東野幸治 バラエティー番組タレントの人気と「妖怪そろそろ」を語る

東野幸治 バラエティー番組タレントの人気と「妖怪いよいよ」を語る ニッポン放送

東野幸治さんが2020年9月21日放送のニッポン放送『東野幸治のオールナイトニッポン』の中でテレビのバラエティー番組に出演するタレントたちの人気のサイクルについてトーク。人気が落ちたタイミングで現れる「妖怪そろそろ」や「妖怪いよいよ」について話していました。

(東野幸治)さあ、そしてこちらのメールを読みましょう。「東野さんは秋元先生だけでなく、今は女子高生にもハマっているようです。この前、電車に乗っている時に『なんだかんだで今、東野が一番面白いよね』と言っていました。東野さんがTikTokを始めたらバズります」ということで。ありがとうございます。まあ、なぜこのメールを読んだかと言いますとこの間、『アメトーーク!』に久しぶりに出演していて。それで宮迫があんなことになって。

今、ホトちゃんがずっとやっていて。1回、なんかホトちゃんの横に座って、なんかやるっていうので行ったんですよ。で、気付いたんですけど。いろんな芸人さんがしゃべるじゃないですか。で、いろんな……『アメトーーク!』って人気番組やし、影響力があるから。なんかみんな必死でしゃべるから。あんまりその邪魔はできないんですよ。一番年上やし、芸歴があるし。で、ホトちゃんも後輩やし。ホトちゃんの進行も邪魔したらダメじゃないですか。

で、やっていたらもうなんかすごい窮屈になっていて。「あら? なんかしゃべりづらいな」って思っていて。やっぱりホトちゃんの横はホトちゃんの後輩の陣内とか千鳥とかが出て。先輩ホトちゃんが仕切ってる横で自由にしゃべるのがしっくり来るなって勝手に思っていて。まあ、そんな感じで「あんまり出るのもどうなのかな?」と思ってたんですよ。

それでまたマネージャーが「蛍原さんの横で『アメトーーク!』を」って言われて。「えっ?」ってなって。「前もしゃべりづらかったからな。断ろうかな?」って思っていたら「今回は今田さんが中心です」っていう。まあ、テーマはまだ発表になっていないから言いませんけども。「今田さんが中心でいろんな芸人さんが来ます」っていう。まあ、今田さんは俺よりも先輩やから。「ああ、これはしゃべりやすいな」って思って。

どうせ今田さん、後輩のしゃべりとかほとんど全部ぶっ潰していくから。気にせずに(笑)。俺みたいに繊細じゃないから。ど厚かましく、「後輩のチャンスや」とはたぶん思ってないと思うから。「逆にそんな人が1人おった方がしゃべりやすいな」と思って「OKです。行きます、行きます」って言ったんですよ。そしたら僕の思っている5倍、ど厚かましかったです。引きました。

あの、ホトちゃん側やから。ひな壇に5、6人、7、8人座ってるじゃないですか。で、一瞬間が空いて、みんな口を開けるんですよ。全員がパッと開けるんですよ。で、その中で一番最初に口を開けるのが今田さんなんですよ。で、また今田さんがしゃべり。それで「ワーッ!」って笑って。それで次、なんか後輩がしゃべるんですよ。思い切ってしゃべる。

でも、それは音量で言うと10のうちの3ぐらいのボリュームでしゃべるんですよ。で、3のボリュームで後輩がしゃべった2秒後に8のボリュームで今田さんがしゃべって、それがかき消されるんですよ。で、すごいその3のボリュームしゃべったやつが暗い顔をしているんですよ。すゑひろがりずでした……(笑)。「チャンスやったんやろうな」って思って一生懸命しゃべるけど、ことごとく全部今田さんが……「やっぱりあの人、気が狂ってるな」って思って。

めちゃくちゃやりやすかった。『アメトーーク!』。ホトちゃんも嫌がっていたな。ご機嫌やったのは今田さんだけやったな(笑)。「ご機嫌で帰って、よう寝てるんやろうな」って思って。いやいや、だから今田さん本当にすごいなと思っていて。その時にたまたまフジモンもひな壇におって。本番前に……もうフジモンなんか半年ぶりよ。ホトちゃんも半年ぶりやし。今田さんも今、レギュラーやっていないし。特番でものまねとか都市伝説やるぐらいやからあんまり会われへんし。コロナ禍やし、みんなでご飯食べにも行けへんし。

久しぶりに会ったフジモン

俺もレギュラー番組しかせえへんから。もうみんな久しぶりに会って。ほんで、フジモンにも久しぶり、半年ぶりに会って。「フジモン、お前、元気? 大丈夫なん?」みたいな話になって。「仕事とか、どうなん? リモートになって、言うたらひな壇の仕事が減っているとか、リモート出演みたいな感じでどうなん? 現状維持なん?」って言ったら、「いや、もうなくなってきてる」と。「ああ、そう……子供の養育費もお金かかるし、お前大変やな」みたいになって。

で、そんな話をしてて、いろいろ考えたらやっぱりバラエティーに出るタレントで俺、勝手に妖怪を作ってるねんけど。なんか「笑いの神様がいてる」とか言うじゃないですか。爆笑を取ったりとかする。で、「妖怪そろそろ」っていうのがいてるのよ。妖怪そろそろ。なんか賞レースで勝ったりとか、ギャグが流行ったりとかしたらバラエティー番組にいろいろブワーッと出て。1周まわって、2周まわって。2年、3年ぐらいして。なんとなくみんな、慣れてきて。ちょっとずつ仕事も減ってきたりとか。東京でやってきたのが地方に行ったりとかするじゃないですか。

ほんだらある日、楽屋に帰ったりとか家に帰ってきたりとか。なんかよく行く店とかにいたら、妖怪そろそろがやってくるんですよ。で、妖怪そろそろが「もう、そろそろやな」って言いに来るのよ。で、渡したバトンを取られるんですよ。で、バトンを取られてそのバトンを妖怪そろそろが「妖怪いよいよ」に変身して第7世代に渡していくんですよ。「いよいよやぞ」って。で、そのそろそろのバトンを取られたやつは仕事がなくなり。いよいよのやつがバトンを取って頑張ってバラエティー番組に1周、2周、3周としていくのよ。

ほんである日、家に帰ったら妖怪そろそろがどっしり座ってんねん。で、「そろそろやな」って言ってバトンを取られるのよ。だから俺なんて28歳ぐらいの時に妖怪いよいよにバトンをもらって。ほんで20何年間、何回も家帰ったら、コンビニ行って出たら、テレビ局の楽屋にいたら、妖怪そろそろに見つかるのよ。思いっきい走って逃げんねん。思いっきり走って逃げんねん。絶対に捕まらないようにして。

この間もね、日本テレビの楽屋にいたら、妖怪そろそろがおったんですよ。「これ、ヤバい!」って思って思いっきり逃げて。隣の楽屋に上手にそろそろを導いて外側からドア閉めて。ノブをグーッと抑えたんですいよ。で、妖怪そろそろは向こうの反対の楽屋の方からノブをガタガタガタッ! ガタガタガタッ!って。「そろそろやぞ、そろそろやぞ……」ってガタガタガタッてやるから。俺、テレビ大好きやからもうノブをグーッと力いっぱいやっていたら、そろそろが力がなくなっていって静かになって。

ほんで去っていって。「よかったな」って思って楽屋を見たら、そこに「アンジャッシュ渡部」って書いてあってん(笑)。あいつ、たぶん捕まったんや。でも、俺の持論ですけども。あれですよ。ナインティナインさんとかくりぃむしちゅーさんはあれですよ。妖怪いよいよにバトンをもらって、そろそろには出会わずにそれよりもステージの上の「妖怪たのむわ」さんっていうのがやってくるのよ。ナインティナインとかくりぃむさんとかは。で、そのバトンを取り上げて、くりぃむさんの頭にそのバトンをぶっ刺すのよ。

妖怪いよいよ→妖怪たのむわ

それでぶっ刺されたら、もうずっとテレビで活躍できるっていう。でも、それで刺されたのが2名おって。石橋さんと宮迫(笑)。でも、その次に「YouTube妖怪いよいよ」が出てくるのよ(笑)。YouTube妖怪いよいよがバトンを渡すから。で、YouTube妖怪たのむわがぶっ刺してくれるから。有吉もあれ、大変やったよ。『電波少年』でヒッチハイクのインドあたりで寝ている時に妖怪いよいよにバトンを渡されたんや。で、日本に帰って来て4、5年目であいつ、妖怪そろそろにバトンを取られて仕事なくなるのよ。だから、いよいよが2回まわってきたからね。

ほんで今はもうあいつ、3つぐらいバトンをぶっ刺されてるんちゃう? で、妖怪たのむわも4、5年したら「妖怪お願いします」になんてん。ビッグスリーとかダウンタウンさんとか。所ジョージさんとか鶴瓶さんとか。なりたいなー。俺、いっつもそろそろに怯えてんねん。「今日もどっかにそろそろ、おるんちゃうかな?」って思って。いや、だからそういう意味で言うと面白いっていう。

だから、コント赤信号の渡辺さんがおっしゃっていたけども。「お笑いって何か? それはやっぱり強さだ。『これが面白い』という気持ち、『これが面白い』っていうのを信じてやったら、それが強さになるから。人が面白いやつを真似していくと、それは強度がないから。弱いからポキッと折れてしまうけど、自分が面白いっていうのをやり続けると、それは強さになるから」っていう。それで妖怪たのむわがいずれ、やってくると思うんで。いろんな苦情、クレームはあると思うけれども、それを信じてやっていきたいと思います。なんかちょっと真面目な話をしちゃいました。スポンサーさん、いかがですか?(笑)。

<書き起こしおわり>

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