安住紳一郎さんが2020年9月20日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で江戸っ子の江戸っ子らしさを間近で見て驚いた話をしていました。
(安住紳一郎)女性の方からのお便りです。ありがとうございます。「私の祖母、おばあちゃんは普段はおっとり、ゆったりした人で大人しく静かな人でしたが、なぜか蕎麦だけは『出されたらできるだけ早く食べろ』と言って蕎麦を食べる時は普段の様子から180度違うすさぶった食べ方をしています。大きな口を開け、大きな音を立て、大量に蕎麦を放り込みます。ものすごい吸引力で蕎麦を食べていきます。食べるというよりも食べ物を吸い込んでいくような行為です。あっけに取られ祖母を見ているとギロッと睨みかえされ『さっさと食べなさい』と叱られ。
少し話をしていようものなら『無駄話はしない』とキツい口調で言われます。お蕎麦を食べ終わると『ふー、美味しかったわね』と言って額の汗をぬぐいます。まるでアスリートが陸上競技のパフォーマンスを終えたような爽快な顔をしつつ、普段の穏やかな優しい祖母に戻ります。今となってはなぜかはわかりません。蕎麦を食べるたびにそんな祖母の様子を思い出します」という。ああ、いいねえ。
(中澤有美子)ねえ。
(安住紳一郎)普段ね、おっとりした人なのに、お蕎麦を食べる時だけはもうすさぶった食べ方をするという。
(中澤有美子)フフフ(笑)。
(安住紳一郎)江戸っ子だったのかな?
(中澤有美子)そうですね。なにか、きっと取り憑かれたように。ねえ。「そういう風に食べなきゃいけないものだ」っていうことだったんでしょうね。
(安住紳一郎)もうね、今はなかなかね、東京の東京らしさみたいなものが少なくなってきたと言われますけども。私も地方出身で。テレビとか本とかで聞いていた「江戸っ子」っていう人を本当に間近で見た時は驚きましたよね。
(中澤有美子)ああ、そうですか。
本当に間近で見た時は驚いた
(安住紳一郎)浅草の方の銭湯がものすごく熱くてね。「本当に下町の銭湯は熱いんだ!」って思ったことと、その「はひふへほ」の「ひ」がどうしても言えなくて。「し」になっちゃうおじさんを見た時と。それから、蕎麦屋さんで本当にびっくりするぐらいのスピードで蕎麦を食べている婦人を見た時にはびっくりしましたね。
(中澤有美子)ああ、ご婦人だったんですね。
(安住紳一郎)ご婦人がね。やっぱりね。「ズバーッ!」って食っているでしょう? 「ひゃーっ!」って思ったもんね(笑)。「やっぱりいるんだ!」って思った。
(中澤有美子)「こういうことなんだ!」って。
(安住紳一郎)「江戸っ子、いるんだ!」って思ってね。うん。あとはね、外山惠理アナウンサーもね、向島の生まれで。
(中澤有美子)ちゃきちゃきですよね。
(安住紳一郎)はじめて見た時、びっくりしたよね。
(中澤有美子)フフフ(笑)。そうですよね。かっこいいですよね。
TBSの江戸っ子、外山惠理アナ
(安住紳一郎)かっこいいよね。かならず意地悪してね。「外山さんは深川の生まれだよね?」って言うと「深川じゃねえよ! 向島だっつってんだろうが!」って。
(中澤有美子)「っつってんだろうが!」っていうのがすごいかっこいいんですよね。うん。
(安住紳一郎)びっくりしたよ。「っつってんだろうが!」っていう。ねえ(笑)。
(中澤有美子)ねえ(笑)。
<書き起こしおわり>