水川かたまり 鈴木もぐらの沼津出番遅刻で10分間、ピンネタでしのいだ話

水川かたまり 鈴木もぐらの沼津出番遅刻で10分間、ピンネタでしのいだ話 空気階段の踊り場

空気階段のお二人が2021年7月19日放送のTBSラジオ『空気階段の踊り場』の中で沼津での公演に鈴木もぐらさんが寝坊をして出られなくなった件についてトーク。水川かたまりさんが10分間、ピンネタを披露してなんとかしのいだ話をしていました。

(水川かたまり)今日ね、沼津に吉本の劇場がありまして。で、我々は昼間に3公演、沼津の出番がありまして。1公演目が11時開演。寄席がありまして、我々は出演予定だったんですけれども。10時55分にもぐらに電話したところ、「今、起きた。高円寺の自宅で今、起きた。13時5分の電車で沼津に到着する」ということで。もう完全に1公演目は間に合わないという。でも、「空気階段は出ます」となっているので、このまま出演なしというのはちょっと困ると支配人に言われて、私はピンネタを。初のピンネタを10分間、満員のお客さんの前でやりまして。

(鈴木もぐら)申し訳ございませんっ! 本当に。

(水川かたまり)1公演目が終わりまして。それで、2公演目が13時開演で。もぐらが13時5分に到着するという。で、もぐらが到着する1、2分前に楽屋でコロチキさんが一緒だったんですけども。ナダルさんが「もぐら、入ってきたらどうすると思う?」「ああ、たぶん土下座しながら入ってくると思います」って言って。そしたらもぐら、土下座しながら入ってきて。「申し訳ございませんでした!」って言って。

鈴木もぐら、遅刻で土下座

(水川かたまり)で、俺ね、本来だったら本当にブチ切れてる。そこで。もう不機嫌になって、ブチ切れ散らかして。もう一生口を聞かないモードに入ってたと思うんですけど。でも、なんかわかんないんですけど、ずっと穏やかな気持ちなんです。過去の傾向からね、お前が遅刻しましたっていう話をラジオ内でしていたら、俺はその話をしてる最中に怒りがもうフツフツと湧いてきて。怒りが再燃して、そこでブチ切れてしまうということが何度も起こっているんですよ。

(鈴木もぐら)まあ、いつもそうですよね。

(水川かたまり)それはね、なぜかって言うと、お前がそういう時にボケるからなの。面白いことをしようとするから。面白いことをして、ラジオっていう放送を成り立たせようとするから、それで腹を立てて僕がブチ切れていたわけですよ。なのでね、あなたがボケると僕が怒ってしまう可能性があるので。あの、面白いことを言わないでください。本当に腫れ物に触るように接してください。俺の心にどこに地雷があるか、わからないから。

(鈴木もぐら)ボケられた時に腹が立つスイッチみたいなのがあるんですか?(笑)。

(水川かたまり)あるかもしれない。

(鈴木もぐら)文句とかじゃなくて?

(水川かたまり)本当に怒らせないように。

(鈴木もぐら)わかりました。でも、本当にすごいなって思うね。1人で10分でしょう? ピンネタ。もう、頭が上がらないわ。

(水川かたまり)すごいでしょう?

(鈴木もぐら)すごい。俺だったら無理だもん。俺だったらたぶん、「マジで勘弁してください!」って言って。「ちょっと本当に申し訳ないです」みたいな。で、ちょっとエンディングとか、中MCとか、そういうところで時間をもらって謝るとかぐらいしかたぶんできないわ。10分、やったんでしょう?

(水川かたまり)やったよ。

(鈴木もぐら)どんなネタ、やったの?

(水川かたまり)なんかとりあえず、お前が来ない。でも、出なきゃいけないってなって。そこは取りあえず、もうテンパッて、廊下をウロウロしていて。そしたらぼる塾が一緒でさ。今日。で、きりやが「かたまりさん。あんり、形が一緒なんで、もぐらさんできますよ?」って(笑)。

(鈴木もぐら)フハハハハハハハハッ!

(水川かたまり)「ありがとう」って言って。あんりも「私も短いネタだったら全然、もぐらさんできるんで。言ってください」って(笑)。

(鈴木もぐら)「できる」って(笑)。

(水川かたまり)でもね、そんな完成度じゃ十中八九滑ると思って。そんなね、後輩を引き連れて満員のお客さんの前で滑るわけにはいかない。滑るなら俺1人で滑ればいいって思って。それで「大丈夫だよ、あんり。お前は袖で見てろ」って。そう言ったけども、別に策があるわけでもなく。ピンネタをやったことがないから。いつか、こんな日が来るだろうとは思っていたけども。お前が来ず、俺が1人で繋がなきゃいけないっていう日が。で、とりあえず小道具が大量に置いてある倉庫に行って。同期の静岡住みます芸人のぬまんづっていうコンビと一緒に行って。

「かたまり、ここに台車があるから。台車の上になんか使えそうなもの、乗っけていくわ」って。とりあえず倉庫にある小道具をボボボボボッて。バケツとかピストルとかピコピコハンマーとか。とりあえずボケ道具を台車に積めるだけ積んで(笑)。それで、「とりあえず行こう」ってなって。乗せれるだけ乗せて袖まで持っていって。で、とりあえずサッカーボールがあったから。リフティングなら僕、できると思って。ボールを見つけて。あと、それとなんか静岡の地元のサッカーチームのユニホームもあったから、それを着て。

(鈴木もぐら)エスパルスとかの?

(水川かたまり)いや、もっとJFLとかなのかな? わかんないですけども。そこのユニフォームを着て出ていって。まず、謝罪から。「もしかして、我々を見に来たい方がいらっしゃるかもしれませんが。鈴木もぐらは先ほど、起きました。なので僕が1人でちょっとやらせてもらいます」って。

(鈴木もぐら)その時、サッカーボールを持っているの?

(水川かたまり)サッカーボール、持ってる。ユニフォームを着て、サッカーボールを抱えている状態で。その状態でちょっとね、悲鳴混じりの。「ええっ……」みたいなのが聞こえてきて。そこで怯んで。「お客さんが怯んでる」って思って。

(鈴木もぐら)お客さんが怯んで。それでお前も怯んだの?

(水川かたまり)俺も怯んで(笑)。

(鈴木もぐら)どういう空間? お互いに怯みながら向かい合っている状態?

(水川かたまり)で、なんとなくね、言ったらちょっと漫談みたいな。今まで、鈴木もぐらに苦しめられた漫談で。遅刻してきて、俺が被害を被ってきた漫談みたいなのをやるっていうのも1個、手じゃないですか。ただ、袖でものすごくたくさん、芸人の先輩も後輩も見てたわけです。「なにをやるんだろう?」って。もうこんなトラブルなんて芸人、大好きだから。ニューヨークさんがいて。コロチキさんがいて。ぼる塾がいて。ぬまんづがいて。富士彦さんがいて。皆さんが見ている前だから、そんな傷を浅く済ませようっていうのもなんか小賢しいというか。あるじゃん? そういうムード。

(鈴木もぐら)ああ、わかるよ。

(水川かたまり)「こいつ、ここでなんかうまいことやっている」っていうのは芸歴10年では……「ああ、うまいこと、そっちに行ったか」みたいになるのはシャクだから。本当にノープランで。とりあえず台車を持っていって。サッカーボールを持っていって。で、「サッカーボールを持っていけば何かできるだろう」っていう。それで第一声で謝ったらお客さんが怯んで。俺も怯んじゃったからどうしようと思って。それでサッカーボールで「リフティングします」っつって。で、リフティングをしながら、なんか言おうと思って。「なんか言いながら、リフティングします」ってなって。だけど、本当にもう怯んでるから、なにも思いつかなくて。「リフティングしながら動物の名前を言います」っつって(笑)。

(鈴木もぐら)フハハハハハハハハッ! もうシアターDの昼じゃん(笑)。

「リフティングしながら動物の名前を言います」

(水川かたまり)で、リフティングしながら動物の名前を言っていったの。で、なんかわかんないんだけど、めっちゃウケて。わかんない。「かたまり、頑張って」っていうムードなのかわかんないんだけども。

(鈴木もぐら)「ゾウ、カバ……」とか言いながらやったっていうこと?

(水川かたまり)「ゾウ、カバ、ライオン、犬、猫……」とか言いながら。

(鈴木もぐら)しかも、あの早いペースででしょう?

(水川かたまり)言って。そこでたぶん4分ぐらい経過していて。

(鈴木もぐら)うわっ、まだ6分もあるの?(笑)。

(水川かたまり)そこでもう俺、万策が尽きて。そこからお客さんに「お題を言ってくれたら、ギャグをやります」って言って。

(鈴木もぐら)物を使って、みたいな?

(水川かたまり)誰か男性のお客さんに「お題、いいですか?」って言ったら「最高、最高ゥ!」って。で、その瞬間に俺は「最高、最高、最高ゥ!」って叫ぼうかって迷いが生まれて。でもそこで、もちろんこのネタを知らない人もたくさんいるし。

(鈴木もぐら)そのお題をくれた人はたぶんラジオを聞いてくれていたりしたのかな?

(水川かたまり)袖の先輩とかも、こんなトラブルの中で内輪みたいな感じになって。なんか一部で盛り上がっているな、みたいな感じになるのも嫌だったから。「最高、最高ゥ!」っていうお題をもらったんだけど、それは無視しちゃって。

(鈴木もぐら)無視?(笑)。「他にありますか?」みたいな?

(水川かたまり)「他にありますか?」みたいな。たぶんラジオを聞いてくれていると思うんで。その方は無視してしまって本当にすいません。

(鈴木もぐら)無視(笑)。でも、じゃあお題をいただいてギャグを?

(水川かたまり)ギャグをやって、みたいなので何個かつないでモノマネとかやって。なんとか10分、しのぎきって。

(鈴木もぐら)すごいな。もう俺、もう話を聞いただけで手が汗だくだもん。よく、そんな……本当、すいませんでした。そんな思いをさせて。すごいよ! 素晴らしい。俺1人で10分なんて無理だもん。そんなの。マジですごいと思う。もう……かっこいい!

(水川かたまり)なんか……なんかこれはこれでやりづらいなっ!

(鈴木もぐら)メールが来てます。メール。「かたまりさん、ちょっと待ってください。今から説教&言い訳タイムが始まるかと思いますが、ここでルールをひとつ、設けます。かたまりさんはもぐらさんのことを『お前』や『てめえ』、『もぐら』とは呼ばず、『ぽんちゃん』と呼んでください」。

(水川かたまり)フハハハハハハハハッ!

(鈴木もぐら)「もぐらさんはかたまりさんのことを『お前』や『水川』ではなく、『おかわり先生』と呼んでください。こうすれば2人とも、思わず笑顔になること間違いなし。では、ルールを守ってケンカタイム、よーいスタート!」。

(水川かたまり)フハハハハハハハハッ!

ケンカタイムのルール:お互いを「ぽんちゃん」「おかわり先生」と呼ぶ

(鈴木もぐら)いや、もうおかわり先生はすごいよ。本当に。感謝しかないよ。

(水川かたまり)いや、俺は本当にね、自分が舞台に立たされるってなった時に、2公演目。ぽんちゃんが……(笑)。やってくるから。だから本当、最初の5分ね、ぽんちゃん1人で舞台に立たせてやろうと思ったの。もうぽんちゃんのピンネタを……(笑)。

(鈴木もぐら)ああ、俺1人で? まあ、でもさ……。

(水川かたまり)俺と同じ苦しみをぽんちゃんにも味あわせてやろうと……(笑)。

(鈴木もぐら)でも、そんなのね、思っていたかもしれないけども。おかわり先生、一緒に俺と出てくれたじゃん?

(水川かたまり)フフフ(笑)。

(鈴木もぐら)なんなの、このぽんちゃんとおかわり先生って?(笑)。

(中略)

(鈴木もぐら)いやー、もう本当、おかわり先生、ありがとうね。本当に。

(水川かたまり)まあね、ぽんちゃんも気をつけてね(笑)。

(鈴木もぐら)これ、由来がわかんないのよ。本当に。どういうことなのよ?

(水川かたまり)そうだよね(笑)。

(鈴木もぐら)「おかわり先生」ってなによ?

(水川かたまり)「もぐちゃん」とかだったらまだね、わかるけど(笑)。

(鈴木もぐら)「ぽんちゃん」ってタヌキでしょう? もぐらっぽくはないしさ。おかわりも全然しなさそうじゃん。ガリガリだし(笑)。まあでも本当にこのメールのおかげで本当に助かりましたよ。だからこういうね、今日俺が遅刻して。沼津に出れなくて。それで1人で水川が出ているっていうので。絶対に今日の収録がケンカになるんじゃないか?っていうのでほっこりするメールを何通か送ってきてくれているみたいなんですよ。

(水川かたまり)ああ、緩衝材としての? ありがとうございます。

(鈴木もぐら)そのうちの1個で今、このぽんちゃんとおかわり先生のもあったんですけども(笑)。

(水川かたまり)アハハハハハハハハッ!

<書き起こしおわり>

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