DJ松永 地元・新潟県長岡市での講演会を語る

DJ松永 地元・新潟県長岡市での講演会を語る ACTION

DJ松永さんが2020年2月5日放送のTBSラジオ『ACTION』の中で地元、新潟県長岡市で開催された講演会「DJ松永 夢を叶えた軌跡」について話していました。

(DJ松永)一昨日、地元の新潟県長岡市に帰っておりまして。それはなぜ帰ったのかと言いますと、なんとね、講演会をしてきたんですよ。講演会ですよ? ヒップホップアーティストが講演会ですよ。

(幸坂理加)新潟のどちらで?

(DJ松永)新潟の地元、長岡市という私が生ま育った街です。そこでの長岡市役所の中にある施設で「DJ松永 夢を叶えた軌跡」というテーマで……(笑)。

(幸坂理加)おおっ! しっかりした講演会ですね(笑)。

(DJ松永)市役所ですよ? ヒップホップって基本的には反体制の音楽ですからね。レベルミュージックなのに、この本当に権力の中心に潜り込んで。本当ですよ。まさかこうなるとは……思いますね。ありがたいですよ。で、まあ世界一を取った後に地元に帰ったりもしたんですけど、なんかすごい「故郷に錦」感がすごくて。まあ市役所、結構大きい施設なんですけれども、帰ったらすごいでっかい電光掲示板に「世界一おめでとうございます! 松永さん、おかえりなさい(バーン!)」みたいな。「恥ずかしい!」みたいな(笑)。

(幸坂理加)おおーっ! お出迎えが。

(DJ松永)もうめちゃくちゃ恥ずかしい。で、会場に入ったら、副市長さんとかがごあいさつに来てくださって。すごいですよ。「俺、勘違いしちゃう!」と思って。よくない、よくない。やめてください!

(幸坂理加)いやー、世界一ですから。

(DJ松永)地元のテレビ局とかも取材しに来てくれて。「インタビューを取りたい」とか。あと、囲み取材をしましたよ? すごくない?(笑)。俺、市役所で囲み取材したんだけど(笑)。

(幸坂理加)えっ、初めてですか?

(DJ松永)取材はあるけど、囲み取材ってやっぱりアーティストがやることじゃないじゃないですか。

(幸坂理加)ああ、スポーツ選手とかはありますけどね。

地元メディアによる囲み取材

(DJ松永)もうびっくりしましたよ。でも楽屋に入って、そういった取材をこなして。で、台本を渡されて目を通したんですけども、「えっ、なにこれ?」と思ったのが、「松永さんのご友人からのスピーチ。花束贈呈」っていう項目があって。「なにこれ? 誰が来るんだろう?」と思って。「えっ、こんなのもあるんだ?」と思ったら、楽屋に外から「おいっ! ◯×※△!」って声が聞こえてきて。「うるせー!」とかっていう声が聞こえてきて。「えっ、なになに?」って思ったらガチャッて地元の友達が4人、入ってきて。全員片手にハイボールを持ってるですよ。

(幸坂理加)ええっ?

(DJ松永)俺、地元で「クニ」って呼ばれているんですけども。「おい、クニ! おお、楽屋、こうなってんのかよ? お前、メイクさんとかいんのかよ、芸能人みてえだな!」とかって入ってきて。「うわうわうわ……」とか思って。もうみんな、酒を飲んでいるんですよ。「まさか……こいつらじゃねえよな?」って思って(笑)。

(幸坂理加)フフフ(笑)。

(DJ松永)おかしい。市役所にこんな、酒を片手に入ってきていいわけないし。本当に……「もう本当に彼らでないことを祈る……」って思いながら、まあ本番が始まったんですよ。で、本番。講演会の冒頭にその友人のスピーチということで。壇上に立って「ご友人からの花束の贈呈です!」ってなったらその4人がガヤガヤ入ってきて。「うーわ! やってる、こいつら。やっちゃってる……」って思って。それで4人、来たんですよ。4人がステージに上がって俺にスピーチする予定だったですけども、2人はなんか「いやいや、俺はいいわ……」って上がらないんですよ。で、2人だけがステージに上がって。「スピーチを読み上げる」っていう風に聞いていたんですけど、花束を俺に「オウッ!」って押し付けて。それでぶっきらぼうに壇上から下がっていって。「なにこれ?」って思って。「これ、市役所の人たちはどう思ってるんだろう?」って。ブッキングミスも甚だしいんですよ(笑)。

(幸坂理加)フフフ(笑)。

(DJ松永)絶対に他にいたし。

(幸坂理加)ああ、ヤンチャなお友達が来ちゃったんですね?

(DJ松永)「これ、ヤンチャすぎるじゃん?」って思って。本当によくない。「今、講演会っていうことを自覚してほしい。本当にいい加減にしてほしい」と思ったんですよ。「まあでも、いいわ。他がちゃんとバシッと始まれば。俺がしっかりすればこの講演会、いいものになるはずだ」と思っていたんですけど、そのガヤガヤした酔っぱらいの友達が最前の席にドスンと腰をおろしたんですよ。「えええーっ!」って思ったんですよ。最前って……おかしいですよね? 

(幸坂理加)そうですね。後ろですね(笑)。

最前に陣取るヤンチャな地元の友人

(DJ松永)いや、せめて後ろじゃないですか? せめて後ろだし、そんな酒飲んでガヤガヤしているやつが最前にいる。めちゃくちゃやりづらいわけですよ。で、始まったら始まったでめちゃくちゃガヤを入れてくるんですよ。

(幸坂理加)ええーっ?

(DJ松永)「話が長い! 話が! 話が長い!」とか(笑)。

(幸坂理加)結婚式の二次会じゃないんだからね(笑)。

(DJ松永)いや、講演会なんすよ? 副市長さんとかあいさつしに来てくれる講演会で。そんな市役所で……それで俺、本当に止めたんですよ。本当に俺、ちょっとイラッと来たんで(笑)。「あの、本当にみんなに迷惑だから静かにしてね」って言って。そしたら、静まったんですよね。で、なんかつつがなく進んでいって「ああ、よかったわ」って思ってパッとそいつらを見たら、寝てたんですよ。

「ZZZ……」っ寝ていて。俺、それも本当にカチンと来て(笑)。すごくないですか? ベロベロに酔っ払って最前に座って、イベント中に寝てるんですよ? 「フゴゴ……フガッ……」ってパッと起きて「う、うん……あ、まだしゃべってんのか? 割と話、長くね?」とか。もう全部聞こえるんですよ。「もう本当に嫌だ。本当に嫌い!」って思って(笑)。

(幸坂理加)フフフ、メンタルが強いんですね(笑)。

(DJ松永)いや、良くないじゃないですか。でも、なんとか、なんとなく自分の話をして、その講演会の本編はなんとなく終了したんですけども。「ああ、良かったわ。終わったわ」と思って。そしたらその後にね、「交流会」っていうのがあって。

(幸坂理加)へー。交流会?

(DJ松永)というのがね、待ち受けてたんですよ。「交流会って何だろう?」ってずっとわかんなくて。で、本番前とかにもスタッフの方に「交流会ってこれ、何をするんですか?」って聞いたら「いや、松永さんと皆さん、お客さんで交流していただいて……」って言われて。「えっ? その『交流』が何かを聞いているんだけど……?」っていう。もうみんな、ちゃんと把握していなくて。で、始まったら始まったで、結構大きめな会場に円卓が6つぐらいあるんですよ。で、その6つぐらいの円卓で分かれて来てくださった方々が円卓を囲んでいるみたいな。で、俺はその真ん中にある円卓にポツンと立っているんですよね。それでお客さんが巡るような形で俺と交流していくみたいな。ブロックごとにみたいな。完全にお見合い大作戦なんですよ(笑)。

(幸坂理加)フハハハハハハハハッ!

(DJ松永)もう「ええっ!」って思って。それで俺も乾杯の発声とかしましたよ。俺、普段乾杯しないくせに。

(幸坂理加)珍しいスタイルですね(笑)。

(DJ松永)で、それで始まったら、まあワンブロック目が始まって。ひとつの円卓の真ん中に俺がいる。で、お越しくださった方で俺を囲むんですよ。それで「さあ、始めてください。どうぞ!」ってなって……みんな「えっ、これ、なにするの?」ってなって。みんな、お客さんもわかってなかったんですよ。それで本当にマジで2、3分ぐらい沈黙の時間が流れて。俺もその「交流していただいて……」って言っていたスタッフさんを見たら、めちゃめちゃ目をそらすし(笑)。

沈黙の時間が流れる交流会

「いや……この人たち、本当に詰めが甘い!」って思って。ブッキングもミスってるし、交流会も何をやるのか、みんな把握していないって思って。「いやー、本当にね、ラジオとかでしゃべっているような話ばっかりしてしまってすいません」「はい」「シーン……」みたいな。「ヤバい! これ、どうやって乗り切ろう?」と思ったら、1人の男の子が「松永さん、あの、写真を撮ってもらってもいいですか?」って。「よっしゃ! 来た来た来たっ!」って思って。「おお、写真、撮ろう! 悪手もしよう! サインも書こう!」って言って。もうそこからサイン会のスタートみたいな感じで。

(幸坂理加)ああーっ!

(DJ松永)「よしよし、時間埋まる、埋まる! もう全員、これをやろう!」って。なんか200何十人ぐらい来ていたけど、もう全員やろうと思って。もう全員、その対応をして。そこからはもう楽ですね。やることが決まってるんで。「来てくれて、ありがとうございます。写真、撮りますか?」って。それで埋まる。

(幸坂理加)男の子に助けられて。

(DJ松永)そう。「本当に男の子、ありがとう!」って思って。それで進んでいったら「なんかすごい肌色が迫ってくるな?」と思って。

(幸坂理加)なんですか、その「肌色」って?

(DJ松永)肌色。「めちゃくちゃ肌色が迫ってきているけど、なに?」ってパッと見たら、天谷さんね(笑)。

(幸坂理加)ええっ! 天谷窓大さん?

(DJ松永)そう。天谷さんっていうのはこの『ACTION』にもよく来ていただいている、品川やきいもテラスっていうね、大きい焼きいもイベントの発起人で。イベントディレクターで結構いろいろと多岐に渡る活動をされている方で。その天谷さんがね、講演会に来てたんですよね。「ええっ!」って思って。

迫ってくる肌色、天谷窓大

(DJ松永)「天谷さんじゃないですか!」「へ、へへっ、はっ、はっ! へっ、すいません、はっ!」とかって言っていて(笑)。天谷さんは写真とかを求めずに、なんか普通へらへらして帰っていったんですけども。もうびっくりして。天谷さんってお忙しい方じゃないですか。わざわざ来ていただいて。そんな東京からわざわざ来ていただいた天谷さんにあの友達の醜態とかを見せたっていうのも俺、すごい嫌で……。

(幸坂理加)フフフ(笑)。天谷さん、軽やかですね(笑)。

(DJ松永)天谷さん、本当に。

(幸坂理加)「肌色」って……(笑)。

(DJ松永)ほぼ肌色ですよ。ほぼ肌色が迫ってきた。でもね、本当にありがたい貴重な機会をいただいたと思いましたよ。本当に、まさか自分が講演会するような立場になるとは思いませんでしたからね。

(幸坂理加)講演会、慣れましたか?

講演会の振り返り

(DJ松永)でも本当に初めてだったので、事前に交流会はするとしたら何をするか、考えておく。地元の友達が来るようなパートがあったら、その友達のブッキングにはこちらで口を出させていただくとか。「もっといい友達がいます!」っていう(笑)。なんかイベント内容をそんなに話し合ったりしなかったから。

でも本当にいいものになりました。非常にいいものになったなと思うんですけれども、本当にそういったノイズ。「地元の友人」というノイズも排除できたなと思ったんで。やっぱり次あったら、もうちょっとそこのリスクヘッジもできるなと思ったんですね。次の機会があったのもっと頑張りたいと思いますよ。

<書き起こしおわり>

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