オードリー若林さんが2021年7月10日放送のニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』の中で久しぶりに見た『フィールド・オブ・ドリームス』についてトーク。40代になって見てグッと来たポイントを話していました。
(若林正恭)これ、もうわけわかんないよ。このラジオ。『メジャーリーグ』とかチャーリー・シーンとか言っていてさ(笑)。
(春日俊彰)ああ、『メジャーリーグ』、また見たくなったな。あれ、面白いんだよな!
(若林正恭)あれ、面白いんだよね! そういえばさ、『フィールド・オブ・ドリームス』をね。俺、『明日のたりないふたり』が終わってからもうずっと燃え尽き症候群なんだけど。
(春日俊彰)ああ、長いね。
(若林正恭)燃え尽き症候群といえば、あれだね。なったこと、ある? ないでしょう? だって、燃えるほど頑張ってないもんな?
(春日俊彰)なんちゅうことを言うんだ! まあ、たしかに……そう聞かれたらパッとは出ないけどさ。
(若林正恭)あとさ、武道館の頃はさ、お前がさ、六本木で社長にモンクレールのダウンをもらっていた頃だから(笑)。
(春日俊彰)いや、何回言うんだよ、それ! もういいのよ(笑)。
(若林正恭)で、『フィールド・オブ・ドリームス』って、俺は「中年の危機」とか言われる……ミドルエイジ・クライシス。その映画をすごい調べて。中年の憂鬱みたいなのばっかり見ているのよ。そしたらあれってさ、『フィールド・オブ・ドリームス』っていう映画も知らないだろうね。今の人はね。で、すごい映画なんだよね。37歳なんだよ。あのケビン・コスナーが。
(春日俊彰)えっ? 年下じゃない?
(若林正恭)年下なのよ。で、「自分は人生にチャレンジしたことなくて、そのままトウモロコシ畑、農場の男になった。だから人生で一度はチャレンジをしたい」とか思っていて。そしたらトウモロコシ畑で作業をしてる時に「それを作れば、やつがやってくる」っていうのが聞こえるんだよね。お前、あれって何歳ぐらいの時に見た?
(春日俊彰)いや、覚えてない。だいぶ昔よ。
(若林正恭)この話、結構しているんだよね。オールナイトで。『フィールド・オブ・ドリームス』で。で、そのトウモロコシ畑を全部、野球場にするんだよね。で、「やつがやってくる」っていうのでトウモロコシ畑から昔の……だから主人公のケビン・コスナーが子供の頃の大リーガーの有名選手のお化けがトウモロコシ畑から出てくるっていう設定で。あの設定、すごいよな!
で、聞いたら……「なんなの、その設定?」って言われて、映画を作る出資がなかなか集まらなかったりして。地元の人にすごい協力してもらったりして作ったんだって。それがヒットして……日本では、どうなんだろうね? ヒットしたのかな? まあ、野球好きの映画だよね。
(春日俊彰)そんなに社会現象とかまではなってないんじゃない? だって、あんまり話題に上がらないじゃないですか。
(若林正恭)何歳ぐらいの時に見た?
(春日俊彰)いやー……。
(若林正恭)すぐ答えろや、お前!
(春日俊彰)いや、そんなすぐに出ないでしょう? しょうがないじゃない?
(若林正恭)だって小学生、中学生ぐらいは出るじゃない?
(春日俊彰)いやー、でも野球に興味があった頃……一番あった頃だから小学校? でも、あれってどのくらいなんだ? 実際の公開は。いや、でも下手なこと。間違ったことは言えねえしな。
(若林正恭)間違ったこと言って突っ込まれろ! だからダメなんだよ!(笑)。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! そんなこと、言うなよ(笑)。
(若林正恭)いや、すごい設定でしょう? トウモロコシ畑で聞こえてきて、野球場を作ったらお化けの選手が出てくるっていう設定って、考えようと思っても出てこなくない? 俺、それを今、もう何回目かだけど見ていて。で、俺は小5の時に見に行ったの。親父とさ、昔さ、渋谷の神泉の方だけど。渋谷のストリップ劇場があって。で、その近く……今はもう映画館じゃなくなってると思う。そこで俺、見たんだよ。で、終わって、エンドロールが流れて。その映画の『メジャーリーグ』とか見て、興奮した後だったから、エンドロール時。俺、小5ね。「全然野球やんなかったじゃん。試合とか」って思って。
(春日俊彰)野球映画みたいな感じで見に行ってたんだ。
(若林正恭)見に行って。で、このラジオでも何度もしゃべってるけど。パッと、「親父もつまんなかったろうな」って思って見たら、見たことがないむせび泣きの号泣をしていたのよ。
(春日俊彰)刺さった。ちょうど、だからそれぐらいの歳だったんじゃない?
一緒に見に行った父親が号泣
(若林正恭)これ、昔の映画だからラストシーンを言うけど。ごめんね。まだ見てない人。自分の親父が……その時、ケビン・コスナーは37ね。その親父が自分より若い21、2の頃の親父とキャッチボールして終わるのよ。で、うちの親父って親父がいないのよ。「だから、そりゃあ号泣するわな」って2、3週間前に見て思った。
(春日俊彰)ああ、今になって?
(若林正恭)「いや、これはもううち親父が一番泣くシーンだろうな」って。映画のラストシーンだったら俺、ベスト3に入るぐらい好きで。で、『フィールド・オブ・ドリームス』を見て……「37で、このままでいいのかな?」とか思ってるっていう人の映画。で、子供の頃を思い出して、とか。ということなのよ。で、インスタを何気に見ていたら、写真がポンと出てきて。『フィールド・オブ・ドリームス』のフィールド。トウモロコシ畑があって、そのフィールドにベンチがあるのよ。ケビン・コスナーがとかが座って大リーグの若い選手たちの試合を見ていた。そのベンチに座って、遠くを見てる綾部くんの写真が出てきたのよ。
(春日俊彰)ええっ?
(若林正恭)「えっ、なにこれ?」って思って。「まだあの野球場、あるんだ! しかもベンチも……」って思って。で、綾部くんにLINEして。「これ、野球場ってまだあるの?」って送ったら、「若ちゃん。この話は電話じゃないとできないのよ」って返ってきて(笑)。
(春日俊彰)なんだよ。答えろよ! すぐに答えろよ!(笑)。
(若林正恭)アメリカの春日な(笑)。
(春日俊彰)答えろよ。どういうことなのよ?
(若林正恭)で、次の日の夜に電話でしゃべってたのよ。そしたらまだフィールドが残っていて。ケビン・コスナーの家族が住んでた家も残ってて。綾部くん、あの家に泊まったんだって。
(春日俊彰)ええっ!
(若林正恭)だから綾部くん、「アメリカを見てる」って言ってたじゃん? それでね、「あれが残っているんだ!」って。それで「『撮影の時にケビン・コスナーはこうで……』ってツアーのガイドが……俺、ほとんど意味がわかんなかったんだけど」って言っていて。「いや、まだ英語の意味がわかんねえのかよ!」っていう(笑)。
(春日俊彰)すごいな。まだわかんないんだ。そういう映画で使った撮影場所に行くツアーみたいなのがあるんだね。しかも、残っているんだ。残してあるんだろうね。ちゃんとね。
(若林正恭)それでね、綾部くんも『フィールド・オブ・ドリームス』が間違いなくベストワン映画なんだって。それで昔、俺が好きな映画をベストテンかなんか、「DVDを集めました」みたいなのをインスタに載っけた時にも「若ちゃん、わかっているな。やっぱり『フィールド・オブ・ドリームス』、入れてるよ」って思ったんだって。「だから若ちゃんから連絡が来ることはわかってた」っつってて(笑)。
(春日俊彰)なんだよ。ずいぶんと先回りして……ああ、そう? じゃあ、連絡が来ても意外じゃなかったんだ。
(若林正恭)それで、ほら。まんまなんだって。住んでいた家もまんまで。すごいでしょう? それでやっぱりね、ちょっと地方……アメリカでも結構地方の方で。
ピース綾部の『フィールド・オブ・ドリームス』
(若林正恭)それで、ほら。選手がトウモロコシ畑から出てくるじゃん? あれを綾部くん、インスタで撮ろうと思って。それを楽しみにずっとニューヨークから行ったんだって。で、トウモロコシ畑で吸い込まれていくところと出てくるところを撮ろうと思ったら、トウモロコシが膝のちょい下ぐらいまでしか伸びてなかったんだって。
(春日俊彰)時期的に?(笑)。
(若林正恭)時期的に(笑)。
(春日俊彰)もう、しょうがない。残念だよね。ただただ、残念。
(若林正恭)で、「めちゃめちゃしゃがんで。バストショットとかで撮った」って言っていた。それっぽく(笑)。
(春日俊彰)それはしょうがないね(笑)。
(若林正恭)それで俺、行ってみたいなと思ってさ。
(春日俊彰)そういう場所があるならね。
(若林正恭)あんまり再放送もしないよな。あの映画な。テレビで。今、だから若い子で野球っていうのも。どうなんだろうね。野球の思い出がないとね。あれはだから。でも、野球ってやっぱりいいよね。だからね。だから、もし西武ドームで番組のイベントをやるとしたら、キャッチボール。『フィールド・オブ・ドリームス』の、やろうな?
(春日俊彰)ああ、トウモロコシ畑っぽくしてもらう?
(若林正恭)それで渋滞がさ、ずっとあそこにできているとか(笑)。
(春日俊彰)それはなんのイベントなのよ(笑)。我々がただ、やりたいことを再現しているだけで(笑)。
(若林正恭)あと、あれもやりたいよな。乱闘。清原のヒップアタック(笑)。
(春日俊彰)ああ、いいねえ。ヒップアタックもやりたいしね。1塁を守りながら、私は泣きたいよ(笑)。
(若林正恭)まあ、ずっと俺ら世代の話をしちゃったけどね。あれは名作だよな。あの映画。でも、今の歳だから全然入ってきたな。やっぱり。
(春日俊彰)ああ、でもやっぱり見方が違うだろうね。子供の頃とは。
グッと来たポイント
(若林正恭)全然違った。なんかすごい1個、グッときたのが……これ、ストーリー中のことで申し訳ないんだけど。なんかね、ヒッピー文化の頃にね。それで合っているのかな? なんか一世を風靡したという感じの作家を迎えに行くんだよね。それでもなんか、お告げが来て。そういうシーンがあって。で、その人が人嫌いになっていて、全然人と会わなくなっていて。それが、なんか若者のバイブルみたいな本を出したっていう人の設定で。訪ねてくるんだって。何年たっても。で、「あの時の俺とはもう違うんだ」っていう。でも、すごいその小説がバイブルにされて。何年たってもそのことばかり言われるから、もうファンのこともちょっと嫌いになっちゃっているみたいな。それで今、そんなにヒットする本は書けていないみたいな。いやー、グッと来すぎたね(笑)。
(春日俊彰)いろんなところに感情移入できて。
(若林正恭)若い時はわかんないけど。そうそうそう。思ったね。
(春日俊彰)そういうのもあるかもな。昔の映画を今、見たら違うっていう。
<書き起こしおわり>