田中康夫 デジタル庁と政府基盤クラウドのAmazonへの発注を語る

田中康夫 デジタル庁と政府基盤クラウドのAmazonへの発注を語る ナイツのちゃきちゃき大放送

田中康夫さんが2020年9月26日放送のTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』に出演。菅義偉内閣のデジタル庁創設や政府基盤クラウドのAmazonへの発注について話していました。

(田中康夫)それで今回、「デジタル庁を作る」とかいろいろなことを言っていて。それでとにかく、「マイナンバーの取得率が2割にも満たないので……」っていうけども。住基ネットっていうのを2004年から始めているんですよね。それでその段階から「運転免許とかなんとかもオールインワンにしましょう」「いやいや、それは情報漏洩のリスクが……」っていう。

そういう二項対立ならともかく、それから20年近くたってもこの状況で。それでこれ、政府が発表している資料に基づいて日本経済新聞が書いてるんだけど。行政手続っていうのが中央省庁全体でなんと5万5000件以上もあるんですって。ところがこの中で、いわゆるオンラインで……会社の人も個人の人も、オンラインで手続きが完結できるのはわずか7.5パーセント。

オンラインで完結できる手続きの少なさ

だからマイナンバーの取得率の2割、20パーセントどころの話じゃないわけ。で、確定申告もよく税理士の方とかもネット上で今、やっていらっしゃる。個人でやられる方もいる。この確定申告も含めて、こういう政府サイトのオンライン手続きを経験した人は国民のわずか5.4パーセントだというわけ。そうすると、これはなかなか遠い道のりというか。

(塙宣之)(オンライン化すると公務員の)仕事がなくなっちゃうみたいなことなんですか? 全部進んじゃうと、だってその仕事をやる人がいなくなっちゃうわけですもんね。

(田中康夫)でも、そこの問題じゃなくて僕、「印鑑も無くします」とか言ってるけど。でも、ある意味では「保守」っていうのは「よい伝統を守る」っていうことでしょう? いや、だからオンラインをちゃんと進めるのは大事なことだけど、印鑑を一掃って……なんか廃仏毀釈みたいな話で。僕は役所はハンコじゃないにしたって、ハンコの文化っていうのは……こんなことを田中が言うのかよ?って思うかもしれないけども。やっぱり、そこの議論が欠けてる気がするんだよね。

それでね、日本だって東芝もああいう具合になったけども、日立だったりNECだったり、たくさんあるんだけどもさ。今度政府は、政府の基盤クラウドっていうものを……今、各省庁ごとに全部システムが違うから。それぞれに富士通とか、違う会社がやっていたりするから。それを一括して共通のものにしますっていうことで。その一括費用が300億円。それでどこに発注したと思いますか?

(塙宣之)どこですか?

(田中康夫)Amazonなんだよ。それで俺、これは「保守」って言っているようなネットの人たちは……私もAmazonでたしかにお買い物はしてる。だけど、そのAmazonが払うべき税金がどこ行ってるのか? 納税先はシアトルなのか、日本なのか?っていう風にこれまでも言われてきましたよね。

なぜ、発注先がAmazonなのか?

それでなんでその政府の基盤システムという、もっとも政府と個人の情報の宝庫というか。そこがなぜ、国民的議論もないまま……いや、Amazonがいい、悪いじゃなくて。日本にだってITやシステムの会社があるわけじゃない? 日本がすごい発展途上国だったらアメリカのシステムを使うしかないってあるけども。ねえ。僕はどうしてここが議論にならないのかな?って昔から超謎なんだよね。

<書き起こしおわり>

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