R-指定 Disry『Under Pressure』を語る

R-指定 Disry『Under Pressure』を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2021年6月1日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でDisry『Under Pressure』を紹介していました。

(R-指定)じゃあ、曲紹介に行きますか。今日、紹介したいのはDisryという同い年のラッパー。

(DJ松永)ああ、四国の?

(R-指定)愛媛、松山のラッパーで僕は同い年なんですよ。存在自体は元々、MCバトルとかで知っていたりはしたんですけども。それこそ、大阪の現場とかではじめてライブを生で見て。ご挨拶をさせてもらったりして。特徴的なのはものすごいハスキーボイス。ドスの効いた声でブワーッと詰め込んだ、畳みかけるようなフロウをするめっちゃ上手いラッパーなんですよ。Disryは。で、そこがすごい特徴的やったんですけども、今回紹介したいのはそのDisryの『Under Pressure』っていう曲で。『New Season』というDisryが今年、出したアルバムの中の最後の曲なんですけども。

それまでの、まあもちろん今も健在のDisryのスタイルもあるんやけども。今回、どっちかっていうとかなりゆったりめのビート感やったりとか。メロウな感じのビートの上でちゃんとリリックを聞かせるというか。その上手いリリシズムのある言い回しとか気持ちいいメロディーでガンガンにカマしていくっていう感じのアルバムやったんですよ。

(DJ松永)へー、意外!

(R-指定)そのスタイルの進化に俺はすげえ食らって。で、Disryは愛媛の松山の人やったんですけど、今は沖縄で604クルーとかと活動をしていたりする。

(DJ松永)ああ、その影響もあるのか!

(R-指定)だから沖縄のやつらのグルーヴとかを肌で感じて、それに合わせて一緒に進化していったんかな?って。でも、その沖縄のメロウな感じとはまた……それをひとつ、またさらに昇華できたのがこの『Under Pressure』っていう曲なのかな?って思うぐらい、俺はその新しい面みたいなのにめっちゃテンションが上がったんですよ。まずは声の感じとかメロディーの感じとか。「こんな面があるんや」っていうところを聞いてほしいなと思います。Disryで『Under Pressure』。

Disry『Under Pressure』

(DJ松永)いいねえ!

(R-指定)めっちゃいいんですよ。で、Disryは元々……これは俺の勝手な想像ですけども。『罵倒』とかも出ていたし。すげえ日本語ラップ的なワードの使い方をする人やなと俺は思っていた。だからこういうすげえ現行感のあるビートやったりメロウな感じでも、そっち方向のリリシズム、そっち方向のライムの仕方やなって俺はすげえ思うんですよね。

「俺らはカゲロウか7日目のセミ」っていう、この表現もすげえいいんですけども。で、「いつ死んでもいいように 行動移してみ」っていうこの「セミ」「移してみ」。その後が「あの日の後悔の数 心にシミ」「悲しみこそ 力で慈しみ」っていうこのすごいシンプルなラインやねんけども、リリックがめっちゃしっかりしているから気持ちいいっていうか。こういうトラップの音に乗せるには韻を短くするというメソッドもいるんやけども、そこに取りこぼされないぐらいのちゃんとしたリリシズムがあるっていう。

で、たぶん今は2021年やけども、2020年のライブができなかったいろんなこととかも含めて聞くとさらにグッと来るんで。で、MVでね、笠をかぶって踊っている人がいるんですけども。これはたぶん四国の88ヶ所めぐり、お遍路さんを表していて。

(DJ松永)なるほどね。

(R-指定)88ヶ所巡りをして、その苦しいのを乗り越えるっていうのがこの『Under Pressure』という曲のメッセージ。そして四国生まれのDisryが今、沖縄という違う環境で戦っている。自分の人生の中で88ヶ所を巡ったりしている、その旅の最中だという意味なんじゃないかな?って勝手に解釈をしたという。超おすすめなので。このアルバム『New Season』自体、ぜひ聞いてください。

Disry『New Season』

<書き起こしおわり>

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