略的やったのかな、みたいな。1枚目、2枚目とかがあって、その武道館に行くまでの間に8人の全員の個性やったりフロウやったりが何となく分かった状態。全員、顔見世が終わった状態で、そこからまた別の外の人が来るから。そことのバランスとかもめっちゃ良くなるとか、考えてやったのかなと思ったんやけど。

(YZERR)まあ、そうですね。聞いてくれてる人が単純に面白いのはこのタイミングかな?っていう感じですかね。結構引き伸ばすだけ引き伸ばしたんで。

(DJ松永)引き延ばしましたよね。たしかにね。一切、客演を呼ばなかったですもんね。

(YZERR)あと、やっぱりそのシーンが少しずつ出来上がってきたっていうのはデカいですよね。前に比べて……これがたぶん3年前とかだったらできなかったんだろうなとか。そういう、幅が広がるようになってきたじゃないですか。

(DJ松永)たしかに。そのトラップをやってる人は本当にここ数年で増えましたよね。めちゃくちゃ増えた。たしかに数年前だったらなかったっすね。

(YZERR)今はいろんなタイプの人がいらっしゃるから、それが本当に正しい形だなと思いますよね。なんか、それこそ『ラップスタア誕生!』とかでも出ていただいたあの面子、あのAbemaの企画もすごいバランス的にも……。

(R-指定)いや、めっちゃ面白かったっすよ。あれはいろんなやつが出てきて。

(YZERR)そうですよね。なんかいろんなヒップホップがあっていいなと思って。もちろん、どれを否定するわけでもないですし。だからそれがなんかすごくシーンの幅が広がっているのが素晴らしいなと思いますよね。

(R-指定)最初……その最初から、もう8人全員ラッパーでっていう感じだったの?

(YZERR)そうでしたね。はい。

(R-指定)その時ってさ、なんかあれになったりせんの? その自分の役割とか……今って1人のラッパーがいろんなフロウができてっていうのが結構当たり前になってるからあれやけど。昔とかだったらたぶん8人おったら「こいつはどっしりとしたラップ。こいつは早口でやる。こいつはメロディアスで、こいつは奇抜なことする」みたいなのが何となくあったんやけど。

言ったら今の大所帯のクルーなんかも全員そうやと思うし、BAD HOPなんかも全員そうやけど。1人が歌えるし、刻めるし、リリシストなこともできるし、マンブル的なこともできるみたいな。その8人の中のバランスっていうのはそれは結構、各々が自然と出来上がっていくみたいな感じなの? なんか「お前はこっちの方が向いている」とか「お前はこれの方が……」とか?

(T-PABLOW)どんな感じだったっけ?

(YZERR)それはみんなで言いますよね。僕たち、あれなんですよ。「気を使う」っていうことがないんで。

(DJ松永)ああ、もう地元の仲間たちだから。

(YZERR)「お前、めっちゃ歌下手だな?」とか「とんでもねえ音痴だな」とか。

(DJ松永)そんな直な言葉が飛び交う!?(笑)。

(YZERR)もう直過ぎて。で、VINGOは途中で東京から合流したんで。最初、会った時に「日常会話が喧嘩してるのかと思った」って言ってました。普通なんですけど。

(R-指定)ああ、そんぐらい言い合うから。そうか。外から見たら「えっ、ちょ、ちょっと……」ってなるっていうぐらいの。

(YZERR)とかですね。

(T-PABLOW)それで俺ら、レコーディングの時が結構変わってるんですよ。

(DJ松永)どんな感じなんですか?

(T-PABLOW)たとえば、ちょっと上手く録れてない時……俺ら、なにをやるっけ? カードというか。出すもんね?

BAD HOP流のレコーディング

(YZERR)ああ、そうなんですよ。レコーディングをしていブースって、ライトとかがあるじゃないですか。で、レコーディングをしている時に最初は青とかから始まるんですけども。やっている時に本人は本気でめちゃくちゃやってるんですよ。もう、めちゃくちゃやってて。そしたらパッと、いきなりライトが黄色いに切り替わるんですよ。それでパッと赤が出たら、それはもうレッドカードだから。「お前、出てこい! これ以上やっても意味ないから、出てこい!」っていう。

(R-指定)ああ、全然できてないというか?

(YZERR)はい。「もう出てこい」っていう。青からいきなりパンと赤に切り替わったりとかしていて。もうそれ、1発目とかで出て。1発目のファーストのテイクでパンと赤を出されて。「そもそも根本的に違うからお前、出てこい!」ってなるともう、とんでもない顔をして出てきますよ(笑)。本人、3日間ぐらい本気でやってるのに……。

(R-指定)いや、そうやわ(笑)。

(DJ松永)やだなー、厳しいな(笑)。のど自慢スタイルなんだ(笑)。

(YZERR)そうです、そうです羽rあ。

(R-指定)いい意味で仲間内やからこそ、めっちゃスパルタや。ホンマに妥協せえへんというか。

(DJ松永)たしかに。全員すげえスピードで進化もするし、変化もしますもんね。えっ、喧嘩とかはないんですか?

(YZERR)喧嘩とかは、ないですね。

(T-PABLOW)全然ないですね。喧嘩はしないですね。

(YZERR)「嫌いだな」とか「こいつ、ここ、キモいな」とかはありますけど。

(DJ松永)フハハハハハハハハッ! 直だなー!

(R-指定)でも、言えてるだけ健全な関係なんやな。

(YZERR)そうですね。そういうことですね。

<書き起こしおわり>

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