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安住紳一郎 パレード警備の「顔抑止力」を語る

安住紳一郎 パレード警備の「顔抑止力」を語る 安住紳一郎の日曜天国
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安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中で天皇皇后両陛下の祝賀パレードに際して、皇宮警察や公安警察が警備の際に行う独特な「顔抑止力」について話していました。

(安住紳一郎)今日はこの後、午後3時からということで。TBSラジオでもパレードの模様をお伝えすることになっています。みなさんは天皇皇后両陛下がお出かけの際など、沿道で見かけられた経験はありますでしょうか? 私などは地方出身なので、まさか自分の人生でこういうチャンスがあるなど、つゆほども思っておりませんでしたけども。東京に出てきて都内で働いておりますとごくごくたまにですけども。天皇陛下や少し前ですと現在の陛下が皇太子時代にお出ましなどがありまして。都内で急にね……当然、警備上そういうことが必要なので。

それぞれの派出所などから警察官がずーっと道路の沿道にススススッと集まってきて。見事な等間隔で1人ずつ、立ち始めるんですよね。そして信号の青赤を操作する電柱の操作盤みたいなところに1人、立っていて。そして、スケジュールが秒刻みで決まっているみたいですもんね。で、そのスケジュールを見ながら信号を変え始めるんですよね。で、それが1時間ぐらい前なのかな? あんまりこういう警備上の話をしちゃいけないのかもしれませんが。私が好きでたまに見ていると、そんな感じがしますね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)そして30分ぐらい前ですかね。いわゆる、今日のパレードのような式典ではなくて、ごくごく普通の時ですけども。なんかやっぱり道路上から人や車がまばらになっていくんですよね。なんかちょっと西部劇の荒野の決闘みたいな。風だけがヒューッ、ヒューッみたいな。急にね。「あっ、決闘が始まる! みんな、家に入って!」みたいな。つむじ風だけがヒューッと舞っている感じになって。

「あれ? 都会の道路でこんなに静になること、あるんだ?」みたいな。お正月の道路みたいな、ヒューッてなるわけ。それで信号が向こうの方から見渡す限り、地平線の向こうの信号から全部、青青青青青青……みたいになって。「うわあ、全部青になった!」って思ったら、厳かにしずしずとね。時速25キロから30キロぐらいでシューッと来るわけですよね。はあ! はあぁぁ~!」っていう声とともにね。「ありがたい!」っていう感じでお見かけするっていう感じになるんですけども。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)で、前にも話したと思いますけども。日本はね、銃社会ではありませんから。アメリカなど乱暴な国だとね、銃での抑止力っていうものを非常に強めに掲げてきますでしょう? 「Hold Up!」みたいなことでしょう? それで銃を出したところで周りの人たちを威嚇して、それで警備を行うっていうことですよね。で、そこまで行かなくても銃のガンホルダーに右手をかける感じ、その動作でさえ、抑止力なわけじゃないですか。「これ以上やったら……」っていうその怖さがありますでしょう?

で、さらには撃鉄をガチッとやる感じとかでもさらにプラスアルファになるわけでしょう? で、取り出したらダメでしょう? それで「手を上げろ!」って言われたらもうダメで、銃口を突きつけられて……ってどんどんどんどんレベルが上がっていくわけじゃないですか。で、当然そんなことはしたくないわけだから銃なんか発砲したくないから。要はその動作、動作、動作で危険人物に注意を与えていくっていう警備の仕方じゃないですか。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)よくわかりますよね? 日本はでも、そんな無粋なことはしないわけでしょう? 銃は持っていないわけですから、じゃあどうするか?っていうと日本っていうのは皇宮警察ならびに公安警察の見事な「顔抑止力」っていうのがあるわけですね。

(中澤有美子)フフフ、デデーンッ!(笑)。

(安住紳一郎)デデン!っていうね。ものすごい怖い顔で睨まれるっていう。

(中澤有美子)顔抑止力!

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皇宮警察、公安警察の見事な顔抑止力

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(安住紳一郎)顔抑止力っていうのがありますよね。私もすごく警備が厳重な時にちょっとね、何かをしようっていうわけじゃないんだけども。ちょっとはしゃいじゃうような人っていますでしょう?

(中澤有美子)そうですよね。気持ち、わかります。

(安住紳一郎)気持ち、わかりますよね。ちょっとガードレールに足をかけちゃうとか、少し登って体を前に出しちゃうとか。でも、そういうのは警備をする側の人にとってみては大変な危険人物に映るわけで。そういう人は困るわけじゃないですか。そうすると、ねえ。行幸とか行啓がある寸前にちょっとはしゃいでいる人なんかがいるとすっごい覆面パトカーを箱乗りした感じの警備のプロたちが……もうびっくりしますよ。本当に……紺のセダンの車にろくろ首みたいになっていて。びっくりする時、ありますよね。で、その車がグーッと来て、沿道の歩道の縁石にタイヤが擦れるんじゃないかっていうぐらい。当然、運転上手いですからね。

(中澤有美子)そんなキワキワを走るんですか?

(安住紳一郎)注意をする時はね。沿道をはしゃいでいる人を注意する時にはその黒のセダンがゆっくりと25キロぐらいで。事前にね、天皇皇后両陛下とか当時の皇太子殿下とかがやってくる15分ぐらい前に。教頭先生の見回りみたいなのがあるんですよ。グーッと。「ダメよ、みんな?」みたいな。で、ちょっとはしゃいでいる人なんかがいると、その25キロぐらいのセダンが急に60キロぐらいでギュルギュルッ!って。

で、縁石にこすれるんじゃないか? こっちまで乗り上げるんじゃないか? みたいな感じになるぐらいのところでヒュン!って来て。で、そのはしゃいでいる人の前に助手席の教頭先生。すんごい怖い七三のポマードでピシッとやっているような教頭先生が助手席……当然窓が開いているんだけども。そこから膝下ぐらいまで体をガッ!って乗り出してきて。

(中澤有美子)フフフ、嘘、嘘(笑)。膝下?

(安住紳一郎)膝下まで。うわっ!っていう感じ。もう足首で窓枠に引っかかっているぐらいまでガッと出てきて。そして、そのはしゃいでいる人に顔でグッとにらむわけ。見栄を切るような感じでググッて。そうすると大体の人は「はあ! すいません。別になにもするつもりなかったんですけども。ごめんなさい。ちょっとはしゃいでしまって……」みたいな感じで。注意もしていないんだよ? 声も出さず。ただ、「これから天皇皇后両陛下両陛下などがお通りになりますから、警備が非常に大事になりますからご協力を……」っていうことの行為の連続なんだけどね。うん。「わかってますよね?」っていう感じで来るわけ。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)で、そのはしゃいでいる人が「あ、すいません。たしかにそうですよね。私の行為はそういう風に映ってしまいますよね。失礼しました」っていう感じの反省の態度を見せるとすぐにニコッとされて。

(中澤有美子)笑う?

(安住紳一郎)若干笑うような感じ。「はい、大丈夫ですよ」って。

(中澤有美子)「わかればいいんです」って。

(安住紳一郎)「ですね……説諭終了」っていう(笑)。

(中澤有美子)「説諭」(笑)。

(安住紳一郎)で、シューッて戻って。

(中澤有美子)すごいなー!

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説諭終了

(安住紳一郎)素晴らしいよね。素晴らしいというか……でも、考えたらそうなりますよね。で、そういう風にみんなで安全を確保しましょうっていうことですよね。

(中澤有美子)銃がないのにそんなことができちゃうなんて。

(安住紳一郎)そうなんですよね。だから日本のそういった安全を守るのって大変だなって思いますよね。あとはほら、パレードとかああいうののサイドカーの皇宮警察の方とかもすごいなと思いますけども。私もVIPを警護する覆面、隠密警備のその車間距離の見事さも……どこだったかな? 成田空港からVIPを乗せた車を警備しているのを私が偶然、見かけたのかな? もうなんか……びっくりするぐらい前の車に車間を詰めている、とんでもない輩がいるな!って。あおり運転とかが注目されるずいぶん前ですけども。

私、運転をしていたんですよ。そしたら高速道路でものすごい……もう15センチぐらいでビタ付けしている車がいて。「ちょっとそれはやりすぎだろう? 前の車のドライバーの胃に穴が開いちゃうよ!」って思って見ていたんだけども。「とんでもないな! まったく……どういう神経をしているんだ?」って思って。で、私は一市民ながら「本当に不届き者! 近くにいってどんなやつなのか、顔だけ見よう」って思って。

その車間距離を後ろからガンガンに詰めている、ビタ付けしている車に私も近づこうと思ってね、写真を右左、右左やって。ちょっとようやく近づいたんですよね。で、「ええっ? どういう人? いやだ……」みたいな感じで。のぞき込むような感じで顔を見たら、もう向こうに乗っている人全員がこっちを睨み返してきて。ググッ!って。で、それは警備しているから、むしろそのVIPの車に無意味に右左右左と車線を変えながら近づいてくるっていうその私がもちろん怪しいですよね?

(中澤有美子)そうですよね。

(安住紳一郎)だからものすごい睨まれて。

(中澤有美子)もう把握していたんだ。

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高速道路でありえないほど車間距離を詰める車

(安住紳一郎)把握していて。ガッと睨み返されてね。「はっ! なんかでもちゃんとした人たちが5人も乗っている!」なんて思って。そしたらそのうち、料金所かなんかで通過する時に料金所の人に当然、「自分たちは警備車両です」っていうことを伝えるために天井の覆面パトカーの自動のパトライト。あれがピコンピコン!ってついて。「ああ、なんだ。警察車両なんだ! 警察車両ってそんなにVIPの車にビタ付けしているだ」って思って。びっくりした。しかも料金所を通過する時ってだいたい減速と加速を繰り返しますからね。車列にグッと間が空くはずなんですけども。そのへんも見事なもので。もう15センチぐらいの車間距離が変わらずで通過していきましたから。すごいテクニックなんだなって思いましたね。

安住紳一郎が見た 渋滞中あり得ないほど車間距離を詰める車の正体
安住紳一郎さんが2014年5月にTBSラジオ『日曜天国』でしたトークの書き起こし。GW中のため渋滞の話から、以前安住さんが見かけた、あり得ないくらい車間距離を詰める車について語っていました。

(中澤有美子)そうですねー。

(安住紳一郎)パトライトもね、あんまり周りの人たちに知られたら隠密警備の意味がないですからね。もう一瞬、見えるか見えないかぐらいでパトライトがピロピロッて出るんですよ。半クラッチみたいな感じで。あれもびっくりしちゃった。「えっ? 目の錯覚?」なんて思って。「サブリミナル効果かな?」なんて思って。

(中澤有美子)そんなに一瞬なの?(笑)。

(安住紳一郎)いや、本当に一瞬よ。びっくりした。頭がもう出るか出ないか。

(中澤有美子)残像で確認する感じ?

(安住紳一郎)本当に頭がちょっと……ピコピコハンマーみたいな。あるでしょう? ナントカザウルスみたいな。一瞬。「はー、一瞬。覆面だった」みたいな。

(中略)

(安住紳一郎)さて、天気のいい日曜日です。茨城県の40代女性の方からいただきました。「先ほど安住氏が話していた顔抑止力ですが私も経験したことがあります。6年ほど前、筑波宇宙センター内で派遣社員として働いていました。その時、呑気に普段歩かない廊下を歩いていました。すると、廊下の曲がり角から1人の男性が出てきて私と向かい合わせになりました。

その男性と目が合った瞬間、私は思わず『う、撃たれる!』と思うくらいその人は私を睨んでおり、私は廊下の壁に張り付くほど道を開けました。実はその日、大臣クラスの偉い人がJAXAに視察に来たそうで、その男の人は視察団の先頭を歩くSPの人でした。もちろんその人は拳銃など持っていないのかもしれませんが、あの顔抑止力は私を壁に貼り付けるほど威力があり、人生で「撃たれる』と思ったのは後にも先にもあの時だけです。顔抑止力って本当にすごいんですよ」。

(中澤有美子)フフフ(笑)。そうですかー!

(安住紳一郎)たぶんきっと歩いちゃいけないところを歩いていたんじゃないですか? で、「こんなところに人がいないはずなのに……どうしたんだ?」みたいなのでね。

(中澤有美子)それでビターン!って壁に張り付いちゃいましたか(笑)。

(安住紳一郎)本当。本当だから。すごいんだから。本当にね、1週間ぐらい落ち込むぐらい睨まれるから。ペコ―ン!ってヘコむから。すごいよね。でもね、その表情ひとつできちんとメッセージを伝えるってすごいですよ。あんまりそういうね……褒めるっていうのも違うのかもしれませんけどね。練馬区の70歳、女性の方。ありがとうございます。「私も今年の春ごろ、美智子様がお乗りになった御料車を拝見しました。

その日はなんか黒いスーツの男性が多いなと思いつつ、表通りに出たら制服の景観があちこちに。おばちゃんの強みで臆することなく『なにかあるんですか?』と質問をしましたら『美智子様のお車がもうじきお通りになるんです』と。さらには『沿道でバラバラにいるとお疲れになるのでまとまってください』とまで言われました」。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)そうそう。あれなんですよ。事前に「こちら側にたくさんの方がいらっしゃいます」っていうのが連絡をされるんですよね。それでちょっとお手振りなんかがあったりするんですけども。「……さらに、『ガードレールの外側に荷物を出さないようにね。出ていると先導の白バイに取り上げられますよ』とのこと。要するに、そういうものを投げつけるかもしれないと警戒をするらしいのです。そこで見ず知らずのおばさんたちとともにレジ袋などなどを互いに『ダメよ、外側に出しちゃ。それ、白バイに取られちゃうわよ!』などと注意をしあい、雑談を交わしつつお待ちしました。

その時、右手の遠方からゆっくりと御料車が。目の前をグレーのお洋服をお召しになった美智子様の小さいお顔がこちらを向いています。さらにゆっくりとお手を振っていらっしゃる。70年近くの人生ではじめての経験。あっという間に車列は通り過ぎましたが、貴重な一瞬でした」。ねえ。荷物を外側に持っていると、それは投げられる可能性があるから白バイに取られちゃうという。

(中澤有美子)へー!

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沿道警備の注意

(安住紳一郎)あと今日のパレードなんかはきちんとなっていますけども。ガードレールとか柵がありますでしょう? 歩道の。あの柵が途切れているところでその車列を見ようとするとすごい注意をされるのね。要するにバーッと中の方に走り出すための障害物がないところは危険だから。そこを注意して見ていると怒られないというか、注意されないという。私も何回か注意されたから。

(中澤有美子)ああ、「いいところ開いてるじゃん?」って。

(安住紳一郎)そうそう。「いいところ開いてるじゃん。ここ、最高じゃないか! 障害物ゼロだから」って思ってそこを立っていると「あ、すいませんがそこに立たれると困るので。すいませんが、申し訳ありませんが、フェンスのあるところ、柵のところまで来てください」って言われて。たしかに警備をする方を考えてみると、そうなりますよね。躊躇なくバーッと車列の方に飛び出したら危ないですからね。柵があれば「よいしょ、よいしょ」ってなりますからね。あと、恐怖のマンツーマンディフェンスっていうのがありますからね。

(中澤有美子)ええっ?

(安住紳一郎)うっかりはしゃいじゃってちょっと「要注意人物だ」って睨まれると、その警官的な人が2人ぐらいずーっと自分の周りに1日、つかれますからね。

(中澤有美子)そんな人員も用意されているんですね。

(安住紳一郎)用意されてますよー!

(中澤有美子)あらららら……。

<書き起こしおわり>

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