佐久間宣行と山崎怜奈 ラジオを語る

佐久間宣行と山崎怜奈 ラジオを語る 山崎怜奈の誰かに話したかったこと。

佐久間宣行さんが2021年4月22日放送のTOKYOFM『山崎怜奈の誰かに話したかったこと。』に出演。山崎怜奈さんとラジオについて話していました。

(山崎怜奈)本日のゲストはプロデューサーの佐久間宣行さんです。よろしくお願いします。

(佐久間宣行)よろしくお願いします。

(山崎怜奈)佐久間さん、質問のメッセージが来ています。「結局、肩書きは何になるんですか?」といただきました。先週のオールナイトニッポン0でも……。

(佐久間宣行)ああ、お聞きいただいて。ありがとうございます。

(山崎怜奈)こちらこそ。番組の最後に「テレビ東京の……あっ! テレビプロデューサーの」って仰ってたじゃないですか。

(佐久間宣行)まだね、電話した時とか言っちゃんですよ。「テレビ東京の」って言った後に「あっ、元! 元テレビ東京の!」って挨拶をするんですけども。みんな、だいたい失笑なんだけども(笑)。そうなんですけども。僕は「テレビディレクターかテレビプロデューサーでお願いします」って言ってるんですけども、いろんな人が「いや、絶対クリエイターって名乗れ」って言うんですけど……それ、みんないじってるんですよね。

(山崎怜奈)クリエイター。

(佐久間宣行)「クリエイターって名乗った方がいいよ」って言っている人がみんな、だいたい半笑いでそう言うんですけど(笑)。

(山崎怜奈)しかもそれ、半笑いなんだ(笑)。なんか、そのへんもどんどん固まっていくんだろうなっていう気もしますけども。佐久間さんといえば、そうなんです。テレビプロデューサーでありながら、ラジオパーソナリティーでもあられるんですけれども。私、佐久間さんのことを認識したのはそっちが先なんですね。で、そういう方も割とリスナーさん、多いかもしれませんが。

(佐久間宣行)そうですね。僕、うら若き乙女が見るような番組を作ったことがないんですよ。あ、でも山崎さんが今、23歳だとしたら、『ピラメキーノ』は僕の番組です。

(山崎怜奈)おおっ!

(佐久間宣行)たぶん小学生か中学生ぐらいでしょう?

(山崎怜奈)はい。めちゃめちゃ世代です。見てました。

(佐久間宣行)そうですよね。あれ、僕が実はやっていたんですよ。

(山崎怜奈)なるほど。正直に言いますね。『ウレロ』とか、あんまりガッツリ見てた感じではなくて。『ゴッドタン』とかも西野さんのイメージとかはバリバリにありますけども。

(佐久間宣行)まあ、西野のイメージがあるんだったら、見ないだろうね(笑)。20代の女性は、最初にそれが来ちゃうならば。20代の女性でゴッドタンを見ている人はだいたいマジ歌とかね、そういうので見る人とかはいるかもしれない。ヒム子とかね。

(山崎怜奈)ヒム子とかマジ歌選手権を知ったのが、佐久間さんのラジオきっかけなんですよ。そういう方って多くて。オールナイトニッポン0を始める時にまず、最初のきっかけとしては何だったんですか?

ラジオを始めたきっかけ

(佐久間宣行)オールナイトニッポン0のきっかけは、アルコ&ピースがオールナイトニッポンをやっている時に、は芸人さんがたまに僕のことをいじるんですよ。一緒の番組をやってるから。で、アルコ&ピースがめちゃくちゃいじった時に1回、番組に出たんですよ。

(山崎怜奈)なんか急に来たやつですか?

(佐久間宣行)急に来たやつ。5年前ぐらいに。それで、その時に僕の夢が……僕、ニッポン放送を就活の時に三次面接で落ちていて。で、「オールナイトニッポンをやることが夢だった」っていう……ディレクターとしてですよ? そしたら平子が「じゃあ、ここでタイトルコールだけした方がいいよ。どうせかなわないんだから」みたいなことを言われて。

(山崎怜奈)してた! しかもRでしてましたよね?

(佐久間宣行)そうそう。謙虚だから。ラジオに対するリスペクトがあるから、2部では言えなかったのよ(笑)。2部のタイトルコールをしたの(笑)。そしたら、2部で1回、単発のパーソナリティーとしてお呼びいただいて。そこから3年か4年経って、今度はNGTの中井りかさんと番組をやってる時に中井さんの番組……AKBのオールナイトニッポンに何回かお呼ばれすることがあって。それもいじられて出るみたいな。で、その時の返しがまあ、あの、うーん……自分で言うのは嫌なんですけど、まあ評価されたでしょうね(笑)。

(山崎怜奈)アハハハハハハハハッ! いや、私それ、リアルタイムで聞いてたんだよなー。めちゃめちゃ楽しそうだったんだよなー(笑)。「いつかこの方、本当に自分の名前でしゃべるんだろうな」っていう風にリスナーとして思ってて。

(佐久間宣行)リスナーとして思っていた? 「こいつ、いつかパーソナリティーをやるな」ってリスナーとして?(笑)。

(山崎怜奈)だって、面白くないですか? 全然、まあ芸能のお仕事の業界にはいるけども。どちらかというと制作側の方で。「いや、この方がラジオをやったら、いろんな裏話が聞けるんじゃないか?」みたいなところがあって。

(佐久間宣行)なるほど。それはもう本当ね、山崎さん。ゴリゴリの深夜ラジオリスナーの考え方よ、それは?(笑)。それ、アイドルの読み筋じゃないからね(笑)。

(山崎怜奈)元々、そっちで生きているんです(笑)。こんなお昼に爽やかにやり始めたの、ここ半年の話なので。そうなんです。でも、佐久間さん、本当に元々ラジオ好きっていうことですけども。

(佐久間宣行)はい。もうめちゃくちゃ好きです。

(山崎怜奈)それは、いつからだったんですか?

(佐久間宣行)小学生でちょっとラジオって面白いものがあるなと思ったんですけど。その頃、自分の部屋をがなかったので。中学生になって初めて、自分の部屋ができてから「ラジオ、聞くぞ!」と思って聞き始めたのが……その時は伊集院光さんとか電気グルーヴとか。そういう感じですね。

(山崎怜奈)私もラジオをずっと学生の時に聞いてたんですけど。なんか自分がラジオでしゃべり手としてやっている中で、この人を参考にしてるとか、目標にしてるみたいな方っていますか?

(佐久間宣行)ええっ? いや、自分がパーソナリティーをやることになって、ずっと、いくつか取ってあった伊集院さんのテープとか聞き直してみたんですけど「参考になんないな」と思って(笑)。

(山崎怜奈)フフフ、それはどういう意味で?

(佐久間宣行)だってひとつの話題で30分とか40分、あの人ってしゃべれるから。「これは無理だな」と思って。で、自分のやり方を見つけようと思ったら、ちゃんと事前に準備をして。エンタメのニュースとかを準備して来るっていう風に。だから、テレビでやっているやり方をちゃんとラジオに持ってこようと思ってからは楽になりましたけど。お忙しい中でねめちゃくちゃインプットしてるじゃないですか。その時にやってるドラマとか本とか読んだりとか。そういうお忙しい中で、どういうふうにインプットしているのかという質問が届いているんですけども。どうでしょう?

(佐久間宣行)これはね、インプットをする時間の作り方だけで言うと、仕事とプライベートを同じカレンダーにしているっていう。だから、見たい映画の公開には午前中の2時間、その映画のタイトルを入れちゃってるから仕事は入れないみたいな。だから、仕事とプライベートのカレンダーを別にしていた時期は全然プライベートがなくなっていっちゃって。

(山崎怜奈)境目があえてないようにしているんですか?

(佐久間宣行)境目がないようにするっていうのが一番ですね。それと、あとは忙しくなってくると何を見たらいいか、わからなくなるじゃないですか。だからもう本当、一般の方のブログとかをどんどんどんどん、RSSリーダーとかに……だから、その中に入れていって。だから、それをもう10年ぐらい続けているんですよ。感想が合う人をフォローするっていう。だから、もう本当、知らないおじさんとおばさんの手練の人が僕のTwitterのフォロワーにはいるから(笑)。

(山崎怜奈)自分と感性が合うから(笑)。

(佐久間宣行)だから、愛知にいる演劇好きのお医者さんのおじさんとか、俺に参考にされていることを知らないと思うんですよ(笑)。その人も言っているものは全部、見るんですよ。

(山崎怜奈)へー! この人がおすすめしているものは間違いない、みたいな?

(佐久間宣行)この人の趣味だったら大丈夫みたいな。

(山崎怜奈)でも、そうでもしないとだって発想の源なんていくらでもあるし。難しいですよね。

(佐久間宣行)そうそう。しかもね、配信とかも始まって。ドラマとかも何を見ればいいのかって、本当に難しいですもんね。

(山崎怜奈)難しいんですよね。秋元康さんから深夜に「佐久間、これ見た?」っていう風に連絡、まだ来ますか?

(佐久間宣行)来る、来る。来るんだよ。あの人、クレイジーだよね。あの人……いや、本当にこんな失礼なことを言ったらあれですけど。僕、『青春高校』っていう番組をやるまで、秋元康さんと接したことなくて。あの曲数を本当に書いてると思ってなかったんですよ。「書くスタッフがいるんだろうな」と思っていたら、マジであの人、1日に2曲とか作詞して書いているんだよね。マジであれ、クレイジーだよ(笑)。

(山崎怜奈)フフフ(笑)。でも、その秋元さんが深夜に連絡して、連絡がつくのが佐久間さんみたいなのが……もうびっくりする。佐久間さん、いつ寝てるんですか?(笑)。

(佐久間宣行)「佐久間だけだなー。面白いって言った作品、すぐに返事くれるのは」って言ってたよ(笑)。

(山崎怜奈)恋愛関係だったら完全に好きになるパターンですよね(笑)。

(佐久間宣行)本当だよ。フラグが立っているよ(笑)。

(山崎怜奈)でも、いいな。そういう方、私もほしいなって思いましたけども。なかなか今日とかも、毎日アウトプットしてると、インプットが枯渇してくると、その話す内容がなくなってきたりとか。

(佐久間宣行)だって帯でやっていると、相当にしゃべることって大変ですよね。

(山崎怜奈)だからそれを……今日、相談したかったのが、佐久間さん、会社を離れて後輩の話とかをあまりできなくなったじゃないですか。関わる時間が少なくなって。で、先週、先々週の会社を辞めてからの2週間分を聞いてたら「あれ? 前よりも家族ネタが増えた?」って思ったんですけども(笑)。

(佐久間宣行)ああ、そうかもしれない(笑)。

(山崎怜奈)なんかそういう、エピソードトークの上達方法もそうだし、ネタの探し方もどうしたらいいんだろう、みたいな。

(佐久間宣行)ネタの探し方は特にないですよ。でも、うーん。やっぱりラジオを2年やってみて「これはちょっと思ったことでも行動した方がいいんだな」と思いました。で、これは本当に僕、悩みなんですよ。ラジオパーソナリティーとして悩み、相談してもいいですか?

(山崎怜奈)私でいいんですか?

(佐久間宣行)あの、エピソードトークというか、情報ではもう、しゃべれるようになってきたんですよね。準備したら。でも、本当にすごいパーソナリティー、伊集院さんとか、若林くんとかって、感情とか自分の価値観……「どう思ったか?」で20分、しゃべれるんですよ。そういう人って、いいよねー!

(山崎怜奈)わかる! いいですよねー! 私もそのお二人、大好きなので。

(佐久間宣行)そう。やっぱり価値観でしゃべれるようになるってかっこいいなって思うんだよね。

感情や価値観でしゃべれる人はかっこいい

(山崎怜奈)どうしているんだろう? 私とかは、自分にしっくり来た、感情にしっくり来た言葉を見つけると、そのレパートリーごとにメモで分けてるんですよ。

(佐久間宣行)へー!

(山崎怜奈)なんか「独り言」とか「夜」とかいろんなテーマをEvernoteっていうアプリを使って付けていて。「仕事」とか「しんどさ」とか「ご自愛」とか。

(佐久間宣行)じゃあ、自分の中のフォルダーは感情で分けてるっていう感じなんだ。

(山崎怜奈)感情とか。あと「朝」とか「夜」とか「暮らし」とか。そういうシーンごとにも分けたりして。で、うまく説明できないなっていう時にチラッとそれを見て。「ああ、これこれ!」っていう風になる。

(佐久間宣行)じゃあ、そういう語彙のストックを用意してるっていう感じなんだ。

(山崎怜奈)そうなんですよ。最近、なんか文章も書き始めたりしているんで。そうなったんですけど。でも、佐久間さんも本を出してますもんね。

(佐久間宣行)本……まあ、そうね。仕事術の本は昔、出しました。はい。

(山崎怜奈)そういうのも、その説明術で言うと、言葉を尽くさないといけないじゃないですか。で、企画を説明する時も伝わりやすい言葉で言わなきゃいけないし。どうしてるんですか?

(佐久間宣行)それはやっぱり、これだけいわゆる「タレント打ち合わせ」をしてきたのがラジオに役立っているのかもしれないですね。「この企画はここの部分が面白いと思ってるから……」っていうのを若手の頃は説明し過ぎていて。その通りにしかやってもらえなくなってつまんないみたいなことがあって。それで、出演者さんによっては「この人は逆のことを言っておいた方がいいんだな」とか「イメージだけ共有して。あとはうまくやってくれる人なんだな」とか。「この人はやっちゃいけないことだけ話せばいいんだな」とか(笑)。

(山崎怜奈)アハハハハハハハハッ! そっちもあるんだ(笑)。

(佐久間宣行)くっきーとかね。

(山崎怜奈)なるほど、なるほど!

(佐久間宣行)やっちゃいけないことだけ話せば、あとは何とかしてくれるんだなとかっていう、その人なりの扱い方って言ったら変だけど。その人なりのコミュニケーションの取り方を本当この10年、15年、自分の番組持ってから勉強してきたから。それが結構ラジオには役立っているかもしれないですね。

(山崎怜奈)経験値ですね。さあ、ちょっといろんな人への出会いが少ないっていう方は、もしかしたらそういう方のラジオを聞いたりとか、いろんな人の話し方を聞いたりとかすれば……。

(佐久間宣行)山崎さんもラジオを始めるまでは出会い、きっと少なかった方だよね?

(山崎怜奈)少ないです(笑)。

(佐久間宣行)そのオーラがビンビンに感じるんだよね(笑)。

(山崎怜奈)アハハハハハハハハッ! 恥ずかしい……恥ずかしいけど、ごもっともなんだよな(笑)。なんか、何とも言えない感じになってきましたけれども。

<書き起こしおわり>

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