高田文夫さんが2022年10月21日放送のニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』の中で亡くなった仲本工事さんを追悼していました。
(高田文夫)でも磯山なんか志村さんとずっとやっていたからさ。変な話だけども。志村さんの番組、やっていたから。仲本さんともやっぱり、あるだろう?
(磯山さやか)何度かお会いさせていただいていたので。すごい面白い、ユニークな方で。
(高田文夫)優しいんだよな。ニコニコ笑って。
(磯山さやか)で、元気なんですよね。とにかく。高木ブーさんがちょっとトーク中でも寝ちゃうところを、工事さんがすごいしゃべってくださって。
(松村邦洋)24時間、寝てるよね(笑)。
(高田文夫)打ち合わせとか稽古では寝るけどよ、トーク中、本番で……(笑)。
(磯山さやか)本当にしゃべらなくなる時、あるんですよ。みんなが揃っている時に。「あれ?」って。でもみんなを見て、工事さんがしゃべってくださったりとか。そういう感じで、すごい穏やかな方だったんでね。
穏やかで優しい人
(高田文夫)俺は昔、最初の奥さんの時にさ、渋谷に店を出したんだよな。仲本さん。で、ちょうど『全員集合』が80年ぐらいの、一番いい時でさ。松岡孝っていう俺の友達の作家、『全員集合』をやっている作家がさ、「ちょっと高田。興喜(仲本工事)が店を出したから行こうぜ」なんて。2人で行ったんだよ。そしたら仲本さん、いてくれてさ。「高田は今、ツービートの方をやっているんですよ」なんて。俺、ドリフの『全員集合』を逃げたからさ。「今はね、ツービートとか。これから出てくるんでやってるんですよ」っつったら仲本さんがニコッと笑って。「あの人は面白いね。たけちゃんはね。あの人は素晴らしいよ。来ると思うよ。いいと思うよ」なんてさ、すごい嬉しそうにさ。あの時は『全員集合』をバーッとやっていたから。まさかすぐに抜かされるとも知らずにさ(笑)。
(松村邦洋)『ひょうきん族』に。
(高田文夫)だけど、すごい優しく言ってくれてさ。「とてもいいよ、ツービートはね。これから、たけしさんはいいと思うな」なんて。本当に穏やかに言ってくれるんだよ。優しいんだよね。
(磯山さやか)いつも笑顔でね。
(高田文夫)あの人、店をいっぱい出すのが好きなんだよな。飲食店な。
(磯山さやか)またお母さん役、彼女役が本当にうまかったですよね。コントでね。
(高田文夫)そうそうそう。なあ。ちょっとドリフは気の毒だな。次から次へとね。加藤さんのことを思うと、かわいそうだね。ちょっとね。
(松村邦洋)加藤茶さんと高木ブーさん。
(磯山さやか)加藤茶さんも元気になったんでね。だから……。
(松村邦洋)『金スマ』、出てましたね。
(高田文夫)『金スマ』ね。だから、今、大忙しだってよ。うちによく来るケロリンの社長、いるだろ? ドリフターズの本を出したばっかりだから。昨日もNHK、全国ネットで解説していたもん。『ドリフターズとその時代』ってさ。ドリフは大衆演芸史の中でどういう位置なのか?っていうことをあいつ、解説しているんだよ。ケロリンがさ。桶、持ってないんだよ。桶を持たずにしゃべっているんだよ(笑)。
(松村邦洋)あの人、桶を持たない司馬遼太郎ですよね。お笑い界、詳しいですよね。
(高田文夫)今、新潮社から出てますから。『ドリフターズとその時代』っていうね。ちょうどだからひっぱりだこなんだって。
笹山敬輔『ドリフターズとその時代』
<書き起こしおわり>