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上田誠と佐久間宣行 ヨーロッパ企画の作品を語る

上田誠と佐久間宣行 ヨーロッパ企画の作品を語る 佐久間宣行のオールナイトニッポン0
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劇団ヨーロッパ企画の代表、上田誠さんが2020年1月15日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』に出演。佐久間さんとヨーロッパ企画の作品について話していました。

(佐久間宣行)ということでですね、本日のゲストをご紹介しましょう。劇団ヨーロッパ企画の代表、上田誠さんです。

(上田誠)どうぞよろしくお願いします。上田誠です。ヨーロッパ企画という劇団で作・演出をやっております。

(佐久間宣行)はい、皆さん。天才です。上田さんは。

(上田誠)とんでもないです。

(佐久間宣行)上田さんはですね、1979年11月4日生まれ。京都府出身でヨーロッパ企画の代表であり、すべての本公演の脚本・演出を担当されてるんですけども。映画だと、最近は『ペンギン・ハイウェイ』『夜は短し歩けよ乙女』。これは星野源さんのやつですね。それから『曲がれ!スプーン』の原作脚本。『サマータイムマシン・ブルース』。これは2005年ですが。原作脚本。みたいなものをやられているということで。そんな上田さんが今日のゲストなんですけども。

(上田誠)はい。

(佐久間宣行)でもヨーロッパ企画は劇団の中でも相当メジャーな方だから。ちょっと演劇に興味がある人ならみんな分かると思うんですけども。

(上田誠)いや、本当にね、この番組で時々名前を挙げてくださっていて。本当にまさか呼んでもらえるとも思っておらず。大変今日はありがたい思いと、来てよかったのかな?っていう……なんて言うんですかね?(笑)。

(佐久間宣行)フフフ、いや、来てよかったですよ(笑)。

(上田誠)でも来て困るパターンもあるじゃないですか。

(佐久間宣行)ああ、あれですね。来てもらったものの、こっちに知識がほぼなくて……みたいな(笑)。

(上田誠)意外と持て余すみたいになるとよくないなと思って。ちょっと。

(佐久間宣行)いえいえ。僕はだいたい見ていますから。まあ、「見てますから」っつっても2007年以降ぐらいになっちゃいますけども。

(上田誠)あ、でもそれぐらいから見てくださっているんですか?

(佐久間宣行)『囲むフォーメーションZ』はたぶん見ていますね。

(上田誠)あ、そうですか!

(佐久間宣行)それで『冬のユリゲラー』を見ているし……っていう。結構ね、上田さんっていうかヨーロッパ企画って、ド正面のコメディをやる時もあるけど、システム系のコメディをずっとやってる時期もあって。あれって上田さんは毎回じゃ飽きちゃうから縛りを入れるっていう感じなんですか?

ド正面のコメディとシステム系のコメディ

(上田誠)基本的には僕はシステムっぽい……まあ記号的なというか、ちょっと変わったやつが好きなんですよ。だけどそれは得てして、だいたい人気がないので。

(佐久間宣行)フフフ、自分が好きなやつがね。

(上田誠)そうなんです。なので、人気が……人気ってやっぱり毎年、年に1回本公演をやるんですけど。すごくお客さんの反応が良いときもあれば、「今年はなんかいまいちだな?」っていう時もあるんですよ。それで時々、いい時が出たらその次の年はなんとなく自分の好きなやつをやっていいっていうことにしていて。

(佐久間宣行)それで自分の好きな時にはだいたい?

(上田誠)だいたい、まああんまりよくないっていう(笑)。まあ、得てしてそういうもんですね。

(佐久間宣行)ああ、わかります。そうですよ。僕もゴッドタンの中でめちゃくちゃ好きな回を放り込んだ時に限って、なんかTwitterの反応がほぼないみたいな時、ありますからね(笑)。

(上田誠)ああ、そういうもんなんですね。まあ、バランスを見てというか。

(佐久間宣行)あの、上田さん。結構ヨーロッパ企画って早い段階で……『サマータイムマシン・ブルース』とか『冬のユリゲラー』とか映画化されたりしてるじゃないですか。

(上田誠)そうです。もともとその原作を書いたのが……劇団を旗揚げしたのが僕、大学生の1回生の時に3回生の諏訪(雅)さんっていう先輩に誘われて。今もいる劇団員なんですけども。それで立ち上げて、大学生の頃にもう『冬のユリゲラー』という作品。後の『曲がれ!スプーン』ですね。

(佐久間宣行)はい。長澤まさみが主演の映画。

(上田誠)それと『サマータイムマシン・ブルース』っていうのを大学生の頃にもう舞台をやってるんですよ。

(佐久間宣行)えっ、あれって大学生の時に作ったんですか?

(上田誠)原作は。

(佐久間宣行)天才だな!

(上田誠)うん。それでね、だから……。

(佐久間宣行)「うん」って言ったけど(笑)。「うん。それでね」って言ったけども(笑)。

(上田誠)いやいや(笑)。それで映画のお話をいただいたのが、それが大学を辞めた年かなんかだったんですよ。

(佐久間宣行)あ、ちょっと待ってください。大学生の時に『サマータイムマシン・ブルース』とかを作って。社会人1年目みたいな時に映画の話をもらったってことですか?

(上田誠)そうです。23歳の時に僕は『サマータイムマシン・ブルース』の映画のお話をいただいて。いや、正直……そらまあ、調子に乗ってたんですよねですよね。

『サマータイムマシン・ブルース』後、調子に乗る

(佐久間宣行)そうですよね。それはまあ、乗っていいですよ。だって上野樹里、瑛太とかが主演で。その頃はまだ売れていなかったけどムロツヨシさんとかも出ていて。そういうメンバーで、しかも映画も面白かったじゃないですか。

(上田誠)そうなんです。で、「これはうまいこと行ってるな」っていう感覚ってあるじゃないですか?

(佐久間宣行)あります。しかもあの時のヨーロッパ企画って全然チケット取れない状態になってませんでした?

(上田誠)それはもちろん、キャパシティーとの兼ね合いで。いろいろなんですけど。割とだから、まあ立ち上げも早かったし。お客さんが来てくれるのも早かったんで。それで「いい調子だな」と思っていろいろと記号的なことにも手を出したりしてから、ちょっといろいろと変な感じになりつつ、今っていう感じですね(笑)。

(佐久間宣行)フフフ、ああ、20代の後半ぐらいが結構悩んだ!時期があるっていうことですか?

(上田誠)初速が速かった分、いろいろと紆余曲折があって。というような……。

(佐久間宣行)ああ、わかります。僕、ヨーロッパ企画を見てる時期と、あとはADやっていてどうしても芝居を全然見ていない時期っていうのが20代、30代ぐらいの時……ディレクターの始まりの頃、全然見てない時期もあるので。ヨーロッパ企画だけじゃなくて。その頃もあるんですけど。僕がまたヨーロッパ企画をめちゃくちゃ見始めた2010年前後の頃って、ちょっともうね、「頭おかしいな」って思う作品を作っていたの。あのね、なんかただビルを登っていくだけのコメディとか。2時間。

(上田誠)ああ、そうですね。

(佐久間宣行)これね、『ビルのゲーツ』っていうタイトルで。その社員証でビルをただ延々登って行くんだけど、その1個1個登るのがリアル脱出ゲームみたいにミッションをクリアしないと上がれないっていうだけのを2時間、やってるんだよ。俺、見ながら「頭おかしいな!」と思って見てたもんね。

(上田誠)これね、タイトルから思いついて。「『ビルのゲーツ』、これはいい!」と。

(佐久間宣行)あの……「『ビルのゲーツ』、これはいい!」ってそれ、M-1の1回戦ぐらいの考えですよ(笑)。

『ビルのゲーツ』

(上田誠)「ビルにゲートがたくさんあって、そのゲートをたくさん開けていく劇で『ビルのゲーツ』。これはもうどう思われてもいいから演劇にしなきゃいけない!」という使命感に駆られて作ったのがそれで。だからこれはね、「好き」って言ってくださるのはとてもうれしいですね。

(佐久間宣行)あ、僕は好きですよ。めちゃくちゃ好きだし。何だったら……まあその前も見てましたけど。「またヨーロッパ企画って毎年絶対見なきゃいけないな」と思ったきっかけです。『ビルのゲーツ』(笑)。

(上田誠)ああ、そうですか。だからあれは本当に唯一、僕の中で割とその記号的なというか、ちょっと狂った感じのお芝居の中で唯一、お客さんの反応もよかったタイプなんですよね。

(佐久間宣行)ああ、受けてましたよね。で、その翌年にね、「これは面白いからまた見なきゃいけない」と思って行ったら、「今年は文房具コメディです」って書いてあって。「文房具でコメディをやります」って書いてあって。その文房具コメディっていうのを2時間見せられるのよ(笑)。

(上田誠)そうですね(笑)。ちっちゃい宇宙人が地球に来て、それで机の上を旅して、文房具を観光するっていう。文房具観光演劇(『遊星ブンボーグの接近』)ですね。

『遊星ブンボーグの接近』

(佐久間宣行)あれは、どうだったんですか?

(上田誠)あれは……だいたいね、演劇の評判というのは翌年にわかるんですよ。その年のアンケートはだいたいみんないいことを書いてあるんですけど、その次の年に「去年はちょっとあれでしたけど、今年はよかったです」っていう。だいたいそういうのが多いですけど。そのパターンでしたね。

(佐久間宣行)ああ、言われていたんですか?

(上田誠)ええ。『遊星ブンボーグの接近』に関してはそういう風に、翌年に反省するっていう。

(佐久間宣行)ああ、そうか。でもその『遊星ブンボーグの接近』っていうのも俺は一瞬戸惑ったけどもめちゃくちゃ楽しめたけども。その翌年が『来てけつかるべき新世界』っていう。新世界っていう関西の場所、その一部地域だけがAIとか技術が発達している未来っていう話ですよね?

(上田誠)大阪の新世界に本当の意味での新世界が到来して。ドローン社会になっていったり。

『来てけつかるべき新世界』

(佐久間宣行)そうそう。ドローン人情喜劇みたいなやつなのよ。で、それがね、とにかくめちゃくちゃ面白くて。俺、見ている途中ぐらいから「これはなんかすごいものを見ているな!」っていう感じだったの。そしたらその年、岸田國士戯曲賞という賞を取られましたもんね。

(上田誠)はい。いただきましたね。

(佐久間宣行)それで……これはもう全然横道にそれるんだけど。岸田戯曲賞の授賞式でしたっけ? 俺は別にVでしか見てないですけど、その授賞式でハイバイの岩井秀人さんっていう方がスピーチしたんですけど。「こんなエンターテイメントをずっと志しているものが賞を取ってうれしい!」って、どういうわけかわかんないけど全然関係ない人が号泣するっていう(笑)。

(上田誠)そうなんです。めちゃくちゃ泣いてくださって(笑)。

(佐久間宣行)めちゃくちゃ泣いてましたよね?(笑)。

(上田誠)僕が引くぐらい泣いてくださって。

(佐久間宣行)会場も「なんで岩井さん、号泣してるんだろう」っていう空気になって(笑)。

(上田誠)そうですね。それはね、僕が昔、MSXっていうパソコンでゲームのプログラムをしていたんですね、高校生の頃に。で、岩井さんもそれをされてたんですよ。で、お互いにつまり、ちょっとオタク気質があって。それで「当時、MSXをやってました」という話をしていたんですけど。僕はプログラムがつらくて……まあ、自分で勝手やってるんですけども。つらくて泣いていたんですね。「こんなにこのプログラムをやってもつらいし。エラーばっかり出るし。完成しても誰も遊んでくれない……」みたいなこのパソコン少年独特の……。

(佐久間宣行)わかります。僕もMSXを持っていたので。

(上田誠)ああ、そうですか。という話をしていたんで、「あのMSX少年がよくぞここまで!」という涙だったらしいんですよ。

(佐久間宣行)いや、全然共感できない(笑)。それ、岸田戯曲賞の授賞式とMSX少年同士の友情は全然共感的できない(笑)。

(上田誠)ああ、そうですか? 割とそういうところあったので……。

(佐久間宣行)もう近年……今年やった『ギョエー! 旧校舎の77不思議』っていう、あれは3時間ぐらいでしたっけ? 3時間の中で77個の怪奇が起きるのよ。で、その77個の怪奇を見ていかなきゃいけないお芝居で。「見ていかなきゃいけない」っていう気持ちになるお芝居なんだけども。それがめちゃめちゃ面白かったから秋元康さんにも勧めたんだよ。そしたら、これは後で聞いたんですけど。一幕目で……秋元康がめちゃくちゃ面白かったと思ったらしかく、一幕目と二幕目の間に、別の知り合いが俺に連絡をくれて。「おい、なんか秋元康が会場で『DVD、全部くれ!』って言ってるぞ?」っつって(笑)。1幕の面白さに秋元康がDVDを買い占めるっていう(笑)。

秋元康がDVDを買い占める

(上田誠)いや、そうなんですよ。受付が騒然で。「二幕まで待てなかったのかな?」っていうのもありますし。だいぶ判断を早くしていただいて。

(佐久間宣行)そう(笑)。一幕目でもう買おうと決めたんでしょうね(笑)。

(上田誠)だからそれ、うれしかったですね。そうなんです。その知らせは楽屋にも届きました。「あの秋元先生がDVDを全部買ってくれた!」っていう(笑)。

(佐久間宣行)フフフ、それは俺にも言ってましたよ。「佐久間、面白かったからDVDを全部買って今、見てるんだよ」って言ってました(笑)。

(上田誠)ああ、そうなんですね。見てくださっているんですね。

(佐久間宣行)見てるみたいですね。「面白かった。センスいいな」って言ってましたよ。

(上田誠)そうなんですね。いや、うれしいことがありましたね。

<書き起こしおわり>

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