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磯山晶と宮藤官九郎『俺の家の話』西田敏行のすごさを語る

磯山晶と宮藤官九郎『俺の家の話』西田敏行のすごさを語る 宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど
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磯山晶さんが2021年8月13日放送のTBSラジオ『宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど』に出演して宮藤官九郎さんとドラマ『俺の家の話』の西田敏行さんが演じたキャラクターについて話していました。

(宮藤官九郎)今回は私への愚痴もあるということなので聞いてみたいと思います。では早速、お願いします。

(磯山晶)宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、宮藤さんの脚本って権威を茶化しがちなんですよね。

(宮藤官九郎)ちょっと待ってください(笑)。言い方がちょっと……(笑)。「権威を茶化す」? 最近、一番なにを茶化しましたか?

(磯山晶)ええー、それは言えないけども……(笑)。

(宮藤官九郎)あ、ああーっ! なるほど。はいはい(笑)。

権威を茶化しがちな宮藤官九郎脚本

(磯山晶)みんなそれぞれ……だから私たちがドラマを作る時に、いろいろな分野をテーマに、舞台にするじゃないですか。『池袋ウエストゲートパーク』なら池袋という街をね。で、そこに住んでいる人たちに協力してもらわなくちゃいけないじゃないですか。でも、やっぱり『池袋ウエストゲートパーク』の阿部サダヲさん演じる浜口巡査は昼からヘルスに行くじゃないですか。

(宮藤官九郎)はい……(笑)。原作には出てこない人ですけどね(笑)。

(磯山晶)そう。とか、街を守っている区役所の方とか。そういう公務員……警察官とか。その人たちの協力を得ながら作らなくちゃいけないのに、そこを……。

(宮藤官九郎)ああ、そうか。その人たちを悪く描いているっていう。

(磯山晶)「悪く」じゃないんだよね。ちょっと茶化しているの。それが、作っている側はもちろんそうだし、ある程度の笑いを分かってくれる人は全然OKなんですけど。特にそういう、公的な機関とか、長年の歴史・伝統あるところとか。

(宮藤官九郎)国が保護してるとか。

(磯山晶)とか。あと、そういうのを触る時に、私どもは面白さを重視してしまうきらいがあって。別にあなただけの責任とは私も言いませんよ? もちろん。私の責任もありますが。やっぱりそれを言った方が面白いだろと思って。むしろ、なんというかフレンドリーじゃないかって思ってやることが大概、怒られる。

(宮藤官九郎)そう。こっちはよかれと思って。仲良くなろうと思っていじったやつが逆鱗に触れること、ありますね。

(磯山晶)そうなんです。それはやっぱり、それを守ってる人は大変だと思うんですよ。その伝統もあるし。それこそ、今のそこの地位を守らなきゃいけない。ちょっとでも汚されてはいけないっていう責任があるじゃないですか。トップの人は。

(宮藤官九郎)そうですね。そして、そのトップの人と磯山さんは交渉をされるわけですもんね。

(磯山晶)まあまあ、トップじゃない場合もありますけど。だから、「どういう意図があってそんな風に茶化すんだ?」っていう。そういう風に言われちゃうと、もう「面白いと思って」としか、理由が……「フレンドリーに、友達になりたいから」っていうことしかないから。それも理由にならないじゃないですか。大人として。だから……もうだって、受け取り方っていうか、怒られるゾーンが広くなってるっていう。

常に時間かけて気をつけて作ってるつもりなんですけれども……やっぱりちょっとしたギャグとか、本当に「権威なんてクソ食らえだ!」っていう人がやったことを本当に怒られちゃうって感じですよね。それをドラマだと思って、そこに反逆児として。主人公はだいたい反逆児だから。それを描いていることにまず怒られちゃうっていう。まあ、まずそもそもの前提がダメなんだなっていうか。大した反逆児じゃない反逆児にしないと……。

(宮藤官九郎)ああ、そうですね。もう、これからは特にそうですよね。『池袋』の次は『俺の家の話』だっていうことで。一番最近のやつですけど。大変だったのが。これはまさに、そういう話でしたもんね?

(磯山晶)結局、能もプロレスもそれぞれすごい歴史があって。いろんな人がいろんなプライドであるので。今日、ここに急にあるわけじゃないから。「それをわかっているのか?」っていう風に向こうが不審に思われたりとかすることもあると思いますし。

(宮藤官九郎)でも、それなりに勉強したじゃないですか。我々も。

(磯山晶)もちろんです。だから1個のシーンを描くことはこっちを見てほしいんだけども、そこに至るまでに皆さんが装束をつけたり、マスクをかぶったり、リングの上で……みたいな。そこまで全部を揃えるのが大変で。楽器は何が鳴っているんだとか。だから、そのドラマを作劇上、一番盛り上がるように作る時にそのしきたりとか権威的なものが乱されるって思う方もいらっしゃるっていう感じですよね。

(宮藤官九郎)そうですよね。最終話を撮っている時に金子さんがもうほとんど能の人みたいになってましたもんね。『隅田川』をほとんど覚えちゃってましたもんね。

(磯山晶)「3回目の『南無阿弥陀仏』で振り返るんで」って。

(宮藤官九郎)「『南無阿弥陀仏』は3回目で振り返る。そこまでの芝居はちょっとやっぱり足りないんですよね」とか。「あれ? これ、能の人かな?」って思うぐらい、ちゃんと勉強をされていましたもんね。だからまあ、発端となる本はどうしても茶化しがちですけども。

(磯山晶)だから、そういうヒエラルキーのトップの人を西田敏行さん……N田T行さんにやっていただくのに「女にだらしがない」とか。それが……。

(宮藤官九郎)ああ、そうですね。ちょっと、この次の磯山さんの「長年やってきてドラマの世界で変わってきたなと感じること」に繋がると思うんですけど。たとえば、あのドラマのお父さんって人間国宝だけど、女にだらしないっていう登場人物。こういう人物って昔のドラマだったらいたと思うんですけど。今、女にだらしない時点で全部ダメみたいになってないですか? 世の中の……。

フィクションの中の登場人物に清廉潔白さを求められがち

(磯山晶)もう、すごいですよね。フィクションの中の登場人物に清廉潔白さを求められてもドラマが作れないなとは思います。だからあれ、西田さんじゃなかったしたら絶対にもっと怒られてましたよね。

(宮藤官九郎)怒られてましたよね。いつからそうなっただろうなって思うんですけど。やっぱり変化を感じます?

(磯山晶)そうですね。すごく、なんというか悪いことした人を許さない風潮が……。

(宮藤官九郎)風潮が現実にあるのはいいんだけど。ドラマの中にまでそれが入ってきてる感じですよね。

(磯山晶)そうですね。でも、この間、別で不倫ドラマをやった時、ものすごく怒られるかなと思ったら、それはそれで意外と「頑張れ!」みたいな。

(宮藤官九郎)「不倫、頑張れ!」みたいな?

(磯山晶)そう。「結ばれてほしい」みたいなのがあって。だから私もわからないですね。なにがよくて、何がダメかは。

(宮藤官九郎)不倫まで行っちゃうと、なんかドラマだって思えるんですかね?

(磯山晶)いやー、絶対にそんなこともないと思いますよね。

(宮藤官九郎)そうですよね。昔、不倫のドラマって結構ありましたよね。昔っていうか、それこそ『金曜日の妻たちへ』とか。

(磯山晶)そうですよ。不倫がなかったら、ドラマってなかなか作れないぐらいな……。

(宮藤官九郎)不倫がないドラマ、少ないぐらいでしたよね。

(磯山晶)今もそうだと思いますよ。

(宮藤官九郎)ああ、そうか。

(磯山晶)だから、そういうのじゃなくてホームドラマのこういうお父さんが、しかもお詫び行脚の旅に出るみたいなのはすごく心配してたんですけど。

(宮藤官九郎)あれ、西田さんだったからなんとか……。

(磯山晶)そう。あと『My Way』が本当に素晴らしかったから(笑)。

(宮藤官九郎)西田さんの『My Way』が(笑)。『My Way』が上手く歌えるって大事かもしれないですね。

(磯山晶)やっぱりそこで常人を超越しているから。

西田敏行の常人を超越した『My Way』

(宮藤官九郎)そこで超えられたっていう(笑)。そうなんです。あれ、『My Way』が全然下手だったらたぶん全然……「なんだ、こいつ?」ですもんね。

(磯山晶)そうそう。「親父、最高!」まで行けるってすごいなって。

(宮藤官九郎)すごいですよね。

<書き起こしおわり>

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