プチ鹿島とダースレイダー 東京五輪1年延期と安倍首相・森喜朗の「賭け」を語る

プチ鹿島とダースレイダー 東京五輪1年延期と安倍首相・森喜朗の「賭け」を語る ラジオ

プチ鹿島さんとダースレイダーさんが2020年4月24日配信の『ヒルカラナンデス』の中で再延期も噂される東京オリンピックについてトーク。1年延期という「賭け」に出た安倍首相、森喜朗会長についてや3000億円とも言われる追加負担金などについて話していました。

(ダースレイダー)だけどそのバランスっていうか。何を見せて何を見せないか?っていうのが実は政治家の能力だと思うんですね。

(プチ鹿島)全くおっしゃる通り。したたかなんです。

(ダースレイダー)そういう意味では高井崇志さんとか、あとは山尾志桜里さんとかもそうだけども。「脇が甘い」って言われているのは要はそのやっていること自体の問題とは別に「今、こういうことをやっていた時にそれがどのように報じられるのか? どう受け止められるのか?」っていう……政治家のメッセージの出し方ですよね。

(プチ鹿島)小池百合子さんなんか、本当にしたたかだからさ。「小池百合子です!」って言っていたあの東京都のCMをもう止めちゃうとか。もっと言うと、ずっと「オリンピック、オリンピック」って言っていたのをなかったことにして。それで「ロックダウン!」って。

(ダースレイダー)だって「三密」と「ソーシャルディスタンス」っていうものでイメージの塗り替えをパーッとやっちゃってますから。

(プチ鹿島)それでスーパーにもね、入店規制をかけるみたいな。そしたら、維新の松井一郎大阪市長が「女の人は時間がかかる」みたいなことを言っていてね。

(ダースレイダー)まあ、雨ガッパを着てなにを言っているんだ?っていう話ですけども。まあ、とにかく今、そういった意味ではその政治家のメッセージ伝達能力っていうのには僕は非常に注目していて。これね、「メルケルがすごい」って言っているのは、その彼女が言ってる内容ももちろんそうなんだけど。

「こういうことを伝えたいんだ」っていう伝え方の問題で。ニュージーランドのアーダーン首相だったり、評価が高まっている人……ニューヨークのクオモ州知事もそうなんですけども。「このことを伝えるためには、こういう風にしなきゃいけない」っていうところ全部ひっくるめての政治家としての能力が今、見えてるっていうことなんですね。

(プチ鹿島)だから逆に今は本当にフラットで。地方から中央からみんな……もっと言えば海外からも、そのリーダーの振る舞いっていうのがチェックできる時なんですよね。

(ダースレイダー)まあ、ついでに二階さんの振る舞いとかもね、よくチェックをできるっていうね。だから「二階さんって何者なんだ?」っていうのがずっとあって。「この人は一体、何をした人なの?」っていうのがやっぱりこういう状況での動き方を見てるとわかってくるんですよね。

(プチ鹿島)だから裏番長ですね。国土強靭化云々で。だから表には見えない人なわけですよね。ところが、谷垣さんがああいう自転車事故……本当にイレギュラーな事故が起きてしまったから。じゃあ、緊急対応できる人材として本当の実力者を出したら、もう二階さんしかいないわけですよ。だから僕は「あれで潮目が変わるんじゃないか?」って当時から言っていたんですけども。まんまとじゃないですか。

(ダースレイダー)なんだかんだ、やっぱり非常に重大な決定に結局絡んできていて。だからね、安倍昭恵さんがね、宮崎に行ったとかっていう噂も「これはもしかしたらの旅行券を先に使ったんじゃないか?」みたいなね。あの「Go Toキャンペーン」っていうものにかなりのお金が今、つぎ込まれているんですよね。

(プチ鹿島)あれ、1兆7000億円とかですよね。

1兆7000億円の「Go Toキャンペーン」

(ダースレイダー)そう。だから「えっ、実はそこにそんなに予算が行っているの?」っていう。あれってでも、基本的には二階さん案件なんですよね。Go Toキャンペーンは二階さんが自分のために、自分の抱えている、自分のところにロビイングしにくる業界団体にお金をがっつりと固めたっていうことで。

(プチ鹿島)だから和牛商品券とかお魚券とかと構造は変わらないわけですよね。

(ダースレイダー)一緒ですね。で、全国旅行業協会っていうのの会長をやっているのが二階さんなわけですよね。

(ダースレイダー)そういった意味ではその旅行券の予算を確保した上で、一律10万円の給付金の話をしてるんですよね。だから自分の取り分はもういただいてるから、その上でちょっかいを出すっていう意味での10万円ですから。あれはね、政治家として実際に国民のために役立つ政治をしているという意味ではなくて、政治家同士の政治力っていう意味での二階さんというのは……。

(プチ鹿島)そうですね。だから僕もさっき言った、岸田さんから人間関係っていう話をしましたけども。でも、それを見てるとそこが見えてくるんですよ。政策だけだとどうしてもそこは見えてこないから。

(ダースレイダー)なんなら、何もやってないように見えますもんね。

(プチ鹿島)だからやっぱり今、政府のやってることをきちんきちんと見ていて、批判でもないと思うんですけども。チェックだし、何か違和感を感じたなら、声に出したっていいじゃないですか。

(ダースレイダー)だから二階さんとね、もう1人。鹿島さんがずっと追いかけている二大巨頭でね、森喜朗さんという人がいるんですけども。森喜朗さんは今、オリンピックという、これをめぐる……東京オリンピック、延期して1年後の開催になりましたっていうことで。馳浩さんも記事を出していましたけども。でも「1年後に果たしてできるのか?」っていうことは早くももう言われ始めてるじゃないですか? 「本当に1年後、オリンピックはできるの?」みたいな。これに対して森さんは「再延期は絶対ありえない」って言っていて。でも、この「絶対ありえない」っていう言葉、最初の延期の可能性が話されている時にも言ってましたよね?

「再延期は絶対ありえない」

(プチ鹿島)そう。あれもね、ダースさん。面白いのが、どうやら森さんは「2年延期の方がいいんじゃないか?」っていう説をお持ちだったんですよね。で、森さんとバッハ会長が3月22日ですか。「延期の方向へ」という電話会談をして、その情報を安倍さん、小池さんとシェアして。それでその翌日、もう小池さんが「ロックダウン」って言い出して。もう機を見るに敏ですから。

(ダースレイダー)だからあれ、もう変わった瞬間に……今までは「オリンピックは絶対にやります。東京都として!」みたいなことを言ってたんですけど、それを全部なかったにしていますよね?

(プチ鹿島)それでその2日後の3月24日だったかな? 今度は森さんがいて、安倍さんがいて、小池さんがいて。それでバッハさんと正式に会合をやりましたよね? あの時の記事を読んでみると、森さんは最初に「まあ政治日程もあるんだろうけど、2年延期という声もあるよ、安倍くん」というのを打診した。その「政治日程もあるよ」っていうのは、当然わかっています。安倍さんとしては1年以内にやりたい。1年後にやりたい。なぜなら自分が総理大臣のうちにやりたいから。

(ダースレイダー)だから本当はオリンピックを今年やって、それを花道にしたいぐらいの腹積もりがあったわけですもんね。

(プチ鹿島)で、その時に安倍さんが言ったのは「1年でいいんです。ワクチンも開発されている」っていう。それで後日、朝日新聞の森さんへのインタビュー記事に載っていたんですけども。「我々は賭けたんだ」って言っているんですよ。賭けですよ?

(ダースレイダー)賭けに出たっていうね。しかも、ワクチンって開発されてるんでしたっけ?

(プチ鹿島)まだまだですよ。安倍さんにしたら「来年の1月、2月ぐらいにはワクチンが開発されているだろう」っていう、そういう予測でいて。それで「我々は賭けたんだ」っていう。それで実際にバッハさんと話して、バッハさんが「1年でいいよ」っていうので。その後、安倍さんと森さんと小池さんでグータッチしたっていう。今はもう「グータッチでも危険だ」って言われているんですよね。野球選手とか。それで、「安倍くん、よかったね」って森さんは言っていて。それで森さんが言うのは「自分たちはもう賭けたんだ」っていう。それで最近、共同通信のインタビューに答えた時には「再延期はない。なぜなら俺たちは賭けたんだから」っていう。

「俺たちは賭けたんだから」

(ダースレイダー)「賭けたんだから」って……いや、その「俺たち」にもしかして僕とか鹿島さんも入っているんですか?っていうね。

(プチ鹿島)それで最近は「命を懸ける」とまで言い出してきて。かけるものがどんどんと増えてきているわけですよ。

(ダースレイダー)「命を懸ける」っていうけど、マスクは絶対にかけないっていう。でも延期が決まった時にはかけてきたとかね。まあ、周りへのあれもありますからね。でも、そのオリンピックをめぐってね、「絶対に再延期はない」っていうことを言っているのと同時に出てきたのがIOCのホームページに「1年延期するんだったら、追加で予算がかかります。3000億円とかかかりますよ」っていうことで。

「安倍さんがその追加の予算を負担することに同意した」っていうことがIOCのホームページに出たんですね。それで僕はそれを見て「えっ、いつ同意したの? 同意をする、しないという話は誰かしていたっけ?」って思っていたら、その数時間後には橋本聖子五輪担当大臣が「政府としての合意はない」ということを答えて。そしたらその次の日にはIOCのホームページからそれが削除されたんですね。これ、なにが起こっているんですか?

タイトルとURLをコピーしました