安住紳一郎 小学5年生からの仕事に関する手紙に真剣に返信した話

安住紳一郎 小学5年生からの仕事に関する手紙に真剣に返信した話 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2021年4月10日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で小学生5年生から届いたアナウンサーの仕事に関する手紙に真剣に向き合い、手紙を返信した話をしていました。

(安住紳一郎)川越市の13歳、中学校2年生からいただきました。ありがとうございます。

(中澤有美子)ありがとうございます。

(安住紳一郎)「去年の12月に母がコロナで入院しました」。あら、それは大変でしたね。「父は仕事が年末で忙しく、そして料理はできません。私は中学校、塾だけでも忙しいのに、夕飯の支度もすることになったのでした」。頑張ったね! 「母からは小5から料理を少しは手伝っていたのですが、1人で買い物からやるのは初めてで緊張しました。初日はカレーとコールスローを何とか作りあげ、父は『おいしい』と言って食べてくれました。

チンジャオロースは仕上げにゴマ油とオイスターソースを少し入れること。寄せ鍋は下味に鶏がらスープを溶くこと。しょうが焼きにはおろしショウガとにんにく。醤油3、お酒2、みりん1の割合でタレを作り、焼いた肉に絡めるといういつもの母の味。ミネストローネは砂糖を入れると酸味が取れます。オレガノを入れると一気にミネストローネらしく。仕上げはバターをひとかけら入れること。母に聞いたことを思い出しつつ、夕飯作りは退院してくるまで2週間、続きました。そして今、味覚が減ってしまうた母の代わりに味付けの仕上は私が担当しています。中華卵スープの仕上げはお酢を少し入れること。また、新しいことを覚えました。これからも母の味を守っていきたいです」という川越市の13歳の方。中学校2年生。

(中澤有美子)すごい! なんとなんと!

(安住紳一郎)素晴らしいね!

(中澤有美子)素晴らしい!

(安住紳一郎)ええっ? こんなにしっかりした中学校2年生、いるの?

(中澤有美子)驚きましたね!

(安住紳一郎)これは娘の自慢をしたいお母さんが書いたんじゃなくて? これ?

(中澤有美子)すごい! とてもとても……。

(安住紳一郎)文章のね、「ミネストローネは仕上げはバターをひとかけら入れること」なんて。このへんの文章の書き方は社会人っぽいけども。もしかしたら、それぐらいしっかりした女性、中学生なのかな?

(中澤有美子)そうなの? すごいなー!

(安住紳一郎)いやー、素晴らしい。たぶんね、周りの人に褒められてると思いますけども。おじさんたちも褒めちゃう!

(中澤有美子)すごい!

ローティーンの成長スピードは人間界最強

(安住紳一郎)素晴らしい! ねえ。ローティーンの皆さんの成長のスピードは人間界最強だからね! 伸びるからね! 頼もしいよね。1ヶ月ぐらい前かな? 成田市の小学校5年生の女子児童……今、「女の子」って言ったらいけなかったりするみたいですので、「女子児童」って言いますけどもね。まあ、女の子でいいですよね。私、手紙をもらって。今、小学校とか中学校で社会の勉強で自分の職業について調べるっていう授業があるんでしょう? それで、その女の子は放送局の仕事、アナウンサーの仕事に興味があるっていうことで。それで「どういう仕事なのか、教えてください。それが学校の授業の宿題になっています」っていう手紙をもらったんですよ。そういう手紙……最近、そういう授業が多いみたいで。手紙を結構、いただくんですよね。

で、なかなかね、全員に丁寧に返すことができないので、決められたフォーマットの印刷された文面をお返しするだけっていう時も多くて、申し訳ないなとは思ったりもするんですけど。なかなかね、その子の手紙が熱がこもっていたんで。ちょっと私もそれ、手紙を開いたのが夜中の3時過ぎぐらいだったので、なんかちょっとこっちも急に……なんか深夜のショッピングチャンネルみたいに、ムキになっている感じみたいな。「本当、これ? 安い!」みたいな感じ。あるでしょう? なんか深夜の変なテンションっていう。

(中澤有美子)すごくある(笑)。

(安住紳一郎)ありますよね? で、会社にいたから。で、開けたら「おーし! この子の熱に正面から向き合ってみよう!」って思って。すごい真剣に、かなり小学校5年生にしてはキツめと思われるような内容を、本当に必要なことをガーッと書いてね、送ったの。かなりね、強く書いて送った。「とりあえず、教科書の朗読など授業で当てられた時は、少なくともクラスで一番。というかクラスの中では頭2つ、かならず抜け出ること」みたいなことを書いて。もう読んだが泣いちゃうんじゃないかっていうぐらいのことをガーッと書いたわけ。

で、送ったのね。そしたら3週間後ぐらいに、ついこの間ですけども。「授業で発表があって。そして先生にも評価してもらって、こういう作文を提出しました。そして私はこう思いました」っていう返信があったの。で、それを読んだら、素晴らしいね。小学校5年生で。こっちが言ったことをもう150パーセント、理解して。で、「学校の作文にはこう書きましたけども、学校の作文で書くにはちょっと度が強すぎると思ったので、少し学校に提出した作文は安住さんのニュアンスを7割5分に抑えました。でも、私の心の中に打ち込まれたものは、これです。これから10年間で私がやるべきことはこの4つです。1、2、3、4……」って書いてあったの。

で、それがね、すごく……今、私たちが現役で仕事をしている20代とか30代のアナウンサーに見せたわけ。「小学校5年生がこういう心意気でこれから10年生活するよ」って言ったら、みんなね、涙を流していた。もうね、本当にね、間違いないことが書いてあったの。素晴らしい。そしてね、その「1、2、3、4……」の「4」のね、「補足」っていうのが書いてあって。「スキャンダルには注意します」って書いてあったの。小学校5年生が。「ええっ?」って思ったの。「素晴らしい!」と思って。そのユーモアも込みで、素晴らしいと思ったよね。

(中澤有美子)本当ですよね。それ、安住先生の教えに盛り込まれていたことですか?

(安住紳一郎)ああ、私のその一番最初に返信した教えの中にもちょっと入っていて。「かならずユーモアも盛り込みなさい」とか「大人とか年上とか年下の人たちの心をくすぐるようなセンスを磨きなさい」みたいなことを書いてあったから。たぶん彼女は私をくすぐるにはたぶんこれだろうと思って。「スキャンダルには気をつけます(笑)」的なことも書いてあって。「素晴らしい!」と思って。もう本当に心を打たれた。

(中澤有美子)本当ですね!

(安住紳一郎)もう本当にローティーンの成長のスピード、すごいから。で、一昨日、手紙を返しました。「素晴らしい内容で若手のみんなとも読んだけれども、本当にあなたの言ってることは合ってるから。私たちも負けないように努力します」って書きました。「ただひとつ、間違いは『スキャンダルに注意します』と書いてありましたけれども、あまりにも注意すると面白くない人生になりますので、正しくは『致命的なスキャンダルに注意します』に直してください」って書いて送り返した!

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)将来、楽しみだわ!(笑)。

(中澤有美子)どんな実を結ぶだろう(笑)。楽しみだ!

ユーモアのある小学生で助かった

(安住紳一郎)よかった。本当にね、ユーモアのある小学生でね、助かった。その俺の狂気を受け止められる器量がなかったら、ちょっとした問題になってるからね。

(中澤有美子)そうかもー。

(安住紳一郎)「気持ち良い」ってなりますからね(笑)。

(中澤有美子)「先生……」って(笑)。

(安住紳一郎)「先生、なんか気持ち悪い大人の人から返信が来てしまって、どうしたらいいですか?」「ああ、ほっときましょう、ほっときましょう。いいの、いいの。ほっときなさい」なんて。皆さんからのメッセージ、お待ちしています。

<書き起こしおわり>

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