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宮藤官九郎『いだてん』最終回・タクシー運転手役を語る

宮藤官九郎『いだてん』最終回・タクシー運転手役を語る ACTION
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宮藤官九郎さんがTBSラジオ『ACTION』の中でNHK大河ドラマ『いだてん』最終回についてトーク。自身もタクシーの運転手役で出演した件について話していました。

(幸坂理加)宮藤さん、早速メッセージが届きまして、ご紹介いたします。「1年間、見続けた『いだてん』が終わってしまい、この気持ちをどうしても伝えたくてメールしています。いままでの大河は題材が大昔すぎて、どうしても歴史上の人物に対して現実感がなかったんですが、『いだてん』は登場人物を知っている人がまだ生きていたり、映像資料が本編に使われていたりと『歴史はいまの自分たちと地続きなだな』と感じることができました」ということです。

(宮藤官九郎)うわっ、ありがとうございます。真面目な感想(笑)。

(幸坂理加)もう一通です。「昨日の『いだてん』最終回、リアルタイムでしっかりと見させていただきました。宮藤さんがタクシー運転手で出てきた時には吹き出しましたが、粋な演出でした。あと何気に吹越さんが出ていてびっくりしました」。

(宮藤官九郎)そう。吹越さんはやりたかったみたい。出たかったみたいで。まあ、自分から言ってきたわけじゃないでしょうけど、オファーをした時に「待ってた!」っていう感じだったらしいですよ。僕が出ることに関してはですね、台本打ち合わせの時に「この役、宮藤さんがやったらいいんじゃないですかね?」ってたしか大根さんか井上さんかどっちかが言い出して。なんかそこの場でも「ゲラゲラゲラッ!」みたいな感じでなって。

僕ね、本当は……言い訳をするわけじゃないんですけど。東京03の角田さんじゃないですか、もともとの運転手が。で、それが森西さんに最終的になっていったので。03のどっちかかなと思ってたんですよね。豊本さんと飯塚さん。どっちかかなと思ったんだけど、でもどっちかっていうのも悪いなって。どっちも出さなきゃいけないかなって思って。なんて思っていたけども、言わなかったんですよ。

でも、そしたら本打ちでそんなことを言われて。「いやいや、まあ、そうですね。まあ、はいはい」みたいな。その時にちょうど三谷幸喜さんが市川崑さん役に決定したりとかした経緯があって。「まあ、やってもいいかな」って。「事務所がOKだったらやりますよ」みたいな。割とちょっと冗談っぽく返したんですよ。

(幸坂理加)はい。

(宮藤官九郎)そしたら、打ち合わせでそこから正式にうちの大人計画に行ったんですけど。まあ書いてる人がちょっとサプライズで出てたりとかカメオ出演みたいなのってちょっと、下手すると寒くなっちゃうじゃないですか。ちょっとなんかはしゃいでるみたいな感じになるじゃないですか。まあ僕、一応これでも役者ですから(笑)。それも違うかな?っていう話で。うちの社長的には「宮藤、これちょっとカッコ悪いことになるかもしれないから、断ろうと思う」っていう電話が掛かってきたんですよ。だけど、なんかそれを聞いたら「えっ、なんで俺、出ちゃダメなの?」っていう気持ちになっちゃって。

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「えっ、なんで俺、出ちゃダメなの?」

「というかさ、皆川くんも出てるしさも、なんなら村杉さんもちょっとだけど出てたりとか。みんなうちの役者が出ている。それでみんな『出してくださいよ』とかって言ってくるあの『いだてん』に何で俺が出ちゃいけないんだ?」と思って。なんか急に意地になっちゃって。「いや、俺ちょっと出たいっすね! 出たいと思う。タクシーの運転手、悪い役じゃないと思うんですよね! オリンピックのブルーインパルスのあれも眺めて、いいセリフもあるし。いい役だと思いますけど。割と出いですね」っつったら、「ちょっと会って話しましょう」みたいになっちゃって。

しょうがないから社長と会って。「そんなに出たいの?」「出たいっすね!」って言いながら……口で言いながら「俺、本当にそんなに出てるのかな?」って。だんだん自分に暗示かけて。「俺はすごく最初からこの役をやりたかった!」みたいな感じに最終的になって。まあ、最後は「じゃあ、そこまで言うなら……」ってやらせてくれました。

(幸坂理加)そうなんですね! すいません。宮藤さん。Twitterで大根さんが「いやいや、脚本の時点で『これは自分がやりますから』オーラが漂っていたじゃんね」と(笑)。

(宮藤官九郎)ああ、本当ですか?(笑)。いやいやいや! 最初はそんなことないですよ。ただまあ、「出てきた時に笑える人がいいな」っていうのがあったんだけど……。

(幸坂理加)フハハハハハハハハッ! 言いよどんでるじゃないですか(笑)。

(宮藤官九郎)「最終回に出てきて笑える人がいいな」っては思ってはいたけど。なかなかたしかにいま思えば、誰がやってもちょっとビビッとする役ですよね。開会式のブルーインパルスが成功して「ワーッ!」って盛り上がったところに、次のエピソードのド頭として出てくるし。しかも1話で同じやり取りやってるし。しかも俺ね、あの角田さんの撮影のシーン、実は行ってたんですよ。現場に。あのシーンがすごい大変だっていうことも知ってたんですよ。だから、それもあってちょっとできればやりたくないっていうのと。

だけど、あんまりみんなに「出ろ」って言われるから、「ええっ、じゃあもうちょいグイグイ来たらやるかもな?」みたいな。もうちょい、「宮藤さん、どうしてもやってください。宮藤さんがやってくれないと締まらないですよ」ぐらい言われたら、「ああ、そうですか。じゃあ、分かりました。やりましょう」って思っていたら、その前に社長から「やんない方がいいと思う」って来たもんだから、「おい! ちょっと待てよ! や、やらせてくれよ!」みたいになっちゃって(笑)。だから、やりながら「これ、ヤベえ」って。そんな俺、やんなきゃよかったみたいな感じになったらマズいから、すごいセリフも行きの車の中で異様に練習してったりして。

(幸坂理加)アハハハハハハハハッ!

(宮藤官九郎)運転しながら「すいません。日本橋もダメです」とか言いながらずっと行ったりなんかしてね。でも、まあまあまあ。僕としては……後ろにたけしさんがいて、小泉さんがいて。しかも、車があの1964年の時代のやつで、ちょっと運転しづらいやつで。すぐにエンストするんですよ。それで「よーい、ハイッ!」「ゴゴゴンッ!」っていう風にエンストして。そこから「ブーン、ブルンブルンッ!」ってもう1回やってからセリフになるから、最初の頃は目がすごい泳いでて。「やべえ、俺これどうしてもやりたい役なんだよな……」と思いながら(笑)。全然不本意な芝居になっちゃって。

(幸坂理加)ああ、そうなんですか!

(宮藤官九郎)なので、あんまりこれから自分の作品に出る時は気をつけようと思いました。「出たいですよ!」とか言っちゃいけないんだなって。

(幸坂理加)でも、星野源さんが深夜のラジオで宮藤さんの演技を絶賛されてましたよ。松重豊さんと一緒に。

(宮藤官九郎)えっ、源ちゃんが? へー!

(幸坂理加)おっしゃってましたよ。

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「宮藤さんの演技が大好き」(星野源)

(宮藤官九郎)それもだから、まだオンエアー前でしょう? 余計なことを……別にいいけど(笑)。あ、ああ。タクシー運転手じゃないでしょう? 演技全般……まあ、俺はそりゃあ演技全般、上手いよ(笑)。

(幸坂理加)ご自身で(笑)。

(宮藤官九郎)演技は上手いよ、そりゃあ。だけど、あの……あ、ごめん。「上手い」って言っちゃいけない。いくら最終回が終わった後だからって、「上手い」って言っちゃいけない。ごめんなさい。なんだろう?

(幸坂理加)「味がある。宮藤さんにしかできない演技だ」と星野さんがおっしゃってました。

(宮藤官九郎)まあ……そういうことにしておこうか(笑)。あの、だけど、うん。そうなんですよ。だから……いや、ちょっと本当ね、「三谷さんが出るのとは意味が違うよな」とは思いながらも、やっぱりあの三谷さんも良かったですね。やっぱりあの、「みんな好きなものを撮ってこい!」ってカメラを渡すくだりとか。「あのおじいちゃんだ。帽子のおじいちゃん、おじいちゃん……」って。たぶんあれ、本物なんですけど。おじいちゃんの映像は。あれは本当に、すごいやっぱりリアルでしたね。やっぱり監督をやってる人ってああいうの、わかるんだろうなと思ったりして。

まあ吹越さんもそうですよね。あの出番で「おい、落語家、うるさい!」とかよくあのテンションでできるなとか。竹山さんの「焼き飯なのね?」っていうくだりとかもすごいよかったし。だからみんなが「出たい」っていうのもすごい俺も出てわかったし。みんなが出たい『いだてん』に俺が出たかったっていうだけの話なんですけど。いや、なんか結果出て良かったなと思ってますけどね。いいですか? ということで。あの俺が「演技が上手い」って言ったところだけ、ちょっとカットしてもらっておいて、いい?

(幸坂理加)フハハハハハハハハッ! 生放送です(笑)。

(宮藤官九郎)Radikoで追っかけ再生の時だけでもカットしてもらっていいですか? すいません。無理か……(笑)。

<書き起こしおわり>

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