星野源さんが2021年3月2日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でリリースから10年経った『くだらないの中に』についてトーク。菅田将暉さんにギターの弾き方を教えた話などをしていました。
(星野源)ここで1曲。この曲をね、かけたいと思っております。この曲をリリースしてからもうちょうど10年経ちました。だから、今日だよね。リリース、たぶん。10年前の今日……たしか3月2日にリリースした気がする。すごいね。だからちょうど10年前の今日、リリースした僕のファーストシングルをかけたいと思います。寺ちゃんと知り合ったのもこのぐらいだよね?
(寺坂直毅)そうですね。
(星野源)僕が前にね、J-WAVEでやらせてもらっていたラジオが、それが2011年から始まって。その始まった直後にリリースしたシングルなんですよね。2011年ってね、本当にいろんなことがあったからなかなか忘れることができないけど、あれからね10年経ったって思うともう本当に時が経つのは早いなと思いつつ。あれはもう、絶対に忘れないよね。だからキャンペーンも、本当はしたかったけども、できなくなっちゃってね。いろいろとあったからね。
なんですけども、ラジオでこの曲をたくさんかけていただいて。そのおかげで知ってくれたって方もいたみたいですね。久しぶりちょっとかけたいと思います。星野源で『くだらないの中に』。
星野源『くだらないの中に』
(星野源)10年前の今日、リリースされた私、星野源のファーストシングルでした。『くだらないの中に』、お送りしました。懐かしいね。なんかいろいろ……本当にいろいろ思い出すね。で、今ね、寺ちゃんも曲中に言っていたけども。「今の世の中にもしみますね」って言っていて。本当にそうだなと思って。なんかね、当時、あれですよ。何度もね、『Music Video Tour 2010-2017』っていう、僕のミュージックビデオ集……ただのミュージックビデオ集じゃなくて、そのミュージックビデオの間にめちゃめちゃしゃべりが入っていて。その頃を全部解説していくみたいなのがあるんですけ。
(星野源)その中でも言ったけど、その頃、僕は全く期待されてなかったので(笑)。もうシングルを出せたのが奇跡的だったんですよ。その前のファーストアルバムの『ばかのうた』の時点で契約は本当は終わりだったんで。当時のね、担当の子が頑張って売り込んでくれてファーストシングルを出せたんですけど。だからね、お金もなかったんで。本当に自分と自分の仲間たち、自分たちでなんとかするしかなくて。ミュージックビデオとかもですね、山岸聖太さんにちょっとやってもらって。聖太さんとね、渋谷のロイヤルホスト、わかる? 下にモスバーガーとかがあるところの上の。
あそこで3、4時間ずっとしゃべりながらアイデアを考えて。それでなんか、もう本当にその時に死ぬほど予算がない中でできる限りの……僕が宙に浮くっていうやつを考えたんですけど。それをですね、ロイヤルホストで考えましたね。それを今、なんか思い出しました。そんな感じでございます。『くだらないの中に』。もう10年……だからこれをリリースした頃、今でもすごく覚えてるのは「武道館のライブ、やろうぜ」って冗談で言ってたんですよ。「武道館なんか絶対にできない」と思っていて。それで「いや、俺はもう武道館、目指しているから」みたいなのを冗談で言ってたぐらいだったんですけど。本当にその後、できるようになって。さらにもっと大きいところでもできるようになって……っていう。
だからあの頃、自分が想定してて未来みたいなものと全く違うところに今、自分がいるんですけど。すごく運がよかったなとも思うし、すごく頑張ったなとも思うし。だからいろんな瞬間がありましたけども、どの時点で僕を知ってくれたのか、いろんな方がいると思いますけども。もう10周年っていうこともあるんでね。本当にこの1年、ずっと思っているのは、応援していただいて本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。とりあえず今、自分は花粉症ででですね、ズビズビしているので。今日はですね、花粉症を忘れお話をメールで送っていただければと思っております(笑)。
(中略)
(星野源)続いて、東京都の方からのメール。あ、これは『くだらないの中に』。さっき、かけましたけども。10年前の僕のファーストシングルでございます。「菅田将暉くんが有村架純ちゃんに映画の撮影の合間にギターを教えたそうなのですが、教えた曲が源さんの『くだらないの中に』だったそうですよ。そして架純ちゃんは弾けるようになったそうです」。これはね、僕はもうね、ネットニュースで見ました。これは。たしか。ネットニュース的なやつで見た気がする。なんかでこの話をしたのかな?
もう、驚愕ですよ。いいですか? おい、いいか、みんな? 菅田くんが俺の曲を架純ちゃんに教えてくれたんだぞ? これはもう、いろんな人に広めてくれ(笑)。まず。その上で! 「いろんな人に広めてくれ」を踏まえた上で、いいか? おい、菅田! 菅田っ! 去年俺に、「源さん、『くだらないの中に』の弾き方を教えてください」って言ったのはこれのためかっ!? 菅田っ!
フフフ(笑)。菅田っ! もう、花粉とか喉が荒れているとか関係ない。菅田っ! お前はっ! お前は、架純ちゃんに教えるために俺に教えろと言ったのだなっていうこがあの時にわかって、めちゃめちゃびっくりしたわ!(笑)。「今、練習してるんです」みたいな感じで送られてきて。「じゃあ、教えるよ」っつって。僕、動画でね、弾き方を全部撮って……(笑)。それで送ったんですよ。それを、こんな邪な……こんな邪な理由で! フハハハハハハハハッ!
弾き方解説動画を送った
(星野源)架純ちゃん、俺は直接教えるよ? フハハハハハハハハッ! 俺、今、自分で口から出た瞬間に「なんて心の小さい人間なんだ!」って思ったけど(笑)。いや、俺、直接教えますけど?(笑)。なんで菅田を……菅田将暉を経由するの? まあ、別にいいんですけども。有村架純ちゃん、僕もね、もうずっと前からドラマでご一緒してますから。そうなんですよ(笑)。いやー、これはだから今、ちょっと菅田くんの新たな一面を出してしまったよね。
だからたぶん世間では「菅田くんってそういうことをしない」って思われているよね?(笑)。そうなんだよ。先輩にね、それを言わずに。「自分が知りたい」みたいな感じでね、連絡をしてくれてね。俺、嬉しかったですよ。「ああ、弾いてくれるんだ。すげえ嬉しいな」と思って。で、自分がね……もちろんね、言われてないですよ。「動画を撮ってください」なんて言われてないけども。まあ、外出自粛期間でしたし。「いいや、暇だから。弾いてくれ」っつって。それで、送りましたよ。ねえ。
それで、しばらく経ってから「源さん、保存期間が過ぎちゃって。保存してなかったんで、もう1回送ってくれませんか?」って(笑)。菅田っ! おい、菅田っ!(笑)。すぐ送りましたよ、私は(笑)。いや、でもそれは俺、1ミリの望みにかけたいよね。「女の子に教えたい」みたいな、そういう邪な気持ちじゃなくて。最初は……最初はね、そういう「自分が覚えたい」って気持ちで言ってくれて、そういうやり取りをしていたってことにちょっと希望を持ちたいよね。あ、ちょっと今、俺、ニセさんみたいになっている(笑)。(ニセ明風に)持ちたいよね、うん。そうだね……。
架純ちゃんも僕の曲を昔から聞いてくれてるんでね。そう。だからそれ、ちょっとね、まだあの映画も見れていないんでね。ちょっとね……いや、もう話そうと思っていたことが全然話せない(笑)。これのメールで……(笑)。もう1時36分なんだよ?(笑)。そしてさ、あれよ? 俺、びっくりしたよ。菅田くんのオールナイトのミキサーが大沢さんになったらしいじゃない? ねえ。「かっこいい」って褒められて。大沢さんが。どんどんみんな、俺から離れていくんだよ……(笑)。みんな、菅田将暉の方に行くんだよ。悔しい……(笑)。
今、俺から見えるの2人がもう、菅田くんのところにいるからね。ディレクターの野上くんとミキサーの大沢さんね。あ、悔しくはないね(笑)。面白いね。うん。いや、この話をずっと繰り返し言いたいくらい今、楽しいんだけど(笑)。だからいつかね、菅田くんが『くだらないの中に』を弾くのをちょっと見たいですよね。「覚えたかな?」なんつって。
あ、でもその後、『MIU404』で会った時に「どう? 覚えた?」みたいなことを言ったら「ちょっと最近、弾けてなくて……」みたいな。フハハハハハハハハッ! 諦めんな、菅田! たしかに、割と難しい曲だとは思うんですけど。難しいとは思うんだがな(笑)。ああ、喉が枯れた(笑)。ああ、面白い(笑)。
<書き起こしおわり>