高田文夫さんが2020年7月20日放送のニッポン放送『ラジオビバリー昼ズ』の中で突然、世を去っていった有名人たちについて話していました。
(高田文夫)だからあの日にさ、志村けんさんも東村山を聖火ランナーで走るはずだったでしょう? だから駅のメロディーがね、『東村山音頭』がもう1回、カムバックして使われたっていう風に言われてたでしょう? そう。だからこんなんじゃオリンピックなんかできやしないよな。
(松本明子)そうですね。
(高田文夫)本当に……もう強盗トラブル(Go To Travel)だよ。どうなってんだよ、これ?
(松本明子)先生の記事もね、びっくりしましたよね。
(高田文夫)ああ、それ? 俺、たまたまフッと思って……2週間前ぐらいかな? 月刊誌だからさ。『月刊Hanada』っていうね、ちょっと偏っちゃっている雑誌だけどもさ。連載をやっているんだよ。爆笑問題の太田くんもやっていると思うんだけども。それでフッとね。「ああ、そうだ。突然死って世の中、いろいろあるな」って思って。志村さんが亡くなったりして。それで、思い出しながら一気に書いたんだよ。そしたら、この前の三浦春馬くんのことが起きたからさ。びっくりでさ。
明日、発売なのにさ。月刊誌なのに俺が全部書いているんだよ。だから、最初に出会ったのはジェームズ・ディーンの死なんだよ。突然、死なれたのは。で、赤木圭一郎がさ、ゴーカートでぶつかって死んだっていう。俺はわかんなかったんだけど、お姉ちゃんが2人とも泣いていたんだよ。「ああ……永遠のトニー」なんて言っちゃってさ。「トニーは永遠じゃないんだよ」みたいな。そう。死んだんだよ。そしたら八波むと志が死んだんだよ。俺が一番大好きだった喜劇人。あれは学校を休んだもん。布団をかぶってワンワン泣いて。そういう人を思い出していたんだよ。力道山。いきなり刺されて39歳だよ。いきなり死んじゃったりさ。いろんな……。
(松本明子)たこ八郎さんも。
(高田文夫)そう。全部書いてあるんだけどさ。思い出すままに。坂本九さんなんか、飛行機が落ちただろう? あの時、俺はかわいがられていて九さんの仕事をずっとやっていたんだよ。で、たこちゃんは亡くなる1週間前にテレビ東京の『気分はパラダイス』っていう番組でたけしさんと2人でホストをやっていて。毎週いろんなゲストを呼んでトークするんだけども。
その日、いつになくたこちゃんが真面目に「人生、こういうことがありましてね。ボクサーになって、それで由利徹さん、由利の親父に拾ってもらったんです」とか。全部しゃべったのよ。真面目に。「今日はたこちゃん、真面目だったね」「本当だな。たこちゃんがあんなに真面目に話すなんて、珍しいな。俺がやっぱりボクシング好きだからな……」みたいに話していたらその1週間後に「たこ、溺死」って。海に帰っちゃったんだよ。
(松本明子)突然でしたね……。
たこ八郎、海に帰る
(高田文夫)それで大久保の汚いアパートでね、本当にたこちゃんさ。それで路地から路地に霊柩車が入ってくるんだよ。狭いところをさ。で、たこちゃんの遺体だからちっちゃいんだよ。その棺桶をみんなで運んでさ。霊柩車に運んで。そしたら師匠の由利徹さんがさ、「今日は集まっていただきまして、ありがとうございます。たこちゃんはよくやったと思います。次の舞台に行きますので、じゃあ三本で締めたいと思います。よおーっ!」って。それで「シャンシャンシャン……」って。もうかっこよくて。粋なもんだろう? 三本締めだよ。それで車がスーッと出ていったら「よっ、たこちゃん! 日本一! たっぷり!」とかって声がかかって。泣けたねえ、あれには。たこちゃん、海に帰る。だからそういうのを思い出してさ。いろいろなのを……。
(松本明子)景山民夫さんもそうでしたね。
(高田文夫)景山なんか焼死だからね。最後の言葉が「あちち」だからね。「そういうことを言うな」って談志に叱られたけどさ。談志が「お前は鬼だな。友達が死んだ遺言を勝手に面白くするんじゃない!」だって(笑)。さすがの談志も「お前、いくらなんでもそれはひどいだろう?」とかって(笑)。「師匠、知ってます? あの民夫の最後の言葉。『あちち』って言ったらしいですよ?」「バカヤロー!」って。本当に怒られたけどね(笑)。で、民夫だって50だからね。
(松本明子)若いですね……。
(高田文夫)太地喜和子さんなんてあれ、熱海で車でドンと落っこちて。あれも若い時さ、たまたまゴールデン街で2人だけで朝まで飲んだことがあるんだよ。もうずーっと。不思議だったね。2人だけで話したことがあったね。まあ、いろんな人のことを思うね。
(松本明子)明日、先生の記事が載ったものが出るということで。
(高田文夫)だから今回もびっくりしたよ。まあこういう時はみんながそっとさ、いろんなメールだとか番組宛てにだとか、いろんなところを通してさ。太田くんなんかそっとまた手紙を……ラブレターがさ。そっとさ、机の下から。持ってくるからさ。「爆笑問題太田です。いろいろとご苦労さまです。いろんなことがありました」って。で、俺が桑田さんのことを書いたのよ。「それをメールで桑田さんに送ったら喜んでいました。伯山TVの紀伊国屋ホール、見ました。まさかここに来てYouTuberデビューをするとは……」って。うるせえな、コノヤロー!(笑)。
(松本明子)フフフ(笑)。
(高田文夫)「HIKAKINもびっくりですよ」だって(笑)。「ビデオで出ていた『幕末太陽傳』の先生のトーク、見ました。抱腹絶倒でした。つかみで出てくるなりいきなり『裏口入学の太田です』と言っていただき、すごく嬉しかったです」だって。バカだねえ(笑)。
(松本明子)フフフ(笑)。
(高田文夫)いろいろと書いてあるよ。「くれぐれも高田先生、須田ちゃんの飛沫にはお気をつけください。毒性が高いと思われますので」って(笑)。
(松本明子)松村くんの(笑)。
(高田文夫)「須田ちゃんです」だからね。
(松本明子)『5時に夢中』でもやり倒してましたよ(笑)。
業界人注目の野末陳平Twitter
(高田文夫)それで野末陳平さんもさ、ほら、Twitterを始めたからさ。毎日、日記書いているんだよ。それはいいんだけど、結構業界の人はみんな見てるんだよ。陳平さんだからさ、どんな発言をするのかな?って思ったらさ、いきなり昨日のがさ、「大好きなロック座にもなかなかいけません。高田先生も誘ってくれません」ってバカヤロー!(笑)。なんで俺を巻き込むんだよ?(笑)。
(松本明子)アハハハハハハハハッ! 名指し!
(高田文夫)俺を巻き込むんじゃない! 1人で行け! 志ららと行けよ! なんだよ、「誘ってくれません」って? 「ロック座に行く機会はまだ未定。果たしてロック座はコロナ前のにぎわいに戻るのだろうか? せっかく伯山先生から1枚もらった招待券」って(笑)。みんな人任せじゃねえかよ!(笑)。
浅草雷門の亀十社長から電話。どら焼き買うお客はそれでもまだまだ多いとか。めし食いにどうだというが浅草は遠し。好きな浅草ロック座も半年あまり行けてない。神田伯山師に招待券もらったけどさすが今は高田文夫先生が行こうと言わないからロック座に行く機会未定。コロナ前のにぎわい戻るだろうか?
— 野末陳平 (@saruzukinosaru) July 18, 2020
(松本明子)アハハハハハハハハッ!
(高田文夫)自力で動け、自力で! 自力で動かないんだから。本当だよ(笑)。
(松本明子)Twitterで(笑)。
(高田文夫)それで今日、出たポストがあれだよ。俺、そういう先輩ばっかりをダーッと書いたんだよ。そしたら永六輔さんとか大橋巨泉さん、前田武彦さん、塚田茂とかいろいろと書いていて。そして野末陳平って書いたんだけどさ。ズラッと俺の先輩……放送作家で面白い人、超一流の人。ずっと書いたんだけど、1人だけ野末陳平、まだ生きてたわ(笑)。
(松本明子)アハハハハハハハハッ! お元気です!
(高田文夫)原稿、書いているだろう? 野末陳平、永六輔、大橋巨泉、前田武彦って。青島幸男とか、みんな書いているだろう? 1人だけ生きてるんだよ。あとは全員死んでるんだよ、これ。考えてみたら、俺の周り。本当だよ。
(松本明子)Twitterでメッセージ来ますよ? 「行きたいなあ」って(笑)。
(高田文夫)「行きたいなあ」って。でもみんなそれぞれさ、面白いよね。
<書き起こしおわり>