ハライチの岩井さんが2020年1月30日放送のTBSラジオ『ハライチのターン!』の中でサンシャイン池崎さんと京成立石で昼飲みをした話をしていました。
(岩井勇気)この間、テレ東のおはスタっていう番組終わりでね、朝8時ぐらいですよ。サンシャイン池崎と一緒なので。お互いね、「日中は空いているな」みたいな話になって。夜から何かあったんだけど。「どこか行くか?」って言ったら池崎が「ちょっと飲みたいわ。昼飲みしたいわ」っていう話になって。池崎は酒好きなんだよね。もう毎日飲んでるんだって。で、「どうすんの? そういうところ、あるの?」っつったら「立石に行きたい」と。
(澤部佑)なるほど。昼飲みの聖地みたいなね。
(岩井勇気)葛飾区の立石ですよ。俺、1回行ったことがあるんだけど。で、「センベロ」って言われるよね。千円でベロベロになれるみたいなさ、安い居酒屋が多いところなんだけども。昼飲みですよ。で、昼飲みでも立石は有名だからさ。俺は行ったことがあって、池崎はない。「だからちょっと行ってみたいんだ」って言うの。「じゃあ立石にしようか。でもじゃあ、時間が早すぎるから1回帰って、立石に昼の12時半に集合しよう」ということになって。
それで1回帰って、それで立石に向かったんだよ。で、京成立石っていう駅なんだけど、着いたらもう改札出たところに池崎がいたんだけどさ。そしたらもう本当に池崎がバッグも何も持たずに、財布をケツに差して片手に『カイジ』の単行本を1冊だけ持っているの(笑)。
(澤部佑)俺も会った。『カイジ』の単行本を持っている池崎と(笑)。
(岩井勇気)フフフ(笑)。「お前、模範昼飲みスタイルじゃねえかよ!」っていう(笑)。
(澤部佑)あいつ、なんか持ち歩いてるんだよね。何かね。
(岩井勇気)そう。「そのさ、持ち歩くのはいいけど、手ぶらで単行本を1冊だけ持って。それ、読み終わった時に嫌じゃないの? これ、どうすんの? 『カイジ』、めちゃくちゃ重荷にならないの?」って聞いたらなんか「いや、でも面白いんだよ。すげえ読みたいんだよ」って(笑)。でも何回も読むわけじゃないじゃん? その1巻をね。それで立石に一軒、有名なモツ焼き屋があるんだけど。そこは14時から開店しているんだよ、もう。
(澤部佑)早いね。いいねえ!
(岩井勇気)そう。それで俺はそこに行ったことがあって。もう昼飲みもできるから、そこに行こうと。そしたらもう、すごいのね。昼12時半に立石に着いて、そのお店は駅前なんだけど。行ったらもう本当に昼飲み好きそうな常連のおじさんがブワーッと並んで。行列ができているのよ、もうね。
(澤部佑)もう並んでいるんだ!
12時半ですでに行列ができている
(岩井勇気)並んでいる。「いつから並んでるんだ?」みたいな。で、もうみんな顔見知りみたいな。もうしゃべっていて。「毎日来てるんだろな」みたいな雰囲気の人たちなわけ。それで最後尾に並んでさ、1時間半ぐらい待つわけよ。それでその間もどんどん後ろに並んでいくんだけど。それで1時間半並びながらさ、池崎と話しながら待ってたんだけどさ。ずっともう池崎の恋愛観を聞かされて(笑)。
(澤部佑)恋愛、恋バナ大好きだからね!
(岩井勇気)とにかく池崎は楽しそうに飲む子がいいんだって(笑)。
(澤部佑)一緒にお酒を飲む時に? なんだよ、それ?
(岩井勇気)楽しそうに、おいしそうに飲む子がいいんだって(笑)。
(澤部佑)それなの? 第一が?
(岩井勇気)いいんだって。「ああ、そうなんだ」なんて。それで1時間半たって、14時になったんだよ。開店の時間。そしたら、並んでたおじさんたちがなんか陣形みたいなのを組みだすのよ、なんか。店に入るための(笑)。なんか特殊な形になって。
(澤部佑)えっ、いままでは一列というか、普通に並んでいた?
(岩井勇気)なんか蛇腹みたいな感じで並んでいたんだけど、それがなんか入る体制みたいな感じになるのよ。「おっ、いよいよ始まる!」みたいな。でも、店が開かないの。「あれ、おかしいな?」って。14時過ぎても開かないの。「あれ? 14時開店じゃなかったっけ?」って。それで結局開いたのが14時20分ぐらいなんだよ。でも、誰も文句言わないのね。もう飼い慣らされてるの、店に。店が遅れても……(笑)。
(澤部佑)「どうせうちしかないんだろう?」っていう(笑)。
(岩井勇気)そう(笑)。店はもう14時すぎようが、準備ができたら開けますよっていう感じなわけ。並んでる客はもう店に従順なわけ。
(澤部佑)なるほど。まあ常連だうし。
(岩井勇気)店がどう出ようが、その人たちは従うんだよね。とにかく飲みたいから(笑)。
(澤部佑)とにかく。本当、そこのモツと酒を行きたいから。
(岩井勇気)で、店はそんな広くない。入れて30人ぐらいなの。で、その30人っていうのもぎゅうぎゅうに詰めて30人。
(澤部佑)立ち?
ぎゅうぎゅうの店内
(岩井勇気)座りです。で、俺らが並んだ時間がすごい良かったらしくて。1回転目の一番最後ぐらい入れるっていう。1回転目に店に入れる一番最後の人たちぐらいの感じ? で、ギリギリで入れたんだけど。もうイスも長イスでさ、隣りと完全に肩がくっついちゃっているぐらい、もうぎゅうぎゅうなわけ。もう隣りの人がモツ焼きを持っていて目を離そうものなら、もうそのモツ焼きが食えるぐらいの……(笑)。
(澤部佑)フフフ、トンビ的なことも可能なんだね(笑)。
(岩井勇気)可能。もう目を離したら食えるよぐらいのね。
(澤部佑)志村さんのコントとかでありそうだね(笑)。
(岩井勇気)もう本当にでもひなびた、老舗のモツ焼き屋なんだけども。とにかくもうそこのルールが厳格で。たぶんね、もう普通に行ったら無理。何の情報もないままで行ったら無理。
(澤部佑)わかんない?
(岩井勇気)うん。一応、ネットに上がってるの。頼み方とかルールとか全部上がってるんだけど、それを調べてから行かないと、もう注文もできないし。
(澤部佑)注文ができない?
(岩井勇気)できない、できない。何もわからないまま時間がすぎていっちゃうぐらいの感じ。「怖い、怖い、怖い……」みたいな。でもネットがない時代はこれ、どうしていたんだろう?っていう感じなんだけど。とにかく、飲み物のメニュー以外はどこに書いてあるか全くわからない。
(澤部佑)うわっ、そういうの、ムズいな……。
独特な注文方法
(岩井勇気)で、モツ焼きのメニューの頼み方っていうのがもう独特で。まずモツの部位を言って、それから焼き方を言って、味付けを言うの。たとえば「ハツをレアで塩で焼いてほしい」っていう……それで、お酢をかけてもらうこともできるわけ。その時は「ハツ若焼き塩、お酢かけて」って言うわけ。もう呪文みたいのが飛び交ってるの。いろんなところで。
(澤部佑)いわゆるなんかラーメン二郎とかみたいな?
(岩井勇気)そんな感じで。で、一応モツの刺みたいなこともできるのよ。「ハツ生お酢、しょうが乗っけて」みたいな。「ハツを生で食べるやつにお酢をかけてしょうがを乗っけて」っていうことなんだけども。これを噛まずにスラスラッと言わないと……本当にね、ホールに店員がいるんだけども。40代、50代ぐらいのスキンヘッドのキャップかぶったお兄さんが1人いるんだけど。このキャップの店員がむちゃくちゃ目が据わっていて、ぶっきらぼうで怖いんだけど。この店員がとにかく店の空気を全部支配してるのよ。
(澤部佑)ああ、なるほどね!
(岩井勇気)この人が客を全部コントロールしてるわけ。で、この注文をスラスラと言えなかった場合、このキャップかぶってる店員に「はあ?」みたいな顔をされるの。「なに言ってんの、お前?」みたいな顔をされるの。
(澤部佑)「なに言ってんの、お前?」とは言ってないんだね?(笑)。雰囲気ね。
(岩井勇気)言ってないけど。「ああ?」みたいな感じの顔をされるの。
(澤部佑)超嫌だよ……。
(岩井勇気)で、「すいませーん!」とかも言っちゃいけない感じなの。もうこっちからその店員を呼ぶことはできないの。とにかく店員が近くを通りかかった時に「ハツ若焼き塩、お酢かけて」っていうことをスラスラと言うの。本当に町の情報屋みたいな感じで……(笑)。
(澤部佑)すれ違う瞬間に?
(岩井勇気)すれ違う瞬間に。「やつの居場所はどこだ?」みたいな感じの。そんな言い方で言わないといけないわけ。
(澤部佑)「西口7番ロッカー」みたいな?(笑)。
(岩井勇気)フフフ、そんな感じで言わないといけないわけ。で、俺はやったことがあったから、そういうのをなんか覚えてて。サクサク言えたんだけども、池崎はもう初めてだから。
(澤部佑)いや、緊張するな、その感じだと。
(岩井勇気)それで店員が来た時に池崎がね、「あ、あの……ガツ。ガツ、ください」って言ったの。小さめの声で。そしたらもう店員、ガン無視だよね、池崎を(笑)。
(澤部佑)うわあ……。
いきなり無視されるサンシャイン池崎
(岩井勇気)もう本当、なんの反応もしない。なんか、無視。本当に。池崎もすごいしょぼんとしちゃっているの(笑)。
(澤部佑)池崎さん、そういうのダメだよね(笑)。心、折れちゃうよね。
(岩井勇気)だから俺が「これこれこうやって頼むんだよ」って池崎に教えてあげたの。
(澤部佑)なんで一発目で教えてあげなかったんだよ?(笑)。
(岩井勇気)出方をうかがっていたの。みんなが言ってるのを何となく聞いて、「ガ、ガツ、ください……」みたいな感じで言っていたから。それで次にさ、キャップの店員が来た時に「ガツよく焼き、タレで」って池崎が言えたんだよ。そしたら、その店員にまた池崎、無視されたの。なぜか。
(澤部佑)ええっ?
(岩井勇気)で、池崎はもう本当にゴミを見るような目で見下されて。
(澤部佑)それはちょっと言いすぎなんじゃないの?(笑)。心が折れているから、そう感じちゃったんでしょう?
(岩井勇気)「初めてかな?」みたいな。本当にそういう目をしているの。目が据わっていて。で、池崎がもう「岩井、ちょっともう無理かもしれない。俺、もう無理かも……」って。チビチビとビールだけ飲んで。それで落ち込んでいたら、3分後ぐらいにキャップの店員が来て池崎に「はい、ガツ。よく焼き、タレ」みたいな。
(澤部佑)おおっ!
(岩井勇気)通っているのよ! そう。
(澤部佑)えっ、無視してたんじゃないの?
(岩井勇気)無視をしていないの。その店員は「はい、ガツ。よく焼きタレね」って出している時も注文をさんざん言われてるの。それが全部通ってるのよ。
(澤部佑)ちょっ、すごい!
場を支配するキャップの店員
(岩井勇気)支配しているのよ。で、その後もね、何皿か俺らも一応、頼めたから。頼んで食べていたら、そのキャップの店員がまた通りかかって俺らに「食べた皿、重ねて。スペース取らないで!」って。強めに。「うわっ、怖……」って。
(澤部佑)ぎゅうぎゅうだし。
(岩井勇気)とにかく容赦ないんだよ。もうぶん殴られんじゃないか?っていうぐらいのテンションで言われるわけ。でも隣に常連がいたんだけども。その常連が何か特殊な頼み方をしたんだよね。そしたらそのキャップの店員がその常連に「なに? 頼み方、忘れちゃったんじゃない?」って。
(澤部)おおー!
(岩井勇気)「いや、常連にもこんな感じなのかい!」っていう。ただ、その後その客に「なに? 最近、来てなかったじゃん?」みたいな。「あれっ、急に優しい!」って。
(澤部佑)おおっ、ちょっと見えた。見えたね、人間の部分、見えたね!
(岩井勇気)「なに、そのアメとムチ!?」っていう。「なにそれ、ほしい! 俺らもほしい!」みたいになっちゃって(笑)。
(澤部佑)フフフ、いや、常連だからね。
(岩井勇気)「なに、そのキャップの店員に認められた感じ……俺らもなんか認められたい!」って。あの空間にいると、もうそのキャップの店員が支配してるからそう思ってきちゃうの。支配者だから。で、俺らはもう本当に注文を無視されたり、「なに? お酢かけんの? かけないの?」みたいに言われていたりしていて、その圧がすごいからさ。もうどんどんでも、なんかその注文をされてる様子とかを見てるとかっこよく見えてきて。「めちゃめちゃかっこいいじゃん!」って。なんか誘拐犯を好きになるような感じの(笑)。
(澤部佑)フフフ、うん(笑)。
(岩井勇気)もう本当にその感じなわけ。あの店に行ったらもう神だから。
(澤部佑)そうか。もう全てなんだね。
(岩井勇気)もう池崎と2人でさ、「この店に来た女ならあの店員、誰でも抱けるな」っていう話をしていて(笑)。
(澤部佑)支配してるから(笑)。
(岩井勇気)それぐらいの感じ。見た目は全然かっこよくはないんだよ。
(澤部佑)まあ、普通のおじさん。
(岩井勇気)でも、「ヤバい、なんか抱かれちゃう!」みたいな感じに見えてくるんだよ。どんどんどんどんかっこよく見えてきてさ。それでしばらく飲んでて、俺は「梅割り」っていうもう本当に小さいグラスに焼酎のストレートをドボドボと入れて。それで梅のシロップを入れたみたいなやつがその店の一番有名な酒なんだけど。それとモツ焼きがめっちゃ合うみたいな。それを何杯か飲んでいて。で、その店員がさ、来る時にま常連はその甘さを言うわけ。その梅シロップの量を。
「辛めで」とか「甘めで」とかって言うとシロップの量を少しにしたり、多くしたりとか。で、俺は何回か来たことがあったから「甘め」でって言っていたの。で、それがすごいモツ焼きに合うからずっとそれを頼んでたんだけど。そしたらそのキャップの店員がさ、通りかかって。それで飲み物が空いていたから俺が「梅割りください」って。その3杯目の梅割りを頼んだ時に「甘めだよね?」って言われたの。
(澤部佑)あっ、ああーっ!
(岩井勇気)「来た! 認知、来た!」って思って(笑)。
(澤部佑)「認知、キターッ!」(笑)。
「認知、キターッ!」
(岩井勇気)「認知、キターッ! 認知された、嬉しい! うわあ!」ってなって(笑)。「なに、俺? 今日、抱かれるのかな?」って思って。
(澤部佑)抱かれないよ(笑)。
(岩井勇気)と、思って池崎の方をバッと見たらもう串を噛みながら「ぐぬぬぬぬっ!」って顔をしていた(笑)。
(澤部佑)悔しいんだ(笑)。
(岩井勇気)だから、もうめちゃめちゃ美味くてさ。
(澤部佑)いいねえ。面白いね!
(岩井勇気)もう池崎は本当に「認知、ほしい! ほしい!」ってなっていたから、通い詰めて池崎はいつか抱かれると思うよ(笑)。
(澤部佑)今のところ、ちょっと三角関係だね、ちょっとね。
(岩井勇気)そうだね(笑)。
<書き起こしおわり>