安住紳一郎 スマホを見ながらスピーチすることを語る

安住紳一郎 スマホを見ながらスピーチすることを語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中でスマホに入っている原稿を見ながらスピーチをすることについて話していました。

お祝いのスピーチきちんとマナーハンドブック

(安住紳一郎)「最近びっくりしたことは20代の後輩社員の結婚式二次会パーティーに参加した時のことです。最初に乾杯をする際、音頭を取った人のかけ声が『それでは、ブルートゥース!』というものでした。それで若い人たちは一斉にグラスを持って乾杯しているのです。『えっ、いまのなに?』と不思議がる私たち40代中年組。これ、若い人たちの間では定番の乾杯のかけ声らしいのです。特に離れた席の人同士がよく言い合うそうで、『離れていてもつながっていますよ』ということなんだとか。そんなの、知らないよね」という。

(中澤有美子)へえーっ!

(安住紳一郎)そうですか。へー。「ブルートゥース!」って言って乾杯するんですね。

(中澤有美子)フフフ、なるほどー!

(安住紳一郎)まあ、たしかにね。まあ、うん。そうね。

(中澤有美子)そうかそうか。見えないものでつながっているよっていう。

(安住紳一郎)ブルートゥースの電波でつながっていますよっていう意味で。それ、でも結婚式の二次会パーティーってそこそこ、ねえ。きちんとしたパーティーだよね。決して居酒屋での仲間内での飲み会ではないよね。どうなんだろう? 「ブルートゥース」って……。

(中澤有美子)でも人数が多いから、なおさらブルートゥースがいいでしょうね。遠くの人ともつながれて。

(安住紳一郎)いや、またその意味合いとは別に、その乾杯の発声のカジュアル感たるや……っていうことですよね。へー! そうなんだ。いまはね、随分と変わっていて。この間も話したと思いますけども。私も結婚式に出た時、あれですよね。主賓の方がスピーチされますよね。比較的、結婚式の披露宴の前の方で。そしたら、その人がスマホをいじりながらスピーチをしているんで。本当になんか「最悪の主賓だな!」って心の中で思っていたんですけども。

(中澤有美子)心から(笑)。

(安住紳一郎)ねえ。ちょっと、ながらスマホみたいなのをやりながら。電車とかでも危ないって言われていますけども。ながらスマホしながらスピーチをしているから、このけだるさたるや最上級だなって思ったんですけども。もう心からなんか思ったんだけど。

(中澤有美子)「世も末」と(笑)。

「ひどい! もう日本は終わりじゃ!」

(安住紳一郎)「ひどい! もう日本は終わりじゃ!」みたいな風に思ったんだけど、よくよく見ていると、もう若い方はお分かりかと思いますが。要は紙を見ながらスピーチをしているのと同じ感覚なんですよね。下書きをスマートフォンなりなんなりに入れているので、そのメモを立ち上げてスワイプしながら話をしている。スピーチをしているっていうことで。まあね、紙で書かれたメモを見ながらスピーチをするっていうのは決してそんなにマナー的には劣っているっていうわけじゃないので。それはそれで……っていうことなんだけども。まあ私たちのような少し世代が上的な、情報弱者的な人間は「スマホをいじりながら大事なスピーチをしている!」って。

(中澤有美子)フフフ、「人生一度のものを!」って。

(安住紳一郎)新郎新婦の一世一代のお披露目の日に何をしてくれてるんじゃ!って思って怒り心頭。本当に。「はあ?」みたいな感じなんだけど。その事情を隣の若い同僚なんかに教えられて。「まあまあ、安住さん。違うんですよ。スマホに下書きが入っていてそれを見ているだけだと思いますよ」なんて。「なななななな……ならば一度、怒りを鎮めます。クゥーッ!」っていうことになりますね。

(中澤有美子)アハハハハハッ! なりますねー。

(安住紳一郎)そう。そういうこと、ありますね。うーん。そんなことが何回かあったかな。なんか他の年下の子がやっぱり仕事中にスマホをいじったりするから、そう。「スマホとかいじりながら仕事してると俺はっ! お前の頭をリモコンで殴るよっ!」みたいなね、そういう……。

(中澤有美子)いやいやいやいや……(笑)。早めに訂正を……。

(安住紳一郎)そしたら、「いや、違うんですよ。今日の仕事のためのアイデアをすまーとの下書きに入れていて、それを呼び出しているんですよ」みたいな。「なななななな……ならば、ならば……」。

(中澤有美子)「ならば、ならば」(笑)。「ならば、この鉾を収めよう」って(笑)。

(安住紳一郎)「ならば、ならば、構いません」っていうね。そういうことですよね。いろいろとね、世代によって違いますからね。でも一瞬ね、周りから誤解を受けるからね。と、思いました。

(中略)

(安住紳一郎)「私が最近、『何やってるの?』と驚いたのが、人前でピアノを演奏するドレスを着た女性が譜面台にスマートフォンを置いて時々指でスマートフォンに触れながら演奏していたことです。最初は私も『なにもLINEをチェックしながら演奏しなくても……』と不快に思いましたが、それが楽譜なのだと気づいてからは『よくできるな。若いということはこんなことなのか』と感心しました」という方ですね。そうですか。60歳男性の方。私と同じ感覚ですね。

(中澤有美子)ねえ。

(安住紳一郎)嬉しい。ねえ。市原市の女性の方。「先ほどの話の続きですが、今年アカデミー美術賞の受賞スピーチで『ブラックパンサー』で受賞したハンナ・ビークラーさんがスマホを見ながらスピーチをしていましたよ。アカデミー賞の受賞スピーチですよ。もう世界でも普通なんですかね」という。

スマホを見ながらアカデミー賞受賞スピーチ

(中澤有美子)そうでしたかー。

(安住紳一郎)そうですか。アカデミー賞の美術賞受賞のスピーチをね、ご覧になっていたんですかね。素晴らしい。へー! そうみたいですね。いまね。驚かないようにしてくださいね、みなさんね。最近はね、テレビのニュースなどでも現場の警察署の前からの中継でも昔はバインダーみたいなのを見ながらしていましたけども。いまはもうね、パソコンを見ながらみたいな。片手で赤子を抱っこしているようにパソコンを持ってね。パソコン、落ちやしないか?っていう感じで。パソコンに書いた下書きを見ながらリポートをされているっていう、そういう記者の方もいるようですけどね。

(中澤有美子)いますね。スマホもいますしね。

(安住紳一郎)スマホを見ながらやっている人もいますしね。びっくりしますよね。スマホを持ってマイク持って。どうなっちゃってるのかな? みたいな。いろいろ。

<書き起こしおわり>

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