宮藤官九郎さんが2021年1月9日放送のTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』に出演。ナイツのお二人と高田文夫さんについて話していました。
（塙宣之）でもクドカンさんってじゃあ学生の時からすぐ、結構早く売れたというか？
（宮藤官九郎）いや、そんなことないですね。最初はだから普通に高田文夫先生みたいになりたいと思って日芸に入って。でも別に日芸に入ったからってなれるわけじゃないですから。なので、しばらくお芝居とか見だしてで。ワハハ本舗とかうちの大人計画とか見て。それで手伝いで入って。そこから演出助手、そこから作家になっていったっていう。だから、結構放送作家になりたかったのに、割と遠回りしたっていう。
（塙宣之）そうなんですね。じゃあ、貧乏時代というか？
（宮藤官九郎）だから24、5ぐらいまではバイトしてましたね。
（塙宣之）バイトはなにをやっていたんですか？
宮藤官九郎とバイト
（宮藤官九郎）バイトはね、居酒屋でバイトしたり。あと、モスバーガー。モスバーガーの深夜清掃と、あとちょっと……だからハンバーガーも作れるんですよ。
（塙宣之）そうなんですね！
（宮藤官九郎）そういうバイトを……でも、だいたい深夜でしたね。
（土屋伸之）深夜バイトして。
（宮藤官九郎）で、、稽古をして……みたいな感じでしたね。
（塙宣之）居酒屋のイメージ、全然ないですね。
（宮藤官九郎）でも居酒屋は本当に仕えない店員さんでした。居酒屋……そこが結構常連のお客さんを相手にする店だったので。雑談に応じなきゃいけないんですけど、僕は雑談が苦手で。もうずっと洗い物をしていましたよ。下を向いて。「話しかけないでくれ」って思いながら。で、毎日、同じお客さんが来て同じ話すをするんですよ。
（土屋伸之）それもしんどいですね（笑）。
（宮藤官九郎）それを「その話、聞いたことがあります」って言うのもつらいみたいな。
（塙宣之）結構年配のおじさんとかが（笑）。
（宮藤官九郎）そうですね。なんか高校野球をやってた人だったんですけど。「俺たちはなんで予選で負けたか？」っていう話を毎日しに来るんですよ。「それ、昨日も聞いたし。そもそも俺、野球あんまり詳しくないし……」って。だから毎日、同じ質問をしてましたね。っていうバイトでした（笑）。
（土屋伸之）宮藤さんもそういうの、やっていたんだ（笑）。でも、紅白出場もしていますし、武道館ライブもやっているということで。
（宮藤官九郎）ありがとうございます。でも、さっき読んでいただいたプロフィールの『マル金ギャハハ倶楽部』はすごいですね。これ、よく見つけましたね。
（土屋伸之）宮城ローカルの番組ですか。
『マル金ギャハハ倶楽部』
（宮藤官九郎）そうなんですよ。高田文夫先生が、僕が中学生の時に仙台で番組をやるっていうことで。「素人のオーディションをやります」っていうことで、高田先生の前でコントをやったんですよ。そしたら、なんかちょっとテレホンショッピングをもじったみたいなネタだったんですけども。そしたら、まあまあ笑ってくれたので。でも、もっと笑わせたいなと思って。まあ中学生だったので、ズボンをおろしたんですよ。で、出しちゃったんですよ。そしたら「帰れ！」って言われまして（笑）。
（土屋伸之）フフフ（笑）。
（宮藤官九郎）「もういい、帰れ！」って言われて。「ああ、ダメなんだ」って思ったら、その後に連絡が来て。「高田先生が地元仙台で大川興業のネタをやりたいんだけど、予算の関係で大川総裁しか呼べない。だから地元で高校生を調達したいんだけど、出てくれないか？」って言われて。それで僕はすごい出たかったんですけど、僕以外のメンバーが「それはちょっと違うんじゃないか？」みたいに言い出して。よく考えたら僕だけ男子校で、あとはみんな共学だったんで。そうすると、それをやったらモテなくなるんじゃないか？っていうことで。
（塙宣之）変な色がついちゃうから（笑）。
（宮藤官九郎）色がついちゃうから。「俺たちはそんなことやりたいわけじゃない」みたいな真面目な話し合いになって。それで結局、出なかったんですよ。
（土屋伸之）ええっ？ そうなんですか？
（塙宣之）このエピソード、はじめて聞きましたよ。すごい話ですね！
（土屋伸之）高田先生からの第一印象はすごいですね。
（宮藤官九郎）最悪だったでしょうね。僕、それで東京に来てから「覚えてますか？」って聞いたら「覚えてるわけねえだろ！」って。もう1回、怒られましたね。その話をしたら。「そんなやつ、ダメだ！」って言われましたね（笑）。
（塙宣之）やっぱりでも、ロックですね。本当に。たけしイズムみたいな感じなのかな？
（宮藤官九郎）そうですね。やっぱりたけしさんの一番やんちゃな時代を見てるから。どうしてもそういうのをやっちゃうんですよね。間違えてましたね（笑）。
（塙宣之）今は絶対にやっちゃダメですよ（笑）。
＜書き起こしおわり＞