アンガールズ田中 ネタを作り続ける意味を語る

アンガールズ田中「下手クソないじりへの対処方法」を語る 佐久間宣行のオールナイトニッポン0

アンガールズ田中さんが2021年6月16日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』に出演。今もネタを作り続けている意味について話していました。

(佐久間宣行)この45っていう年齢でさ、コントのライブも……今はできてないかもしれないけど。毎年、1年に1回はやってたもんね。で、一時は劇団みたいなのもやっていて。やっぱりネタはずっとやっていくんでしょう?

(田中卓志)やっていきたいんですよ。ネタだけはやっぱり自分たち……もうちょい、ネタでやりたいっていうか。最近、もうちょっと山根と、昔やってたネタとは違って。もうちょっとそれぞれの感情の受け渡しみたいなのが濃く出たネタを多めに書くようにしていて。これをもうちょっと磨きたいなっていうのが。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! ちょっと待って? 岸田戯曲賞を取った人のコメントみたいだよ?(笑)。「感情の受け渡し」って(笑)。

(田中卓志)やっぱりコントってやっていくと、おじさんになっていくと、なんかそういう要素が好きになっていくというか。

(佐久間宣行)うん、わかる、わかる。設定の大喜利だけじゃなくて、その中での感情移入とか。そういうネタになっていく芸人さんってみんな、楽しそうだもんね。

(田中卓志)そうなんですよ! 自己満足度も高いし。で、ファンの人もなんかそういうのが結構好きで。なんか昔と違う感じ……昔っぽいのももちろんちょっとやったりするんですけど。「それもいいんですけど、やっぱり最近のやつもいいですね」みたいに言ってくれて。

(佐久間宣行)俺、やっぱり好きだわ。歳を取った芸人さんがさ、もう1回ネタに戻った時に、設定の大喜利だけじゃなくて人間味が出てきて。しかもそれをおじさん同士でゲラゲラ笑っているネタをやっているコンビみたいなの、いるじゃん? みんな、楽しそうでいいよね。それは漫才、コントに関わらず。

(田中卓志)ああ、そうですね。なんかやっぱりコンビでやってるっていうことが一番色濃く出るのがやっぱりコンビのネタだし。で、テレビに出てても山根と2人でテレビに出る瞬間って今、少なくなっているんですけど。でもネタをやってる以上は、その瞬間に山根と俺はもうテレビに出てるっていう瞬間にはなるから。そういう意味でも俺はやりたいなっていうのもひとつあったりして。なんかまたミュージシャンみたいにしゃべっちゃっている(笑)。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! そうね。バンドメンバーを語っている感じに(笑)。

(田中卓志)これ、よくないんじゃないかと思うんですけども。でも、やっぱりネタっていうのからスタートして。芸人が最初にやることをずっとやるっていうのは、俺はいいなって。

(佐久間宣行)だってまあ、この間のバカリズムの単独もさ、草月ホールで無観客でやってたんだよ。無観客でピンネタをずっとやっているんだよ? いや、マジでクレイジーだよ(笑)。なんだけど、めちゃくちゃ面白かったからね。やっぱり恐ろしいなって。ただ、たぶんバカリズムとかはネタを作るのは筋トレだから。やっておかないとダメだっていうので今年、無観客でもやったんだと思うんだけど。あの人は。

(田中卓志)そうですね。あれ、本当にネタって書けなくなりますよね。ちょっと空けるとね。

(佐久間宣行)みんなそう言うね。

間を空けるとネタが書けなくなる

(田中卓志)俺、単独を3年ぐらい空けている時期、あるんですけども。その1回目、明けの時はやっぱりメチャクチャきつかったですね。もう1回、作り直すみたいな。

(佐久間宣行)やっぱりそうなんだ。

(田中卓志)自分が面白いと思ってるところのもう1個、2個先のワードとか間とか作りとかにしないと。ネタになった時は全然通用しない。テレビばっかりやっていると、本当にその1個手前の方がわかりやすいから。

(佐久間宣行)そうかそうか。わざと1個手前にしないと、伝わらないもんね。

(田中卓志)そうなんですよ! でも、ジーッと舞台を見てる人からしたら、「えっ、そこで終わるの?」みたいな。

(佐久間宣行)そうね。「もう1歩、価値観を踏み込んでよ」みたいなことでしょう?

(田中卓志)そうなんですよね。だからそれにどのぐらいまでっていうのが……。

(佐久間宣行)そうだな。やっぱり両方やらなきゃダメなんだな。バナナマンだってあんなに忙しくて……ねえ。

(田中卓志)そうですよ。で、バナナマンさんが1ヶ月前に「まだ台本、ゼロだよ」とか言っているのを見ると、震えるもんな!

(佐久間宣行)震えるよな(笑)。

(田中卓志)俺ら、最低でも3ヶ月前からはきっちり始めて。1ヶ月前には一応、流れは決めちゃうんですよ。それを1ヶ月前にゼロで、本番きっちりやるから。スピーディーだし。まあ、でもスケジュール上、それでバシッと決めなきゃいけないんだもんな。

(佐久間宣行)東京03さんとかはだって、15分とか20分のネタをこの間、オークラさんが『ドラゴン桜』の脚本を書いていたのもあって。単独の2日前ぐらいにしか上がらなかったらしいんだよね。

(田中卓志)ええーっ!

(佐久間宣行)でも、なんか飯塚さんが「まあまあ、最悪1日あれば覚えられるかな?」って言ってたらしいよ(笑)。

(田中卓志)すげえ!(笑)。

(佐久間宣行)信じられなくない?(笑)。

(田中卓志)1日?

(佐久間宣行)15分とか20分のやつとか。1日ぐらいで、まあ……だから、3人とも異常だよね。東京03は。

(田中卓志)そうですね。そういうのを繰り返してるから、入れ方も、入れる筋肉も異常に発達しているんだ。

(佐久間宣行)異常に発達してるんだよ(笑)。

(田中卓志)いいなー。

(佐久間宣行)ということで、もうそろそろ時間ですということで。バラエティ番組をいろいろとやってるし。コンコ番組もね、『SICKS』っていうのを一緒にやったしね。そういうのもひっくるめて、また。あれ、面白かったよね?

(田中卓志)『SICKS』とかで俺が……まあ、エロ画像とかが流出しちゃう教授みたいな役とかで。そこの本番のリハーサルのところ。直前にリハーサルするんだけど。そこに佐久間さんがだいたいバッと入ってくるんですよ。ギリギリで。それで俺がバッとひと通りやったのを見て、そこから「あそこはこうして、こうして。ここはもうちょっと……」みたいな。ババババッと演出をかけてくるんですよ。で、「それ、直前に言うんかい!」みたいなレベルのことをすげえ言うんだけども。それが全部正解だから。本番までの「じゃあ、本番。最後、照明をセッティングします」みたいな5分の間にそれを全部頭の中で組み立てしなきゃいけないんです。あれ、しんどいよ、佐久間さーん!

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! いや、たしかにね(笑)。

佐久間宣行の演出術

(田中卓志)でも最終の仕上げを。やっぱり佐久間さん、これをやってるから。『ゴッドタン』のドラマとかをやる時にも全部、佐久間さんはそれをやるから。直前に入ってきて。それがもうすごい演出力だなと思って。

(佐久間宣行)ヤベえ。最後、めちゃくちゃ褒めてくれた(笑)。

(田中卓志)いやいや、これだけは俺、言いたいなと思って。佐久間さんの行動で一番すごい瞬間って俺、あそこが。もう震えちゃうぐらい、パパパパッと演出をかけていく瞬間っていう。

(佐久間宣行)今でも『ゴッドタン』のコントとかネタとか、全部最後のギリギリまで見て直してるもんね。いやー、話し足りない! けど、ということで今回は田中くんが来てくれました。ありがとうございました!

(田中卓志)ありがとうございました!

<書き起こしおわり>

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