R-指定 NIPPS『PARTNERS IN CRIME』のDEV LARGEを語る

R-指定 NIPPS『PARTNERS IN CRIME』のDEV LARGEを語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2021年5月4日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でNIPPS feat. DEV LARGE, XBS & GORE-TEX『PARTNERS IN CRIME』を紹介。DEV LARGEさんのバースを中心に解説していました。

(R-指定)じゃあ、日本語ラップ紹介に行かせてもらいます。それこそ俺らがライブをさせてもらったのが、日付は変わっちゃいましたけども5月4日。で、5月4日は日本のヒップホップシーンのレジェンド、DEV LARGEさんの命日で。

(DJ松永)そうか。

(R-指定)言わずとしれた伝説のグループ、BUDDHA BRANDのDEV LARGEさん。その俺の大好きなバースが入っている曲を聞いてほしいんですけども。NIPPSさんと共演をしている……。

(DJ松永)おっ、前に『GOD BIRD』をかけましたけども。

(R-指定)そう。前に『GOD BIRD』をかけたんですけども。もう同じメンツっすよね。XBSさん、GORE-TEXさんとの『PARTNERS IN CRIME』っていうのを……。

(DJ松永)ああ、いいよね。『PARTNERS IN CRIME』。

(R-指定)それこそ、さっき話をしていたケニー。KennyDoesが俺の家に来て。それで『梅田サイファーのオールナイトニッポン0』をやる前にみんなで士気を高めるために日本語ラップを聞こうぜっていうことで、この『PARTNERS IN CRIME』を聞いて。「DEV LARGEのバース、ヤバいな! 上手すぎません?」っていう話になって。そのテンションであの『梅田サイファーのオールナイトニッポン0』の最初、冒頭はサイファーから始まるんやけども。抑えきれんくなって『PARTNERS IN CRIME』のインストでみんなでサイファーをしたんよ。

(DJ松永)ああ、なるほどね! そういうことか!

(R-指定)ビートも最高に首振れるし。バースも……これね、なんていうんですか? それこそ、松永さんがさっき言っていたけども。ローなテンションのビートにDEV LARGEさんって結構、割と全部全開のバイブスっていうか。ガーッと上がったテンションで来るっていう。

(DJ松永)もう血管に青筋を立てて……みたいな感じだよね。

(R-指定)まさしくスピット。ツバを飛ばすようにラップをするスタイル。スピットやのにフロウはめちゃくちゃスムーズみたいな。ちょっと聞いてもらってから歌詞を何個か行こうかなと思いますんで。聞いてください。NIPPS feat. DEV LARGE, XBS & GORE-TEXで『PARTNERS IN CRIME』です。

NIPPS feat. DEV LARGE, XBS & GORE-TEX『PARTNERS IN CRIME』

(R-指定)はい。この曲は全員がヤバいんですけども。まあ3バース目、DEV LARGEさん。全部気持ちいいっていうか……。

(DJ松永)傑作だよな。

(R-指定)なんかね、やっぱりこの英語と日本語の韻が別にケツに置かれてるわけじゃなくて。当たり前のようにずっと連なるんですよ。その「異端のリターン」っていうので始まって。それが「異端のリターン ya daddy’s home, son Back to burn, veteran on the run♪」みたいな。「あん」っていうのがずっと続いている気持ちよさみたいな。

で、俺が好きなラインが「トレンドなボーイズとトンチ比べ」っていうこの、なんか言葉を上手いこと言う。あくまでもラップ、こんだけ気持ちいいのに上手いことを言うっていうリリカルなところで「トレンドなボーイズとトンチ比べ」っていう。だから、俺もいろんな若いやつが出てくるけども。そういう視点でも頑張らなアカンなと思わされるし。とにかくね、発音もめっちゃ気持ちいいんですよね。

(DJ松永)すごいよな。

(R-指定)「県 to 県」っていう言い方もめちゃ面白くない? 「Coast to Coast」っていう言い方をヒップホップでするじゃない? 「街から街、こっちからこっち」っていうことで「Coast to Coast」とか言うんですけども、それを「県 to 県」って。日本語で「県から県へ」って。「City to City」みたいな感じで言うし。そうなんですよ。「10年先見る Doubleな眼(まなこ)」っていう。「2つの目」っていうのをちょっとバイリンガルな、英語使いの、日本語と英語のバランスとかもめちゃめちゃ気持ちいいんですよね。

(DJ松永)うんうん。

めちゃくちゃライムしまくっている

(R-指定)で、ケツに置いてないだけで、めちゃくちゃライムしまくっているんですよ。それがめっちゃ気持ちいい。さっきの「On the run」のところもそうやし。あとは「Gottaな手口は毎度鮮やか ButterなShit出しハメる様々 病める神々 Yeah! we still in here」とか。このね、「ああ」っていうのもやっているし。「Gottaな手口は」「ButterなShit出し」みたいな、この、とにかく発音とかスタッカートも気持ちいい。かつ、全部に……たぶん天然でこういう気持ちを積み重ねているんだと思うんですよ。

母音・子音に分解してから「ここで韻を踏もう」って置いていっているラップの仕方じゃないっていうか。たぶん自然に連なるように、芋づる式で気持ちいい発音とリリックが出てきているんじゃないのかな? でもこういう天才の人のはを分析してどうこうっていうのはわかりにくいんですけども。俺はそうじゃないかと思うんですけどもね。でも、めちゃめちゃ気持ちいいラップです。

(DJ松永)たしかに。昔からずっとこれだもんね。

(R-指定)そう。ずっとこれなんですよ。

(DJ松永)で、DEV LARGEさんに似ている人は誰もいないっていうさ。後にも先にも。

(R-指定)そうなんですよね。だからたぶん、めっちゃ影響を受けているのがm-floのVERBALさんとか。

(DJ松永)ああ、BUDDHA BRANDに影響を受けている。

(R-指定)受けていたりするのかなって。だから、気持ちいいなって。

(DJ松永)すごいよ! 本当に気持ちいいよね。声も異常にかっこいいじゃん?

(R-指定)めっちゃかっこいい。

(DJ松永)俺はもう、本当にトラックメイカーとしても影響を受けているからさ。

(R-指定)そうやな。で、やっぱりさ、ラップをするために生まれた声の人っておるんですよ。日本のラッパーの中にも何人も。で、DEV LARGEさんも確実にその中の1人という。

(DJ松永)たしかに、たしかに。かっこいいですねー。

(R-指定)で、この曲、DEV LARGEさんは「PUNCH LINE BB」名義です。

(DJ松永)ああ、そうか。名義が多いのよ。BUDDHA BRANDは(笑)。

<書き起こしおわり>

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