R-指定 teppei『Patchwork』を語る

R-指定 teppei『Patchwork』を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2021年7月6日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でteppei『Patchwork』を紹介していました。

(R-指定)ではさっそくなんですけども、日本語ラップ紹介、行かせてください。今日、紹介するのは一昨日のツアーでも一緒に回ってきました。梅田サイファーのメンバーからteppeiさんの曲を紹介したいと思います。teppeiさんは松永さんと同い年。俺の1個上。で、この番組でも曲を紹介しているテークエムやOSCAさん、tellaさん。あとはデザイナーのHATCHさんとteppeiさんの5人でJapidiotっていうグループを組んでまして。Japidiotはみんな、特徴的なラップをするんですけども。中でもteppeiさんは結構50セントとかが好きで。50セントが好きすぎて高校生の時に50セントの顔のタトゥーを入れようとして寸前で正気に戻って思いとどまったっていう。

(DJ松永)あぶねえ(笑)。

(R-指定)でも、そういうのもあって2000年代のUSラップのバウンス感のノリっていう……。

(DJ松永)メインストリームが一番華やかだった頃な。

(R-指定)そうそう。ちょっとマッチョなラップ。梅田では珍しく、ああいうマッチョやったり土臭かったりするラップのバウンス感。あのハネ感っていうのを言葉やったりフロウに持っているラッパーで。別にteppeiさん自身は普通の好青年なんすけども、声とかラップのハメ方から、なんかすごいタンクトップが想像できるようなラップをする人で。

(DJ松永)なるほどね!

(R-指定)で、元々はそうやったんですけど、今回teppeiさんが出した『Arrhythmia』っていうアルバムがあって。これは「不整脈」っていう意味なんですよ。なんでこれ、不整脈かっていうと、2年前に梅田サイファーでWWWでワンマンやった時、ライブの途中でteppeiさんが不整脈になったんですよ。不整脈で倒れて、ホンマに生死の境目をさまよったぐらい危なかったんですよ。

(DJ松永)ああ、そうだったんだ!

(R-指定)それで、なんとか体も戻って、ラップもできるぐらいになって戻ってきて……っていう。それを機にteppeiさんの中でたぶん人生観が変わったりとか、楽曲への向き合い方が変わったとか。teppeiさんも言っていて。そういうのもあってこの『Arrhythmia』っていうのはteppeiさんの人生がモロ出しのアルバムになっています。1曲目から自分の生い立ちやったり、自分の家庭環境やったり。いろんなところをグーッと掘り下げて。teppeiというラッパーの魅力とか人間の部分が全部、手に取るようにわかるアルバムになっていて。

それだけじゃなくて、めちゃくちゃビートとかも、teppeiさんは自分でやっていたりするんですけども。すごくチャレンジングなビートが多くて。もちろん、ドープなヒップホップサウンドもあれば、めちゃくちゃがっつりトラップに寄ったのもあるし。かと思えば、さっき言ったような2000年代のバウンシーな感じもあったりとか。あとはハードコアパンクヒップホップみたいな。シャウト系のとか。そういうテイストも入っていたりして。マジですごいアルバムなんですよ。

(DJ松永)へー!

teppei『Arrhythmia』

(R-指定)で、teppeiさんが何に病んでいて、その病んでいたところからどうやって抜け出そうとしていて、とか。不整脈で生死の境目をさまよってとか、家庭環境のところをさかのぼったりとか。で、そのアルバムの最後の曲を今日は紹介したいんですけども。人生、いろんなことを経てきてteppeiさんは最後、この曲で自分の人生はいろんな周りの仲間……梅田サイファーの仲間やったり、人生で出会ってきた人たちとの経験をつなぎあわせて今の自分がいるっていうことで。最後に『Patchwork』っていう曲を入れているんですよ。

その『Patchwork』っていう曲はいろんな人がいて、いろんなもの……嬉しいことや悲しいことの断片が積み重なっている。それが自分だと。それを「パッチワーク」っていう言葉でまとめるっていうのもまず、めっちゃ素敵やし。この『Patchwork』という曲は梅田サイファーの面々のいろんな曲のラインをそれこそパッチワークのようにして曲にしているわけです。

(DJ松永)おお、いいねえ!

(R-指定)もちろん自分のフロウ、自分の言葉もあるけども、随所に梅田サイファーのいろんな曲を聞いていたりとか、クリーピーの曲を聞いていたりする人なら「おっ、このフレーズ!」みたいになるようになっているんですよ。

(DJ松永)おおっ、嬉しいね!

(R-指定)嬉しいんですよ。で、MVも今、YouTubeに上がっているんですけども。そのMVにもいろんな過去の俺たちの写真とか、いろんな場面とかが出ていて。だからこの『Patchwork』という曲。リリックとかにもじっくりと耳を傾けてもらって。「おっ、これはあの歌詞!」みたいなのがあると思うので。聞いてもらいましょう。teppeiで『Patchwork』。

teppei『Patchwork』

(R-指定)最後、我々の『未来予想図』のライン(「ライツカメラアクション スタンディングオベーション エンドロールが流れ終わった後 そこが人生」)で締めてくれて。嬉しい。

(DJ松永)嬉しいねえ!

(R-指定)だからこれね、それこそいろんなところ……「ここは○○の!」って言い出したらキリがないんですけども。そこは皆さん、梅田の音源も掘りつつ、これもチェックしてもらいたいです。曲としてもシンプルにいいです。めちゃくちゃ、最高なんで。

(DJ松永)いいね。サビも普通に気持ちよくてかっこいいよ。そこだけ注視してもいいね。

(R-指定)曲としてもすごくいいし。ストーリーも込みで聞いてくれたらさらにいい。アルバムもめちゃくちゃおすすめなので、ぜひ聞いてください。teppeiで『Patchwork』でした。

teppei『Patchwork』歌詞

Lyrics | Patchwork by teppei
(Verse) 死ぬかと思った あの日の晩 この人生を思い返してた 電話越しに泣いてた ハニーの声を聞いた時 まだ死ねないと思った 俺だけが見えてるって思ってた けどあの曲が気付かせてくれたんだ ただ、やっぱ好きな事やって 好きな子と居たい...

<書き起こしおわり>

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