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安住紳一郎『一緒にやろう2020』全国民放テレビ同時生中継の試練を語る

安住紳一郎『一緒にやろう2020』全国民放テレビ同時生中継の試練を語る 安住紳一郎の日曜天国
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安住紳一郎さんが2020年1月26日放送のTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』の中で民放テレビ114局で同時生放送を行った特別番組『一緒にやろう2020』に出演した際の模様を話していました。

(安住紳一郎)さて、一昨日の金曜日ですけれども1月24日。今年、オリンピックが開かれますがオリンピックの開会式が7月24日なんですよね。なので一昨日、1月24日でちょうど6ヶ月前。半年前ということのようでした。イベントが都内でいろいろあったようですが。また一方、開催反対のデモも各所であったようです。私も金曜日の夕方、午後6時40分から20分間、テレビで民放同時生放送というものがありまして、そこに参加をしてきました。

(中澤有美子)ええ。

(安住紳一郎)全国に民放が114あるんですけれども。東京ですと5局ということになりますが、系列局がたくさんありますので、全国で数えると114という放送局の数になるんですが。その114局で同じ番組を放送するという、そういう催しなんですね。東京の放送局の民放スタッフ、アナウンサーが港区お台場のフジテレビに集まりまして、20分の番組を作ったということなんですけれども。放送時間もコマーシャルも全く同じということで。こういう放送の実施は初めての試みだったようです。これまでにも『ゆく年くる年』という大みそかの番組がありまして。NHKの『ゆく年くる年』ではなくて、民放が作ってた『ゆく年くる年』があったんですよね。

30年ぐらい続いていたんですけれども、1988年の暮れ……89年になる年で終わったと思うんですけれども。今もNHKの『ゆく年くる年』は続いていますけども。NHKのものと民放のものが二つ続いていたという時代が30年ぐらいあるんですけれども。その『ゆく年くる年』はたしかに民放で共通の番組をやってたんですけれども、あれは輪番制でそれぞれその年の当番の局が作って、それを全部の放送局で流しているということなので、スタッフが民放からかき集められてひとつの番組を作ったというのはどうやらこの民放60年の歴史の中で初めてということのようで。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)見てる人にはね、なぜ同じ番組をたくさんのチャンネルでやる必要があるんだ?って思うのかもしれませんけれども、一応志を持ってひとつの旗のもと集まったということなんですけども。

(中澤有美子)へー。新しいことだったんですね。

(安住紳一郎)これまで、ライバル局っていうと垣根が非常に高くてですね、よっぽどのことがない限り一緒に仕事はしませんし、むしろ口も聞いてはならぬみたいな、そういう「険悪」とまではいきませんけれども、そういう雰囲気なんですよね。むしろ怖いというような印象があります。ただ最近はテレビ、ラジオのメディアは当然斜陽ということがありまして、存在が危ういということもありまして。いがみ合っていても仕方がないということで、ひとつの番組を作ろうということになりました。またオリンピック半年前ということで。オリンピックはNHKも中継するのですが、民放もスポンサーからの提供を受けて放送をいたします。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)これはね、よく聞くんですけども。世界的なスポーツイベントになるとのNHKの中継が当然、圧倒的に支持が高いんですよね。「スポーツ中継はNHKだけがやればいいんじゃないか」っていうような厳しい意見もよく届くんですけれども。たしかにコマーシャル入りませんしね、規模が違いますし、予算が違いますからね。ただ、オリンピックの放映権は非常に高くてですね。今、東京オリンピックの放映権、いくらするか知ってますか?

(中澤有美子)想像がつかないなー。

オリンピックの放映権料

(安住紳一郎)そうですよね? しかもオリンピックの放映権って今、冬季オリンピックと夏のオリンピックがセット売ってるんですよ。ねえ。「ええっ!」と思いますでしょう? 「むしろ抱き合わせ商法で公正取引委員会はIOCにクレームを入れるべきだ!」なんて思いますけどね(笑)。「えっ、えっ、抱き合わせ商法はいけないんじゃないですか?」みたいなね(笑)。

(中澤有美子)フフフ、そう聞いてるよ(笑)。ああ、なんですか。

(安住紳一郎)そうなんですよ。冬季オリンピックとセットで夏のオリンピックの放映権を売ってるんですよね。なので平昌オリンピックと東京オリンピックがセットなのかな? 平昌オリンピックは終わりましたけどもね。

(中澤有美子)そっちとセットなんですね。

(安住紳一郎)ええ。セットセットで売っているんですよね。平昌オリンピックと東京オリンピック、セットで日本はIOCに660億円払っているのかな? どうです? 660億円ですって。どれぐらいのお金の価値か、分かりませんよね? 何となく「高いな」という感じはするかもしれませんが。1964年の東京オリンピックの放映権は1億5000万円ぐらいですからね。うーん、660億円。当然、こんなお金、ひとつの放送局でまかないきれるわけもなく。慣習的にNHKが7割、民放が3割でお金を出してるみたいなんですけども。なので、民放にはスポンサーの皆さんがいらっしゃいますから、そうやって皆様にご負担をいただいて、生放送でオリンピックというスポーツイベントをテレビで見ることができるということなので、あんまり民放も毛嫌いしないでくださいという心からの願いでございますね。

(中澤有美子)本当にそうですね。じゃあNHKさんは7割を自分で払っているんですか?

(安住紳一郎)そうです。自分以外に払う人、いませんよね?

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)NHKはね、料金を徴収されていらっしゃいますから。

(中澤有美子)はい。払えるんだ。

(安住紳一郎)ねえ。まあ、そういうこともありまして民放もオリンピックを放送しますよということで、金曜日に集まって気勢を上げたということなんですけれども。なんとなく同じ番組作りをしている人たちなんですけれども、働いている組織が違うので。なんとなくいつもと勝手が違って戸惑ったり、新鮮だったり、感心したりの連続なんですけれども。同じ料理を作るんだけれども、よそ様の台所を借りて、よそ様の食器や包丁を借りて作ってる感じですか? 「ああ、こういう便利なものがあるんですか? へー。ああ、アボガドの種をくり抜くそういうのがあるんですね。これ、どこで売っているんですか?」みたいなのとかね。「いやいや、うちではこうしているんです。いや、もう全然。出汁から取らないんですよ、うちは」みたいな(笑)。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)「もう全部、めんつゆ!」なんていう(笑)。そういうそれぞれのネタばらしみたいなのもあって楽しいんですよね。別にこの、アナウンサーとかキャスターが集まったっていうわけじゃないんですよ。だからスタッフも全員集まったので。ディレクターもプロデューサーも寄せ集めで集まったんで。「えっ、そうなんですか? へー! 句読点はこんなに頻繁に打つんですか?」とか。「ああ、縦書きですか? 横書きですか? へー!」「ああ、左手で持たない。右手で持つ? へー!」「ああ、そうですか。ふーん! えっ、カメラマンの方って言っていつもこんなに笑ってらっしゃるんですか? ああ、こんなに笑ってるですか!」みたいな。

(中澤有美子)へー! やりやすい(笑)。

(安住紳一郎)「へー! ああ、そうですか。私、今結構難しいことを言ってるんですけど、こんなに笑ってらっしゃるんですか?」みたいな。「いや、常に笑っています」みたいな。「ええーっ! ああ、そうですか! どうぞ、よろしくお願いします」みたいな。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

イヤホンの違いに驚く

(安住紳一郎)ねえ。あとは一番驚いたのは何かな? ああ、イヤホンだ。イヤホンって耳にするですよね。それで、ちょっとくるくるくるってカール状になったコードの干渉部分みたいなのがあって。首の後ろに持っていって、下に垂らしてベルトの後ろに付けたトランシーバーにミニジャックを挿して、そして聞くみたいなことなんですけれど。「イヤモニ」とか言ったりするんですけれども。フジテレビのキャスター、アナウンサーの皆さんは、皆さんそれぞれオリジナルのイヤホンを持ってるんですよね。耳の穴で型を取った自分はオリジナルのイヤホンを持ってるんですよ。なので、外れづらいんですよね。

(中澤有美子)ああ、そうですか。

(安住紳一郎)なのでみんな各自、それを持ってくるんですね。それで現場で音声さんにそのトランシーバーだけお借りして、それで自分で挿して、そして自分で持ち帰るっていうんで。だから集合時間に行ったら「皆さん、イヤホン持ってますか?」なんて言われて「持ってませーん!」ってなって。「ええっ、イヤホンって持ってくるものなんですか? 持ってきませんでしたー!」みたいな。「はーい。じゃあ持ってない人はこちらから取ってください」みたいな、何かそういう万人向けイヤホンみたいなのの貸し出しコーナーがあって。

「すいません、イヤホン持ってないんですけど?」「では、こちらをお使いください」みたいな。「オリジナルの、持ってないですか?」「ええ、私たちはそういうのを作ることになってないんですよね」「じゃあ、どうしてるんですか?」「ええっと、まあその共通のイヤホンかけみたいなところから、最も汚れてないイヤホンを取って、それをつけています」みたいな。

(中澤有美子)フハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)「そうですか……」みたいな。「よそはよそだから!」みたいなことをスタッフに言われて。「うちもこういうのが必要じゃないかな?」「よそはよそ、うちはうち!」っていう(笑)。そうね。「よそはよそ、うちはうち」っていうね。そのかわり、だからイヤホンを忘れたらたぶんね、きっと大変だろうね。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)そうなんだよ。「へー。うらやましいな」って思って。たしかに耳の穴にジャストフィットするだろうね。あの、飛行機に乗って映画見る時とかに自分のイヤホンを持ち込んでるみたいな感じだよね。ちょっとね、共通のものだと少しやっぱり違和感があるのかもしれないし、痛くなるかもしれないからということで。「へー! そうなんだ」と思って。「心なしか、よく抜けるな……なんだかな」みたいな感じですね。フフフ(笑)。

(中澤有美子)面白い(笑)。

残り時間モニターの違い

(安住紳一郎)楽しかった。ねえ。あとは、なんだろう? モニターか。残り時間の出し方とかも全然違って。これ、前も話しましたっけ? 話していないですよね? フジテレビの残り時間というのはものすごく明るく出るんですよね。ピンク色で出てたかな? ものすごいわかりやすかったなと思って。テレビ朝日さんの残り時間は残り3秒ぐらいになると流れウィンカーみたいに左下に「3」って出て中央に「2」って出て右下に「1」って出るんですよ。「3」「2」「1」って首が動いちゃうの。「はー、首が動いちゃう」みたいな(笑)。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)なんかフェードアウトっていう感じを出してるのかな? 何かそういうのも面白いな、なんて思ったりしましてね。

(中澤有美子)ねえ。しっかり見なくても場所で、感覚でわかったりするのかな?

(安住紳一郎)ですね。やっぱり長年のその習慣というかね、そういうのがあるのかなと思いました。あとは各局からアナウンサーが1人ずつ参加していて……ということでTBSを代表しまして不肖私、安住紳一郎が参加したんですが。各局のアナウンサーの能力が高い! これはね、本当に……私自身も含まれてるんで、少し謙虚にならなくちゃいけないっていうところはあるんですけども。つまらなくなっちゃうんで正直なことを言いますけども。本当に……まあ、私を含めてですけど5人の能力が高い!

(中澤有美子)フフフ(笑)。ああ、そうですか。じっくりと聞きたいですね。

共演したアナウンサーたちの能力の高さ

(安住紳一郎)私はね、キャリアがもう22年ありますので、まあいろいろできるのかなというところありますが。日本テレビから桝太一さん。日本テレビの朝の番組の顔ですけれども。桝くんはまだ12年目かな? で、他の女性2人はキャリア4年で。テレビ朝日の弘中綾香さんはキャリア6年かな? みんな、その若さで本当に普段から厳しい現場で鍛錬してるんだなっていうことがひしひしと伝わってきて。ライバルなのでね、本来は「悔しい」っていう気持ちにならなくちゃいけないんだろうと思うんですけれども。年齢も年上なものですから、何か嬉しい気持ちになってしまいまして。「もう本当にみんなよく頑張ってる。すごいね、すごいね!」ってずっと言ってましたね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)驚きました。いやー、本当……いや、私の勤めてる放送局の後輩も優秀なんですけれども。やはりちょっと当日はね、みんな代表して来ているということで、少しの緊張と、さらにこう気合いの入っている感じが伝わってきましたね。日本テレビから桝太一さん。テレビ朝日からは弘中綾香さん。弘中さんはもう平成生まれたそうですけども、平成三年生まれ。フジテレビの宮司愛実さんも平成3年。テレビ東京からは竹崎由佳さん。一番若くて平成4年生まれかな。そして不肖私、昭和48年生まれ。1人、平均年齢を上げましたけれども。

20分番組だったので、そんな凝った作りではないんですけれども。とにかく打ち合わせから飲み込みが早いし、きちんと話すというのはもちろんのことですけれども。台本を読んで危険予測とかも十分にできるし、保険もちゃんとかけられるし。全体の構成の把握、気を遣わなきゃいけないもの、固有名詞の確認。そして生放送なんで何より時間の修正能力が飛び抜けてすごい。4人は。びっくりした。もう本当にみんなに見てもらいたいくらいでしたね。感覚的に説明すると何だろう? 餅つき、ありますね。で、あのおばちゃんの役がありますでしょう?

(中澤有美子)はい。お餅を返す。

(安住紳一郎)そうです、そうです。水を手につけてつき手の振り上げたタイミングで餅を直す人ね。「あいどり」って言ったりするみたいですけど。その合いの手とかあいどりって言ったりするんですが。アナウンサーの仕事ってあいどりのようなイメージでやることが多くて。タレントさんとかスポーツ選手とか俳優の皆さんのその力強い杵の振り下ろしに合わせて、邪魔をすることなくその餅を修正して、叩きやすいようにして形を整えて、リズムを出してっていう。そういうようなイメージなんですけども。そのあいどり上手が各局から5人集まってるのでもう、杵を使わず、つくこともなく、あいどりだけでお餅をついているみたいな。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)「はい、どうぞ!」「よいしょ!」「もう一丁!」「どうぞ!」「はい!」「安住さん!」「桝さん!」「弘中さん!」「宮司さん!」「竹崎さん!」って。こういう感じでしたね。それで臼の中できれいな二段の鏡餅ができてるみたいな。それで「あれ? 上に誰かみかん置いた? あっ、お餅できてるわ!」みたいな。「わあ、上手!」みたいな。ねえ。すごいなと思って。で、まあちょっとね、専門的な話になるんですけど。これがね、座組になってたりとかですね、対面式になってるとそんな難しいことじゃないんですけれども、5人で横並びなんですよね。

息を合わせるのが難しい横並び

まあ、どの局が目立てもいけないっていう配慮もあってなんですけれども。5人が横並びで真正面を向いてまして、カメラが正対してますからね。お互いのアイコンタクトが取れないんですよ。なので、相当息があってないとできないはずなんですけども、それを軽々こなしてましたよ。一番驚いたのは、ちょうど半年前のイベントということで私たちはお台場の屋上で横並びでしゃべってるんですけど、その後のお台場海浜公園というちょっと離れたところで東京都知事とかJOCの山下泰裕さん。柔道の山下さんなんかがオリンピックマークの点灯式をやってるんですよね。

で、その様子を中継で入れるっていうんですけれども。「点灯式の10秒前からカウントダウンが始まりますよっていう。なので、そのカウントダウン近辺くらいでこっちの話をまとめて、そっちの中継の点灯式の方の画に乗り替わりますから、よろしくお願いします」なんて言われて。打ち合わせ、それだけなんですけど。向こうのカウントダウンが10秒前から「10!」って始まる直前にですよ、話をまとめて向こうの中継に投げ切ってるんですよ。で、それ直前で時間をね、若手の4人が修正して。ものの見事に返していて。

だからあまりにもきれいに時間修正してるんで、オンエアだけ見るとカウントダウンしたその点灯式の映像を収録したものをそのタイミングで再生してるんじゃないかと思うくらい、1秒半ぐらいの単位で修正をしてるんですよね。で、スタッフも当然優秀だからできるんだけど、そんな生放送はあんまり見たことないなと思って。もう感心しちゃって。うん。ちょっとね、内輪の話を自慢げに話しちゃって申し訳ないんですけれども。謙遜しても面白くないんだと思って、鼻をプンプカしながら話してますけれども。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)中澤さんもね、放送をずっとやっていらっしゃるからなんとなくその感じ、わかりますか?

(中澤有美子)ええと、ええと……ちょっとずれたところを阿吽の呼吸で修正して渡すという意味ですか?

(安住紳一郎)ええと、自分たちがやっているプログラムがありますよね。それで、もうひとつの行なわれてるイベント会場の点灯式のカウントダウンが、向こうの方のイベントの司会の方の温度により、「それでは点灯します。10秒前。9……」っていうんですけども、そこの中継に乗り換えるタイミングが「それではカウントダウンします」のそこの頭に合わせてみんなで話まとめて、「点灯式が始まります」って言ってそっちの中継の方に画を移しているんですね。うん。

(中澤有美子)ああー。「それでは始まります」っていう向こうの司会を耳で聞きながら、そこをギリギリで終わるように?

(安住紳一郎)そこをもうひとつのモニターで見ながら、そこに合わせていってるんですよね。なかなか……それ、1人だったらできるけど、5人の掛け合いの中でみんなが意思疎通が取れていないとできないので。

(中澤有美子)すごく自然でしたね。ええーっ!

(安住紳一郎)「へー!」って思って。私も「えっ、これ収録のVTRが出てるのかしら?」みたいな風に思ったんだけれども、非常にリアルタイムで流れている2つをきれいにそこで貼り合わせるっていうね。驚いちゃいました。で、何かちょっと自分たちがやってる放送がうまく出てるっていう興奮もあって。お台場の夜景が後ろに広がってるから。ちょうどVTRに入ってあたりぐらいで私、ちょうど真ん中に立ってたんですけども。「一番輝いているからセンター」というわけじゃないんですけども。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! いや、輝いてましたよ(笑)。

センター、安住紳一郎

(安住紳一郎)いえいえ。「なんで安住がセンターなんだ?」っていう、巷間そんな声も聞かれてましたけれども。純粋にチャンネル順に並べたら「4、5、6、7、8」で「6」の担当の私が真ん中ということで。不肖私がセンターを務めましたけれども。なんで私から見ると、右を向きくと手前にテレ朝の弘中さんの顔があって、その奥に桝太一くんの顔があって。今、乗りに乗ってる2人でしょう。そしてそのさらに奥にお台場のレインボーブリッジが虹色に輝いていて、その向こうに東京の夜景、摩天楼が広がってるじゃない?

で、左を見ると今度はテレビ東京の竹崎さん。一番キャリアが若いから少し緊張してるんだけども、その緊張と戦いながら息を整えている凛とした表情があって。その奥にフジテレビの宮司さんがいて。宮司さんはもう丁寧な仕事が評判で「30年に1人の逸材」と私は思ってるくらいだから。こんなキラキラした若手をね、右に左に従えて……と思って自分でもこう、グッと来るものがあるわけ。これからのテレビをこの人たちが支えていくんだなと思って。

で、横の弘中さんに「本当に優秀な若手の皆さんと一緒に仕事ができて僕、うれしいよ」みたいなことを言ったら弘中さんが「どうして心にもないことを言うんですか?」みたいなことを言ったりして(笑)。またその言葉にも「弘中さんってやっぱり面白いな!」と思ってグッと来ちゃうわけですよ。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! いいですね、いいですね!

(安住紳一郎)いいでしょう? もう丁々発止ってのはまさにこのことだと思って。「本当に優秀な後輩たちだな!」と思って。「はー!」と思うわけですよ。

(中澤有美子)もうグッと来ちゃう!(笑)。

(安住紳一郎)グッと来るでしょう? うん。で、感慨に浸ってたら20分番組だから、もうエンディングですよ。残り35秒。予定では35秒でいきますって言っていたら、本当に残り35秒で渡されて。企画書通り、打ち合わせ通り、台本通り。パーフェクト。で、残りの35秒は宮司さんがホームページのお知らせをして、弘中さんがメダルを見せて、桝くんがまとめをして。そして私が「オリンピックまであと半年!」と一声出すと、竹崎さんが「心をひとつに!」と続いて。それで5人で「一緒にやろう、2020!」と拳を上げてシュプレヒコールを上げ大団円という流れなんですけれども。

ただね、ここに来て、「オリンピックまであと半年」「心をひとつに」「一緒にやろう、2020」。だいたいもうここで私が2秒。竹崎さんが1秒。それでみんなで5秒の合わせて8秒。そういう風にみんな、頭の中で計算してるんですね。で、番組の最後、尻切れトンボになったらかっこ悪いから、怖いから2秒ぐらい保険をかけるから。「10秒を残して桝くんが俺に渡したらうまく行く」ってみんな、思ってるの。心の中で。で、当然その通りに来るわけ。で、残り10秒っていう風にフロアスタッフも紙のボードを私にね、温和な表情で見せてくれるわけ。フジテレビの出口さんがね。

「うんうん、安住さん、予定通りですよ。はい、10秒。安住さん、行きましょう!」っていうことになるわけよ。ただ、あまりにもみんなが優秀で、時間修正の能力が非常に研ぎ澄まされてたから、20年先輩の俺が何ができるか、考えたんですよね。その瞬間、その刹那に。「何ができるか? よし、俺はみんなに試練を与えよう!」って思ったの。

(中澤有美子)フハハハハハハハハッ! やだ、もう!(笑)。

「よし、俺はみんなに試練を与えよう!」

(安住紳一郎)俺も20年、それなり仕事をしてきたつもりで。みんなにここで何が俺からのプレゼントとしてあるのかと思ったら、これは試練しかあるないって思って。あまりにも上手に来ていたから、これは違うと思って。

(中澤有美子)うんうん。違うか。

(安住紳一郎)違うと思ったの。うん。予定調和じゃいけないと思って。それで一応、私なりの計算もあったわけよ。最後の「一緒にやろう、2020」を5秒で言って保険をかけて7秒。ということは、そのままで行くと最後、ちょっと時間が余るのね。で、余裕を持ってコールを上げても迫力が出ないんだよね。「一緒にやろう、ニイゼロ、ニイゼロー!」「はい、終わり!」だから。予定調和のガッツポーズなんてガッツじゃないからね! 本当に強い気持ちが出た時に出るのがガッツポーズだから違うと思って。ここはね、ちょっとタイトに圧をかけた方がその後、爆発するメッセージ性が出るなと思ったんだよね。それでね、私は2秒のところで6秒使ったのよ。

(中澤有美子)いやー!(笑)。

(安住紳一郎)危ないよね? 残り10秒で俺の予定は2秒なのに、そこで6秒使ったの。「はい、オリンピックまで、あと、はんとしー!」って(笑)。「あっ!」と思っただろうね?

(中澤有美子)ねえ(笑)。

(安住紳一郎)「ヤバい!」って思っただろうね。4人一気に緊張が走るのが分かったの。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)もう現場にいるスタッフたちもみんな顔を上げたのがこっちから見えたの。

(中澤有美子)「はあ!?」ってなりますよ(笑)。

(安住紳一郎)「はあ!? なぜ?」。

(中澤有美子)「なに、この人?!」。

(安住紳一郎)でも、4人がもう瞬間的に修正してくるんだよね。竹崎さんが私のコメントに被せて。もう京急の快特電車かっていうぐらいのスピードで。ものすごいスピードで入ってきたの。びっくりした。もう120キロぐらいでホームに入ってきたから。「オリンピックまで、あと……はーんとーしー!」なんつって。「こころひとつにっ!」みたいな。「早っ!」って。もう超高速バージョン。シュッと入ってきた。で、「一緒にやろう、2020!」なんかもう3秒ないぐらい。だからもうみんな前のめり。振り上げた拳の勢いで前に倒れるぐらいでもう、「いっしょにやろうっ、ニイゼロニイゼロッ!」みたいな。すごい強いメッセージ性が出たの(笑)。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)それでもうギリギリのギリギリのギリギリ。もう絶余し尺ゼロっていうね、まずないレベルのデッド・オブ・デッド、ベタ止めっていうやつですね。もう急ブレーキ、急止まり。すごいのを4人が時間に収めていましたよ。うーん! ギリギリ。

(中澤有美子)よかった! よかったよー!

(安住紳一郎)「あぶねえ!」みたいなね。ただ、やっぱりこういうね、困難、創意工夫、実践実行成功!っていうね、この体験が人を大きくさせるから。私なんかはもう1人、やりきった感じですよね。うん。「一緒にやろう、2020!」っていうね。「どうだ!」っていうね。もう大満足。うん。「私、大満足、2020!」っていうね。

(中澤有美子)フフフ、よかったー!

(安住紳一郎)でもこう、圧をかけてから一気に解放するとね、爆発的なメッセージ性がそのフレーズに宿るから。「私の時間の使い方、みんな感心したんじゃないかな?」と思って横を見たら、「なんて危険な人なんだ!」みたいな。みんな、プレーリードッグみたいな顔をして。「はあ……」みたいな。「この人……うわー……」みたいな。「安住さんって独自のノウハウで仕事しているとは聞いていましたけど、すごいリスクをお取りになります……」って。内心ではね、信じられないって思ったと思いますけども。

(中澤有美子)ええ、ええ。でもやっぱり皆さん、それを気づいて?

(安住紳一郎)気づいていた。「安住氏! 安住氏! 安住の時間の使い方、リスク大きいですね……」って。でも冷静に考えると民放114局を代表して5人でやってて、それでコメントを時間内に収め切れないなんて本当に激痛を伴う失態ですから。そんなリスクを取る必要なないわけですよね。なので私、その事実に気づいてから家に帰るまで、ちょっと足がガクガクしちゃったりして。

「なんかみんなに迷惑をかけなくてよかったな……」みたいな。「本当に、みんな素晴らしい人でした……ああー!(ガクガクガク……)」ってなりましたけどもね。ギリギリを攻めて私を、このおじさんを褒めててほしいなと思います。民放各局、ひいてはTBSラジオ、TBSテレビをどうぞこれからもよろしくお願いいたします。

『民放同時放送!一緒にやろう2020大発表スペシャル』

<書き起こしおわり>

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