吉田豪ともふくちゃん 新型コロナ以降のアイドルビジネスを語る

吉田豪ともふくちゃん 新型コロナ以降のアイドルビジネスを語る SHOWROOM

(もふくちゃん)アンケートをしてるか見れるんですけど。それ見てると「20代の頃にでんぱ組が好きで。でも今、家族を持って30代になってライブに行けなくなった」みたいな人ってすごい無限にいるんだなと思って。そういう人たちが結構数多く見てくれたんじゃないかなって思うと、そういう人たちがもう1回、でんぱ組を見るとか、現場にもう1回帰ってくるとか、そういうののひとつきっかけにもなったのかなとか思います。

(吉田豪)そうなんですよ。僕なんかもこの年齢になると、ライブに誘われて行ったりはするけれども、座って仕事しながらじゃないと正直、見るのがしんどいってのはあるんですよ。

(もふくちゃん)わかる! もう立ちっぱなしで2時間とか狂気の沙汰ですよ。だから本当、オタクの人たちの体力ってどうなっているの?っていう(笑)。

(吉田豪)その上で騒ぐなんて無理っていう(笑)。

(もふくちゃん)そう! 大声を出して2時間飛び跳ね続けるとか、どんなアストリートやねん?っていつも見ながら「すごいな!」って正直思っていて。自分は本当、5分も立ってらんないから。絶対に座りたいんだけど……みたいなね。そういう気持ち、わかるからね。

(吉田豪)理想はZeppとかね、2階が関係者席で椅子席っていうのが一番の理想なんですけどね。

(もふくちゃん)見やすいよね。最高に。本当にそう思います。

(吉田豪)仕事もできるっていう(笑)。そういうような側からすると、たしかに配信が増えるのは本当に嬉しいんですよ。家で仕事しながらいろんなものを見れるのは本当にいいことなんで。正直今、僕にとってはかなり便利な世の中になったぐらいの感じで。

(もふくちゃん)あとはなんか若い映像のクリエイターとかは本当に今、稼ぎ時というか。そういうのはいいなって思うな。

(吉田豪)うんうんうん。でもそんな風に上手いこと転がせる側の人だなということですよね。これまでのキャリアがちゃんと生きて。

(もふくちゃん)そう。だって私さ、高校生の頃からバイトでプログラマーやってたからね。TCP/IPを勉強してたからね。

(吉田豪)ホームページを作ったのも相当早い人ですからね。

(もふくちゃん)中2で作ってましたからね(笑)。まあ、今だったら中2で作るのも当たり前かもしれないけど、私の頃とかさ、まだダイヤル回線で「ピー、ピョロロ……♪」みたいな。コールバックが来てさ。それで「アニメーションGIFとか重すぎて見れませんけど?」みたいな時代だったしね。その時代のやっぱりあの面白い時代のインターネットの夢を知ってるからさ。だってアマゾンが上陸した時の衝撃とかやっぱり忘れられないし。「アマゾンドットコムの日本バージョンが来たぞ!」とかさ、「Yahooの日本版が来たぞ!」とか、そういう時代なんですよ。だからもう、本当に今、逆に久しぶりにだからインターネットの世界に帰ってきて。勉強して「ギャン! 今、こんな時代になっているのか!」みたいな。すごいビビりきっている。なんか。

(吉田豪)超便利みたいな?

(もふくちゃん)超便利だし、なんかもう本質的にインターネットの世界が分かる人っていないじゃないかな?って思うぐらい……(コメントを見て)そう。BEKKOAME! 私、BEKKOAMEでホームページを作っていたんだよね! 知っている? BEKKOAMEでホームページを作っていたからね!(笑)。

(吉田豪)懐かしい(笑)。

BEKKOAMEでホームページを作っていた世代

(もふくちゃん)BEKKOAMEだったよ! いやー、本当にね、インターネットブルースですよ。

(吉田豪)僕も一応、パソコン通信ぐらいからやってる世代ではあるんですけどね。でも全然、やる側というか見てるだけでしたからね。

(もふくちゃん)そうだよね。私、小3の時に初めて出した夏休みの宿題がさ、ベーシックの数当てゲームだよ? ベーシックでプログラミングした数当てゲーム。ジオシティーズはむしろね、ちょっとまた後というか。ジオシティーズももちろん覚えているけど、でもジオシティーズで作ったホームページの上に広告バナーが出てくるのとか、ちょっとバカにしていましたね(笑)。

(吉田豪)まあ、そういう人であればそれはね、こういう流れになったとしても対応ができるということですね。

(もふくちゃん)「よっしゃ、来たぞ!」っていう感じでしたね。

(吉田豪)でも、どうですか? この状況がどれぐらい続くと思います? 全然読めないでしょうけど。

(もふくちゃん)全然続くでしょう。あんまりコロナの話をすると、コロナ警察が怖いからあんまり言えないけど。でもなんか、少なくとも握手会とかはさ、もうたぶん一生無理なのかな?って思ってるんだよね。

(吉田豪)だからいわゆるホールのコンサート解禁はたぶんあと1月ぐらいでやれるかも……って感じではあると思うじゃないですか。

(もふくちゃん)でもホールのコンサートでさ、キャパがあれだけで「やろう」っていう人がどこまでいるかだよね。

(吉田豪)ですね。

(もふくちゃん)それとか、ちっちゃいライブハウスでも人数制限かかるじゃないですか。そうなってくるとじゃあチケット代も上げないといけないでしょう? 「じゃあ、どうやってみんなマネタイズするのかな?」とかは事務所によって考え方はバラバラだろうけど。なんか、そのへんの考え方が……やっぱり「配信+ライブ」っていう形が当たり前になると思うけど。そこに追いつけるところがどれぐらいあるかな?っていう感じかな。

(吉田豪)恐ろしいですよね。たしかに配信とセットで、配信を普通の金額で、現場を高額で少人数とかにするしかないんですかね。

アフターコロナのマネタイズ

(もふくちゃん)結局、そういう金銭感覚になるよね。だからでんぱ組のこの間の配信も2000円でやったんだけど。なんか私、そのへんの金銭感覚は全くわかんなくて。ネット配信ってあんまり高くしても会えるわけじゃないし、あの音響で聞けないし。「高い」っていう風に言われるかな?って思って、恐る恐る2000円で出したら、なんか意外とみんな「安い」って言ってくれて。それはそれで結果的に良かったんだけど。他の周りの人たちから「なんであれを2000円でやったんですか? 困ります!」ってすごいクレームが来てて(笑)。

(吉田豪)「もうちょっと取ってくれないと!」って?(笑)。

(もふくちゃん)わかんない(笑)。「普通に何のエフェクトもないライブを2000円では売りにくくなります!」っていう風にクレームが来て。

(吉田豪)すごいわかる(笑)。

(もふくちゃん)たしかに……それはなんか、ごめんだったな。

(吉田豪)トークイベントとかもそうですけど、やっぱり配信で気軽に出せる金額ってやっぱり上限がありますよね。

(もふくちゃん)そう。だから私もちょっとネットって考えると安い方がいいかなと思って安くしたんだけど。でも結果的にすごいホールに入るより多いぐらいの人数の人が見てくれてよかったなと思ったんだけど。

(吉田豪)僕も気軽に出せるのは3000円行ったらちょっと躊躇し始めるかな?っていうのはありますよね。2000円だったら「まあ、いいや」っていう感じで即買っているというか。

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