(中略)
(星野源)さあ、そんなわけで『“Gratitude”』の感想がたくさん届いておりますので、読んでいこうと思います。埼玉県の方。「星野源10周年ライブ『“Gratitude”』の生配信終わり、感動の気持ちに満たされながらこのメールを書いています。配信でのライブってどんな感じかなと思いわくわくした気持ちで過ごした日々。ライブ前は自然と『Hello Song』を口ずさんでいて気持ちが高まっていました。
部屋を真っ暗にしてイヤホンを耳につけ、ドリンクも用意してギリギリのエラーに焦りながらも何とか無事に入場できました。始まってすごく嬉しかったはずなのに、1曲目の源さんの歌い出しを聞いてなぜか涙が溢れました。『あれ? すごく楽しいのに、嬉しいのに……』。そう思いながら2曲目でテンションが上がってジャンプしながらも流れる涙。『ああ、私、我慢してたんだ』。そう思いました。3月末から行く予定だった海外留学がなくなり、そのために仕事を辞めていたため、ぽっかりと何もなくなった日々。
家があって、食べ物がある。自分より大変な人はたくさんいるのだから……と思うと、愚痴をこぼすことさえ認められないような、そんな気分に勝手になっていました。途中の弾き語り以外、ずっとリズムを取って踊って。配信だからこそ遠慮せず、一緒に歌ったり。源さんと目が合い放題だし、バンドの皆さんもよく見えるし。とにかく最高でした。『楽しい!』。心の底からそう思えて、『楽しいんでいいんだよ』と源さんから言ってもらえたような気持ちでした。
そして真っ暗な部屋に1人のはずなのに、周りには同じように歌ったり踊ったり感動しているファンの皆さんがいるような、不思議な感覚にもなりました。お金を払って見られることも、とても意味を感じました。チケットを買うことで私たちも一緒にライブを作っているんだという一体感があったような気がします。配信だっていい。最高。そして目の前で会える日、その時が来たら絶対に会いに行きます。源さん、本当に最高の時間をありがとうございました」。
こちらこそありがとうございます。嬉しいですね。そうか。留学がなくなっちゃったのはね、つらいよね。だからね、そう。もう本当に海外に全然行けなくなっちゃったし。それこそね、旅行もなかなか行きづらいようになってきてしまってますから。なんか非常に難しいよね。僕も元々はもうドラマ終わってるような時期ですし。本当だったらね、4月から放送だったりするので。で、それが終わったらまた海外に行こうかな、なんて思ったりしてましたけど。だからね、いろいろできなくなったことがやっぱりたくさんあってですね。
だからこそ、本当に「もう……どうでもいいわ!」みたいな気持ちにもなる時もあるけど。なんかね、面白いことを考えてやっていかないとなと思いますね。で、自分はありがたいことに……っていう反面、いわゆる自粛期間中にやることがちょっといっぱいあったので。何かのんびりできたっていう気持ちでは全然なかったんですよね。だからまあ、なんか「のんびりしたいな」って気持ちが最近高まっていて。なんかドラマ終わったらちょっとしばらくのんびりしたいな、なんて思ってるけど。たぶんのんびりできないんだろうなっていう感じはあります(笑)。
新たなアイデアが出てきてしまう
また何かね、アイデアがね、出てきちゃってね(笑)。「これ、できるな」とか「これ、面白いな」って思っちゃってね。配信ライブ、やっちゃったからね。やっちゃうと、出てくるよね。やっぱり、やる前って思いつくことって限られるんだけど。1個やっちゃうと「ああ、これができるわ」とか「これ、できないと思ってたけどたぶんこれ、行けるな」とか、いろいろ分かってくるのでね。それもね、ちょっといいことだな、なんて思ったりしております。
(中略)
(星野源)さあ、『“Gratitude”』の感想をどんどん読んでいきたいと思います。福岡県の17歳の方。「星野源10周年ライブ『“Gratitude”』、最高に楽しかったです。始まる前まで『生で見れないのは残念だな』と思っていた自分をぶん殴ってやりたいくらい最高のライブでした。通常のライブだと周りを気にして熱唱できなかったり、おしっこを我慢して膀胱が破裂しそうになったりということがありますが、1人だとノンストレス。スマホをトイレに持ち込めばトイレがライブ会場に! 源さんと一緒に熱唱し放題。『笑顔で会えた!』って心から思えるライブでした。アーカイブでも何度でも見ようと思います」。ありがとうございます。
ああ、そうなんですよ。今回、アーカイブがあるので。元々は3日間のアーカイブの予定だったんですけど、ちょっと交渉して1週間に延ばしてもらいました。なので1週間、もう見放題でございますので皆さんぜひ見てください。そしてチケットも引き続き、実は販売していますので。
「なんかみんな、すごいいいって言ってて、見たいな。でももう見れないんだろうな」って思ってる方もですね、アーカイブ期間が終わるまでずっとチケットも発売してますから。チケットを買っていただければ、視聴パスを買っていただければ何回でも見ることができますので。ぜひ皆さん、今からでも遅くないのでね。『“Gratitude”』をぜひ見ていただければと思っております。
先日開催した配信ライブ『“Gratitude”』のアーカイブを【7/19(日)23:59】まで公開中です!
視聴パスをお持ちの方はもちろん、これからご購入いただく方も、配信ライブならではの特別なライブを何度でもご覧いただけます。この機会をお見逃しなく!https://t.co/BIhD0d37Pb#星野源10周年ライブ #GHXA pic.twitter.com/PavbT0l32B— 星野源 Gen Hoshino (@gen_senden) July 16, 2020
さあ、続いて宮城県仙台市、28歳の方。「配信ライブ初体験でしたが、家がライブ会場になるのは新鮮で楽しかったです。リアルにいつでもトイレに行けるし……」。フフフ、みんなトイレに行けてるんだね。そうだよ。ライブ中も行きたいだろ? 俺も一緒だよっていうことでね。お客さんなんて結構さ、行きにくいよね。やっぱりどうしても、僕がトイレに行っている間もさ、何だかんだで一緒に行くってこともできないだろうし。その間、バンドメンバーが面白いことを行っていたりするだろうからね、見逃せないだろうしね。そして、いつものライブでは映像を流す時間とかもあって、その映像も面白かったりとかするから、なかなかね。
それでビール飲んだりとかさ、お酒を飲んだりとかも自由にできるし。そういうのもね、配信ライブの良さですよね。「……ゆったり、いつものソファーで聞き入ったり、人目も気にせずに自由に踊りまくりました。最前列なだけあって源さんの歌はもちろん、楽器の音やコーラスのひとつひとつがよく聞こえて、『うわっ、ここ最高だな!』と気づくことが多く、かっこよくてしびれました。相変わらず『プリン』のセリフ? コント? も面白すぎました。カースケさん、おめでとう。今は厳しくてもまたライブ会場で源さんの音楽を聞くのが楽しみになりました」。
そうだね。あの『プリン』という曲で曲が一旦止まって、ちょっとトークコーナーみたいになるみたいなのがあるんだけども。そうだね。もうリハの最中もですね、カースケさんのトークが止まらなくてですね。なんでかっていうと、カースケさんにお孫お孫さんができて。本当にめでたい! で、1ヶ月前ぐらいだったかな? 「実は孫ができました」という連絡がありまして。「うわっ、めでたい!」みたいな。「嬉しい!」ってなってね。すごいいいニュースだったんで。きっとたくさん話したいだろうなと思って。じゃあ、そこで話ししょうよっていう。
カースケさんの孫トーク
で、「話しましょうよ」って言って。「自分で散々しゃべっておいて、いきなり自分からもう曲を始めちゃうって流れにしましょうね」って言ってやったのに、本当にもう何かしゃべりたすぎて、その段取りを忘れ、叩き始めずに本当にただ、ダラダラとした時間が流れるという(笑)。しかも、そのお孫さんのことをね、いろいろ質問して。いろんなことをしゃべってくれるのかと思ったんだけども、10何分ぐらい使って本当に「かわいい」しか言ってないの。もうそれ、何の中身もない(笑)。
なんていうの? 中身が「かわいい」しかないの。なんかいろんなこと聞きたいので、いろんなことを言ってくれたらいいんだけど「かわいいんだー」しか言わないから(笑)。いや、それも面白かったですよ。本当にもうね……(笑)。そういうところも、MCも結構楽しかったのでね。そこもぜひ皆さん、見ていただきたいと思っております。ありがとうございます。
じゃあもう1通ぐらい読もうかしらね。「感想を送るのが人生で初めて。先日、拝見した『“Gratitude”』に衝撃を受けて、いてもたってもいられず筆(スマホ)を取りました。私はずっとアニメが大好きで、アニメの曲ばかり聞いていました。今回、『MIU404』を機に星野源さんに興味が湧き、折角のタイミングだとライブを見ることにしました。感想は『色気すごい、やばい、倒れる』でした。特に『肌』からの『Ain’t Nobody Know』は音楽と照明と星野さんの背中越しからの首元へなめるようなカメラワークに正直、とんでもないものを見ているような錯覚に陥り、怖くなってきました。
が、『いや、これこそが星野源さんの隠れた魅力でファンの皆さんが虜になるところなのではないか?』とアニオタ特有の考察を駆使して正気を失いそうになりながらも意識を保って最後まで見ることができました。感想はとてもとても最高でした。まさに最高の初体験でした。アニソンとは違う色気のある感覚が今も私のそばから離れなくて、くすぐったい感じですが楽しかったです。貴重な体験をありがとうございました」という。
嬉しいですね!ドラマきっかけで見てくれたの。ありがとうございます。いや、なんかそういう人もいてくれたんだな。嬉しいな。そう。普段、たとえばそれこそアニソンばっかり聞いている人っていうのがね、曲を聞いてそういう風にいろんな思いを感じ取ってくれたっていうのは非常に嬉しいですね。きっとこの人は感受性が豊かなんだろうなっていう感じがしました。ありがとうございます。ぜひこれからも聞いてくださいね。もちろん音源も聞いていただきたいし。またね、きっと配信ライブやると思いますからぜひ見てください。よろしくお願いします。
(中略)
(星野源)さあ、そんな感じで『“Gratitude”』、本当にたくさんの感想メール、ありがとうございました。だからいろいろとやりたいこともアイデアも出てきちゃったんでね。またなんか、どこかのタイミングで……しばらくね、『MIU404』がずっと続くので。その間はできないと思いますが。またの機会に、ちょっといろいろと考えてやりたいと思いますので、ぜひ皆さん見てください。よろしくお願いします。
あとはまた違う形でとか、いろいろとやり方はあるよなと思うので。そういうのもちょっとずつ考えて、面白いこととか楽しいことをなるべく、皆さんに楽しんでいただけるようなことを生み出せるように頑張って行きたいと思います。よろしくお願いします。
<書き起こしおわり>