渡辺志保 Kenneth Whalum『Might Not Be Ok feat. Big K.R.I.T.』を語る

渡辺志保 Kenneth Whalum『Might Not Be Ok feat. Big K.R.I.T.』を語る MUSIC GARAGE:ROOM 101

渡辺志保さんが2020年6月12日放送のbayfm『MUSIC GARAGE:ROOM 101』の中でKenneth Whalum『Might Not Be Ok feat. Big K.R.I.T.』を紹介していました。

(渡辺志保)もう1曲、Spotifyのチャートからお届けしたいと思います。ちなみに私が今、見てるのはSpotifyのグローバルのバイラルチャートでもありますし、あとはアメリカのバイラルチャート。それからアメリカの総合チャートにやはりこういったBlack Lives Matter的な楽曲が多くランクインしているというところです。続いて、お届けする曲は2016年にリリースされた楽曲なんですけれども。ケネス・ワーラムというですねシンガーの作品になります。

ここにフィーチャリングされているのが私が大好きで、この番組でも何度か紹介しているラッパーのビッグ・クリットが参加した『Might Not Be Ok』という曲。「もう大丈夫だなんて言えない。なぜならもうダメかもしれないから」っていう意味で、それがコーラスの部分で繰り返されるフレーズなんですけれども。

Police Brutality

何について歌った曲かと言いますと、ひどい「ポリス・ブルータリティー(Police Brutality)」について歌った1曲です。で、「ポリス・ブルータリティー」っていうのもちょっと聞き慣れないワードかもしれないですが。警察による暴行であるとか蛮行。人権侵害的な言動であるとか、そういったものをポリス・ブルータリティーという風に表現しているんですね。で、ビッグ・クリットのラップが本当にすごくて。最初のバースも「ママたちがずっと泣き続けている。黒人たちがずっと亡くなり続けている。そしてポリスはずっと銃を放ち続けている」っていう、そんなラインで始まる曲です。

そして曲の途中にも「Can’t breathe」……「息ができない」っていう。「動けなくなるまで膝で首を押さえつけるんだ(Can’t breathe Knee where your neck be like why you movin’?)」っていうね、本当にまさに今回のジョージ・フロイドさんの事件と重なるリックが入ってまして。

これは2014年に起きたエリック・ガーナーさんという方の事件を元に書いたリリックなんですけれども。2014年にもニューヨークで同じく黒人男性が白人警官に首を押さえられて。「Can’t breathe(もう息ができない)」と言いながら命を落としてしまったという事件が起こりました。6年前の事件なんですけれども、本当に全く今と状況が変わってないんだなという風にも思いますし。2016年に発表されたこの曲がまた再度、皆さんの胸に突き刺さっているんだなという風に改めて感じました。というわけで聞いてください。ケネス・ワーラム feat. ビッグ・クリットで『Might Not Be Ok』。

Kenneth Whalum『Might Not Be Ok feat. Big K.R.I.T.』

<書き起こしおわり>

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